イベント
2019/08/13IOST主催ブロックチェーン1DAY教育プログラム at 山口大学工学部
2019年8月10日に山口県にある山口大学工学部の学生たち50名を対象として、エイベックス・テクノロジーズ、エバーシステム、IOST/IOS財団によるブロックチェーン教育のワークショップ&スマートコントラクト・ハンズオンが開催されました。 今回のイベントでは、前半は3社によるワークショップ、後半はIOSTのブロックチェーンを利用したスマートコントラクトのハンズオンと2部に分かれた構成となっていました。 ブロックチェーン・ワークショップ エバーシステム株式会社 ブロックチェーンエンジニア 宮崎敦史 最初はエバーシステム株式会社のブロックチェーンエンジニアである宮崎さんの発表です。 ブロックチェーンに関して知見のない大学生に向けてのブロックチェーンの基礎の発表でした。 主にトランザクション、ブロック、取引データの暗号化「ハッシュ」などに関しての発表となりました。 エイベックス・テクノロジーズ株式会社 ブロックチェーン事業部統括 石田陽之 エイベックステクノロジーズ株式会社からは、石田さんの発表となりました。 ブロックチェーンにおけるトリレンマの問題、ブロックチェーンの活用が期待される業界、そして、エイベックステクノロジーズ株式会社の現在進めているプロジェクトに関して触れられました。 エバーシステム株式会社 代表取締役 和田隆夫 博士(工学) エバーシステム株式会社の代表取締役Dr.和田によるCryptoNinjaの紹介です。 CryptoNinjaの開発秘話からEthereumとIOSTのブロックチェーンで作成してみての比較などに関して、DAppsを作る上での特徴を語りました。 グループワーク〜宇部市の課題に取り組む 三者からの発表が終わった後は、学生たちがグループに分かれて、宇部市の5つの課題にブロックチェーン技術を活用できるアイデアを討論し、発表しました。 ※宇部市の「2主要課題の整理」2019年5月より 質の高い居住環境の形成 歩いて楽しい街なか空間の創出 医療・福祉のセーフティネットの構築 子育て支援策の充実・強化 就労機会の創出 スマートコントラクト・ハンズオン 後半はIOSTのブロックチェーンを利用して、ハンズオンが行われました。 最初にIOSTのプラットフォームのメカニズムの講義から始まりました。 その後は、JavaScript言語をサポートするスマートコントラクト、コンセンサスアルゴリズムPoB(Proof of Believability)、Chrome V8 VM、データベース、他プラットフォームとの優位性について説明がされました。 学生たちは、ハンズオンで、オンラインIDE(開発環境)「ChainIDE」を使って、ブロックチェーン上で動くプログラム、スマートコントラクトを体験しました。 2018年、IOST/IOS財団は日本地域での活動開始当初から、地方でのブロックチェーン技術の理解と潜在的 な開発者の育成に力を注ぎ、大学・教育機関でのワークショップ・プログラミングハンズオンの提供を行っ てきました。 国立工業大学をはじめ、5つの教育機関と述べ150名(2019年8月現在)を超える学生が参加して、ブロックチェー ン技術の概念を学び、実際にスマートコントラクトのプログラミングを体験しました。 主催: IOST / IOS財団 協力: エイベックス・テクノロジーズ株式会社 ブロックチェーン事業部 エバーシステム株式会社 河村 圭(准教授) 山口大学 大学院 創成科学研究科 知能情報工学分野 兼担:工学部 知能情報工学科 システム設計工学研究室 福士 将(准教授) 山口大学 大学院 創成科学研究科 知能情報工学分野 兼担:工学部 知能情報工学科 計算機システム工学研究室
イベント
2019/07/30ブロックチェーン が変える未来!大阪 イベントレポート
2019年7月21日に大阪のブロックチェーン専門コワーキングスペースSingularity Hiveにて、IOSTが主催するイベント『ブロックチェーンが変える未来』と題したイベントが開催されました。 今回のイベントでは、参加者全員の自己紹介から開始し、始まり、ブロックチェーン業界への就職を希望する学生、社内でブロックチェーン技術に注目を始めた企業、そしてBlockchain Kyoto勉強会の運営者の方たちが参加しました。 ライトニングトーク Jim Maricondo - MetaMesh Group(元ConsenSys、日本地域担当) イーサリアムプラットフォーム実装のコンサルティングを行うConsenSys社で、日本でのブロックチェーン技術の普及と企業での活用を促し、ブロックチェーン業界で幅広い人脈を開拓したJim氏のライトニングトークです。 現在は、元ConsenSysメンバーが立ち上げたMetaMesh(米国)でアジア地域担当として活躍しています。Jim氏は、2019年のブロックチェーンのグローバルなトレンドを参加者たちと共有しました。 Twitter 近藤岳晴 CTO - Acompany Inc. 名古屋を代表するブロックチェーンのコンサルティング・開発を行うAcompanyは、名古屋大学の学生が立ち上げた技術系スタートアップです。 情報工学を専攻した近藤氏は、ブロックチェーンの仕組みを、わかりやすい"ジャガイモ"と"ハッシュポテト"の例えから、公開鍵・秘密鍵の関係、ブロックチェーンの重要な計算アルゴリズム「楕円曲線」を用いた暗号技術について話しました。 Twitter 岡崇 - PHI Inc. 