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2023/02/051/29-2/4 資金調達を実施したプロジェクト 13選
今週は13ものプロジェクトが資金調達を発表しました。 資金調達額こそまだ低い水準ではありますが、徐々に資金調達を行うプロジェクトが増えてきた印象を受けます。 Game、レンディング、L2の分散型デリバティブ、セキュリティ系など分野も様々で、面白いプロジェクトもあったのでぜひ目を通してもらえますと幸いです。 Vest Exchange:不明 POINT Seed Roundにて資金調達を実施。 Jane Street、QCP Capital、Big Brain Holdings、Ascendex、Builder Capital等が参加。 Arbitrum上で開発される分散型永久先物取引所 現状デリバティブDEXは、リスティングの障壁、オラクル攻撃、流動性提供者のリスクなど多くの課題を抱えています。DeFiは市場操作やオラクル攻撃などによって複数のプロトコルが被害に遭ったり、ロングテール資産への新たなエクスポージャーがなかったりとデリバティブDEXが浸透するためにはまだまだ解決していかなければなりません。 Vest exchangeはマーケット・メイキング技術によって形成されたリスク・エンジンによって、これら課題を解決するために開発されています。 現状はまだ何も公開されていないため、どのような技術を用いて他のデリバティブDEXと比較して何が優れているのか分かりかねますが、近々ホワイトリストのユーザーには早期アクセス権などのアナウンスが行われる予定です。 公式サイト:https://www.vest.exchange/ Twitter:https://twitter.com/vestexchange Medium:https://medium.com/@VestExchange Oh Baby Games:$6m POINTSeed Roundで600万ドルの資金調達を実施。 eGirl CapitalとSynergis Capitalがリードし、Merit Circle, Kevin Lin, CL207, inversebrah等が参加。 Oh Baby Gamesは最初のタイトル【What The Kart】を発表 CROSS GAME COLLECTIBLES 🔥 @OhBabyGames pic.twitter.com/GdJ5lgrMfB — Pas (@passytee) December 20, 2022 Oh Baby Gamesは、【What The Kart】というレーシングゲームをリリース予定です。 このゲームには、CryptoTwitter(CT)やストリーマー、プラットフォームに参加する著名なストリーマー、他にも様々なコミュニティからキャラクターが参戦します。 Oh Baby Gamesいわく「カートというジャンルは何年も前から進化が止まっている」とのことで、カートのカスタム、他のプレイヤーのゴーストとのバトル、プレイヤーが作る大会や賞金が出るチャレンジ、コースを回る中で展開されるストーリーなど、多様な試みを盛り込むそうです。 2023年中に【What The Kart】の他に【Rugpull Guys】 と【格闘ゲーム(名称不明)】の計3タイトルがリリースされるとのことです。 これらのゲームはアセット(キャラクターやアイテムなどのNFT)を共通で使えるようになっており、最終的には一つの世界観の中でさまざまなゲームが遊べるようになります。 公式サイト:https://ohbabygames.com/ Twitter:https://twitter.com/OhBabyGames Discord:https://discord.com/invite/EHrgKTp VitaDAO:$4.1m POINTSeed Roundで410万ドルの資金調達を実施。 Pfizer Venture Investments, Balaji Srinivasan, Shine Capitalが参加。 長寿領域における研究開発(R&D)の加速と、人間の寿命と健康寿命の延長を目的とした分散型医薬品開発のためのDAO 健康長寿は人類の永遠のテーマですが「莫大な研究資金を調達しなくてはならない」「IP(知的財産)と特許の管理にリソースが奪われたり、開発内容が制限される」という大きなハードルがあります。 VitaDAOは誰もが参加可能な組合をDAOという形式で作り専門家が共同で研究を行い医薬品を開発します。そこで生まれたIPをDAOで所有し、IP-NFTや保その他トークンとして収益を分配できる仕組みを構築しました。 これによって優秀な研究者が資金難やIPの管理に振り回されることなくその力を発揮できるようになるわけです。 ガバナンストークンVITAを購入すると、DAO内で提案された優秀なアイデアのうち、どこに研究資金を投入するかの投票に参加できます。 現時点で10を超えるプロジェクトへ総額350万ドルが投資されており、Discordでは8,700人のメンバーがアクティブに議論を交わしている状態で、すでに開発DAOとして機能しています。 今回の資金調達には世界的製薬会社Pfizerも参加しており、高い評価と注目を集めていることが伺えます。開発・研究機関とDAOの相性は良いと以前から言われていましたが、VitaDAOが初めての実例となるかもしれません。 公式サイト:https://www.vitadao.com/ Twitter:https://twitter.com/vita_dao Discord:https://discord.com/invite/3S3ftnmZYD Medium:https://vitadao.medium.com/ Blog:https://www.vitadao.com/blog YGG Japan:$2.95m POINTPrivate Roundで295万ドルの資金調達を実施。 Square Enix, SEGA, GREE, Marblex, Enish, Adways Venture等が参加。 ForN(@ForN_DAO)と独占的パートナーシップを締結している日本のギルドコミュニティ WEB3ゲームを通して日本の偉大なIPやエンタメコンテンツをグローバル導くことを使命に掲げており、その達成のためのサービスを幅広く展開するギルドコミュニティです。 運営しているWEB3ゲーム特化プラットフォーム【GabeeTown】では魅力的なBCGについて概要、始め方、攻略法が多数掲載されており、面白そうなBCGを探している方、BCGを通して交流をしたい方、職業ゲーマーを目指す方にピッタリの環境が用意されています。 ロードマップによると2023年だけでも【SNSやウォレット連携を駆使したクエスト機能(Q1)】【チャット機能・NFTマーケットプレイス・オリジナルNFTの販売(Q2)】【NFTユーティリティ・ローンチパッド(Q3)】【スマホアプリ・トークンユーティリティ実装(Q4)と】一気にさまざまなコンテンツがリリースされます。 すでに日本の有名ゲーム会社、仮想通貨取引所、ギルドコミュニティとBCGに関連する団体とパートナー契約を結んでいることもあり、コラボなども含めて今後の展開が楽しみです。 公式サイト:https://lp.gabeetown.com/jp Twitter:https://twitter.com/YGGJapan Discord:https://discord.com/invite/yggjapan Hypernative:$9m POINTSeed Roundで900万ドルの資金調達を実施。 boldstart venturesとIBI tech fundがリードし、Blockdaemon, Alchemy,Borderless,Nexo等が参加。 チェーン内外のデータソースを監視し、脅威が発生する前に検知するセキュリティ系プロジェクト 創業者であるSagie氏と Dan Caspi 氏はIBM・Google、・Microsoftなどのテック企業にて、クラウドインフラストラクチャや大規模セキュリティの構築の分野で働いていた経歴を持ちます。 2022年の初めに、仮想通貨の盗難やフィッシング詐欺にあったことをきっかけに「仮想通貨市場は投資されている資金が大きいのに使用されているツールのセキュリティが弱い。攻撃を防ぐのに役立つものを作らなくては」と考え、HyperNativeを立ち上げたとのことです。 このプロジェクトは、セキュリティの中でも【事前に脅威を検出すること】に注力しています。最初の製品であるPro-cogはチェーンのデータソースを監視し、攻撃発生前にユーザーへアラートなどで警告し、被害を事前に防いてくれます。 実際にこれまで270ものexploit(脆弱性を利用した攻撃)を事前に検出しているとのことです。 最終的にはユーザーが何もしなくてもリスクを勝手に回避してくれるエンドツーエンドのシステムを提供することを目指しているそうで、プロジェクトや投資家が詐欺を回避することにリソースを割かなくて済む時代が来ることを期待したいです。 公式サイト:https://www.hypernative.io/ Twitter:https://twitter.com/HypernativeLabs Discord:https://discord.com/invite/2yUXThda Blog:https://www.hypernative.io/blog Sovereign Labs:$7.4m POINTSeed Roundで740万ドルの資金調達を実施。 Haun Venturesがリードし、1kx, Robot Ventures, Maven 11 Capitalが参加。 相互運用性と拡張性のあるzk-Rollupを採用したエコシステム 【ブロックチェーンのスケーリングをシンプルにする】を目標に立ち上げられたプロジェクトで、ブロックチェーン技術を広く普及させるために、zk-rollupを活用した安全で相互運用可能なフレームワーク【SovereignSDK】を提供します。 Cosmos SDKがL1で行ったことをzk-rollup上で行うことを目指すプロジェクトです。 zk-rollupはオフチェーンでトランザクションを検証し、検証結果だけをオンチェーンのブロックに載せる技術で【セキュリティを犠牲にせずにチェーンの相互運用性・拡張性を向上させ、さらに運用コストにカットする】ことが可能です。 「既存のzk-rollupソリューションのほとんどは自分たちのプロジェクトで使うために自らのチーム用に作ったもので、他の人が使うことが想定されていない。」と創業者のCem Özer氏は主張しており、Sovereign SDKはあらゆる人が簡単に活用して独自のエコシステムを構築できることを目指しています。そのためオープンソースかつ無料で公開すると名言しており、収益化はそれ以外で実現するとのことです。 公式サイト:http://sovereign.xyz/join Twitter:https://twitter.com/sovereign_labs Discord:https://discord.com/invite/kbykCcPrcA Blog:https://mirror.xyz/sovlabs.eth Sec3:$10m POINTSeed Roundで1,000万ドルの資金調達を実施。 Multicoin Capitalがリードし、Sanctor Capital, Essence VC, Santiago Santos等が参加。 Web3プロジェクトのセキュリティ立ち上げ監査と自動化ソリューションを提供するプロジェクト sec3はSecure Web3の略で、その名の通りweb3のためのセキュリティを提供するスタートアップです。中でもスマートコントラクトの監査に注力していて、すでにLaunch Audit・X-ray・WatchTower・CircuitBreakerの4つのプロダクトをリリースしています。 ・Launch Audit:プロジェクトがスマートコントラクトをローンチする準備が整っているかを監査する。 ・X-ray:スマートコントラクトのセキュリティを継続的にチェックして脆弱性を発見する。 ・WatchTower&CircuitBreaker:チェーン上の怪しい動作(フラッシュローンなど)をリアルタイムで検出して警告する。悪意のあるトランザクションと確認できた場合は即座に停止して、攻撃から資産を守る。 ・CircuitBreaker:悪意のある攻撃をリアルタイムで阻止し、資金の安全性を確保します。 すでにMETAPLEXやSTAR ATLAS、Jupitar、UXDなどSolana上で稼働しているプロダクトがSec3を採用しており、多くの実績を兼ね備えています。 今後はMove言語やその他チェーンにも展開予定。 現在はSolana上のプロジェクトのみサービスを提供していますが、将来的にはAptos・SuiのMove言語を始め、EthereumやPolygonなど、他のブロックチェーンに拡大する予定です。 将来的にはネイティブトークンを発行して、運用を分散化することも目指しているとのことで、トークンローンチの際には注目が集まることが予想されます。 公式サイト:https://www.sec3.dev/ Twitter:https://twitter.com/sec3dev Blog:https://www.sec3.dev/blog Squid:$3.5m POINTSeed Roundで350万ドルの資金調達を実施。 North Island VCがリードし、Distributed Global, Fabric Ventures, Galileo, Chapter One等が参加。 Axelar Networkが提供する25のチェーンに対応したクロスチェーンスワップ Squidは、ブロックチェーン間で資産を交換したり、チェーンをまたいでアプリケーションにアクセスしたりすることができるクロスチェーン流動性ルーターです。 SquidはAPIとSDKを提供しており、フロントエンドウィジェットを通じて、開発者やプロジェクトは、高速で安全かつシームレスなクロスチェーン機能をプロダクト内に構築することができるようになります。 すでにメインネットの立ち上げが完了していてEthereum、Binance Chain、Polygon、Arbitrum、Avalanche、Moonbeam、その他25 のチェーン(Cosmosベースが多い)をサポート済です。 実際にDAppsを起動してみたところ、対応予定のチェーンも含めるとかなり幅広く直接スワップ可能となっていました。 今後、SquidのSDKを採用したプロダクトが増えれば増えるほど、クロスチェーンスワップが浸透していくため、チェーン間の移行がスムーズに行えるようになっていきますね。 公式サイト:https://app.squidrouter.com/ Twitter:https://twitter.com/squidrouter Discord:https://discord.com/invite/squidrouter Doc:https://docs.squidrouter.com/ Fungify:$6m POINT600万ドルの資金調達を実施。 CitizenXがリードし、Distributed Global, Infinity Ventures Crypto, Taureon等が参加。 NFTインデックスとアルゴリズムレンディングのNFTFiプロトコル Fungify利用者は、NFTの流動性に縛られずに、好きなタイミングでNFTを販売したりNFTを担保にローンを組んだり、NFTインデックストークンを運用して利回りを得たりすることができます。 NFTのレンディングプロトコルを作成する上で最大の問題点となっているのは清算です。組んだローンの元本は代替可能なトークンであり、いざ清算になったときに流動性の乏しいNFTは即座に代替可能なトークンに変換することは難しいためです。 Fungifyは【MarketVault】とNFTインデックストークン$NFTを使った仕組みを構築することで、この問題を解決しています。 ※MarketVault⇒プロトコルに売却された、もしくは担保として預けられたNFTを保管する場所。Unreserved と Reservedという2つのセクションに分けられている。 ※$NFT⇒MarketVaultに保管されたNFTに価格が裏付けられたインデックストークン。FungifyでのNFTの購入に使えるほか、ステーキングして報酬を受け取ることも可能(MarketVaultのスプレッドの80%)。 上記の図に乗っ取り、Seller(NFTをプロトコルに売却する人)、Borrower(NFTを担保にお金を借りたい人)、Collectorの目線でプロトコルの流れを説明します。 ・Seller⇒手持ちのNFTを売却することで$NFTが発行される。売却されたNFTはUnreservedセクションへ保管される。 ・Borrower⇒手持ちのNFTを担保に$NFTが発行される。預けたNFTはReserveセクションに保管される。その後Collectorから入札が入って合意した場合はその瞬間にローンは解消される。清算となった場合はUnreservedセクションに移動となる。 ・Collector⇒Reserveセクションに担保として預けられたNFTに対して$NFTで入札し、合意すれば落札できる。また$NFTをバーンすることでUnreservedセクションからNFTを受け取れる(送られてくるNFTはランダム)。 このようにかなりユニークな仕組みのようですが、実際に触ってみないと理解できない部分も多いので、サービスのローンチを楽しみに待ちます。 予定では2023年のQ1もしくはQ2になるとのことです。 公式サイト: https://www.fungify.it/ Twitter:https://twitter.com/fungifynft Discord:https://discord.com/invite/fungifynft Doc:https://docs.fungify.it/protocol/introduction Bibliotheca DAO:$3.9m POINTPublic Saleで390万ドルの資金調達を実施。 Starknet上で開発されているLootの派生MMOCCG(大人数同時参加型オンチェーンコンポーザブルゲーム) Bibliotheca DAOはLoot(文字が書かれているだけのNFT、装備やマップなどのゲームアイテムについて簡素な説明がされていて、それ各クリエイターが解釈して利用する)から派生したゲーム開発のためのDAOです。 現在は【Settling of the Realms】というMMOCCGを開発しています。 このゲームではまず、Lootverseにおけるマップの役割を持つNFTであるRealms(土地、領土)をステーキングすることで$LORDSとERC1155が報酬として受け取れるようになっています。 ・$LORDS⇒Realmsにおけるユーティリティトークン。今後展開されるStarkNet上のマーケットプレイス(Realmsや資源の売買ができる)での基軸通貨として利用される。 ・ ERC1155(資源・リソース)⇒消費することで建物やアイテムをアップグレード可能。 要は土地を買って住む(ステーキング)ことで、さらに新しい土地を買ったり建物の改築をしたりと、自分好みの世界を作っていけるような内容となっています。 ロードマップによるとゲームのαおよびβが2023年Q1、マーケットプレイスがQ2にローンチ予定とのことで、まだゲーム自体は始まっていない状態にも関わらず、すでにRealmsの大半がステーキング済の状態であり期待のほどが伺えます。 Q2中にプレイヤーIDやアカウントにあたるNFT【Adventurers】が展開され、プレイヤー同士で資源を奪いあうPvPやタワーディフェンスなどさまざまなゲーム要素が追加されていくとのことです。 Lootのコンセプトである「あえて簡素な内容(テキストのみ)にすることで、参加した人たちが自由に解釈して世界を作っていく」が体現されることを期待します。 公式サイト:https://bibliothecadao.xyz/ Twitter:https://twitter.com/BibliothecaDAO Discord:https://discord.com/invite/uQnjZhZPfu linktr.ee:https://linktr.ee/BibliothecaDAO Archimedes:$4.9m POINTSeed Roundで490万ドルの資金調達を実施。 Hack VCがリードし、Uncorrelated Ventures, Psalion, Truffle Ventures等が参加。 Archimedesは分散型レバレッジレンディングプロトコル Archimedesは分散型のレンディングプロトコルであり、ユーザーは資産を預け、それを担保にネイティブステーブルコインであるlvUSDを借り入れ、最大10倍のレバレッジポジションを作ることができます。 流動性提供者は、Archimedes 3CRV/lvUSDプールに資産を提供することで、ARCHトークンやステーブルコインなどで利息を受け取ることができます。 Archimedesは以下のような仕組みでレバレッジをかけた運用を行います。 今回は提携を発表したOrigin ProtocolのOUSDを用いて説明します。 レバレッジエンジンは、Origin ProtocolにUSDC/USDT/DAIを入金し、OUSDを受け取る。 OUSDはlvUSDの造幣の担保として使用されており、担保率は95% Archimedes曲線プールで、lvUSDをUSDC/USDT/DAIにスワップ。 1に戻る 利益を得る 十分な流動性があれば、初期預金に対して最大5倍のレバレッジを利用することができるので、仮にOUSDの利回りが約30%APYだとすると、5 x 30% = 150% APY をステーブルコインで得ることができる計算になります。 ペグが外れるというリスクは存在するものの、ステーブルコインによる運用であるため、低リスクで高利率の利息を得ることができるのは魅力的ですね。 