近畿大学生3名が立ち上げた、ブロックチェーン開発実装のスタートアップPHIは、オンライン上で仮想組織を形成し仕事を行えるアプリ”GUILD”を次世代ブロックチェーン・プラットフォームである"IOST"と共同で開発中です。 岡氏は、ティール組織とDAO(Decentralized Autonomous Organization)は類似性があるために、ブロックチェーンの働き方改革が可能であることを熱く語りました。 Twitter 椙村優太 - Enbowl Inc. 革新的技術を使って次世代のインフラの構築を目指すEnbowlの椙村氏は、名古屋でのブロックチェーン技術コミュニティ、Blockchain-Nagoyaの運営メンバーとしても活躍しています。 個人情報を提供する個人がインセンティブが得ることができる、企業との情報バンクプラットフォームのコンセプトを紹介しました。 参加者たちはどこにブロックチェーンで"なければならない"技術が必要かを議論しました。 Twitter 服部摩耶斗 - 元Neutrinoコミュニティマネージャー 渋谷にあるブロックチェーン特化型コワーキングスペースNeutrinoで、今年の6月までコミュニティマネージャーをしていた服部氏。 スタートアップや大企業のブロックチェーン業界での動向をお話されました。 Twitter ディスカッション ライトニングトークの後は、登壇者と参加者を交えて、近い未来のフリートークが行われました。 取引の仲介業者が少なくなる未来、需要者同士で、物、金、エネルギーを売買することが当たり前になり、しかしブロックチェーンがすべてを置き換えることはなく、選択技のひとつして、途上国の既存の問題を解決するインフラとして活用されていく、などが議論されました。
イベント
2019/05/27bitgritとMatrix AIが東大でEast Asia Data Symposium イベントレポート
2019年5月11日、日本に本拠点を置くAI/ブロックチェーン企業、株式会社bitgritは、中国のMatrix AI Networkと連携し、「East Asia Data Symposium 〜日本と中国におけるAIの可能性〜」と題したイベントを東京大学で開催しました。 上記2社の業務提携を記念する本イベントは、東アジア地域を中心に、AI、データ、そしてブロックチェーンといった最先端技術の可能性とユースケースを探る場として展開しており、bitgrit及びMatrix AI NetworkのそれぞれのCEOに加え、東京大学教授の計3名が登壇しました。 イベント冒頭では、bitgritのCEO、フレデリック氏によるbitgritの事業内容および「民主AI」の実現を目指す企業理念について発表が行われました。bitgritのプラットフォームでは、世界中のデータサイエンティストやAI技術者にフリーランス案件の紹介や日本への就労を希望する海外エンジニアのキャリア支援を行い、有望な技術者を必要とする企業に彼らを繋げる場として発展させていくという目標を掲げました。 Matrix AI Networkの創業者兼最高経営責任者であるOwen Tao氏によるスピーチでは、Matrixの事業内容に加え、中国における人工知能・ブロックチェーンのユースケースおよび可能性など、AI・ブロックチェーンに関する情勢・知見が発表されました。 世界中にコミュニティを有するMatrixの事業内容紹介において、Tao氏は自社の「ブロックチェーンをAIに応用する」アプローチを語り、またMatrixの仕組みを通じて中国の地下鉄システムといったインフラに既に寄与している事例を挙げました。 3人目に登壇したのは、東京大学大学院情報学環の越塚登教授によるスピーチです。 「AI for Data, Data for AI」と題した越塚教授のプレゼンは、人工知能(AI)とはなにか?といった初学者向けの導入に始まり、人工知能の可能性や現世界でのユースケース、日本の養殖業・農業における効率向上やIoT活用などご自身の研究内容まで、ユーモア溢れる形で非常に幅広いトピックについてAIの可能性に関して話されていました。 今回のイベントは、大盛況のうちに閉幕いたしました。 bitgritとMatrix AI Networkはパートナーシップを結んでおり、Tao氏は、「AIモデル、プラットフォーム、そしてマーケットを一つのサービスとして提供したいという点において、私たちMatrix AI Networkとbitgritの目的は一致しており、共に歩んでいきたい。bitgritが提供する開発者コミュニティを、私たちはデータサイエンティストやAIモデルをお互いに提供し合うことで、今後さらにご一緒に成長できると考えます。この国境を超えたコラボレーションを通じて、私たちそれぞれのプラットフォームの知名度が高まるだけでなく、お互いに日本や中国市場に進出の一助となるなど、今後のパートナーシップにも期待しています」と述べています。 bitgritのフレデリックも、「Matrix AI Networkと共に、中国と日本におけるコミュニティをさらに繁栄させると共に、AIの民主化・分散化の実現に向けて力を合わせることを嬉しく思い、今後の発展に期待しています」と、パートナーシップの可能性について前向きな姿勢を示しました bitgrit, Matrix AIの今後に目が離せません。
イベント
2019/03/30Paris Blockchain Week Summitが4月16・17日にフランス・パリにて開催!