また、このポジションはNFTにラップされ、ポジション(NFT)を売買することも可能になります。 ネイティブトークンARCHも発行予定 ネイティブトークンのARCHは今後発行予定で、トケノミクスは以下のような分配を予定しています。 50%コミュニティ流動性マイニングのインセンティブ。 30% チームメンバーおよび将来のチームメンバー:1年間のクリフ、合計3回のリニアな権利確定 15% 投資家および将来の投資家:1年間のクリフ、合計3回のリニアな権利確定 5% 基盤/開発プログラム:開発費、監査、サービスプロバイダー、OPEX、パートナーシップ ロードマップによると2023年Q1までにはプロトコル、Curveプール・ARCHトークンのローンチが終わる予定となっています。 公式サイト:https://archimedesfi.com/ Twitter:https://twitter.com/ArchimedesFi Discord:https://discord.com/invite/s7Sxd2CfHW Medium:https://archimedesfi.medium.com/ Documents:https://docs.archimedesfi.com/ Simba Chain:$30m POINTStrategicで3,000万ドルの資金調達を実施。U.S. Air Forceが投資。 2017年にノートルダム大学でインキュベートされたSIMBA Chainは、政府機関がWeb3へのブリッジと接続に使用する完全統合開発プラットフォーム。 SIMBAはサプライチェーン・マネジメントとブロックチェーンの相性の良さを活かし、さまざまな産業へWEBソリューションを提供している企業です。 マルチチェーンに対応しており、ユーザーは幅広いブロックチェーン技術からもっとも適したものを選択可能で、柔軟性とカスタマイズ性が高いとのことです。 すでに国防総省やボーイングなどを顧客に抱えていて実績は多岐にわたります。特に今回出資を受けたU.S. Air Force(米国空軍)には、ブロックチェーンアプリの開発を通して、活動改善に成功しているとのことです。 U.S. Air Forceは今後SimbaChainの技術を利用して、サプライチェーン管理を目的としたブロックチェーンアプリの開発を推し進める予定となっています。 公式サイト:https://simbachain.com/ Twitter:https://twitter.com/SIMBAchain Blog:https://simbachain.com/resources/?postType=blog Sumi Network:$3m POINTSeed Roundで300万ドルの資金調達を実施。 Scytaleがリードし、Fuse Capital, D1 Ventures, DFGが参加。 PolkadotのSubstrateで構築された分散型ストレージプロジェクト Sumi Network は分散型ウォレットから別のウォレットへのデータ転送を調整するメタプロトコルであるSumi Notesの構築しています。 SumiNotesはEthereumやBitcoinのベースのウォレットアドレスと直接やりとりできたり、高度なスパムフィルターを利用可能だったりと利便性も信頼性も高いコミュニケーションツールとなっています。 この構築の過程で、IPFS・Filecoin、Crustといった既存の分散型ストレージソリューションでは従来のメッセージングサービスを完全に代替することはできないということに気づいたとのことで、独自ストレージレイヤーの開発に至りました。このストレージレイヤーはAWSが提供するストレージソリューションAmazonS3と互換性があるとのことです。 今回調達した資金を用いて独自のストレージソリューションの構築をさらに進める予定となっています。 公式サイト:https://www.sumi.network/ Twitter:https://twitter.com/SumiNetwork 今週は以上となります。 免責事項 ・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。 ・本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。 ・本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。(その他の免責事項はこちら)
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2023/01/291/22-1/28 資金調達を実施したプロジェクト11選
こんにちは。 今週資金調達を実施したプロジェクトの中から11プロジェクトをピックアップして紹介していきます。 Bear相場が続き、1,000万ドル級の資金調達を行うプロジェクトも滅多に出てこない昨今ですが、今週は6,000万ドルの資金調達が実施されました。 まだ油断はできないものの、徐々に相場も明るい兆しが見え始め、資金調達を行うプロジェクトにも益々目が離せなくなってきました。 「Gifto」: 250万ドル POINT Strategic investmentで250万ドルの資金調達を実施。 Poolz Venturesが投資。 独自NFTを作成してギフトとして贈ることができるブロックチェーンギフトプロトコル 2017年にスタートとしたプロジェクトで、ウォレットアプリを中心とし、ステーキングやイールドファミングなどのDefiやNFTマーケットプレイスを提供します。 すでにBINANCEやOKX等大手取引所にも上場しており、先日ティッカーがGTOからGFTに変更したことでも話題となりました。 展開予定のサービスの内容とリリース時期は以下のとおりです。 ・Gifto WEB3 WALLET:仮想通貨やNFTの管理や購入、DAppsへのアクセスといった多機能ウォレット。2023年Q2リリース予定。 ・Gifto ステーキングプラットフォーム:ネイティブトークン$GFTのステーキングやイールドファーミングで報酬を受け取れる。2023年Q1リリース予定。 ・Gifto Store:Gifto Web3 ウォレット内のマーケットプレイス。売買の度に$GFTを獲得できる他、自分で独自NFTを作成することも可能。2023年Q3リリース予定。 この他にもSNSやメタバースとの統合が予定されており、SNSのフォロワーやメタバース上の友人に気軽に贈り物ができるようになると思われます。 また毎年$GFTの一部が貧困教育の格差をなくすための非営利団体Binance charityに寄付されるようになっており、Giftoを利用するだけで社会に貢献できる仕組みです。 ティッカーがGTOからGFTに変更したことを受け、1:1でSwap可能 先日、GTOからGFTに変更の発表がされました。 GTO からGFTへの変更は 1:1 で行われ、スワップサイトからSwapすることができます。 BinanceなどのCEX でGTOトークンを保有している場合は、何もする必要はなく、取引所側でアップグレードが行われるようです。 公式サイト:https://www.gifto.io/ Twitter:https://twitter.com/GiftoMetaverse Telegram:https://t.me/Gifto_Official Medium:https://giftoblog.medium.com/ Blog:https://giftoprotocol.blogspot.com/ 「Tribes」: 330万ドル POINT Pre-Seedで330万ドルの資金調達を実施。 Kindred Ventures、South Park Commons、Script Capitalが主導しました。 Web3メッセージングおよびグループウォレットアプリ。 Traibesは共通の目標や関心事を持つ仮想通貨コミュニティの人々が協力しあえるようにすることを目的として開発されています。 Ethereum・Solana・lensなどのアドレスを通して直接メッセージを送りあえる他、資産を共同で保有することが可能です。 TwitterやTelegramのDMグループを作ってそこでチャットしながらメンバーと特定の資産を共有するイメージです。 共同保有については、Safeマルチシグテクノロジーという技術を使用しており、何かを売買・送受信する際にグループチャットにて議論をした後、投票する必要があります。 みんなでお金の使い方を決められるため ・グループチャットしながらみんなで購入するNFTを決める ・みんなで投資のための資金を貯める(カジュアルな投資クラブ) ・DAOの運営資金の管理する など様々なケースに対応できます。 この共同所有権を身近なものにするには「チャットツール(資産に関する意思決定をする場所)とウォレット(実際に資産を動かす場所)が統合されていることが重要であり、現在の主なチャットツールである、DiscordやTelegramはこの点において不十分であるとTribesは主張しています。 確かに「共同出資しようとしていた人が、実はお金を用意しておらず渡したお金を持ち逃げされた」といった例を始めとする投資詐欺のほとんどは連絡を取りあう場とお金を動かす場が別れているために起こるので、投資詐欺を減らすことにも役立ちそうです。 すでにiosやAndroidアプリのダウンロードが可能 アプリ内で作成したウォレットの他、メタマスク等のウォレットが接続可能です。 ios:https://apps.apple.com/us/app/tribes-web3-messenger/id1636051256 Android:https://play.google.com/store/apps/details?id=software.tribes.app 資産のやりとりだけでなく、単純なメッセージング機能としても利用できるので、将来トークンのエアドロップを期待して仲の良いメンバーでグループを作成して普段から利用してみても良いかもしれないですね。 今後のユーザー数の推移や新機能のリリースには注目しておきたいです。 公式サイト:https://www.tribes.xyz Twitter:https://twitter.com/tribes_xyz Medium:https://medium.com/tribesxyz 「Calimero」: 850万ドル POINT Seed Roundで850万ドルの資金調達を実施。 Khosla VenturesとLyrik VenturesとNEAR Foundationがリードし、GSR, FJ Labs, Warburg Serres Investmentsが参加。 プライベートシャーディングのインフラを構築するプロジェクト Calimeroは、ブロックチェーンをビジネスで使用するには、個人情報や企業機密の保護においてリスクがある(透明性と追跡可能性が高すぎる)という問題を解決することを目的として、2022年にNEARから派生しました。創設者のSandi Fatic と Mario Halambek は、Nearの最初のインフラストラクチャエンジニアです。 プライベートシャーディングはNEARプロトコル上に構築されたカスタマイズ可能サイドチェーンです。企業はプライベートシャードに情報を保存することでパブリックブロックチェーンとやりとりしつつプライバシーを保つことができます。 具体的なメリットとして ・トランザクションの一部もしくはすべてを非公開とし、シャードへのアクセス権がある者のみがデータを表示できる。 ・EVMと互換性があり、Ethereumメインネットにある構築済のDAppsを利用できる。 ・WASMとの互換性とJavascriptのサポートがあり、より簡単にWEB3へ参入できる。 ・相互運用性が高くシャードはNEARメインネットを通して仮想通貨やNFTなどの資産を異なるチェーンへ転送できる。 ・GAS代が安価にも関わらず、1秒あたり200000トランザクションを実行可能とコストパフォーマンスが高い。 などが挙げられ、これから参入するWEB2企業にとっても、すでに参入済でより優れたスケーリングとプライバシー機能を必要とするWEB3企業にとっても恩恵が大きい内容となっています。 また、技術的に「投票内容を隠した(プライベートシャードだけに保存している状態)まま結果だけを公表する」ことが可能でDAOの運営にも非常に向いているため、今後多くのDAOとの連携を目指しているとのことです。 公式サイト:https://www.calimero.network/ Twitter:https://twitter.com/calimeronetwork Blog:https://www.calimero.network/blog Docs:https://docs.calimero.network/ 「QuickNode」: 6,000万ドル POINTSeries Bで6,000万ドルの資金調達を実施。 10T Holdingsがリードし、Tiger Global, 776, Protocol Labs, QED Investorsが参加。 WEB3のAWSやAzureを目指す、ブロックチェーン開発ツールを提供するインフラ企業 QuickNodeは2017年にマイアミで設立されて以降、WEB3ビルダーのためのツールをエンドツーエンドで提供し続けています。これらのツールは速度、信頼性、セキュリティといったあらゆる面で非常に高い評価を受けており16のチェーンと33のネットワークをサポートしています。 顧客にはOpensea、Adobe、Twitter、CoinbaseなどWEB2・3のビッグネームが並んでおり、選ばれる理由については「毎月2000億件以上のAPIリクエストを、競合他社の2.5倍の速度かつ99.99%のアップタイムで処理し続けているからだ」とQuickNodeは主張しています。 APIや分析ツールの提供だけでなく、WEB3にオンボーディングするために必要な知識が記載された膨大な数の記事も公開されており、まさに開発者にとって至れり尽くせりのプラットフォームと言えます。 CEOであるNabutovsky氏は、長期的な目標として「ブロックチェーンを構築したり活用する企業が当たり前にQuickNodeを使用するようになること、つまりブロックチェーンにおけるAWSやAzureになりたい」と語っています。 今回調達した資金も優秀な人材の確保や企業向けのワークショップ、ツールの開発に使用する予定とのことです。 公式サイト:https://www.quicknode.com/ Twitter:https://twitter.com/quicknode Discord:https://discord.com/invite/DkdgEqE Blog:https://blog.quicknode.com/ Docs:https://www.quicknode.com/docs 「Asset Reality」: 491万ドル POINTSeed Roundで491万ドルの資金調達を実施。 Framework Ventures, TechStars, SGH Capital and Outrun Venturesが参加。 ロンドンを拠点とする仮想通貨関連犯罪の調査と資産復旧のスペシャリスト集団 不正行為や犯罪によって被害を受けた企業や個人に対しエンドツーエンドのサービスを提供していて、大きく分けてPublic Sector(公共機関向け部門)とPrivate Sector(民間部門)に分かれています。 ・PublicSector⇒ARMS(アセット・リカバリー・マネジメント・システム)を活用し、犯罪によって奪われた資産のポートフォリオの追跡及び監査が可能。最終的に回収して安全に管理するまでをサポート。 ・PrivateSector⇒ARCS(アセット・リカバリー・カスタマー・サービス)を提供。WEB3企業が自身の運営するサービスにて盗難や不正行為が発覚した際、ユーザーの被害回復を支援してくれるサポートサービスデスク。 Today we’re happy to announce that we’ve partnered with Asset Reality (@asset_reality) to give victims of cryptocurrency scams a chance at recovering funds that have been stolen. 1/ 🧵 — MetaMask 🦊💙 (@MetaMask) May 26, 2022 詐欺被害を減らすための活動は多岐にわたり、2022年の5月には「詐欺被害者に盗まれた資金を取り戻す機会を与えること」を目指してMetaMaskとの提携を発表したことが話題となりました。 ブロックチェーンセキュリティ企業Certikによると2022年の仮想通貨関連の犯罪被害額は過去最高額であるとのことで、市場規模に対してセキュリティ面が追いついていないのが現状です。 セキュリティに関するプロジェクトの需要は今後より一層高まっていくと考えられますし、何かあったときにお世話になる可能性もあるので、気になった方はぜひ調べてみてください。 公式サイト:https://www.assetreality.com/ Twitter:https://twitter.com/asset_reality Blog:https://www.assetreality.com/blog 「Voldex」: 金額不明 POINTSeries Aで資金調達を実施。金額は不明。 a16zが出資 。 RobloxやMinecraftのようなUGC(ユーザー生成コンテンツ)プラットフォームにおけるゲームを向上し、人気コンテンツを提供するためのゲームスタジオ Voldexは13歳のころからMinecraftで評判の高いUGCをリリースしていたAlex Singer によって設立された大規模UGCプラットフォームです。UGCというのはユーザーがゲーム内に追加したコンテンツのことで、アバターやスキンのような追加要素もあれば、ゲーム内に新たなマップやゲームを作ってしまう大規模なものもあります。 VoldexはRobloxとMinecraft内に人気ゲームを多数構築していて、毎日100万人を超えるアクティブユーザーを抱えています。 代表作にはDriving EmpireやZo samurai、OneBlockMCなどがあり、いずれ大人気コンテンツです。 a16zのジェネラルパートナーのAndrew Chen氏が取締役に就任 VoldexはAndreessen Horowitz (a16z)のジェネラルパートナーであるAndrew Chen氏が取締役に就任したと発表しました。 このラウンドはa16zが主導し、Dune VenturesやMakers Fund、POW Interactiveからの継続的な投資に加え、Lalotte Venturesが新たに参加しています。 現時点では直接ブロックチェーンに関わってくる要素はありませんが、ユーザーが自らゲーム空間に新たなコンテンツを追加するこのUGCのあり方はNFTやメタバースと非常に相性が良く、昨年からa16zはブロックチェーンゲームの投資に注力しているため、今後何かしらの形で参入してくる可能性が考えられます。 公式サイト:https://voldex.com/ Twitter:https://twitter.com/VoldexGames 「Ethos Wallet」: 420万ドル POINTSeed Roundで420万ドルの資金調達を実施。 Gumi CryptosとBoldstartがリードし、Tribe Capital, Matrix Port, Alliance DAO, Notably等が参加。 Moveを採用した新たなL1チェーンSuiの専用ウォレット SuiはMysten Labsが開発しているレイヤー1チェーンであり、Move言語を採用していることやチームメンバーにDiem出身者が多いことからAptosと比べられることの多いプロジェクトです。 そのSuiの最初のDappsであるEthosは仮想通貨の保管と取引だけでなく、ユーザーがSuiエコシステムの他のDAppsに直接アクセスできるようになっていたり、開発者がDevnetを利用して無駄なコストを掛けずに新たなDAppsを構築できるようになっていたりと様々な機能が実装されています。 Sui1892・Sui Chess・Sui Checkersなどのゲームも開発しており、ウォレット内で直接プレイ可能です。 元々ユーザーや開発者がアプリケーションの発見や開発を安全にかつ簡単に行える場所としてのウォレットを目指しているとのことで、調達した資金はさらなる機能の拡張に使用される予定です。 Sui自体がかなり期待されている新進気鋭のL1チェーンであり、そのエコシステムの入り口となるEthosには今後多くの資産が集中する可能性があるので注目しています。 また、EthosWalletはアプリもローンチ予定とのことなので、発表を待ちましょう。 EthosWalletのブラウザウォレットからNFTをmintできる 現在テストネット中のSuiですが、EthosWalletのブラウザウォレットのCollectionsからNFTをmintすることができます。 テストネット上でのNFTなので価値はありませんが、AptosはNFTをmintしたユーザーにエアドロップが付与されたので、試しにmintしてみても良いかもしれませんね。 公式サイト:https://ethoswallet.xyz/ Twitter:https://twitter.com/EthosWalletXYZ Discord:https://t.co/aimARuaRpc 「Spatial Labs」: 1,000万ドル POINTSeed Roundで1,000万ドルの資金調達を実施。 Blockchain Capitalがリードし、Marcy Venture Partnersが参加 Web3のインフラとハードウェアを提供 Spatial Labsは、2020年に「消費者体験に革命を起こす」ことを目的に設立された次世代のAR、ブロックチェーン、メタバースを推進するテクノロジーインフラストラクチャー企業です。 最新のプロダクトであるLNQ One Chipは衣服などのフィジカルアイテムに埋め込むことができるマイクロチップです。 例えば服であれば、チップにスマホをタップするだけで着用者のソーシャルメディアリンクへのアクセス、これまでの売買履歴の確認、ブランドのロイヤリティ特典の利用やイベントへの参加資格の証明などさまざまな用途に使えます。 チップ単体やチップが組み込まれたフィジカルアイテムは公式のマーケットプレイスで購入可能です。 パートナーにはcrocsやIKEAなど パートナーにはサンダルで有名なcrocsや世界的家具メーカーIKEAなどがいます。 どう関わっていくのかは不明ですが、もしこれらのメーカーの製品にLNQ One Chipが埋め込まれることになれば、普及や認知の面にいて大きな前進が見込めます。 公式サイト:https://www.slabs.one/ Twitter:https://twitter.com/spatial_labs Discord:https://discord.com/invite/lnq 「StoryCo」: 600万ドル POINTSeed Roundで600万ドルの資金調達を実施。 Collab + CurrencyとPatronがリードし、Blockchange Ventures、Flamingo DAO等が参加。 Web3ストーリーテリングプラットフォーム。先日最初の作品がリリース StoryCoはクリエイターと熱狂的なファンが協力して新たなストーリーフランチャイズ(日本のエンタメ映像作品で言う〇〇シリーズ)を生み出し、そのフランチャイズの共同所有者になるを目的としてストーリーテリングプラットフォームです。 参加するならDiscordに入るだけでいいのですが、より深く関わりたい人のためにStory DAO Producer Token Communityが用意されています。 2022年8月に300名限定で販売されたメンバーシップNFT Story DAO Producer Tokenのホルダーのみが入れるコミュニティで、これから追加されるNFTのWLの付与、VIPイベント(上映会など)へのアクセス権、作品クレジットにプロデューサーとして名前が乗るといった様々な恩恵が受けられます。 その代わりに実際にクリエイティブディレクションへの参加やIP作成、コミュニティルールやガバナンスの作成など責任も与えられます。 新規会員の受付は現在停止していますが、近日再開とのことです。 最初の作品であるdiscoballは国際宇宙ステーション所属の宇宙飛行士アルマ・クックキャプテンとその仲間が宇宙を救うための旅に出る物語で、現時点では導入部分のみ公開されています。 ストーリーパスを取得してウォレットを接続していくことでこの物語に参加可能です。手がかりや謎解きをはじめとするコミュニティでの活動を通して彼女たちの旅に協力できる仕様になっています。 自分がその物語をリアルタイムで書き換えてるような没入感は実際に体験しないとわからないと思うので興味のある方は登録してみてください。 公式サイト:https://story.co/ Twitter:https://twitter.com/StoryCoHQ Discord:https://discord.com/invite/tWksMHxaTT 「Brave Group」: 230万ドル POINTStrategic Roundで230万ドルの資金調達を実施。 Animoca Brandsが出資 「RIOT MUSIC」や「Vspo!」などのIPや企業のメタバース進出の支援を展開している日本企業 Brave Groupはシリアルアントレプレナーの野口圭登氏が2017年に立ち上げたスタートアップです。 バーチャルIPの総合プロデュース・esportsの大会運営・メタバース開発エンジン【Brave Engine】を活用したメタバース進出のサポートなど様々な事業を展開しており「メタバース経済圏を牽引する、総合エンタメ商社を目指しています。 日本のコンテンツホルダーがWEB3事業に参入するのをサポートするAnimoca Brands KKはAnimoca Brandsの子会社であり、今回はAnimoca Brands KKとの資本業務提携となります。 日本はエンタメ大国として多くのコンテンツ(IP)を所有しているので、先日リリースされたBCG、キャプテン翼-Rivals-のように有名コンテンツを生かしたWEB3プロダクトがこれからたくさん誕生することを期待したいと思います。 公式サイト:https://bravegroup.co.jp/ Twitter:https://twitter.com/bravegroup_vt 「ValuesCo」: 270万ドル POINTSeed Roundで270万ドルの資金調達を実施。 Flori Ventures, Metaweb, Own.fund, Reine Reinsberg等が参加。 コミュニティにインセンティブを与えて、環境保護活動を促すプロジェクト ValuesCoはコードやブロックチェーンの知見がないコミュニティでもソーシャルトークンを設計・発行できるようにして活動にインセンティブを与えることで行動を促すプロジェクトです。 ESG(環境・社会・ガバナンス)に力を入れたコミュニティを対象にしており、人々と地球の両方にとってより価値のある行動を促すことを目的としています。 ユーザーは電話番号やメールアドレスを使ってウォレットを作成し、自分の関心のあるコミュニティに所属することができます。そこで行動し貢献することによって商品やクーポン、ソーシャルトークンを獲得可能です。 またそのコミュニティの目標に沿ってゲーム化されたアクションキャンペーン(ミッションのようなもの)も用意されており楽しく貢献活動が行えるような工夫がされています。 実例ではウォータースポーツの会社であるStarboardは海を美しく保つためのコミュニティを作り、行動にインセンティブを与えることで、77万ポンドもの海洋プラスチックの除去と5000本のマングローブの植林に成功しています。 具体的にはBlue Tiki トークン ( $BTIKI ) というソーシャルトークンを発行し、トークンに加えコミュニティ内での限定割引やプライベートイベント、その他メンバーシップ特典をインセンティブに設定したとのことです。 コミュニティが収益を挙げられるようにするプロジェクトは珍しくありませんが、いわゆるボランティア活動に焦点をあてたものはあまりないため個人的に応援したくなりました。 公式サイト:https://www.values.co/ Twitter:https://twitter.com/values_co Blog:https://www.values.co/blog 今週は以上となります。 免責事項 ・本記事は情報提供のために作成されたものであり、暗号資産や証券その他の金融商品の売買や引受けを勧誘する目的で使用されたり、あるいはそうした取引の勧誘とみなされたり、証券その他の金融商品に関する助言や推奨を構成したりすべきものではありません。 ・本記事に掲載された情報や意見は、当社が信頼できると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性、完全性、目的適合性、最新性、真実性等を保証するものではありません。 ・本記事上に掲載又は記載された一切の情報に起因し又は関連して生じた損害又は損失について、当社、筆者、その他の全ての関係者は一切の責任を負いません。暗号資産にはハッキングやその他リスクが伴いますので、ご自身で十分な調査を行った上でのご利用を推奨します。(その他の免責事項はこちら)
プロジェクト
2023/01/25「任天堂の世界を」DeFi&分散型ゲームエコシステムTreasureDAOとは
先日弊社のコミュニティboarding bridgeでAMAが行われたTreasureDAOのエコシステムについて解説していきます。 昨年末、Beacon(@The_Beacon_GG)というゲームが日本や中国を中心に突如話題になり、多くのコミュニティやメディアで取り上げられました。 BeaconはTreasureDAOによってインキュベートされており、Treasureエコシステムの1日のアクティビティは1500程度から6000程度に増え、TreasureDAOのトークンMAGICも期待の高まりと共に底値から約400%上昇しています。 この記事では、TreasureDAOの起源、トークンモデル、プロジェクトについて説明します。 TreasureDAOは"分散型任天堂"を目指すプロジェクト TreasureDAOはArbitrum上で開発されているゲームやメタバースに特化した分散型エコシステムで、「The decentralized 'Nintendo'」をテーマに掲げたプロジェクトとなっております。 なぜ、分散型任天堂と呼ばれているかというと、TreasureDAOはいわゆるNintendo Switch的な存在で、そのTreasureエコシステム上で様々なゲームが展開されているからです。 Treasureエコシステムにはユーティリティトークン「MAGIC」が流通しており、Treasure傘下にあるゲームプロジェクト全体の基軸通貨として機能しています。 冒頭でも挙げたBeaconを始め、Smol Brainsやbridge worldなど様々なゲームをプレイすることでMAGICを獲得することができます。 元々はLootから派生したプロジェクト https://twitter.com/lootproject/status/1615365523432161281?s=20&t=H_GkYbN6OUOsn-zD-gZ7sg 2021年8月、黒の背景に白地で8個の単語が並んだNFTテキストファイルが暗号資産界隈で話題になったのを覚えていますでしょうか?TreasureはこのLootから派生したスピンオフプロジェクトです。 Treasureは2021年9月にコミュニティ主導でローンチされ、TreasureエコシステムのNFTやMAGICなど全てのアイテムが無償で配布されたところから始まりました。当初はイーサリアム上で開発されていましたが、Gas代の高騰などの懸念から、ユーザーの参入障壁を下げるためにイーサリアム レイヤー2のArbitrumに移行されました。 2021年12月23日に、Treasure DAOは1kxとの戦略的パートナーシップを結び、1kxが主導のもと、Merit Circle、chain tour guild, AcadArena, Ready Player DAO、Axieが参加して300万ドル資金調達を行いました。Axie Infinityの共同創業者であるJiho氏も出資に参加しています。 Treasureエコシステムのプロジェクト Treasureにはすでに多くのゲームプロジェクトが展開されています。 今回その中から特に注目を集めているプロジェクトを紹介します。 Smolverse SmolverseはTreasureエコシステムにおける最初のNFTプロジェクトとして構築された、言わばTreasureDAOの「顔」となるプロジェクトです。Smolverseの中心となる猿のデザインをしたSmolBrainsは分散型任天堂における「マリオ」的ポジションにあたります。 このSmolverseは、NFTを段階的に進化させる方法を導入しており、Smol Brainsを学校に通わせたり(ステーキング)することで、IQを向上させて脳を肥大化させていきます。 まだSmolBrainsを活用してMAGICを獲得することはできませんが、将来的にはレーシングゲームで獲得したココナッツをMAGICに交換できる予定だと先日のAMAにて言及されていました。 そのレースはSmol Carsの能力であったりSmolBrainsのIQの高さ等が影響するかもしれないため、ステーキングで脳を肥大化させておくことで今後有利に働く可能性が考えられます。 また、SmolverseにはSmolBrains以外のシリーズも展開しています。 キャラクター一覧 ・Smol brains:脳が肥大化していく猿。 ・Smol brains Land:猿たちが暮らす土地。 ・Smol Cars:MAGICを賭けたレースゲームに使用。 ・Smol Brains Pets:SmolBrainsの赤ちゃん。 ・SmolBodies:脳猿にかなり似ているが、ステーキングによって脳ではなく腕が肥大化する。 Smol BrainsはTreasureDAO独自マーケットプレイスTroveで売買することができ、現在880MAGIC(約1,100ドル)で売買されています。 公式サイト:https://www.smolverse.lol/ Twitter:https://twitter.com/smolverse discord:https://discord.com/invite/smolbrains The Beacon The Beaconは、武器を選んでダンジョンを探索し、探索中に武器をアップグレードしながら戦っていく「Roughlite」的なアクションRPGです。ダンジョンはプログラムによって自動的に生成され、毎回異なるダンジョンを楽しむことができます。 現在遊ぶことのできるコンテンツは、「ホームステッドモード」「シングルプレイヤーPVEモード」「酒場クイズ」です。 ホームモード 初期の部屋に様々な家具を飾ることができる「ハウスエディター」です。 シングルプレイヤーPVEモード ダンジョンに入り、決められた時間内にクエストをクリアすることで報酬を得ることができます。ダンジョンは毎日異なり、通過するまで何度でも挑戦できますが、通過できるのは一度だけとなっています(報酬は一日に一度しか回収できません)。 [video width="632" height="360" mp4="https://crypto-times.jp/wp-content/uploads/2023/01/6kPN0V7tYSQv2XN8.mp4"][/video] ダンジョン内で死亡すると再スタートとなります。ダンジョン内には異なる難易度の3つの出口があり、選んだ出口の難易度が高いほどレアな報酬を受け取れる可能性が高くなります。 酒場クイズ 酒場の一番奥にいる酔っ払いのオヤジが出す質問に答えて報酬を得るゲームです。 酒場にいるNPCは毎日違う会話をするので、彼らに話しかけて答えのヒントを得る必要があります。また、問題は毎日12時(BST)に更新され、正解したプレイヤーには「Gen 0 Pet Egg」のホワイトリストを獲得できます。 上位入賞を狙わない場合や、解答がうまくいかない場合は、こちらで答えが更新されるのを待ちましょう。 回答チャンスは1日5回までなので、不正解でチャンスを使い果たすと、その日の報酬を受け取れなくなります。 Beaconはトークンの詳細など非公開情報が多く、現在はエアドロップを期待して参入しているプレイヤーが多くいます。また、ロードマップによると、「一人用PVEモード」の次は「多人数協力型PVEモード」を導入するとのことなので、今後のアップデートにも注目しておきましょう。 公式サイト:https://www.thebeacon.gg/ Twitter:https://twitter.com/The_Beacon_GG Discord:https://discord.com/invite/thebeacon Kuroro Polygon上で開発されていたWeb3版ポケモンこと「Kuroro」がTreasureエコシステムへ移行することが決定しました。 Kuroroは2021年11月末からNFTを販売し、「金のフェリーチケNFT」「銀のフェリーチケNFT」で300万ドル以上の資金を集めています。 チームメンバーは現在27名で構成されており、共同創業者はose氏とOtium氏の二人です。二人ともシリコンバレーの企業で技術部長クラスのポジションを経験した実績を持っており、ose氏は8歳から14歳の子供向けオンライン教材を提供するSynthesis社のCEOを務めています。 Kuroroのゲームコンテンツは「Beast Brawl」と「Wilds: Call of the Islands」の2つが用意されています。 Kuroro Beast Brawl [video width="666" height="360" mp4="https://crypto-times.jp/wp-content/uploads/2023/01/8f1fb8993abf7e4369f33f0be4420c3e.mp4"][/video] Kuroro Beast Brawlはポケモンに似たターン制バトルゲームです。 様々なビーストを集め、自分だけのバトルラインナップを設計して他のプレイヤーと戦い、ランキングを上げ、シーズンバトルで勝利することで報酬を手に入れることができます。 ビーストブロウを戦略性の高いゲームにするために、世界チャンピオンを含む3人のポケモンVGCプロプレイヤーがゲームの仕組みの設計に携わったようです。 現在、ビーストブロウはベータ段階で、事前登録を受付中です。 Wilds: Call of the Islands Wilds: Call of the IslandsはMMORPGで、仲間と一緒にクロロ諸島の群島、古代人、そして彼らの失踪の秘密を解き明かしながら、ビーストのチームを集め、ストーリーを進めていくことができます。 こちらのゲームモードに関する詳細はほとんど出ておらず、アルファベータ版の事前登録は2023年第1四半期に開始する予定です。 また、KuroroにはBeasts OriginsとBeasts Scionsと呼ばれるNFTがあります。 Kuroro Beasts Origins 金のフェリーチケット/銀のフェリーチケットを交換することで、合計6600体のオリジンビーストを生み出すことができます。現時点で4,565体のOrigin Beastが生成され、OpenSeaでのフロアプライスは0.044ETHとなっています。 オリジンビーストのNFTを保有するメリットは以下が挙げられます。 Discordのプライベートチャンネルへの参加権 ゲームやスニークピークへの早期アクセス ビーストブロウでチームに使用することが可能 $KUROのエアドロップ クロロ・ビーストゲーム内の特別な仕組みや特典を利用できる。 ゲームが始まると各オリジンビーストに振られたステータスが重要になってきますが、今回は割愛します。 Kuroro Beasts - Scions スターター・ビースト は現在971体しかいません。オリジン・ビーストと比較して、スターター・ビーストは「繁殖」できず希少性が高いNFTです。現在、Starter BeastはOpenSeaで0.068ETHのフロアプライスで売買されています。 スターターは、特定の特徴を持つ、限られた期間しか入手できない特別仕様のビーストNFTです。 Kuroroのトークンについて Kuroroは、$KUROと$DIVのデュアルトークンモデルを採用しています。 $KUROはKuroroエコシステム全体のガバナンストークンで、$DIVはゲーム内Tokenとして機能する予定です。 オリジンビースト、スタータービースト、ゴールデントレーナーバッジの保有者は、$KUROのエアドロップを受け取ることができ、NFTを保有すればするほど、より多くのトークンを受け取ることができます。 Web3版ポケモンと呼ばれるゲームモデルは非常に注目を集め、今後のアップデートも追っていきたいと思います。 公式サイト:https://www.kuroro.com/ Twitter:https://twitter.com/kurorobeast Discord:https://discord.com/invite/kurorobeasts Trove TreasureDAOは独自のマーケットプレイス「Trove」も展開しています。 TroveはTreasureDAO関連のNFTを売買することができ、TreasureエコシステムのNFTを購入する際はこのTroveを使います。 昨年12月には月間アクティブユーザー数が過去最高を記録し、ArbitrumでのNFTマーケットプレイスNo.1の地位を確固たるものにしました。 公式サイト:https://trove.treasure.lol/ MagicSwap MagicswapはTreasureエコシステムのためのDEXで、現在はMagic/GflyとMagic/ELMの2つの取引ペアのみ対応しています。Magic/ELMの流動性は58万3000ドル、過去24時間の取引額は4万2,000ドル、Magic/Gflyの流動性は58万3000ドル、過去24時間の取引額は4万6000ドルとなっています。 公式サイト:https://magicswap.lol/ Twitter:https://twitter.com/MagicSwap_ ユーティリティトークン「MAGIC」について MAGICの総供給数は3億5,000万枚です。 この内33%はTreasure farm、25%がMining、17%はステーキングと流動性プロバイダーのインセンティブ、15%はエコファンド、10%はチームビルディングに使用されます。 MAGICの半減期はビットコインが4年毎に行われるのに対して、MAGICは毎年発生します。 また、2023/1/26(木)10:30に約6,300万枚のMAGICがアンロックされます。 TIP-23でゲーム優先の持続可能な成長モデルへの転換を図るために、「Atlas Mine」と呼ばれるステーキングで報酬を得るシステムを完全に停止する提案が98.25%で可決されたためです。 MAGICの循環枚数2億600万枚の約30%にあたる6,300万枚がロック解除されることで、大きなボラティリティが発生する可能性があるため、ポジションを持っている方は注意しておきましょう。 現在、MAGICはBinanceやCoinbase、OKXなど多くの取引所で取り扱われており、1/25からBinanceでデリバティブ取引が開始予定です。 TreasureDAOチームメンバー Treasureのチームメンバーの大半はコミュニティから直接参加しており、開発者、プロダクトマネージャー、アーティスト、ブランド構築者、マーケティング担当者、経済学者、そしてゲーマーからなるグローバルな分散型チームで構成されています。 現在29名のメンバーがTreasureの構築に携わっており、John Patten氏は共同創業者兼CEOで、以前はOsmosisの成長責任者であり、Gaarp氏は共同創業者で成長責任者です。 日本からはjcheese(@jc_1917)氏がDevelopment (Front-End)として参画しており、フレンドリーにユーザーとコミュニケーションを交わしてくれることで有名で、先日のAMAにも参加してくださりました。 まとめ TreasureDAOは分散型ゲームパブリッシングプラットフォームとなることで、アイデアを持つビルダーがゲームを構築、公開、マネタイズするためのツールやリソースを提供する重要な役割を担っています。 また、エコシステム内で構築された全てのゲームをMAGIC中心に据えることで、ブロックチェーンゲームの抱えるトケノミクスの課題も解決できる可能性を秘めています。 TreasureDAOの計画によると、Treasureは現在Arbitrum上で構築されていますが、将来的にはCosmos SDKを使って独自のアプリケーション専用チェーンを構築することも検討しているようです。 TreasureDAOは「レイヤー2」「ブロックチェーンゲーム」という2023年以降の注目テーマを掛け合わせており、多くのゲームプロジェクトもローンチを控えているため今後に注目です。 公式サイト:https://treasure.lol/ Twitter:https://twitter.com/Treasure_DAO Discord:https://discord.com/invite/treasuredao