暗号通貨の普及が進むフランスの首都・パリで、参加者1500人・スピーカー100人以上が集まる大型カンファレンス「Paris Blockchain Week Summit」が4月16・17日に開催されます。 当カンファレンスでは有名なブロックチェーンプロジェクトの重役や、EU議会・調査機関関係者、さらにはSWIFTなど分散型台帳技術に関連する業界の企業も参加することになっています。 プレゼン・パネルの題目は「技術」「規制」「投資」「ビジネス」の4種類が設けられており、それぞれの分野でエキスパートが登壇する予定です。 カンファレンス公式サイトはコチラ 今回のカンファレンスの見どころは? Paris Blockchain Week Summitのステージイベントは、有名企業やEU関係者100人以上のプレゼンテーションおよびパネルディスカッションによって構成されています。 また、トピックも今話題の「STO(セキュリティトークンオファリング)」から「ゼロ知識証明」「非代替型トークン(NFT)」「シャーディング」などといった技術の話まで全て網羅しています。 主な登壇者を紹介! インフラ・プラットフォーム Marjan Delatinne (Ripple/リップル) Robert Wiecko (DASH, COO) Jack Gavigan (ZCash, COO) Dominik Schiener (IOTA, 共同創設者) Kelcey Gosserand (IBM) Patrick Dai (Qtum, CEO) Jordan Fried (Hedera Hashgraph) Max Kantelia (Zilliqa, 共同創設者) Arthur Breitman (Tezos, 共同創設者) 取引所・アセットマネージャー Wei Zhou (Binance, CFO) Andrew Robinson (Coinbase) Andy Cheung (OKEx, COO) Yoni Assia (eToro, CEO) Will Harborne (Ethfinex) Edward Moncada (Blockfolio, CEO) Brian Norton (MyEtherWallet, COO) EU・フランス政府・研究機関 Bruno Le Maire (フランス経済金融大臣) Caroline Malcom (OECD) 関連業界の企業 Leonard Schrank (SWIFT, 前CEO) Pauline Adam-Kalfon (PwC) プラットフォーム系プロジェクトからはRippleやDASH、ZCash、IOTAなどの有名どころに加え、Stellarベースのプロダクトを展開するIBMなどが参加します。 取引所はヨーロッパに拠点を持つBinanceやOKEx、eToroなどが参加するほか、欧米両方で大きなシェアを誇るCoinbaseなども来場します。 その他には、フランス政府から経済金融大臣、さらにはOECDやブロックチェーン推進事業に大きなリソースをさいているPwCなどの名前も挙がっています。 さらに面白いのが、Rippleと金融インフラの王座を争うSWIFTの前CEOも当カンファレンスに参加する点です。アジェンダに二者が対面しそうなトピックはありませんが、それでも要注目なのは間違いなしでしょう。 注目のステージイベントを紹介! 技術 ゼロ知識証明 - 単純なプライバシー保護以外への応用方法 IoT - ヒトのためのウォレットとモノのためのウォレット 公開・秘密鍵マネジメント 非代替型トークン(NFT)について 規制 セキュリティトークンオファリング(STO)について 自主規制 - 取引所とセカンダリ市場のプレイヤーへのソリューション 規制当局のジレンマ - 消費者保護とイノベーションの推進 法執行機関とKYC/AML 投資 ヨーロッパにおけるデジタル資産市場のインフラ作り 分散型機関への投資 ステーブルコインの大流行について ビジネス ブロックチェーンはペイメントの未来となるか? フランスのブロックチェーン事業の現状 フランス政府はICOを合法化しており、暗号資産取引などで発生する利益に対しても特別な納税ブラケットを設けています。 フランス・パリではビットコイン(BTC)などの暗号通貨でのショッピング決済を可能にするマーチャントを取り入れているお店などがたくさんあります。 また、街中のタバコ屋などでビットコインを購入することもできるほか、アートやチャリティーなどの分野でもビットコインでの寄付等を積極的に募っているものもあります。 [caption id="" align="aligncenter" width="526"] 当イベントはフランス経済金融庁からの支援も受けている。[/caption] カンファレンス公式サイトはコチラ
イベント
2019/03/04【イベントレポート】2/14 THE BLOCKCHAIN NIGHT #OSAKA by IOST Japan
2月14日、大阪・難波にて、IOST JapanによるイベントTHE BLOCKCHAIN NIGHTが開催されました。 当イベントでは、ブロックチェーンのビジネス応用に関する事例や技術等が紹介されました。 本記事は、当イベントで登壇されたIOSTの佐藤氏やエバーシステムの石田氏、合同会社長目の小川氏、そしてAcompanyの近藤氏による解説をレポートとしてまとめたものになります。 IOST Japan Community Manager 最初に、IOSTの佐藤氏から、IOSTについての紹介がされました。 IOSTはシンガポールを拠点とし、次世代ブロックチェーンの開発を行う非営利財団で、同時にブロックチェーンアプリケーションでもあります。 IOSTには独自のコンセンサスアルゴリズムであるProof of Believability(PoB)が採用されており、これにより非中央集権的でスケーラビリティで高速に処理が可能な環境を開発しています。 2月25日には待望のメインネットのローンチが行われ、ノード選挙も3月10日まで実施中です。 IOSTのノード投票についてはこちら、プロジェクトの技術・仕組みについては以下の記事で詳しく解説されています。 【仮想通貨】IOST(アイオーエスティー)の特徴・将来性を徹底解説! - CRYPTO TIMES エバーシステム株式会社 CEO エバーシステムの石田氏からは、「ブロックチェーンの魅力やその使い道」「ブロックチェーンビジネスの注意点」について紹介されました。 ブロックチェーンの魅力 「インターネットが誕生して、画像や動画が瞬時に送れるようになったものの、価値そのものを送ることはできませんでした。しかし、2009年のサトシナカモトの論文が発表されたことにより、インターネット上で価値を送れるようになったのです。これが、ブロックチェーンおよび仮想通貨の画期的な部分です。」 続けて、ブロックチェーンの覚えておいてほしい以下の3つの特徴を紹介しました。 