リサーチ
2023/01/221/15-1/21 資金調達を実施したプロジェクト 11選
こんにちは。 今週も資金調達を行ったプロジェクトの中から11プロジェクトをピックアップさせて頂きました。 https://twitter.com/admen_vc_2/status/1616571287748608011?s=20&t=LcJdT6J216PJQAW-s8OC2g 今週はメタバースのLand専用マーケットプレイス、高級ラグジュアリー向けNFT、ゲーム専用ウォレット、クレデンシャル等、様々な分野におけるNFTプロジェクトが開発されているのを見ると、次のBull相場もやはり前回と同様BCGやNFT関連のプロジェクトが牽引していくのではないかと感じます。 ぜひ、毎週の資金調達の傾向からベンチャーキャピタルやエンジェル投資家がどのような分野に投資をしているか参考にしてみてください。 Obol Labs POINT Series A Roundで1,250万ドルの資金調達を実施しました。 Pantera CapitalとArchetypeがリードし、BlockTower Capital, Placeholder, Nascent , IEX等が参加 分散型バリデータのための持続可能なプロトコルとエコシステムを構築するプロジェクト Obol Labsは、PoSブロックチェーン向けのインフラストラクチャテクノロジーを構築しており、現在は2022年9月よりPoSに移行したEthereumに分散型バリデータテクノロジー(DVT)を導入することを目指しています。 Ethereumのバリデータとなるには32ETHという大金をステークする必要がある上に検証に失敗した場合はペナルティ支払わなければなりません。 Obol Labsはネットワークの権限がBinanceやCoinbaseなどの豊富な資金を持つ一部の組織に掌握されてしまう危険性を指摘し、状況を改善すべく活動しています。 DVTはEthereumのPoSバリデータを複数のノード同時に実行できるようにするテクノロジーです。 バリデータキーを分割する機能があり、これによって検証権を複数人で共有することを可能とします。 プロセスは違いますが、ユーザーから集めた資金をまとめて代わりにバリデータを行うLidoやStakeWiseと性質の似たプロジェクトであり、実際にすでに協力関係にあるとのことです。 Obolネットワークは以下の4つのコア要素で構成されてます。 ①DVローンチパッド⇒バリデータキーを共有し、分散化バリデータになるためのユーザーインターフェース ②Charon⇒フォールトトレラント(一部ののシステムが不完全な状態になっても稼働に問題ないこと)でバリデータを実行可能にし、分散型バリデータをデプロイする ③Obol Manager⇒分散型バリデータ同士を調整するためのスマートコントラクト(各々が出金などでトラブルにならないようにする) ④Obol testnet⇒Dev Net1〜2・Alpha Public test1・Bia Public test2・Circe Attack Netの段階と段階分けされており、現在はAlpha Public test1まで完了しています。Bia Public test2は2023年3月より実施予定 分散型バリデータが実現できるかどうかがPoSへ移行したEthereumが成功できる鍵である、とまで言われていることもあり、今後の動向から目が離せません。 公式サイト:obol.tech Twitter:@ObolNetwork Discord:https://discord.com/invite/n6ebKsX46w Blog:https://blog.obol.tech/ Trusta Labs POINT Seed Roundで300万ドルの資金調達を実施しました。 SevenX VenturesとVision Plusがリードし、Hashkey Capital, Redpoint, GGV Capital, SNZ Holdingが参加。 AIを活用してシビルアタックを防ぐTrust Scan Trusta LabsはWEB3のセキュリティインフラストラクチャを整えること、それによってさらに多くのユーザーをWEB3に引き入れることを目指し2022年10月に立ち上げられました。 わずか1ヶ月後の2022年11月にはGitcoin Open Data Hackathonにて優勝しています。 コア製品であるTrustScanはシビルアタック(大量にIDを作成して攻撃する)を防ぐことを目的としたサービスです。 EVMのウォレットのアドレスに対してシビルアタックかどうかをAIがスコアリングして教えてくれます。 プロジェクト側⇒Airdropやガバナンス投票の際、同一人物・同一組織による多重申込みを検知できる 投資家側⇒プロジェクトのユーザー状況について正確な数字を把握して客観的な投資判断を下せる といったメリットが得られます。 投資戦略を立てる際に、アクティブユーザー数やその推移を重要な指標として見るケースが多いのでTrustScanはとてもニーズのあるサービスだと感じます。 ロードマップによるとまだV1〜V4ある中でのV1が終わったばかりの段階なので、これからのアップデートや新製品のリリースに注目したいです。 公式サイト:trustalabs.ai/trustscan Twitter:@TrustaLabs Discord:https://discord.com/invite/HVrE6E8t Docs:https://trustalabs.gitbook.io/trustscan SYKY POINT Series Aで950万ドルの資金調達を実施しました。 SEVEN SEVEN SIXがリードし、Brevan Howard Digital, Leadout Capital等が参加。 元ラルフローレン&バーバリー出身のアリス・デラハントが立ち上げた高級ファッション・プラットフォーム SYKYは、ラルフローレンの元最高デジタル&コンテンツ責任者、バーバリーのデジタル&ソーシャルマーケティングディレクターであるアリス・デラハント氏が率いる高級ファッション向けプラットフォームで、次世代のデザイナーと消費者のためのインキュベーター、マーケットプレイス、ソーシャル・コミュニティとして開発されています。 https://twitter.com/the_SYKY/status/1616451338291773440?s=20&t=WPmhnt434LA3doxIkz1Uxw 1月20日にNFTアイテムの「The Keystone」のmintが始まりました。 全987枚のThe Keystoneの会員パスのうち、250枚はデザイナー、投資家、ブランドの友人、ファッション・コミュニティのリーダー向けに割り当てられています。このキーストーン・ホルダーは、SYKYのメンバーシップ・スペースにアクセスできるだけでなく、デジタルおよび物理的なファッション・イベントへ参加することもできます。 さらに、ファッションとテクノロジーに関するレポートが提供されるほか、コラボレーションやメンターシップのために、同じ考えを持つクリエーターたちのネットワークにアクセスすることができます。他には、デザイナーによるコレクション発表の機会や、SYKYのアルファ版・ベータ版リリース、パートナープロジェクトに関する先行情報などを受け取ることができます。 現在はOpenseaでフロアプライス0.35ETHで売買されています。 https://opensea.io/collection/syky SYKYの最初のコレクションが2023 年第 2 四半期に発売される予定なので、今後の動向に注目です。 公式サイト:https://www.syky.com Twitter:@the_SYKY Discord:https://discord.com/invite/SYKY Metahood POINT Seed Roundで300万ドルの資金調達を実施しました。 1confirmationがリードし、Volt Capital, Flamingo DAO, Neon DAO等が参加。 メタバースのデジタルLand専用マーケットプレイス Metahoodは、デジタル不動産のためのマーケットプレイスです。The Otherside、Decentraland、Sandboxなど複数のメタバーズのLandを取引するためのプラットフォームです。 Metahoodは、従来のNFT マーケットプレイスよりも多くのコンテクストを提供するような設計になっています。 地図上のインターフェイスを使用して、利用可能な土地区画とその周辺の区画を表示し、販売動向や近隣の土地所有者などが分かるようになっています。 Metahoodは、Decentraland、The Sandbox、 Bored Ape Yacht ClubのOtherside、Somnium Spaceなどのメタバースプロジェクトに対応しており、OpenSeaやLooksRareなどのマーケットプレイスからのアグリゲートリストをサポートし、さらにコンテキストをレイヤー化していく予定です。 また、Q&Aでは、トークン発行の示唆もされており、もしLandを購入する機会があれば積極的にMetahoodを利用しておいてもいいかもしれません。 公式サイト:metahood.xyz Twitter:@MetahoodXYZ discord:https://discord.com/invite/QqATcPEfn5 Intella X POINT Seed Roundで1,200万ドルの資金調達を実施しました。 Polygon, Animoca Brands, Magic Eden, Planetarium等が参加 韓国の大手ゲーム会社の手掛けるWEB3ゲーム特化ウォレットアプリ Intella Xは、Web3ゲームに最適化されたプラットフォームで、独自のDEX、NFTマーケットプレイス、ローンチパッドが搭載されたWEB3ゲームを楽しむために必要なサービス全部載せのウォレットアプリです。 EthereumとPolygonチェーン対応で様々なデジタル資産の管理や送受信、ブリッジができます。 DEXを内蔵しているためゲームで稼いだ資産をそのままスワップ・ステーキング・流動性提供することも可能と利便性が高いです。 現在はまだブラウザ版のDEXのみのリリースですが、ウォレット・NFTマーケットプレイス・ローンチパッド・各ゲームのいずれも2023年Q1にリリースが予定されています。 貢献することでネイティブプラットフォームトークンIntella X(IX)を稼げる IntellaXでは独自の分散型収益分配プロトコルを通じて、開発者やユーザーに収益を再分配します。 プラットフォームへの貢献度が高いほど受け取りできる収益が増える仕様になっています。 例えばユーザーはゲームを遊ぶことやDEXで流動性提供をすることで、ネイティブトークンIX・ステーブルトークン・ゲームトークンなどがプラットフォームの収益から受取可能です。 個人的には「プレイをするために取引所やマーケットプレイスなどいろんなサービスを使いこなせるようにならないといけない」というのがWEB3ゲームが一般層に浸透しない大きな理由であると思っています。 BCGでムーブメントを巻き起こしたSTEPNもアプリ内にウォレット機能があり、NFTの購入やトークンスワップなどプレイに必要なサービスは1つのアプリですべて完結していました。 今後はこうしたオールインワンのスタイルがWEB3ゲームの必須条件になってくるのではと思います。 公式サイト:intellax.io Twitter:@TeamIntella Discord:https://discord.com/invite/ePdzdNw7VP Telegram:https://t.me/intellax Medium:https://medium.com/@intellax Nil Foundation POINT 2200万ドルの資金調達を実施しました。 Polychain Capitalがリードし、Blockchain Capital、Starkware、Mina Protocol等が参加。 ゼロ知識証明をオンデマンドで生成できるようにするProofMarketプロトコル Nilは2018年に設立されたデータアクセシビリティ開発プロトコルで、レイヤー1・レイヤー2ブロックチェーンを活用したプロトコルがゼロ知識証明を低コストかつ短時間で生成することを可能にします。 ゼロ知識証明は検証者に一切の情報を渡さずに検証を済ませることができるため、セキュリティ性が高い検証方式です。 欠点としてリソースがかかりすぎるため、ほとんどのプロジェクトは自分たちでプルーフジェネレーターを開発せず外部に依存しています。 Proof Marketはオークションとマーケットプレイスを組み合わせたようなものとなっていて、コストや適時性などからもっとも開発者のニーズと合致したプルーフジェネレーターがマッチングされる仕組みです。 競争が生まれることでより優れたプルーフジェネレーターが台頭し、プロジェクトは気軽にゼロ知識証明を生成可能となります。 Nilがネイティブトークンを発行するか、それがいつなのか明らかにはされていませんが、「今回の資金調達契約にてトークンの配布計画に関する指定があった」と代表がコメントしており、発行される見込みは高いと思われます。 公式サイト:nil.foundation Twitter:@nil_foundation Discord:https://discord.com/invite/XM8jBPx6xp Telegram:https://t.me/nilfoundation Blog:https://blog.nil.foundation/ Ulvetanna POINT Seed Roundで1,500万ドルの資金調達を実施しました。 Bain Capital Crypto、Paradigmがリードし、Jump Cryptoが参加。 ゼロ知識証明の生成プロセスを加速させるためのプラットフォーム こちらもNilと同じくより費用対効果の高いゼロ知識証明の生成を目指すプロジェクトです。 ハードウェアとソフトウェアの両方の側面から経験豊富なチームを揃え、エネルギーを最小限に抑えつつ最速で証明を生成するプロセスの構築をしています。 より大量のトランザクションを安全に低コストで素早く処理するにはゼロ知識証明の技術向上はほぼ必要不可欠であり、どのチェーンにとっても至上命題となっているため、関連プロジェクトには一通り目を光らせていきたいです。 まだ詳細がほとんど出ていないプロジェクトではありますが、ゼロ知識証明は今後重要なテーマとなってくるため、注目しておきましょう。 公式サイト:https://www.ulvetanna.io/ Twitter:@UlvetannaHQ Blog: https://www.ulvetanna.io/blog Cypher Wallet POINT Seed Roundで430万ドルの資金調達を実施しました。 Y Combinatorがリードし、OrangeDAO, Samsung Next, Bali Srinivasanが参加。 CosmosとEVMに対応したマルチチェーンWeb3ウォレット Cypher Walletは、マルチチェーンに対応しており、EVMとCosmosのチェーン間でアセットをブリッジすることができるアプリ内機能を備えていることが特徴のウォレットです。また、RampやMoonPayなどのプロバイダに依存するのではなく、フィアットを仮想通貨にオンランプするための独自のサポートも提供しています。 Cypher Walletは12のチェーンに対応しており、アプリ内ブリッジ機能で以下のチェーン間でブリッジを行うことが可能です。 Ethereum Polygon Binance Smart Chain Avalanche Fantom Optimism Arbitrum One Evmos Cosmos Osmosis Juno Stargaze 他の機能としては、アプリ内ブラウザやSwapなど他ウォレット同様の機能が搭載されています。 将来的にはクレジットカードも発行予定 Cypher Walletのアプリ内からクレジットカードを発行できる予定です。 現在はWaitlist中のため、実際に発行できるかどうかは分かりませんが、「Japan」を選択することができたので、日本でも発行できることに期待したいです。 公式サイト:https://www.cypherwallet.io/ Twitter:https://twitter.com/CypherWalletIO discord:https://discord.com/invite/S9tDGZ9hgT ios:https://apps.apple.com/us/app/cypherd-wallet/id1604120414 android:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.cypherd.androidwallet Play Labs POINT 2200万ドルの資金調達を実施しました。 Polychain Capitalがリードし、Blockchain Capital、Starkware、Mina Protocol等が参加。 Web3とAIを組み合わせ、独自のデジタルソーシャル体験を実現することを目指すプロジェクト Plai Labsは、ソーシャルメディアプラットフォームMySpaceとゲームスタジオJam Cityの創業者であるChris DeWolfeとAber Whitcombが設立しました。 2003年に設立されたMySpaceは、数百万人のユーザーを持つ世界初のソーシャルネットワークの1つです。Jam Cityは、「Cookie Jam」、「Harry Potter: Hogwarts Mystery」、「Disney Emoji Blitz」などのモバイルゲームでよく知られています。月間アクティブユーザー数3000万人以上、ダウンロード数数数十億を誇り、業界で最も成功しているゲームスタジオの一つです。 これらの実績を持つChris氏とAber氏が設立したPlai Labsは、AIとWeb3を活用した次世代のソーシャルプラットフォームの構築に注力しており、ユーザーが一緒に遊んだり、戦ったり、冒険するための新しいプラットフォームを開発しています。 Championsを現在開発中 https://youtu.be/2y3dr9LmmUs Plai LabsはChampionsというゲームを開発しており、プレイヤーは既存のNFTキャラクターを用いて、クエストやアイテム交換、コロシアムでの戦闘、独自のカスタムダンジョンの構築などを行うことができます。また、ユーザー生成コンテンツ(UGC)からマッチメイキング、2Dから3Dアセットレンダリングまで、あらゆることを支援するAIプロトコルプラットフォームも構築中です。 現在、Championsは7622体のPrime Eternal ChampionというNFTが販売されています。 このPrime Eternal Championを保有すると、Champions: Ascensionをプレイすることができるようになります。 公式サイト:https://plailabs.com/ champions公式サイト:https://www.champions.io/ Twitter:https://twitter.com/PlaiLabs OpenSea:https://opensea.io/collection/champions-ascension-prime-eternal Gateway POINT Seed Roundで420万ドルの資金調達を実施しました。 Reciprocal Venturesがリードし、Redbeard Ventures, Hannah Grey VC, The Spartan Groupが参加。 クレデンシャル分散型アプリケーション Gatewayはクレデンシャルの発行とメンテナンスの分散化を目指すプロジェクトです。 クレデンシャルとは、ある人が特定の属性や資格を持っていることを証明するための証明書で、従来の世界ではクレデンシャルは物理的に発行され、政府や大学の証明書のように中央集権的な組織によって管理されることが多いです。Web3では、クレデンシャルはブロックチェーン上に保存され、多くの場合、NFTなどのトークンとして発行されています。 他のプロジェクトだと、Layer3やなどが有名ですね。 Gatewayも同様で、各プロジェクトから課せられたタスクをこなすとクレデンシャル(NFT)が発行され、自分のウォレットで保管することができます。 プロジェクト側がこのような分散型クレデンシャルツールを利用するメリットとしては、ソーシャルプレゼンスを促進し、製品のプロモーションを行うことによるブランディング向上、他にはクイズやオンチェーン要件、ガバナンスタスクなどを課すことでユーザーの関心を高めることによってプロダクトエンゲージメントの向上を図ることができます。 ユーザーメリットとしては、新規のプロダクトに触れることでエアドロップを狙うことや、タスクをこなせばそれに応じて、Gatewayがトークンを発行した際にエアドロを受け取れる可能性があります。 今回の資金調達は株式+トークン保証の取り決めによって実現されているため、将来的にトークンの発行はほぼ確実視されており、積極的に利用しているユーザーにはエアドロップとしてトークンを受け取れる可能性が考えられます。 また、Gatewayは、分散型クレデンシャルを謳っており、クレデンシャルはArweaveに保存されています。現在はイーサリアム上に対応しており、近い将来、Solanaを統合する予定です。 SphereOne POINT Seed Roundで250万ドルの資金調達を実施しました。 Distributed Globalがリードし、Newark Venture Partners, Zero Knowledge, Leore Avidarが参加。 ”おばあちゃんのため”のWeb3ペイメントサービス SphereOneはあらゆるブロックチェーンで暗号通貨での購入を可能にする決済プラットフォームです。 マスマーケット、いわゆる暗号通貨についてよく知らない人たちをターゲットにして開発しており、ワンクリックでのチェックアウトや、フィアットからクリプトへのスワップの操作を簡略化する機能などを備えています。 SphereOneのCEO Ryan McNutt氏は、「私たちは、初めて暗号を使う人に最高のユーザー体験を提供することに注力しており、よくクリスと冗談で、Web3 には誰でも参加してほしいからおばあちゃんのために暗号を作っているんだ、と言っています」と述べているように、SphereOneはおばあちゃんでも操作できるようなUIUXを実現させるために開発をしています。 まずは、従来の金融サービスが発展しておらず、暗号決済が盛んな発展途上国を中心に事業を拡大していく予定です。 公式サイト:https://sphereone.xyz/ Twitter:https://twitter.com/sphereone_ 今週は以上となります。
リサーチ
2023/01/151/8-1/14 資金調達を実施したプロジェクト 7選
新年早々、相場も盛り上がりを見せ、久しぶりにTLも活気付いているように感じます。 資金調達周りも年明け1週目こそプロジェクト数が少なかったものの、徐々に増え始めてきました。 今回の資金調達は文化遺産をテーマにしたり、マイニングのハッシュパワーを売買できるようなこれまでに見たことのないユニークなプロジェクトが多かった印象を受けました。 それでは、今週は7PJまとめましたので解説していきます。 Jumbo POINT Strategic Private Roundで350万ドルの資金調達を実施しました。 Pantera Capital,Huobi Incubatorが主導で、DWeb3, D21 Ventures, Metaweb, Fundamental Labs等が参加。 JumboはNEAR上で構築されたAMM Jumboは、NEAR上で開発されているAMMで、安価でシームレスに取引することができます。 2021年の設立以来、Jumboは7億4500万ドルの累積取引量を記録し、2万以上のユニークウォレットのユーザーベースを有しています。 Jumboの主な機能はSwapやパーミッションレスの流動性プール、On-the-fly Pool Transitionと呼ばれる特定のプールから別のプールへの移行が自由に行える機能などが備わっています。 また、スマートプールという機能は非常に便利な流動性提供方法を可能にします。Jumbo DEXの各プールは、ユーザーが流動性を提供したいと思うような個別のインスタンスを表しています。 従来は、APYの高いプールが流動性提供の最有力候補と見なされてきましたが、一般的には、APYの割合に影響を与える要因はたくさんあるため、必ずしもAPYが高いことがベストなプールとは言えないのが昨今の状況です。このスマートプールのアルゴリズムは、プール間の流動性の均質な分配と、流動性を提供する最も有望な機会の検出を実現します。 また、Jumbo Exchangeは、KYT(Know-your-transaction)技術を用いた斬新なセキュリティシステム「HAPI」を採用しているため、ユーザーの安全・安心の確保に努めています。 今年の第1四半期にはスマートルート取引、ステーキングなど大きな計画を発表予定です。 公式サイト:https://jumbo.exchange/ Twitter:https://twitter.com/jumbo_exchange Telegram:https://twitter.com/jumbo_exchange Medium:https://medium.com/jumbo-dex Easy Company POINT Seed Roundで1,420万ドルの資金調達を実施しました。Lobby Capital, Relay Ventures, 6th Man Ventures等が参加。 ソーシャルなWeb3ウォレット EasyはInstagramに似たレイアウトで、SocialFi要素の加わったWeb3ウォレットです。 ユーザーは、複数のウォレットアカウントのNFTから個人のプロフィールをキュレーションしたり、他のユーザーのプロフィールを閲覧することができます。 現在、ウォレットはEthereumとPolygon上のNFTをサポートしており、今回のシード資金はウォレットの開発や新規チェーンのサポートを拡大するために使用される予定です。 NFTの閲覧以外にも、ユーザーはEasy上のユーザーにトークンを送ることができます。このウォレットは、コミュニティが提供する評価システム「Signal」を搭載しており、ユーザーはリスクの高い取引やサービスを評価し、フラグを立てることができます。また、ZerionやDebankのようにユーザーが複数のブロックチェーンで何が起こっているかをリアルタイムで発見できるコミュニティフィードもあります。 また、インタレストグラフで新着情報やトレンド情報を確認したり、友人やお気に入りのコミュニティをフォローしたり、リアルタイムで反応やコメントを送ったりすることもできるので、まさにSocial×Web3ウォレットという新しい形のウォレットとして利用することができます。 現在、ベータ版リリース中 [video width="814" height="1656" mp4="https://crypto-times.jp/wp-content/uploads/2023/01/bdbTSdHw7kVo1TNajbwhA766k_lVOtIykKmn6Hp_rv500qr3TumY-fGYS67fM7CAx5-wk.mp4" autoplay="true"][/video] Easyのアプリは、現在iOSとAndroidでダウンロード可能です。 以下、公式サイトよりダウンロードすることができます。 www.easy.me NFT「EZ.KEY」が発行されている EasyはEZ.KEYというNFTを発行しています。 EZ.KEYホルダーはEasyウォレットのアーリーユーザーとして見なされ、ホルダーであればEasyの限定ドロップ、アドベンチャー等の特典を手に入れるチャンスが増えます。 詳細は開示されていませんが、最近はNFTをベースにトークンを付与するケースも多いため、このNFTもそのような可能性もあるかもしれません。 公式サイト:https://easy.me/ Twitter:https://twitter.com/TheEasyCoHQ ios:https://apps.apple.com/us/app/easy-web3-social-wallet/id1641192503 android:https://play.google.com/store/apps/details?id=co.theeasy.app&pli=1 Open Forest Protocol POINT Pre-Seed Roundで410万ドルの資金調達を実施しました。Shima Capital, Übermorgen Ventures, Not Boring Capital等が参加。 Open Forest Protocolは地球上のあらゆる森林のためのオンチェーン測定、報告、および検証プラットフォーム Open Forest Protocol(OFP)は、世界中のあらゆる森林再生プロジェクトが、森林データを測定、報告、検証できるオープンプラットフォームです。 NEARブロックチェーン上に構築されたOFPでは、個人、コミュニティ、NGO、起業家、政府は、独立した専門家のネットワークによって検証された透明性のある証明となるデータを作成することができます。ブロックチェーン技術を使った森林データを検証・記録し、公開することで、OFPに登録された森林では何が起きているかを誰でも確認できるようになります。 Open Forest Protocolは現在4つのプロダクトを開発しています。 Project Operator Dashboard:プロジェクト・オペレーターは、OFP上で森林プロジェクトを立ち上げ、継続的にモニタリングしています。透明で真実味のある定期的なモニタリングにより、適格な森林プロジェクトは融資を受けることができます。 Forester Mobile Application:フォレスターアプリは、プロジェクトオペレーターがフィールドに出て樹木データを収集する際のメインツールです。データ収集作業に関する明確なガイダンスやプロジェクト・オペレーター・ダッシュボードへの即時接続により、森林モニタリングのベストプラクティスを利用できるようになります。このアプリは、スマートフォンで利用でき、世界中どこでもオフラインで使用できます。 Validator Dashboard:バリデーターは、現場のデータを分析し、多様な専門知識と経験を活かして、その正当性を判断します。バリデータのダッシュボードは、投票ベースのブロックチェーンオラクルによって運営され、すべての決定が公開されます。 Explorer:エクスプローラーは、OFP上の全ての森林プロジェクトを世界規模で発見できるようにするものです。すべての森林プロジェクトとそのアップロードデータは、このインタラクティブな地図上に表示されます。 Wallet:OFPウォレットは、OFPに関連するあらゆる資産の保管、移転、償還を効率化します。 Starter:OFP Starterは、森林プロジェクトの事前資金調達や成果ベースの資金調達を簡単かつ安全に行えるようにします。ブロックチェーン技術の力により、すべての取引は根本的な透明性と検証可能なマイルストーンを獲得し、世界中の森林プロジェクトにグローバルな資金調達の機会を提供します。 通常、森林再生プロジェクト関連はデータの検証を受けるために5万ドル以上を支払わなければならないですが、Open Forest Protocolでは、初期費用なしでデータの検証を受けることができます。また、Open Forest Protocolは、炭素クレジットが上場されるとその収益の一部を受け取り、さらにその収益の一部をネットワーク内のデータ検証者と共有するができ、現在、ケニアのGreener Communities Program、ポルトガルのUrbem Forests、グアテマラのGreen Balam Forestsなど、世界各地で40以上の森林再生プロジェクトと協働しています。 カーボンクレジット関連は2023年の注目テーマの一つでもあるので、注目しておきたいです。 公式サイト:https://www.openforestprotocol.org/ Twitter:https://twitter.com/OpenForest_ Telegram:https://t.me/openforestprotocol Medium:https://openforestprotocol.medium.com/ Alkimiya POINT Venture Roundで720万ドルの資金調達を実施しました。Castle Island Venturesと1kxがリードし、Circle Ventures, Coinbase Ventures and Dragonfly Capital Partnersなどが参加。 Alkimiyaは、マイナー業者やステーキングバリデータなどのブロックスペース生産者にヘッジソリューションを提供するプロジェクト Alkimiyaは、マイナー業者やステーキングバリデータなどのブロックスペース生産者にヘッジソリューションを提供することを目指しているプロジェクトです。 まず、ブロックスペース生産者とは、ビットコインのマイナーやイーサリアムのバリデータによってブロックチェーンを生成する人々のことを指します。 このブロックスペース生産者は、トークンを生産するために機械などの負担が発生しています。従来の商品生産者が商品を作るために機械を導入しているのと似ています。 しかし、利回りや暗号通貨の価格は大きく変動するため、ブロックスペース生産者は、不安定で変動するトークンを生産するリスクに対するそれらのヘッジ手段を持ち合わせないことが課題となっています。 石油や金のような伝統的な商品会社は、生産リスクをヘッジするために先物やオプションを使用するケースが多いですが、ブロックスペース生産者の問題は、BTCやETHの価格をヘッジすることはできても、実際にどの程度のBTCやETHをヘッジすればいいのか分かりづらいです。 Alkimiyaは、ブロックチェーン生産者が将来の生産に対する先行固定リターンを固定できるようになるため、このヘッジソリューションでリスクを管理することができます。 このソリューションとして、Alkimiyaは2つのプロダクトを開発しています。 ①ハッシュパワー契約:マイナー業者は、ハッシュパワーをスワップとして販売し、一定期間ハッシュレートに対する前払いの支払いを固定したり、コールオプションを販売して報酬の利回りを高めたりすることができます。 Bear相場では、マイナー業者は毎月の操業経費を賄うための先行者利益を確保することで、ダウンサイドリスクをヘッジすることができます。Bull相場では、スポットハッシュパワーの需要が非常に高くなるため、マイナー業者は高いプレミアムを利用することができます。 マイナーは、すでに採掘しているマイニングプールをAlkimiyaで利用することができます。Alkimiyは物理的なハッシュパワーの代わりに報酬のアドレスをリダイレクトするだけなので、マイナーは追加のソフトウェアをインストールしたり、新しいプラットフォームに移行することなく、非常に簡単に乗り込むことができます。 ②ハッシュパワー ストラクチャード プロダクツ:契約の所有権は一時的なトークン(Silica)で表され、デフォルトまたは償還時に燃やされることになります。トークンを持っている人は、契約が終了したときに、その契約に関連する採掘報酬を請求することができます。 マイニングによる金銭的リターンをトークンというキャッシュフローモジュールとして扱うことで、ユーザーはそれを使って様々なキャッシュフロー生成資産を作ることができます。 Alkimiyaでは、ハッシュパワー担保の固定利付債、マイニング収入を原資産とする転換社債、ハッシュパワー永久スワップ、ブロック補助金とMEV収入を分離した仕組み商品、DAOによるオンチェーンマイニングファンドなど、ユーザーが自由に設計・スピンアップできる「仕組み商品エンジン」を提供しています。 これらの資産は、他の分散型取引所で取引することができます。 DeFiの世界に、ハード化された新しいカテゴリーの機器を導入することによって、ハッシュパワーを担保にした資産の需要が高まると、ベースレイヤーのハッシュパワー契約の需要も間接的に喚起される。こうして需要をスケールアップしていくのではないでしょうか。 Alkimiyaは、昨年3月にAvalancheで、パブリックベータ版として最初にローンチしました。 今回の資金調達は主に、今年の第1四半期にイーサリアムメインネット上でVault製品やETHステーキングコントラクトを含む完全な製品群を発売するための準備として、チームの拡大に充てられる予定です。 公式サイト:https://alkimiya.io/ Twitter:https://twitter.com/alkimiya_io Discord:https://discord.com/invite/ZgDWpXzeWw Quantum Temple POINT Pre-Seedで200万ドルの資金調達を実施しました。Borderless Capitalが主導し、Algorand Foundation, Outliers Fund, Shima Capital等が参加。 文化遺産の保存に特化したWeb3プラットフォーム Quantum Templeは、NFTを用いて文化遺産を保存し、コレクターと先祖代々のコミュニティとの公正な売買を促進することを目指したプロジェクトです。 文化財保護者、政府機関、市民社会、キュレーター人類学者、コンテンツクリエイター、クアンタム・テンプルなど様々な分野と連携し、有形・無形の文化財をトークン化し 、 地域コミュニティに経済的・社会的利益を提供するプラットフォームです。 Quantum Templeは、危機に瀕した先祖代々のコミュニティの知識と伝統を守るという重要な任務を担うことで、これらの文化的表現が失われないようにすることが目的です。 ブロックチェーン上で文化遺産を保存する物理的およびデジタルなNFTを共同作成・配布し、コミュニティの再生資金を促進することで、地元のアーティストや文化キーパーに新しい収入源を提供することができます。これは、若い世代が家族の伝統に関わり続け、文化遺産を保護し、透明性をもってNFTのロイヤリティを文化キーパーに直接永続的に分配するインセンティブを与えるものです。 NFTを保有することでCosmic Eggミッションに参加できる Cosmic Egg NFTsは、Quantum Templeの創設メンバーへのアクセス権です。 現在Cosmic Eggs Goldは4ETH or 29,000ALGOで購入でき、Cosmic Eggs Silverは1ETH or 7,250k ALGOで購入できます。 このNFTは以下のユーティリティがあります。 ・売上の50%をImpact Fundのtreasuryに寄付。 ・IMPACT FUNDでガバナンス票を獲得できる。(Gold5票、Silver1票) ・公式の対面式イベントに招待される。 ・今後のNFTのエアドロップと特典へのアクセス権利。 ・トークン・ゲートのある専用コミュニティへのアクセス ・Quantum Temple創設メンバー資格取得 NFTの価格は最低でも1ETHと決して安くはありませんが、トークン・ゲートのある専用コミュニティへのアクセス権があることから、将来的にトークンの付与がされる可能性もあります(セールの優先権の可能性もありますが・・)。 また、Cosmic Eggの収益50%はWeb3によるインクルージョンと文化遺産の保護を推進することを目的に設立されたImpact Fundへtreasuryへ寄付され、コズミックメンバーによって管理されます。 Cultural Heritage NFTs Cultural Heritage NFTs(文化遺産NFT)とは、世界の文化遺産をNFTにしたものになります。伝統的な儀式、伝統工芸の知識、自然や宇宙に関する知恵や知識だけでなく、音楽や口承表現、踊り、巡礼など、先祖代々の生活遺産をブロックチェーン上に記録し、NFTにします。 こちらは、バリの遺産に基づくジェネシスコレクションの一部で、極楽鳥の踊りであるチャンドラワシがNFTになっています。 Quantum Templeは、地元の職人と提携し、失われつつある手作りの儀式用および装飾用の工芸品を再生することを目指しており、職人が工芸品の生産品質と価値を高められるよう、サプライチェーンに関わる資金調達、プロモーション、流通を提供しています。この取り組みは、先祖代々の技術やモチーフを保護・復元するだけでなく、現在そして未来の世代が技術を維持するための新たなインセンティブを提供することに繋がっています。 Cultural Experience NFTs (文化体験NFT)を保有すると実際に文化遺産を体験できる Cultural Experience NFTs (文化体験NFT)は、ホストの文化保持者と共に本物の伝統儀式、舞踊、巡礼、遺産、美食を体験することができるNFTです。 現在はまだリリースしておらず、2023年第2四半期に第一弾をローンチ予定です。 文化遺産に焦点を当てたプロジェクトは他にはなく、ただのコレクションだけでなくNFTを通して直接的な体験も得ることができる点においては、非常にユニークな取り組みのように思います。 公式サイト:https://quantumtemple.xyz/ Twitter:https://twitter.com/quantum_temple Medium:https://medium.com/@quantumtemple/cultural-heritage-and-why-it-matters-694df24bfdbb MoviePass POINT Seed Roundで資金調達を実施しました。金額は不明で、Animoca Brandsがリードし、Claritas Capital, Emerald Plus, Gaingels, Harlem Capital等が参加。 Moviepassは定額制映画鑑賞サービスを提供するプロジェクト Moviepassは定額制映画鑑賞サービスを提供しており、2017年に月額9.95ドルの会員制プランを導入して爆発的な成長を遂げました。 しかし、コロナの影響もあり、2020年に倒産することになりましたが、およそ1年後にスパイクスによって再買収され、2022年にサービスを再スタートしました。 Moviepassは今回の資金調達で、映画館の定額制サービスのベータ版リニューアルの準備を進めていくだけでなく、バーチャルリアリティによる映画館体験や、テクノロジーを使って映画館へのトラフィックを増やすなど、同社のWeb3戦略の開発・実行を計画しているようです。 また、B&B Theatres、Cinepolis Luxury Cinemas、Landmark Theatresなど25以上の映画館チェーンと戦略的パートナーシップを構築しています。これらの提携により、映画ファンはMoviePassアプリから直接チケットの購入、座席の選択、プロモーションの提供を受けることができるようになり、更には映画館やスタジオと協力し、特定の作品の人気や需要に応じて料金が上下する可変チケット価格を提供する予定です。 一度、倒産はしたものの、今回の資金調達を行ったAnimoca Brandsの執行会長兼共同創業者のYat Siu氏が取締役に就任する予定だったりとWeb3分野への進出にも力を入れているため、今後の取り組みが楽しみです。 公式サイト:https://www.moviepass.com/ Twitter:https://twitter.com/MoviePass Psychic VR Lab POINT Strategic Roundで1億円の資金調達を実施しました。Animoca Brands Japanのみの参加。 Psychic VRは、500万ダウンロードされているXRクリエイティブプラットフォーム「STYLY」を運営している企業 Psychic VRは、「人が空間を身にまとう世界を実現する」というビジョンを掲げ、500万ダウンロードのビューワーアプリで全世界5万人以上のアーティストが利用するXRクリエイティブプラットフォーム「STYLY」を運営しており、日本のXR(拡張現実)分野をリードしている企業です。 このPsychic VRとアニモカは昨年6月に協業しており、今回の資金調達では、XR技術をAnimoca Brandsの400社以上のWeb3エコシステムと接続し、パートナーのIPホルダーのコンテンツを活用するために充てられます。 公式サイト:https://psychic-vr-lab.com/ 以上。