データが分散して保存されることで、障害の耐性が高いこと 取引記録が改ざんされないため、二重支払いが起こらないこと 管理者がいなくても稼働すること 「デジタルデータでは、AさんがBさんに1万円渡しながらCさんにも同じ1万円を渡すといったような二重支払いが起こりえます。しかし、ブロックチェーンでは1度で所有権ごと移転するため、二重支払いがおこりません。これにより、資産が扱えるといわれているのです。」 「管理者がいなくても稼働するというのは、一見素晴らしい仕組みに聞こえますが、管理者がいないということは、責任者が不在です。そのため、一定数管理者のいる完全には非中央集権ではない仕組みも誕生しています。」 ブロックチェーンの使い道 次に、”ブロックチェーンの今後の使い道’’について以下のように述べました。 経済産業省がまとめた資料によると、ポイントや決済の分野においは1兆円、権利証発行の分野でも1兆円、シェアリングには13兆円、サプライチェーンには32兆円、取引の自動化(スマートコントラクト)には20兆円の経済規模があります。 「最近では、ゼネラルモーターズやジャスラックなどの国内外の大手企業がブロックチェーンを利用した様々な仕組みを構想しているというニュースも出てきており、いよいよ今年からブロックチェーンを用いた製品自体もどんどん出てくると思います。」 「IDC Japanのデータによると、2022年までに世界では12兆円、国内では545億円分のブロックチェーン関連の市場規模が予測されており、とりわけ2019年以降から急激に技術革新が進み、市場が成長していくと思います。」 「例えば、ブロックチェーンでゲーム内のアイテムを管理することによってそのアイテムに資産性を持たせることができます。そうすれば、いずれそのアイテムが取引される可能性が生まれます。近頃、今までのゲームに全くなかったこの要素に多くのゲーム会社が注目しており、ブロックチェーンゲームに積極的に投資を行っています。」 ブロックチェーンビジネスの注意点と取り組むメリット 次に、ブロックチェーンビジネスにはいくつかの注意点があることが紹介されました。 「ブロックチェーンで記録できるのはあくまで取引履歴です。データそのものを記録するわけではありません。取引履歴をどのように使うかをビジネスの際には考えなければなりません。また、デジタルデータを1社で管理するほうが良いビジネスには、ブロックチェーンはあまり効果を発揮しません。」 他にも、ブロックチェーン技術を社会に実装させるには政治力が必要であることが注意点として挙げられました。 次に、''今ブロックチェーンに取り組むべきメリット''について以下のように述べました。 「ブロックチェーンという新しい技術に取り組むということが現在まだニュース価値として高い状態です。これをうまく利用して広報活動に繋げるのがいいでしょう。また分散化によるコストダウンや、新技術に触れることによって感度が上がり、良好な経営判断にもつながります。」 他にも、今ブロックチェーンに取り組むことで将来的にコンサルタントのような立ち位置での支援が可能になり、個人のキャリアにもつながるというメリットも紹介されました。 ブロックチェーンビジネスは、早く取り組めば取り組むほど、有利だといいます。 合同会社長目 CEO 合同会社長目 CEOの小川氏からは、ブロックチェーン活用の見通しと、ブロックチェーンの仕組みについて解説が行われました。 ブロックチェーン活用の見通しについて 始めに、''ブロックチェーン活用の見通し''についてです。 「投資家は、新しい技術が将来使われるかを判断する際に、大手企業の買収動向を調べます。今月半ばに、FacebookがChainspaceというブロックチェーンのスマートコントラクトに関係する企業を買収したというニュースが出ています。このことからも、大企業がブロックチェーンを使おうとしていることが分かりますよね。」 Gartnerが出したレポートによると、2030年までに日本のGDPの約3分の2のにも及ぶビジネス価値がブロックチェーンよって生み出されるとされており、今後のブロックチェーン市場に大きな期待が寄せられていることがわかります。 ブロックチェーンの仕組みについて 次に、''ブロックチェーンの仕組み''についてです。 「ブロックチェーンは、データの入ったブロックがつながっているものです。データを一方向ハッシュ関数を用いてハッシュ化し、それを次のブロックに入れていきますす。関数を用いてハッシュ化することで、元々の値が似たようなものでも、全く異なるハッシュ番号に変わります。」 これにより、データの改ざんに気づくことが出来るというのです。 また、コンセンサスアルゴリズムに関しては以下のように解説しました。 コンセンサスアルゴリズムとは? 中央集権的な管理者が存在しないP2Pネットワークにおいて、正しく合意が形成されるように生み出された仕組みのこと。 「P2Pネットワークでは、全員が同じデータを共有しますが、そのデータを作る際にコンセンサスアルゴリズムが関係しています。有名なのがビットコインに使わているPoWで、これは計算を早く解いた人が新しいブロックを作れるというメカニズムです。」 ただ、PoWでは計算力がものをいうため、ノードは電気を大量に消費します。これを受けて、地球にやさしい方法として、通貨を多く持つ人がブロックを承認する仕組みのPoSなどの新しいメカニズムが生まれ、さらにそこからDPoSやPoBなどの新しいコンセンサスアルゴリズムが生まれました。 【初心者向け】仮想通貨(ブロックチェーン)におけるコンセンサスアルゴリズムとは? - CRYPTO TIMES この他にも、ブロックチェーンのスケーラビリティ問題やブロックチェーン技術における企業の取り組みなどが紹介されました。 Acompany Inc. CTO 続いて、Acompany Inc.の近藤氏からは、ブロックチェーンの実用例についての簡単な紹介がなされました。 Acompanyは、ブロックチェーンの実社会での活用のための研究開発を行っているそうです。 紹介には、ALISやCryptoKitties、MyCryptoHeroes、Rippleなどが取り上げられました。 講演後の交流会 講演終了後は30分ほどですが、交流会が行われました。 バレンタインの日に開催されたため、会場ではお菓子とチョコレートワインが振舞われ、グラス片手にブロックチェーンに関する様々な話が交わされていました。 まとめ 今回は、大阪で行われたBLOCK CHAIN NIGHTの講演内容や様子をまとめてみました。 イベントには、ブロックチェーンに興味を持つ学生やエンジニアなど、20人ほどが参加していました。 イベント中には、ブロックチェーンについての質問を募集し、それについてブロックチェーン事業に携わる企業の方が答えるコーナーもあり、ブロックチェーンに関する理解を深める非常に良い機会でした。 ブロックチェーンに興味のある方は、ぜひご参加することをおすすめします。
イベント
2019/02/05【イベントレポート】Binance Blockchain Week Singapore
2019年1月21日から22日の2日間にわたり、シンガポール・マリーナベイサンズで史上初となるBinance主催のカンファレンスであるBinance Conferenceが開催されました。 シンガポールは、国土的には東京23区と比較してやや大きい程度と非常に小さな国ですが、全世界から多く開発者や業界の関係者が集まり、終始盛り上がりを見せていました。 CryptoTimesでもシンガポールに足を運び、Binance初となるカンファレンスに参加しました。 本記事では、会場の様子やイベントの内容、所感を紹介していければと思います。 Binance Blockchain Weekについて Binance Blockchain Weekは1月19日から22日の4日間にかけて、Binanceの主催で開催されたイベントになります。 前半2日間では、『Binance SAFU Hackason』と呼ばれるハッカソンが開催され、ユーザーの資産保全をテーマとして10万USD相当のBNBをかけたバトルが行われました。 後半の2日間は、CryptoTimesも参加させていただいた、『Binance Conference』が開催され、これはCZ氏やTRONのJustin氏をはじめとして、世界各国から50を超える著名なスピーカーを招く充実したものとなりました。 Binanceによって開催されるカンファレンスは、シンガポールで開催された今回のものが初の試みとなりましたが、多くの人々が集まり非常に充実した内容でした。 Binance Blockchain Weekの様子 冒頭でも述べた通り、会場はブロックチェーンに携わる世界中の人々で大きな盛り上がりを見せていました。ちなみにチケットは両日とも完売だったそうです。 イベントの内容は次項で紹介しますが、会場の様子も写真でお伝えしていきたいと思います。 エキシビションエリア入り口 会場の入り口には、Binanceの大きなロゴがありました!開幕からものすごい豪華な会場でした。。 今回のイベントのメインスポンサーであるTRONの創設者であるJustin氏の大きなパネル ここ最近、Binance LaunchpadでのBitTorrentのICOやDAU(デイリーアクティブユーザー)の急激な成長などで話題を集めるTRONですが、会場には大きなJustin氏を目印とするTronのブースが設営されていました。 これまでトップ10には入っていませんでしたが、Coinmarketcapの時価総額を見ると現在は8位に位置しており、今かなりホットな通貨であることが伺えます。 GRAND BALL ROOMの様子 写真では、午前中のプログラムが始まる前の時間だったためあまり人がいませんが、パネルやキーノートには多くの人が釘付けでした。 ちなみに、筆者は午後BinanceのCEOであるCZ氏と一緒に写真撮影をしていただきました! https://twitter.com/shot4crypto/status/1091618674266464256 パネルディスカッションの紹介 今回のBinance Blockchain Weekのプログラムは、全体的にパネルディスカッションをメインに構成されており、その他でキーノートといった感じでした。 どのパネルも著名な方々による素晴らしい意見が飛び交っていましたが、その中でも面白いなあと思ったものを紹介していこうと思います。 Lessons Learned in Crypto and Token Investment このパネルディスカッションは、2019年の現在まで、仮想通貨やトークンへの投資によって何を学んだのかというトピックを軸に進行していきました。 パネルメンバー Michael Gu氏 - Boxmining 創業者 John Ng氏 - Signum Capital 設立者 Dovey Wan氏 - Primitive Ventures 共同設立者 Jamie Burke氏 - Outlier Ventures CEO Vincent Zhou氏 - FBG Capital 創業者 Q: 現在の市場をどうみますか?参加者は合理的だと思いますか? Dovey氏:現在も合理的だとは思ってません。合理的な投資という点で話すのであれば、まず市場における情報が非対称的であることが一点あります。 投資家はどうしても対称的な情報を手に入れることができず、合理的な投資家でさえもが、このために異なるトークンの価値付けモデルを利用していると考えています。 このトークンの価値付け(Token Valuation)において、コンセンサスが生まれていないので、現在の市場を合理的と呼ぶのは難しいでしょう。 Jamie氏:2016年の段階では、スタートアップの99%は正直言ってくだらないもの(Bullshit)ばかりでした。 状況は好転しているとは思っているが、現在でもブロックチェーンにつぎ込まれている資本とその基礎にある価値が分離しているように思えます。 DAppで~~のように利用可能なトークンと言ってもまだインフラが決してそれを実現させてはくれないでしょう。 John氏:我々(Capital)としてもしっかり戦略を練らなければいけません。 これまで、一部のCapitalではプライベートで購入したトークンの上場後即エグジットなどを行っていたようだが、今の市場でそれをやってしまうと市場が死んでしまう。DUMP=死に繋がります。 もし市場の下落が続けば、その分辛くなるし、それが早ければ早いだけ辛さも増していきます。 そういった意味でもしっかりと戦略を練った投資を行うことが非常に重要です。 Q: 2019年でこれまでのレッスンをどう生かしていきますか? Dovey氏:これまでの上昇局面の相場では、売り手が売り時を伺う売り手の市場だったのに対し、今は買い手が買い時を伺う買い手の市場になっています。 どちらにせよ、価値が過小評価されているときに投資を行う必要があります。 Jamie氏:市場は構造的に変化を遂げています。 今後、個人ではなく機関の資金が流入することになれば、より合理的な市場になっていくでしょう。 また、プロジェクトではこれまでのプロトコル・オンチェーンガバナンスの部分からより商用化が進められる一年になると思っています。 スケーリング問題などの技術面での障壁はあるが、市場という点で見たときトラディショナルな金融からより特化した独特なものに変化していくでしょう。 Decentralized Apps that Can Scale to Millions of Users: Are we there yet? 日本からも、Miss Bitcoin Maiさん(@missbitcoin_mai)さんが登壇していたこのパネルディスカッションは最近話題にあがるDAppsのMass-Adoptionについてのトピックを中心として進んでいきました。 