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2023/01/081/1-1/7 資金調達を実施したプロジェクト 2選
あけましておめでとうございます。今年も資金調達関連をまとめて参りますのでよろしくお願い致します。 新年一発目の資金調達は、「冬の時代」を象徴づけるように2件しかありませんでした。 とはいえ、100万ドル単位での資金調達も行われているため、引き続き注視していきたいと思います。 Ondefy POINT Ondefyは100万ドルの資金調達を実施しました。AngelDAO、Stake Capital Group、White Loop Capital、ParaSwap、Stacker Ventures DAO等が参加 OndefyはSmart RampとDeFi Marketplaceの2つのプロダクトで構成されています。 Smart Rampは、Ondefyのメインプラットフォームで動作するサイドアプリケーションで、オンランプサービスと、0x、1inch、Paraswap DEXアグリゲーターに対応しています。 通常Uniswapでトークンを購入する場合、メタマスクを接続して、CEXでETHやUSDCを購入してメタマスクに送金しなければならず、工数が非常に多いことが新規ユーザーがトークンを購入する一つの障壁として挙げられます。 その障壁を簡素化するために開発されているのがこのSmart Rampで、メールアドレスとクレジットカードで簡単に購入することができるので、DeFiの初心者向けのサービスとなっています。 Coingeckoにリスティングされているトークンであれば対応しているため、上位銘柄から低時価総額銘柄まで多岐に渡るトークンをクレジットカード決済で購入することができます。 DeFi Marketplace DeFi Marketplaceは、Smart Rampを使用して最初のトークンを購入した後に使用するためのサービスです。 ユーザーがSmart Rampで購入したトークンの確認やそのトークンを用いたステーキング、Meta DEX アグリゲーターによる最適なレートでのスワップ等を行うことができます。 Ondefyを使えば、CEXを経由しなくてもクレジットカードでトークンを購入し、そのトークンを他のトークンへSwapしたり、ステーキングして利回りで利益を得ることもできるため、活用の幅が広いです。 2023年Q1にはモバイルアプリもローンチ予定です。 Genesis Cardsが発行されており、Openseaで売買可能 OndefyにはGenesis Cardsも発行されています。 このGenesis Cardsを保有していると、今後アプリの追加機能や手数料の引き下げなど、多くの特典に享受することができます。また、他にも詳細は開示されていませんが、複数の特典が用意されているようです。 HP:https://app.ondefy.com/wallet/ Twitter:https://twitter.com/ondefy OpenSea:https://opensea.io/collection/ondefy-genesis MSafe POINT MSafeは500万ドルの資金調達を実施しました。Jump Cryptoが主導し、Circle Ventures, Coinbase Ventures, Superscrypt等が参加しました。 MSafeはAptos/ Moveエコシステム上で初のマルチシグネチャーウォレットソリューションを開発 MSafeはwallet-as-a-serviceプロバイダーとして、セキュリティ、相互運用性、分散化を中心としたマルチシグネチャウォレットを提供しています。 MSafeウォレットでは、デジタルアセットの保有や送受信機能はもちろんのこと、ステーキングやレンディング、イールドファーミングや他dappsとの連動も予定しています。 また、開発者向け機能として、Moveモジュールの導入やMSafe Storeとの連携やMSafe Walletを使用することで、プロトコルキーパラメーター変更や緊急停止、報酬の変更のようなプロトコルの管理制御機能を設定することができます。 すでにMove系プロジェクト十数社が、MSafeと統合しており、財務管理、スマートコントラクト展開、ブロックチェーンプロトコル管理制御を実現しています。 今回資金調達で得た資金は、チームの成長、製品ポートフォリオの開発、製品採用の拡大に充てる予定です。 HP:https://m-safe.io/ Twitter:https://twitter.com/MomentumSafe discord:https://discord.com/invite/f7gEEQkZav 今週は2件と非常に少ないですが、以上となります。
リサーチ
2022/12/2512/18-12/24 資金調達を実施したプロジェクト 10選
本日は12/25、クリスマスです。皆さんいかがお過ごしでしょうか? 家族や恋人、はたまた友人と良い時間を過ごしていることを願いながら、今週もまた資金調達を実施したプロジェクトについて解説していきます。 読んで頂けると信じて、今回は12/18-12/24分で合計10プロジェクトをまとめています。 1/ 📅12/20 #本日の資金調達まとめ ・Amber Group(@ambergroup_io):$300m ・Utorg(@utorgcom):$5m ・Pine Protocol(@PineProtocol):$3m ・Revel(@RevelXyz):$7.8m ・Foundation Devices(@FOUNDATIONdvcs):$7m — ADMEN | CryptoTimes (@admen_vc_2) December 20, 2022 Amber Group POINTAmber GroupはSeries Cで3億ドルの資金調達を実施しました Fenbushi Capitalが主導し、その他投資家や企業が参加しています(詳細不明) 。 FTXに資産の10%を預けていたことから今回の資金調達に至りました。 Whalefin(旧DeCurret)の親会社 機関、個人(富裕層)投資家向け暗号資産取り扱いサービスを展開 Amber Groupは2017年に創立され、香港、ソウル、バンクーバーなどを拠点とする大手の仮想通貨関連企業です。 主に機関や個人投資家向けに電子マーケットメイクやOTC取引、各種デリバティブを提供しています。 もともとは評価額30億ドルでSeriesBの資金調達をしていましたが、今年11月に破綻したFTXに取引資金総額の10%を預けていたことやこの騒動で9月より進めていた大規模なリストラに拍車がかかったことを鑑みて一旦クローズし再度SeriesCでの資金調達を実施しました。 現状については『事業存続に問題が出るような影響は受けていない』とコメントしており、今後は一部の事業を縮小して、機関、個人(富裕層)投資家向けのサービスに力を入れていくとのことです。 FTXの破綻で連鎖倒産しそうな企業として噂されていたこともあり、今回の資金調達がまとまって少しホッとしています。 HP:ambergroup.io https://www.whalefin.com/ja Twitter:@ambergroup_io Medium:ambergroup.medium.com Utorg POINTUtorgはSeed Roundで500万ドルの資金調達を実施しました Dragonflyが主導し、TA Ventures, Hypra Fundが参加しています ウォレット、スワップ、NFT統合、ポートフォリオ等のWeb3機能に加え、クレジットカード等の銀行機能も提供したWe2と3を合わせたスーパーアプリを目指している UtorgはEUに拠点を置く暗号通貨フィンテック企業でエストニアの暗号通貨ライセンスを保有しており、現在提供している交換サービスはすでに250,000人以上のユーザーを抱えています。 Web2とWeb3、法定通貨と暗号通貨の垣根を超えたサービスを持続的に展開するために「規制を徹底的に守ること」「その枠組の中で最大限便利にすること」に注力しています。 例えば、出金にはKYCが必須ですが、AIテクノロジーを駆使することで3〜5分で完了するようになっています。 今回調達した資金を使用して、 15を超える豊富な支払い方法をサポート、かつ手数料無しでの暗号通貨の購入 187カ国以上の国にて完全に合法での取引 3Dセキュア2.0をはじめする既存の金融サービスや銀行サービスとNFT統合やスワップといった標準的なWEB3サービスの両立、融合の実現 を形にしたスーパーアプリを2022年末までにリリースするのとことです。 各国の規制をクリアするために取引回数や金額に細かく上限が設けられているといった不便な点もありますが、これまで暗号通貨に触れる機会がなかった人たちも安心して触れるサービスとなっているのでアプリリリース後のユーザーの伸びには注目したいです。 HP:business.utorg.pro/apply Twitter:@utorgcom Pine Protocol POINTPine ProtocolはPrivate Roundで300万ドルの資金調達を実施しました Amber Group、SparkleVenturesが主導し、Shima Capital, The Lao等が参加しています NFTFiプラットフォームのベータ版が利用可能 Pine ProtocolはNFTを担保としてETHを借りることができるNFT担保型ローンプラットフォームで、今年の1月にα版がローンチされて以降、注目を集めているNFTFiプロジェクトです。 すでに現時点で52のコレクションが対応しており Azuki Bored Ape Yacht Club (BAYC) Mutant Ape Yacht Club (MAYC) Clone X Cool Cats NFT Doodles goblintown Moonbirds Otherdeed for Otherside などを担保にレンディングを行うことができます。 他にも暗号通貨を貸すことで金利を得たり清算NFTを安く購入できたりする貸付機能やローンを組んでNFTを頭金と後払いで購入できるPine Now Pay LateがBeta版としてすでに実装されています。 現在Impossible FinanceでIDOが実施中! https://twitter.com/PineProtocol/status/1592904881924608000?s=20&t=MA73YLUng06muyLGw9J2_w 現在Impossible FinanceでIDOを実施しており、2022/11/17午前10時(UTC)から2023/2/6午前10時(UTC)まで参加することができます。 IDIAとvIDIAをImpossible Launchpadにステークし、参加ユーザー全体に対するステーキング量×時間に基づいて割り当てが計算されます。 また、トークンにはPINE、vePINE、sbPINEの3種類があります。 PINEトークンはガバナンストークンで、エコシステム内のユーティリティを享受するためには、vePINEとsbPINEを保有する必要があります。 vePINEとsbPINEは、Pineエコシステム内のVIP会員証明とユーティリティ・トークンの役割があり、手数料割引、借り手の猶予期間・貸し手の清算期間延長、貸し手のランキングスコアアップ等のユーティリティが用意されています。 vePINEとsbPINEの具体的な獲得方法に関しては詳細が記載されていませんでしたが、恐らくPINEをステーキングすることによってそのステーキング量と時間に応じてより多くのve,sbトークンを獲得できるのではないかと思われます。 今年から注目を集め始めたNFTFiは、どのプロジェクトも手探りの中開発している様子が伺えます。 今回のPineが行うve,sbトークンモデルはNFTFiにとっては恐らく初?の試みであり、上手く前例を作ることができれば他のNFTFiでも導入される可能性もあるので、動向を注目しておきましょう。 HP:pine.loans Twitter:@PineProtocol Discord:https://discord.com/invite/PYEZdcTCBM Medium:https://medium.com/@PineLoans Revel POINTRevelはSeed Roundで780万ドルの資金調達を実施しました Dragonfly Capitalが主導し、Union Square Ventures, Sfermion, 6th Man Ventures等が参加しています InstagramとRobinhoodを掛け合わせたNFTプラットフォーム Revelはユーザーへソーシャルメディア(Instagram)の自己表現とマーケットプレイスの取引機会(Robinhood)を掛け合わせたソーシャルコレクティブルプラットフォームです。 写真やビデオを3つアップロードすることで、コレクションが作成され、それぞれにUnique、Rare、Commonといったレアリティが割り当てられます。コレクターはこれらを収集し、まとめてロックすることでシリーズが完成し、その見返りとしてコレクションの作成者からハーベストアセットを受け取れます。 クリエイターは自分のコレクションが収集されシリーズとなるごとにミントの機会がアンロックされて、新たなコレクションを作成する事が可能です。 コレクターから求められているクリエイターの作品が多くミントされるようになるこの仕組みは「Proof of Demand Minting」と名付けられています。 この仕組みを通して、アプリ内通貨Revel Dollars (Rvs)を増やしていくことがコレクター、クリエイター双方の目的として設定されていて、将来的にはこのRvsを売却して実際にお金が稼げるようになる予定のようです。 収集されないと次のミントができない=需要と供給が自然に調整されるという仕組みはよく練られていると感じました。 実際に触ってみないとわからない部分が多いのでぜひゲーム感覚でチャレンジしてみてください。 HP:revel.xyz/ Twitter:@RevelXyz Discord:https://discord.com/invite/y9XSX8Yj4Z Medium:https://medium.com/revelxyz Foundation Devices POINTFoundation DevicesはSeed Roundで700万ドルの資金調達を実施しました Polychain Capitalが主導し、Greenfield Capital, Lightning Ventures等が参加しています ハードウェアウォレット「PASSPORT」とソフトウェアウォレット「ENVOY」を展開 ハードゥエアウォレットのPASSPORTは$259で2,400台限定で販売しています。 PASSPORTはカメラ付きエアキャップ、リチウムイオンバッテリータイプ、高画質のディスプレイを採用の3つが特徴です。 USBやワイヤレスでの通信を使用せず、アクセスの際は PASSPORT画面に表示させたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取るか、MicroSDカードを挿入するだけとなっています。通信の経路と頻度を最小限に抑えることで、悪意のある人間がウォレットにアクセスする可能性を大幅に減らすことが可能です。 また、1,200mAhのリチウムイオンバッテリーを標準的なフォームファクターで搭載しており、バッテリーは簡単に取り外して交換することができます。バッテリーに電力を供給するために、Passportには電力専用のUSB-Cポートが搭載されています。 ディスプレイはIPSディスプレイを搭載しており、高解像度のカラーで操作することができます。 また、Foundation Devicesはソフトウェアウォレットアプリ「ENVOY」も展開しており、すでにスマートフォンでダウンロード可能です。 ENVOYでは、PASSPORTのサプライチェーンの検証(出荷時から手元に届くまで不正な取引やアクセスがないかのチェック)やファームウェアの更新も可能で、安全に簡単にセットアップを済ませられます。 大手CEXでも突然日本人向けサービスが打ち切られたり破綻したりする例が出てきたこと、不正アクセスの手口が巧妙になってきていることから、以前に比べてさらにセキュリティ性の高いハードウェアウォレットの需要が高まっている様に感じます。 HP:foundationdevices.com Twitter:@FOUNDATIONdvcs Telegram:https://t.me/foundationdevices Blog:https://foundationdevices.com/blog/ Arrakis Finance POINTArrakis FinanceはSeed Roundで400万ドルの資金調達を実施しました Uniswap Labs Ventures, Accel, Polygon Ventures等が参加しています Uniswap V3上で高度なアルゴリズム戦略を実行できるマーケットメイキングインフラストラクチャプロトコル ArrakisFinanceはUniswapV3のホワイトーパーが発表された少し後の2021年に4月にリリースされたプロトコルで、ユーザーはArrakis Vaults を利用して誰でも高い資本効率で自動化された流動性を提供することが可能です。 ピーク時には18億ドル以上がロックされ、Uniswap全体の25%を占めるほどでした。 最近リリースArrakis V2はUniswpV3のようなAMMの上の抽象化レイヤーとして機能し、より複雑で洗練されたマーケットメイク戦略が作成、実行できるようになりました。 例えば大きなボラティリティ持つペアに対して有効な戦略を採用できる機能がありませんでしたが、その点も改善されています。 これにより流動性の深さと効率の高さの点でCEXに匹敵するようになります Arrakis V2 コントラクトは、Ethereum、Polygon、Optimism、Arbitrum似て数日以内に展開されますがユーザーインターフェイスは今の所まだ利用できません。 HP:arrakis.finance Twitter:@ArrakisFinance Discord:https://discord.com/invite/arrakisfinance Telegram:https://t.me/arrakisfinance Blog:https://mirror.xyz/0x916563f8476b988855af0b8b8A3D56072E1917FA Pods POINTPodsはSeed Roundで560万ドルの資金調達を実施しました IOSG Ventures, Tomahawk VC, Republic, Framework Ventures等が参加しています stETHvv(stETH Volatility Vault)を扱うdapps ボラティリティが高ければ高いほど利益が発生 Podsは個人投資家がプロの投資戦略を実行できるようにしたり、defiプロトコルが多様な低リスク戦略を行えるプラットフォームです。 投資戦略をアルゴリズムで実行し、資金を預け入れから引き出しまでを処理する一連のオープンソースのスマートコントラクトとなっています。 最初の商品としてstETHvvというプロダクトをリリースしており、ユーザーはETH(近日実装予定)もしくはstETHを預けることでデリバティブ戦略をワンクリックで行う事が可能です。 ETH、stETHを預けた証明として受け取るstETHvvはETHのボラティリティが高いほど利回りを生み出します。 具体的な流れとしては 毎週金曜にLIDOのstETHの1週間分の利回りのうち50%をデリバティブで使用 デリバティブの内容は10〜20%のOTMのコールとプットを毎週満期での購入 ETHの価格が大きく上昇した場合はコールオプションがイン・ザ・マネーとなり使用したstETHの利回りより大きなリターンが得られる ETHの価格が大きく下落した場合はプットオプションがイン・ザ・マネーとなり使用したstETHの利回りより大きなリターンが得られる ボラティリティが足らない場合は使用したstETHの利回りを失う(元本は減らない) となっており、元本を使用しないためマーケットリスクにさらされないこと、ETH建ての戦略なので長期目線で運用しやすいことがメリットです。 