パネルメンバー John Riggins氏 - BTC Media International Operations Jason Jeon氏 - NHN Entertainment チーフエヴァンジェリスト Patrick Dai氏 - Qtum 共同創設者 Mai Fujimoto氏 - Miss Bitcoin Emma Liao氏 - Ultrain 共同創設者 Q. 現段階で分散型のエコシステムを支えるだけのテクノロジーのレベルに到達していると思いますか? Patrick氏:まだそのレベルには達していないと感じます。 例えば、BitcoinはそもそもDApps向けにデザインされていませんし、EOSも同様に多くの制約があります。DAppsを取ってもその多くがギャンブルです。 エコシステムを支えるのに確かにテクノロジーは必要ですが、テクノロジーだけがバリアというわけではありません。 分散型のエコシステムを成立させる上では、テクノロジーと同様にアプリケーション自体も重要になりますし、人々による十分な認知もまた重要な要素の一つです。 Emma氏:ブロックチェーンのAdoptionという点で話すのであれば、DAppsが果たす目的をより一層考える必要があります。 エコシステムを支えるという点では、フルDAppsがこの目的を果たすのには一番ですが現状、テクノロジーはそのレベルに達していません。 しかし、それ以上に人々がブロックチェーンを利用して具体的に何ができるのかということを深く理解することの方がエコシステムの成立においてより重要であると考えています。 Q. Emma氏のいうAdoptionを実現において、具体的にこれはどのように実現されると思いますか? Jason氏:まず、前提としてAdoptionの実現におけるユースケースを考える必要があると考えます。 どの程度のレベルの分散性があるのかといった話題もありますが、ゲーマーはそんなことは一切気にしません。彼らは楽しいものをプレイしたい、それだけです。 現状、ゲームでユーザー数が伸びているのはすべてギャンブルで、ターゲットが単純に仮想通貨のコミュニティのみとなってしまっています。 個人的には、昔ながらのゲームを例えば、コンペティションやスキルに応じた支払いなどの形で業界に持ち込んでいくことがAdoptionに繋がるのではないかと思います。 Patrick氏:音楽やビデオなどの、オンラインのコンテンツだと思います。 現状、AppleのAppStoreでは開発者が30%をApple側に、中国NetEase(网易)やTencent(腾讯)では10%を手数料として支払う必要があります。 マネタイズの部分で、やはりブロックチェーンは有用であり、これが完全に新しいインフラとして普及していく可能性は十分にあります。 Jason氏が言及していたゲーミング同様にオンラインコンテンツもターゲットが広く、業界の外のインフラを持ち込むことが重要になってくるのではないかと思います。 Q: 日本を見ると、特にDAppsの市場にはどのような特徴がありますか? https://twitter.com/missbitcoin_mai/status/1087327435333369856 時間の都合上、Maiさんは日本の状況やDAppsについての意見を発表することができませんでしたが、彼女のツイートで自身の『My Crypto Heroes』などの日本のDAppsについての意見を後日発信していましたので、こちらも紹介させていただきます。 Why the Quality of Information Matters: Separating Good from Bad パネルメンバー Angie Lau氏 - Forkast.News CEO・創設者 Matthew Tan氏 - Etherscan CEO Catherine Ross氏 - Cointelegraph Assistant Editor in Chief Emily Parker氏 - LongHash 共同創設者 Ulisse Dellorto氏 - Chainalysis Head of Business Development Q: 各自、自身のプラットフォームを持っていると思いますが、これの良し悪しをどのように判断し、他との差別化を行いますか? Emily氏:人々は仮想通貨のメディアを信頼することが難しいと言います。 そのため、情報ではなくデータを求めてデータを発信するウェブサイトなどを訪問しますが、これは実際に情報サイトと比較して信憑性の高いものとなります。 例えば、Etherscanなどは信憑性が高いですが、その他の情報を紹介するサイトと比較してどうでしょうか? 一方で、仮想通貨に熱心な人々というかこのコミュニティでは、その他のコミュニティと比較して非常に優れている部分もあり、例えばサイトに記載されている情報に誤りがあれば、これらはすぐに指摘されやすいため、修正がより容易になります。 もう一つの問題が、客観性です。 仮想通貨メディアでは、客観性が欠如していることが多く、例えば一つのコインを推したりしているのを見かけますが、LongHashではこの客観性を失わないようにデータの解釈を行っています。 客観的であるべき部分で、仮想通貨メディアはより客観性をケアする必要性があると感じます。 Ulisse氏:私たち(Chainalysis)の強みは、10人の経済学者を抱えている点です。 ブロックチェーン上で行われたトランザクションはすべて、ブロックチェーン上にデータが残ります。 しかし、行われているそのほとんどのトランザクションは取引所によって行われており、彼らがホットウォレットへ資産の移動を行っているケースがそれに該当します。 ここで、強調しておきたいのが、決してリサーチを怠らないということです。 異なるタイプの集団によって行われたアクションを適切にカテゴライズし、そのアクションから中にある真のメッセージを読みほどくためには、コンスタントにこのリサーチを続けることが必要とされます。 Matthew氏:私は個人的に、ブロックチェーン内にあるデータを読みほどくのが好きです。 理論上、ノードのコンピュータ内にはすべてのデータが入っているので、個人でも十分にそのデータが正しいものなのか、そうではないのかを検証することが可能です。 データのソースという点に関して、私はいくつか留意するポイントがあります。 -独立したソースであるか:金銭的なインセンティブやその他によって情報に偏りが生じていないか -データ提供者:これを無料で行っているのかどうか? このように情報が提示されているといっても、その方向性に大きな差異が生じることがあります。 中には、しっかりとした情報もありますが、常に見る側の視点からメディアのリテラシーを考えていく必要があると思います。 まとめ ここまで、長文になってしまいましたが、シンガポールで2日間にかけて行われたBinanceのカンファレンスの様子や、プログラムの内容を要約してレポートとさせていただきました。 参加者の熱意や登壇者の洞察力の深さなど、このカンファレンスからは多くの刺激を得ることができました。 プログラムの一部では、独自のコインであるBinanceコイン($BNB)を利用して行っているチャリティの紹介もされており、ブロックチェーンの普及やそれによる問題解決を真摯に目指す素晴らしい取引所であるということを再認識することができました。 プログラムの最後に行われたCZ氏のスピーチによれば、間もなくBinanceの独自チェーンであるBinanceチェーンのテストネットや次回のBinance Conferenceの開催についても言及されました。 個人的にもイベントが終了したからとはいえ、引き続きブロックチェーンの普及や発展を考えていく上では決して見逃すことのできない、2019年要注目の取引所であると思っています。 ありがとうございました。