ETHホルダーで「将来的にはETHはさらなる高値をつけるが、その過程で不安定な値動きをしつづける」と考えている方にとってはピッタリな戦略と言えます。 少なくともこれまでETHは不安定な動きをしながらバブルのたびにATHを更新してきています。 今後もその流れが続くのであればリスクを抑えながら通常のレンディングやステーキングよりも大きなパフォーマンスを狙うことが可能です。 かなり斬新な内容なのでTVLや追加のプロダクトには目を光らせていきたいです。 HP:pods.finance Twitter:@PodsFinance Discord:https://discord.com/invite/GXnFEfb Medium:https://blog.pods.finance/ Concordex POINTConcordexはSeed Roundで170万ドルの資金調達を実施しました Tacans Labs, Skynet Trading, Seier Capital, Concordium等が参加しています Concordium上のDEXで、2023年Q2にCCDXトークンをローンチ予定 ConcordiumはID検証レイヤーが組み込まれた独自のL1ブロックチェーンで、普段は非常に高い匿名性を誇りつつ、各国の規制当局から令状が発行される等の特定の条件を満たした場合に限り、ユーザーをすぐに特定することができることが特徴です。 これにより各国の規制を適合しやすいという強みを持っています。 Concordex上にDEXを構築することで既存の金融と同じレベルのコンプライアンス、defiと同じレベルの匿名性、この2つの両立を実現しようとしているわけです。 様々な企業や機関投資家がDefi を利用するきっかけになってくれればと思います。 HP:https://concordex.io/ Twitter:@concordexlabs Discord:https://discord.com/invite/NbUdaxU4 Telegram:https://t.me/concordexlabs Tonsnipe POINTTonsnipeはPrivate Roundで10万ドルの資金調達を実施しました Slowaveが率いる数名のエンジェル投資家が主導しています TON上で構築されているLaunchPadプラットフォーム TonsnipeはTon(The Open Network)エコシステムの入り口になることを目指しており、優良プロジェクトのプレセール、NFTミントとTonのユーザーを結びつけるサービスの提供をします。 今回の資金調達はTonチェーンべースのネイティブトークンの開発やNFTアグリゲーションプラットフォームの立ち上げに使われるとのことです。 Ton上でプレセールされるトークンにまつわる様々なデータを素早く得られるようになっており、常に情報が揃った状態でセールに参加するかを判断できます。 ネイティブトークンTNSのプレセールが現在開催中 ネイティブトークンTNSを保有することで、ステーキングやガバナンス投票の他に、Tonsnipeの高度な機能へのアクセス、将来リリースされるサービスの独占アクセス、NFTミントのWL付与など様々なメリットが得られます。 現在はTNSのプレセールの最中で、今後については2022年中に製品のプロトタイプが、2023年Q1にStインセンティブテストネット、2023年Q2にメインネットリリースされる予定です。 プレセール終了後、Ston.fi(TonのDEX)に上場を予定しています。 またプレセール参加者はアーリーアンバサダーとして無料のNFTを獲得する資格が与えられるとのことです。 TNSのプレセールは以下のリンクから参加できるので気になる方はぜひチェックしてください。 https://tonsnipe.com/sale/ HP:tonsnipe.com Twitter:@tonsnipe Telegram:https://t.me/tonsnipe Medium:https://tonsnipe.medium.com/ Cypherock POINTCypherockはSeed Roundで100万ドルの資金調達を実施しました ConsenSys Mesh、Infinite Capital、Gnosisなどが参加しています シードフレーズのないハードウェアウォレット Cypherock X1は初の分散型ハードウェアウォレットを謳っており、秘密鍵を分散化させる方法を採用しています。 シードフレーズはウォレットの復元の際に必要ですが、紛失してアクセスできなくなったり、盗難されるリスクがあるため、Cypherock X1ウォレットはシードフレーズ自体をなくすことで、このようなリスクを回避することを実現させます。 Cypherock X1はデバイス本体と鍵の役割を果たす4枚のNFCカード(X1カード)で構成されています。 ウォレット作成の際、Shamir Secret Sharing と呼ばれるアルゴリズムを使用して秘密鍵を5分割します。 5分割された秘密鍵はデバイスと4枚のカードにそれぞれ保存され、5つのうち2つ、デバイス本体とカード1枚があればアクセスできます。 それぞれを別々の場所に隠しておくことで盗難はほぼ不可能となり、デバイスを無くしたとしても紛失分を買い直すことで同じように機能します。 また4枚のカードにはそれぞれウォレットアカウントを作成できるため、ひとつのカードはNFT用、もう一つのカードはBTC用と用途を分けて利用することが可能です。 加えてMetamask、Ledger、Phantom、Trezorなどの既存のソフトウェア、ハードウェアウォレットのシードフレーズをインポートできます。 X1で生成したウォレットもインポートしたウォレットもまとめてCysync アプリにて表示可能なほか、1200種類のコインと10のブロックチェーンをサポートしているなど利便性も非常に高いです。 Cypherock X1は$199で販売中 Cypherock X1は現在$199で購入することができます。 いつまで割引価格が適応されるか未定なので、もし興味があればぜひ今のうちに購入しておきましょう。 HP:cypherock.com Twitter:@CypherockWallet Telegram:https://t.me/cypherock Blog:https://www.cypherock.com/blogs 今週は以上となります。 それでは、良いクリスマスをお過ごしください。メリークリスマス。
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2022/12/1812/11-12/17 資金調達を実施したプロジェクト 9選
今週もまた資金調達を実施したプロジェクトについて解説していきます。 今回は12/11-12/17分で、合計9プロジェクトまとめています。 https://twitter.com/admen_vc_2/status/1603587720533590017?s=20&t=JhyUSE596VA18kl91QbkUA Evertas POINTEvertasはSeries Aで1,400万ドルの資金調達を実施しました リードはPolychain Capitalで、Sino Global Capital, CMT Digital Ventures等が参加しています Evertasは機関投資家を仮想通貨投資のリスクから保護するための暗号資産保険会社 Evertasは2017年に設立された暗号資産保険会社で、デジタルウォレット商品をカバーする保険の作成とサービスを提供しています。今回調達した資金は、リクルーティングや独自の技術等の開発に充てる予定です。 保証する範囲は広く、暗号鍵の紛失盗難・スマートコントラクトの誤動作・マイニングセンター、データセンターの火災や洪水・ブロックチェーンインフラの障害などの様々なリスクから機関投資家を守ります。 5i Service Groupというサービスを提供しており、人材、経験、テクノロジーのネットワークを結集し、セキュリティの脆弱性、ハッキング、犯罪組織、国家などの新しいビジネスリスクに対処しています。 Evertas社は、OSINT、HUMINT、商用データセット、ビッグデータ分析ツール、ブロックチェーン/暗号分析ツールを活用し、政府機関が国家安全保障上のリスクや脅威に適用するオールソースインテリジェンスアプローチを使用しています。従来の調査やセキュリティにおける数十年の経験と組み合わせることで、安全な暗号およびブロックチェーン運用をサポートしています。 仮想通貨やそれに関連するものへの投資は非常にリスクが伴います。世界で2番目の規模を誇る取引所FTXですら突然破綻するほどなので、そうした中で機関投資家の参入を進めるにはEvertasのようなプロジェクトが必要不可欠と考えられます。 HP:evertas.com Twitter:@EvertasRisk Nillion POINTNillionは2,000万ドルの資金調達を実施資金調達を実施しました Distributed Globalがリードで、AU21 Capital, Big Brain Holdings, Chapter One, GSR等が参加しています Nillionはストレージとデータ計算を安全に行うためのインターネット・インフラを提供することが目的としたプロジェクト Nillionの最大の特徴はブロックチェーンテクノロジーに依存しない分散型ネットワークという点です。 Nillionの暗号化技術は NMC(Nil Message Compute)テクノロジーと呼ばれ、ブロックチェーンベースと異なり、すべてのデータを完全に複製する分散型台帳を必要としません。そのため、ノード自体がデータセットに対してブラインド状態となり、計算のためのデータの中で一部しか認識されないので、セキュリティとプライバシーを高く保つことができます。それにより企業は競合他社と「互いに重要な情報を渡さないようにしつつ有用なデータを共有する」ことができます。 この技術は機械学習、データ最適化、数学の分野で30以上の特許技術を開発したチーフサイエンティストDr. Miguel de Vega によって生み出されました。 NillionのCEO であるAlex Page 氏いわく『すでに120以上の企業からNillion上でアプリケーションの構築とテストを希望する声があがっている。』とのことで、需要の高さが伺えます。 HP:https://www.nillion.com/ Twitter:@nillionnetwork discord:https://discord.com/invite/nillion Telegram:https://t.me/nillionnetwork Finterest POINTFinterestはSeed Roundで150万ドルの資金調達を実施しました リードはPolychainで、ICP Ecosystem Fund, 9Yards Capitalが参加しています FinterestはネイティブBTCにも対応したICP上に構築された初のレンディングプロトコル https://twitter.com/FinterestICP/status/1598737053369471007?s=20&t=hupiNaZMIY4ea7mQWwetvw 先日、Internet Computer ProtocolがBTCと統合したことを受け、FinterestのレンディングにはネイティブBTCが対応しています。 正確に言うと現時点ではBTCとUSDCは対応しておらず、今後対応予定となっています。 これまで、ERC上でBTCを扱うには仮想通貨担保型のBTCと同じ価値を持つwrapped Token(WBTC)を活用しなければならず、最近では裏付け資産の信頼性にも疑問を持つ声が多くなってきており、ネイティブのBTCを利用することのできるICPが注目され始めています。 このFinterestはネイティブのBTCを使ってレンディングができるので、今後BTCの用途も増えていきそうです。 2023年1月にベータ版リリース予定 リリース後にはトークンがローンチされ、プロトコルの利用者に対して配られます。このトークンを持っているとプロトコルに追加するトークンを決める際の投票権を得ることができます。また、イーサリアムとの統合も予定しており、この統合完了するとICP上でERC-20のトークンを利用することができるようになります。 Enterpotでは、Finterest EA CardというNFTも売買することができ、このNFTのユーティリティ等はまだ発表されておりませんが、何かしらのインセンティブが与えられるのではないかという期待で、現在65ICP(約170ドル)のフロアプライスをつけています。 HP:https://tyhcm-sqaaa-aaaah-abjya-cai.ic0.app/ Twitter:@FinterestICP Medium:https://medium.com/finteresticp SOOHO.IO POINTSOOHO.IOはSeries A+で450万ドルの資金調達を実施しました Woori Technology Investmentが投資しています すでに2つのプロダクトをリリースしており、サムスンやLGを顧客に持っている SOOHO.IOは異なるネットワーク間の相互運用性を促進できるDefiインフラストラクチャを構築し、多数の独立したエコシステムが競合することを防ぐこと、あらゆるDefiコンテンツが完全に相互作用することを目指しています。 すでに2つのプロダクトをリリースしていて、顧客には韓国の大手企業サムスンやLGがいます。 SOOHO Odinはわずか2ステップで完結するセキュリティ監査で、ワンクリックでスマートコントラクトの脆弱性をチェックできます。 脆弱性を修正するための具体的なガイダンスも提供しています。 もう一つはKlevaというKlaytn初のレバレッジイールドファーミングに特化したDefiプロトコルです。 Total Value Lockedは2,100万ドル以上あり、レンディングプールに入金するとその証明としてibTokenを受け取れます。 ibTokenは所有しているだけで利息が発生しますが、ステークすることで利息とネイティブトークンKLEVAが報酬としてもらえます。 また通常のイールドファーミングに加え、清算リスクと引き換えに大きなAPYが見込めるレバレッジイールドファーミングポジションを組むことが可能です。清算されるとポジションを自動的に解消され、負債分はレンディングプールに自動で返済される仕組みなので注意が必要です。 興味のある方はぜひ実際に触ってみることをおすすめします。 HP:https://sooho.io/ Twitter:@soohoio Blog:https://blog.sooho.io/ Virtualness POINTVirtualnessはSeed Roundで800万ドルの資金調達を実施しました。リードはBlockchange Venturesで、Polygon Ventures, F7 Ventures, Micron Ventures等が参加しています VirtualnessはクリエイターやブランドがWeb3に気軽に参加できるように設計されたモバイルファーストのデジタルコレクションECプラットフォーム 認証されたクリエイターとブランドは、Virtualnessを使用することで、ボタンを数回クリックするだけで独自のブランドのデジタルコレクションをデザインし、ミントを行って展示やソーシャルメディアチャンネルで簡単に共有できます。 SNSの総フォロワー数5,000万人以上、チャンネル登録者数1,000万人以上を誇る世界的YoutuberであるNas DailyとMark Zuckerberg の妹である Randi Zuckerbergもコンセプト段階からサービス内容の形成について支援と出資という形で参加しています。 サービスのローンチは2023初頭を予定しています。 競合が多いジャンルのプロジェクトではあるものの、まだ大きく成功している例はないため、ローンチ直後の動きや評価については注目したいです。 HP:https://virtualness.io/ Twitter:@Virtualnessio Spaceport POINTSpaceportはPre-Seedで360万ドルの資金調達を実施しました リードはArca、Decasonic、Crit Venturesで、Infinity Ventures Crypto, FBG Capital, Republicが参加しています Spaceportはクリエイターやブランドの知的財産のマネタイズを支援するために設計された知的財産プロトコル https://twitter.com/spaceportxyz/status/1603040107078057984?s=20&t=4GpCcg5Vrgpdrr0yx9x-Dg 知的財産ライセンスの市場規模は3,000億ドル以上と言われており、クリエーターやブランドはその処理に追われています。知的財産とその権利をめぐっては様々な法律や手順が絡む上に、弁護士や会計士の手を借りなければいけないことも多く、時間もお金もかかりすぎるのが大きな問題点です。 Spaceportはスマートコントラクトやメタバースを始めとするWeb3テクノロジーを駆使して『知的財産を収益化するために合理化されたワンストップショップアプローチを提供する』ことで、これらの問題を解消します。 サービスのローンチは2023年のQ1に予定されており、実現すればフィジカル・デジタルを問わず、アパレルやゲームなどあらゆる業界で知的財産のライセンスの供与がスタートします。 Web3プロジェクトやブロックチェーンゲームにすでに誰しもが知るような有名コンテンツが入ってくる足がかりになってくれればと期待しています。 ローンチは2023のQ1に予定されています。 HP:https://www.spaceport.xyz/ Twitter:@spaceportxyz Nametag POINTNametagはSeed Roundで200万ドルの資金調達を実施しました リードはOKX VenturesとGSRVで、Coinbase Ventures, Alchemy Ventures等が参加しています Nametagは分散型ユーザーネームとソーシャルアイデンティティのためのクロスチェーン、クロスプラットフォームサービス NametagはTwitter・Discord・Youtubeなどの様々なプラットフォームにて自分が持っているNFTを展示できるサービスです。 すでにTwitterとDiscord用のブラウザ拡張機能リリース済で、Youtube用は近日公開となっています。 今後TwitchやOpenSeaなど他のプラットフォームにも対応予定です。 特にTwitterとの連携に力を入れており、ブラウザ拡張機能(Chrome・Brave)を使うことで、NFTコレクションを直接表示することができます。 ただ表示できるのではなく、NFTをクリックすることでマーケットプレイスにそのままアクセスして、そのNFTの詳しい情報も参照可能です。 自分の持っているNFTをTwitter上ですべて他人に見せることができるのはNFTコレクターにとってはたまらないのではないでしょうか? プロフィール欄に表示させるギャラリーの配置はWebアプリにて変更可能で、リアルタイムでTwitterに反映されます。 現時点でEthereum・Solana、Arbitrumをサポートしており今後も随時追加されるとのことです。 拡張機能の使い方は公式Mediumにわかりやすくまとめられているので、少しでも気になった方はぜひ実際に触ってみてください。 Noken・Achievementというオリジナルコレクションがある このオリジナルコレクションは通常のNFTのように購入したりMintしたりして入手するのではなく、一定の条件を満たすとプレゼントされるようになっています。イメージとしては家庭用ゲームでいうトロフィー・実績・達成目録に近いです。 たとえば『The Father of ETH』というAchievementはEthereum生みの親Vitalik氏からTwitterでフォローされると自動で発行されます。 条件が厳しいだけにAchievementを持っているのはたった2名しかいません。集めたくなりますね。 このNokenとAchievementもさまざまなプラットフォーム上で展示可能です。 Nametagジェネシスコレクション(2022年1月6日より前に作成された♯1〜♯5000)ホルダーには様々な特典がある ガバナンストークンNTの割当 Nametag関連の新しいNFTドロップに対する無料のAirdropやMinting 提携コレクションのAirdropやWL登録 特別なアイテムの付与(ジェネシスページスキン、ジェネシスバッジ) プロジェクトの方針やパートナーシップに対する投票権 HP:https://nametag.org Twitter:@nametagtweets Medium:https://medium.com/@nametag Discord:https://discord.gg/nametag Decent POINTDecentはSeed Roundで350万ドルの資金調達を実施しました リードはArchetype Venturesで、Y Combinator, Circle Ventures, Palm Tree Crew等が参加しています Decentはカスタマイズ性の高いトークンベースプロジェクトを簡単に構築するための、ノーコードコントラクトビルダー Decentはクリエイターがカスタマイズ性の高いトークンベースプロジェクトを簡単に構築するためのプロトコルです。機能豊富でガス効率の良い標準的なNFTコントラクトから、カスタマイズ可能なリリースページ用のスターターキットまで、どんなクリエイターや組織もDecentでWeb3のプロジェクトを開始することができます。 