イベント
2019/01/19【イベントレポート】IOST主催 AIU x IOST ブロックチェーンワークショップ
先日、CryptoTimesが公式メディアパートナーであるIOSTにより、秋田県・国際教養大学にてブロックチェーンワークショップが開催されました。 今回のイベントは、東京などから離れておりイベントや勉強会に参加することが難しい学生を対象としたワークショップとなっていて、国際教養大学で開催される運びとなりました。 参加者は在校生が少ないこともあり20名程でしたが、イベントはすべて英語で行われ終始盛り上がりを見せていました。 イベントの構成としては、最初に主催者であるIOSTによる基本の説明、続いてユースケースの一つであるDApps、金融におけるソリューション(DeFi)、最後にこれらの知識を生かしたディスカッションという形で行われました。 本記事では、そんなIOST主催のブロックチェーンワークショップの様子をお伝えしていきます。 IOST Makoto Ota氏によるプレゼン 最初にIOST JapanのMakotoさんから、ワークショップの最初のプレゼンとして発表が始まりました。参加者も全員がエキスパートということではありませんでしたが、内容には皆興味を示していました。 IOSTはBitcoinやEthereum、EOSなどと並ぶ、ブロックチェーンプラットフォームの一つです。 【仮想通貨】IOST(アイオーエスティー)の特徴・将来性を徹底解説! - CRYPTO TIMES このプレゼンテーションは、通常のサーバー型のプラットフォームではなく、ブロックチェーン上に構築されたプラットフォームを利用する意義について重点が置かれたものだった印象を受けました。 ネットワーク参加者(プラットフォームを維持する人々)は、必ず共通のプロトコル(ルール)に従ってそれを行います。 ここで登場するのが、コンセンサスアルゴリズムになります。 先ほどプラットフォームとして紹介された、BitcoinのProof of Work、EthereumのProof of Stake、EOSのDelegated Proof of Stakeにはそれぞれ無視できないドローバックが存在しますが、IOSTでは独自のProof of Believabilityというアルゴリズムが採用されており、潜在的にこれらのドローバックを解消することができるとされています。 テクニカルな部分は参加者の理解度を考えて、詳細な説明は行われませんでしたが、プロトコルというひとつのルールに則りネットワークが維持されるというブロックチェーンに共通した仕組み、という説明には参加者の皆が関心を持っている様子でした。 エバーシステム Takao Wada氏によるプレゼン 続いて株式会社エバーシステムCTOであるTakao氏によるプレゼンです。彼がCTOを務めるエバーシステムでは、『Crypto Ninja』と呼ばれるDAppsがリリースされています。 プレゼンでは、このゲームがどのようにブロックチェーンを利用しているのか、実演が行われました。 現段階で、リリースされているDAppsはNFT(Non Fungible Token)が利用されているものが多いですが、ゲームのすべてがブロックチェーン上で動くというものはあまり耳にしないと思います。 エバーシステムが開発する『Crypto Ninja』はゲーム内通貨だけでなく、ゲームの1から100までのすべてのコードがブロックチェーン上で動く、フルDAppsであることが一つの大きな特徴です。 CryptoNinjaは先日、IOSTのプラットフォーム上に移行することも発表がされました。 DAppsゲーム「CryptoNinja(クリプトニンジャ)」がIOSTへプラットフォームへの移行を発表! - CRYPTO TIMES Swissborg Alex Fazel氏によるプレゼン 続いて、SwissborgのAlex氏によるプレゼンが行われました。 プレゼンでは、ロゴの由来などをドラゴンボールの例などを利用して説明してくださり、参加者は皆彼のプレゼンにくぎ付けな様子でした。 終始盛り上がりの絶えないプレゼンでしたが、個人的に面白いと思ったのがユーティリティトークンとセキュリティトークンの違いについての解説です。 元々、筆者自身が持っていたイメージでは、ユーティリティトークンはプラットフォーム内で利用することができ、価値の裏付けを持たないもの、セキュリティトークンはそうでない価値の裏付けを持つものといった感じの理解でした。 しかし、彼の定義付けによれば、ユーティリティトークンは消費者に対してプロトコルやサービスのアクセス権を付与するもの、消費という点において値引きなどのリワードを提供するものであるとしています。 一方で、セキュリティトークンは、投資家向けのものであり会社の所有権の一部、配当、投票権などを提供するものであるとしていました。 この消費者vs投資家の視点は、なかなか目にすることができない貴重な意見だったのではないかと思います。 ディスカッション コーヒーブレイクを挟んだ後のディスカッションは、二組に分かれて行われました。 テーマは『ブロックチェーンを利用することでどのような社会問題を解決することができるか』というもので、学生の幅広いバックグラウンドや教授・参加者などの協力もあり非常に充実したものとなりました。 各チームはそれぞれ、大学の位置する秋田における問題の解決におけるブロックチェーンのユースケースを話し合い、それぞれ人口問題・教育問題(の改善)にフォーカスして進んでいきました。 学生や一般の方など、元々の知識のベースが幅広いため、ブロックチェーンに関する理解度の違いから、ディスカッションも難しいのかな、と考えていましたが、各チームがしっかりと的を射る意見を最後に発表できていた点などは非常に感心しました。 After Party メインのワークショップが終了したのち、同じく秋田市の某所で約2時間の懇親会が行われました。 それぞれが、自身のキャリアの話からブロックチェーンの更なる理解、また将来的に仮想通貨の市場やBaaS方面での個人の見解など、2時間の間会話は尽きることがありませんでした。 中には、コーディングを自分で勉強している学生などもおりJavaScriptを利用するIOSTなどの開発にも興味を示している様子でした。 まとめ 今回は、東京などの都心ではなく、秋田の国際教養大学という小さな場所で開催されたワークショップの様子をまとめました。 都心で行われるイベントなどにも、ときどき出席させていただきますが、今回のワークショップはそれに劣らずかなり高い水準の知識とそれに対する理解を得ることができるとても充実したものであったと感じます。 わざわざ全国各地から集まって下さった参加者の皆さん、忙しい中時間を割いてくださった学生・教授の皆さんには非常に感謝しています。