2022年11月にアーティスが高度にカスタマイズ可能なWeb3プロジェクトをノーコードで簡単に構築して収益を最大化できるサービス『CreatorHQ』を立ち上げました。 初心者の開発者でもSolidityに触れることなく高度なweb3アプリケーションをデプロイできるようにします。 現時点でEthereum・Polygon・Arbitrum・Optimism・• zkSync (upon launch)へのサポートを発表しています。 CreatorHQで出来ることは以下です。 Ethereum、Polygon、Arbitrum、またはOptimismにプロジェクトをデプロイする。 ライブリリースを簡単に一元管理できます。 収益を追跡し、ボタンをクリックするだけで資金を引き出すことができます。 ロイヤリティの分割とメタデータの管理 自分専用のリリースページにアクセス 埋め込み可能なiFrameの作成 View analytics -今後リリース予定 用意されているフォーマットを選択して組み合わせていくことで、プロジェクトの立ち上げ・管理・トークン配布の流れや報酬の仕組みの設定をすることができます。 今後のロードマップとしては、リリースしたばかりのCreatorHQに注力しつつ Liquid staking Auction house 独自に開発したクロスチェーン技術のさらなる応用 CreatorHQを用いた分析 ロイヤリティプロトコルの実装 などを推し進めていくとのことです。 HP:https://decent.xyz Twitter:@decentxyz Discord:https://discord.gg/WV2jHjpYVQ Frontrunner POINTFrontrunnerはSeed Roundで475万ドルの資金調達を実施しています。リードはSusquehanna Private Equity InvestmentsでSoma Capital等が参加しました FrontrunnerはCosmos上で構築された分散型スポーツ予測市場プラットフォーム Frontrunnerは、Cosmos上に構築された初のガス代ゼロの分散型スポーツ予測市場で、ハウスエッジのない最高のオッズを得ることができます。 一般的なスポーツブックと比較すると、オッズを設定できたり、いつでも売買や引き出しができたり、パフォーマンスや履歴がひと目で確認出来るなどのメリットがあります。 イメージとしてはかつてFTXにあった株式トークン『〇〇win(lose)』を売買するのに近いです。 Defiとオーダーブックに特化して設計されたInjectiveをベースに構築しているため、他の汎用チェーンを用いた予測市場と比べ、早く安く(ガス代0円)安全な取引を可能となっています。 プレシーズン(ベータ版)リリース済でネイティブトークンの発行時期は未定 プレシーズンはすでにリリースされており、モバイルアプリは1月末に完成予定です。 サービスリリースに合わせて無理にトークンをローンチするのではなく、サービスが軌道に乗ってトークンの需要や有用性が生まれてからローンチするとの方針を明らかにしています。 そのため現在の取引はUSDTもしくはUSDCにて行われています。 今はテスト期間のため、ウォレットを接続するだけで口座に500ドルが反映されます。スクショ付きのとてもわかりやすいFAQsが用意されているため、はじめての人でもすぐに操作方法やルールを把握して売買を始められます。 気になった方はぜひ実際に取引してみてください。 HP:getfrontrunner.com Twitter:@frontrunnerxyz Discord:https://discord.com/invite/Jaa7VveU4d 今週は以上となります。
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2022/12/1112/4-12/10 資金調達を実施したプロジェクト 9選
これまでロクブンノニドメインのnotionで配信していた資金調達情報ですが、今週からCryptoTimesで配信していくことになりました。 改めて説明すると、私、リサーチャーのあどまん(@admen_vc_2)が資金調達を実施したプロジェクトに関する詳細をデイリーでTwitterにて配信しており、それらのプロジェクトを具体的な詳細まで落とし込んで毎週日曜日に記事で配信しています。 https://twitter.com/admen_vc_2/status/1601381198378414080?s=20&t=FrSPpeEa1PtwAYxWqI2B6w ベア相場にも関わらず、多くのプロジェクトが日々生まれてくる中で、「どういうプロジェクトなのか」と言ったところまで深掘りできていない方が大半かと思います。 そのため、該当週で資金調達を実施したプロジェクトの中から特に注目度の高いプロジェクトを厳選して分かりやすく簡単に解説しています。 基本的に毎週日曜日に更新していく予定なので是非ともチェックしてください。 Ambit Finance POINTAmbit FinanceはStrategicで450万ドルの資金調達を実施しました。 Binance Labsが参加しています。 バイナンスのベンチャーキャピタル部門兼アクセラレーターであるBinance Labsは、BUSDやその他の厳選された暗号資産の実用性を高めるために斬新な構造化金融商品を使用するAmbit Financeに最大450万ドルのStrategic投資を実施しました。 https://twitter.com/BinanceLabs/status/1598591955256356864?s=20&t=XyU0-X4fRoHXDhgzBx1gYQ Ambit Financeは、あらゆるマーケット環境において持続的な利回りを提供するために設計されたBUSDベースの利回り保証型ステーブルコインの作成により、BNB Chainのユーザーに新しいユースケースを提供する予定です。 また、このプロジェクトのロードマップでは、担保付き融資などの既存のDeFi機能と、金融機関向けの低担保信用貸付や仕組み商品などの革新的なソリューションの両方を組み込んだDeFi Superappを提供する予定です。 「分散型Binance」を謳うこのプロジェクトがどのような形で実現していくか期待したいです。 HP:ambitfi.com Twitter:@ambitfinance Perennial POINTPerennialはSeed Roundで1,200万ドルの資金調達を実施しました。 Polychain CapitalとVariantが主導し、Archetype, Coinbase Ventures, Scalar Capital, Robot Ventures等が参加しています。 PerennialはDeFiネイティブなデリバティブプロトコル Perennialは、Uniswap V3やCompound IIIのようなプロトコルの設計を基に、初心者から高度なトレーダーやLP、そしてPerennialをビルディングブロックとして使用する開発者やプロトコルを含む幅広いユーザーのニーズを満たすような設計で構築しています。 Perennialのメカニズムデザインは、DeFiとCeFiの良いところを組み合わせたもので、 Perennialでの取引はシンプルかつスケーラブルです。 DeFiネイティブな取引モデル:オーダーブックなし、価格スリッページなし、パーミッションレスレバレッジ、DeFi専用マーケット(Squeethなど)、コンポーザブルポジションを採用しています。 Perennialの仕組みは、資本効率の高い方法で基礎となる価格フィードに対するエクスポージャーの取引を行う両面市場の創設を可能にします。 Perennialは、流動性プール(Compound/Aaveに類似)の利用率に基づいて変動する資金調達率と引き換えに、オラクル価格で直接テイカーのポジションの反対側を取ることを永続的に提供するpeer-to-poolデリバティブAMMとして機能します。 テイカー(トレーダー)は、異なる価格フィードへのレバレッジエクスポージャーを得るために担保を預け、メーカー(流動性プロバイダ)は、テイカーのポジションの反対側を取るための手数料を得るためにプロトコルに資本をプールしています。LPとトレーダーは継続的に決済を行い、トレードの負け側が勝ち側に支払います。 メインネットローンチ済み Perennialは資金調達の発表と同時にメインネットをローンチしました。 まず、Long-ETH、Short-ETH、Long-Squeethの3つのMarketsを展開し、その後、流動性の上限、Market数、L2/クロスチェーンの展開などを徐々に増やしていく予定です。 初期の貢献者にはトークンがローンチする際に分配される可能性もあるため、もし興味がある方は利用してみることをお勧めします。 HP:perennial.finance Twitter:@perenniallabs discord:https://discord.com/invite/n6ejatX5Rw medium:https://medium.com/perennial-protocol The Mirror POINTThe MirrorはPre-Seedで230万ドルの資金調達を実施しました。 Founders Fundが主導で、Konvoy Ventures, Abstract Ventures, Florida Funders等が参加しました。 インディー開発者が仮想世界を構築できるゲーム開発プラットフォーム「The Mirror」は、StripeやAirbnb、Lyftを支援してきたシリコンバレーのベンチャーファンドFounders Foundが主導するラウンドで、230万ドルのプレシード資金を調達しました。 CEOのJared McCluskeyがマイアミで設立したスタートアップで、現在15人のチームを擁しています。このラウンドには、Konvoy Ventures、Abstract Ventures、Florida Funders、Palm Tree Crewも参加しています。 Mirrorは、仮想世界を舞台にした3Dマルチプレイヤー・ゲームを制作し、メタバースでの職業に必要な特性の1つであるリアルタイム・コラボレーション用のツールを開発しています。Mirrorは、コーディング経験のない人を含め、あらゆるスキルレベルの開発者にサービスを提供するとしています。 Twitter:@MirrorMegaverse Shibuya POINTShibuyaはSeed Roundで690万ドルの資金調達を実施しました。 a16z, Variantがリードし、Joe Tsai, GMJP, Kevin Durant, Paris Hilton等が参加しています。 ShibuyaはWeb3コンテンツスタジオであり、クリエイタープラットフォーム 2022年3月に立ち上がったShibuyaは、分散型のストリーミングプラットフォームで、クリエイターが高品質のコンテンツを制作するためのさまざまなツールやリソースの構築を目指しています。 ShibuyaはWeb3の技術を使って長編コンテンツのマネタイズ市場のギャップを埋めることを目的として開発されています。 また、ShibuyaはWhite Rabbitという自社IPを持っており、現在はChaptar1と2が展開され、合計7分以上の高品質なアニメーションがサイト上で視聴できます。 OpenSeaでは、White Rabbit Producer PassというNFTが販売されています。 NFTを保有していると投票することができ、この投票結果に応じてWhite Rabbitのストーリーが進んでいくような設計になっています。 また、投票すると$WRAPというトークンも獲得することができます。このWRAP(ホワイトラビットトークン)は、White Rabbitの最終作の所有権を表します。 第3章は1月10日に公開予定 White Rabbitの第3章は2023年1月10日に公開予定で、Chapter1,2のProducer PassをステーキングしているとChapter3のProducer Passを無料で獲得できます。 Chapter3の公開もそうですが、今回の資金調達によって新規IPやクリエイターのShibuyaへの参画、エンジニアリングチームの規模拡大、リードUI/UXデザイナーの採用など、プラットフォームの拡大・成長に必要な資金を調達する予定とのことなので、今後どのような開発がされていくのか期待したいです。 HP:https://www.shibuya.xyz/ Twitter:@shibuyaxyz discord:https://discord.com/invite/shibuyaxyz medium:https://medium.com/@shibuya.xyz Earn Alliance POINTEarn AllianceはSeed Roundで475万ドルの資金調達を実施しました。 CoinFund, Fabric Venturesがリードし、Blockchain Coinvestors, Animoca Brands, Stake Capital,Stake DAO等が参加しています。 https://twitter.com/EarnAlliance/status/1600793638103310337?s=20&t=9PbS-wz6Gh5F5oRtnlmpqg ゲームの発見や質の高いゲームニュース等にアクセスできるゲーマー・プロフィール作成プラットフォーム Earn Allianceは現状プロダクトは公開されていませんが、ゲーマーとコミュニティのためのソーシャルプラットフォームを構築しており、質の高いゲームニュースやコンテンツにアクセスしたり、ゲーマーのプロフィールを作成することができるようになる予定です。 また、メンバーはEarn Allianceのミッションを達成することで、Web3ゲームにおける自身のアイデンティティとクレデンシャルを示すNFTバッジを獲得することができます。このNFTバッジは、参加や貢献の動機づけ、進捗状況の確認や成果の検証を行うための手段になります。 Earn AllianceがLast RemainsというBCGを開発している Earn AllianceはFree to PlayのLast Remainsというゾンビゲームも制作しています。 現在はこのLast Remainsのホワイトリストのギブアウェイが行われているので、ぜひ応募しておきましょう。 WL応募はこちら HP:https://www.earnalliance.com/ Twitter:@EarnAlliance discord:https://discord.com/invite/earnalliance GoPlus Security POINTGoPlus SecurityはPrivate Roundで資金調達を実施しました。(金額は不明) Binance Labsが参加しました。 https://twitter.com/BinanceLabs/status/1600770349133893639?s=20&t=K1A48xL9b9crt-I3bdznEQ GoPlus SecurityはWeb3セキュリティ基盤のリーディングプロバイダー GoPlus Securityは、より安全なWeb3環境を構築するため、多角的なリスク検知により主要ブロックチェーンネットワークのほとんどをカバーするWeb3セキュリティ基盤のリーディングプロバイダーです。 GoPlus Securityは、トークン、NFT、悪質アドレス、承認セキュリティ、契約セキュリティ、dAppセキュリティをカバーするリアルタイム、ダイナミック、自動のセキュリティ検出プラットフォームを提供しています。 毎日200万件以上のデータ通話を行うGoPlus Securityは、現在13チェーンで最も重要なセキュリティデータプロバイダーとなっています。また、GoPlus Securityは、2022年末に立ち上げるセキュリティサービスのマーケットプレイスの準備も進めています。 今回の資金調達により、GoPlus Securityは、セキュリティデータのさらなる開発、セキュリティサービスのマーケットプレイスの構築、真の分散型セキュリティプラットフォームの構築に向け、チームに貢献できる優秀な人材の確保を予定しています。 HP:https://gopluslabs.io/ Twitter:@GoplusSecurity discord:https://discord.com/invite/5cvSsaT8N5 mesium:https://goplussecurity.medium.com/ NF3 POINTNF3はSeed Roundで165万ドルの資金調達を実施しました。 Infinity Ventures Cryptoがリードし、The Spartan Groupで、DWF Labs, Saison Capital, Neil Gomes, David Chreng等が参加しました。 NF3はマルチチェーンのNFTスワップおよびスワップオプションのマーケットプレイス NF3exchange(NF3x)はBored Ape Yacht Club(BAYC)の著名なメンバーであるSkittlewood氏と0xStarmowa氏がPoorvi Sachar氏と共に設立しています。 NFTのスワップやファイナンス機能を備えており、まずERC上でローンチし、次にTezos、Polygon、Solana NFTをサポートする予定です。 マーケットプレイス自体はまだローンチされておらず、具体的な詳細もまだ出ていないため今後のアップデートを待ちたいと思います。 ApeCoinのステーキングサービスをSolidityと提携してローンチしている 今月初めにSolidity.ioと提携して、BAYCコミュニティのためのApecoinステーキング・プラットフォームであるApeCoinStaking.ioをローンチしました。 HP:https://nf3.exchange/ Twitter:@nf3exchange Forum3 POINTForum3はSeed Roundで1,000万ドルの資金調達を実施しました。 Decasonicがリードし、Bloccelerate, Liberty City Ventures, Arca,等が参加しました。 https://twitter.com/AndySack/status/1601311885466693632?s=20&t=RFZRiB5RTjoaf3dg3TNHvg Forum3はブランドデジタルコレクタブルと戦略的アドバイザリーの会社 Forum3は、5兆ドル規模の世界的なコレクティブマーケットの中で最も急速に成長しているデジタル収集品の企業です。Forum3は、スターバックス、ボストングローブ、ニューヨークタイムズ・ベストセラー作家のベン・メズリッチなどの顧客に対して、ブランド化されたデジタル・コレクタブルを用いたWeb3ベースのロイヤルティ・ソリューションとエンゲージメント・ソリューションを設計してきました。 今回の資金調達の発表は、Forum3のパートナーであるスターバックスが、現在Waitlist待ち会員向けに新しいOdysseyのベータ体験を開始したことを受けてのものです。 Starbucks Odysseyは、Web3の技術を利用したStarbucks Rewardsの拡張機能で、会員が新しい特典や体験にアクセスできるようにするものです。この体験では、会員は「ジャーニー」と呼ばれる一連の楽しいインタラクティブなアクティビティに参加することができます。ジャーニーを完了すると、会員は収集可能な「ジャーニースタンプ」(NFT)とオデッセイポイントを獲得し、他では手に入らない新しい特典や没入型のコーヒー体験へのアクセスが可能になります。 この体験はForum3と共同で開発されたもので、スターバックスは業界をリードするリワードエコシステムを強化し、顧客体験のイノベーションの最前線に立つことを目指しています。 創設メンバーは豊富な実績がある Forum3は、Adam BrotmanとAndy Sackの共同CEOが率いています。Brotmanはスターバックスの元最高デジタル責任者で、業界をリードするスターバックスのモバイルアプリの設計者としてよく知られています。Sackは、マイクロソフトのSatya Nadellaと経営陣に対して、イノベーションとデジタル変革に関するコンサルティングを行った実績と経験のあるベンチャーキャピタリストであり起業家です。また、Keen.capital、Techstars Seattle、Founders co-op などを通じて、アーリーステージのベンチャー企業への投資を長年にわたって行っています。 HP:forum3.com Twitter:@Forum3_ Outdefine POINTOutdefineはSeed Roundで250万ドルの資金調達を実施しました。 Jump CryptoとTCG Cryptoがリードし、Big Brain Holdings, Formless Capital, Blocoreが参加しました。 Outdefineは仕事を見つけることができる分散型雇用ネットワーク Outdefineは、採用マーケットプレイスを通じて、仕事を見つけやすくする分散型ネットワークです。トークノミクスを利用して、雇用する企業と人材との関係を公平かつ透明性のあるプラットフォームを目指しています。 Outdefineは、Solana上に構築される予定で、最初のフェーズでは、人材がを見仕事つけることができるプラットフォームを立ち上げています。 Outdefineに登録するとこのようなダッシュボードで仕事を探したり、報酬としてトークンの受け渡しを行ったり、友人を紹介することでリファラルで稼ぐことができたりします。 現在はまだ求人がありませんが、採用する企業とすでにいくつかの提携が決まっており、友人紹介やコミュニティへの貢献などプラットフォーム利用者にはトークンが付与されるとのことです。 今回の資金調達で得た資金使途は、トークノミクスの開発およびネットワークの拡充に充てられる予定です。 HP:outdefine.com Twitter:@outdefine discord:discord.gg/outdefine 今週は以上となります。