イベント
2018/11/30Contentos Tokyo Meetupレポート。Contentosエコシステムを通じてクリエイターやユーザーの幸せの実現を
2018年11月25日に、東京・渋谷でContentosのミートアップが行われました。 プロジェクトの本拠地である中国からは、共同創設者であるMick氏を含む6名が、会場にもたくさんの人がお越しくださり、充実したミートアップとなりました。 本記事では、そんなContentosのミートアップの様子をまとめていきたいと思います。 16:30 ~ Contentos PJ紹介 本ミートアップのメインイベントともいえるプロジェクト紹介のセッションですが、共同創設者であるMick氏の自己紹介から始まりました。 自己紹介 / PJ簡易紹介 共同創業者であるMick氏は、2004年に大学院を卒業し、コンピュータサイエンスの分野で修士号を取得しました。 その後、ウイルスバスターなどのウイルス対策ソフトを扱うTrend Microで10年間、ソフトウェア開発に4年間、その後Contentosとの統合も行われているLive.meでコンテンツ制作の業界での経験を得て、現在はContentosの共同創業者を務めているそうです。 『Contentos』の名前の由来ですが、こちらは『Content(コンテンツ)』の『OS(オペレーティングシステム)』を目指して名付けられました。 また、スペイン語で『contentos』には幸せ・幸福などの意味もあり、Contentosのエコシステムを通じてクリエイターやユーザーの幸せを実現したいといった意味も含まれているそうです。 最近では、BinanceのCEOであるCZ氏にも注目を受け、Binance Labのポートフォリオの一つに選ばれています。 Contentos創業の経緯 Mick氏によれば、創業の経緯は6ヶ月前に起きたある事件がきっかけであるそうです。 イランのYouTuber/インフルエンサーであるNasim Aghdamさんは、長い間オンラインで動画配信などの活動を続けてきました。 しかし、彼女はYouTubeに継続的に動画を投稿する一方で、そこから得られた収益はほぼ0だったそうです。 さらには、YouTubeが彼女の動画に対して検閲を行っていました。 彼女はYouTubeのHQの位置するサンフランシスコに自らの足を運び、1名の男性と2名の女性を殺害し自殺したと報道されました。 (この事件に関する詳細はこちらの記事をご覧ください) これを受けて、集権的なプラットフォームにおいて生まれる不当な収益構造に疑問を呈し、ユーザーによって生み出された価値はユーザー自身に還元されるべきだとし、『Contentos』の創業に至りました。 Contentosに関して コンテンツエコシステムのプラットフォームであるContentosですが、この軸となる部分にはユーザーの『注目』とクリエイターの『影響力』の交換にあります。 従来までのプラットフォームでは、集権的なプラットフォームがこの交換を仲介する役割を果たしていたため、この図式が成り立ちませんでした。 Contentosでは、ブロックチェーンを利用してピアツーピア形式でこの交換を実現することで、ユーザーとクリエイター間の透明な価値の交換を実現します。 このシステムを利用することで、クリエイターの可能性とオーディエンスの関心が開放され、今まで見えなかった価値が生まれます。 Contentosの強み Contentosブロックチェーンの強みは以下の3つの点にあります。 スマートコントラクト 高速TPSデザイン ユーザー信用システム スマートコントラクトはユーザーや広告主に使いやすく設計されており、デジタルコンテンツビジネスにおける活動が保護されます。例えば、直接的なサブスクリプションなども実現できます。 またBFT-DPoSデザインに基づく合意形成を採用しているために、高速なTPSを実現しています。 ユーザー信用システムでは、ユーザーのスコアリングなどが行われ、エコシステムは健全なものに保たれます。ここでは、ポルノコンテンツなどの検閲が行われます。 競合比較 デジタルコンテンツのエコシステムと聞くと、これまでにも多くのプロジェクトが登場してきましたが、競合と比較した場合のContentosの強みも紹介されました。 一点目として、Contentosでは既に100万以上のクリエイターとのつながりを持ちます。 彼らは、Cheez!(後述)などのアプリで仮想通貨やブロックチェーンに関してのショートムービーの配信などを行っているため、潜在的なユーザーの教育という部分においても大きな効果をもたらすと考えられます。 第二に、『Live.me』や『Cheez!』、『Photogrid』といった有名アプリとContentosのトークンであるCOSの統合がすでに完了しています。 さらに、例えばLive.meでは6000万人以上のユーザー、その他でも多くのユーザーベースがあるため、100万人を超えるクリエイターだけでなく、それを視聴するユーザー、つまり価値の交換を行うエコシステムでキーとなる両者をすでに持つことになります。 Contentosブロックチェーンとアプリの関係など 画像の『Live.me』・『Cheez!』・『Photogrid』はすでに説明した通り、Contentosとの統合が完了しているアプリになりますが、今後は動画や写真だけでなくゲームなどとも統合を進めていくようです。 現在は、ピアノタイルなどのアプリを提供し、月間6億人のアクティブユーザーを持つ『cheetahmobile』などがその例になります。 Mick氏は、既にクリエイター・ユーザーもおり、十分にアプリもあるので、Contentosのブロックチェーンを利用して、既存のアプリからブロックチェーンが統合されたアプリへの統合をいい形で行っていきたいと話していました。 Cheez!のアプリでは、既にクリエイターがこの『教育』の部分に関して、クリエイター自身でブロックチェーンや仮想通貨に関する教育をショートムービーなどを介して行っています。 彼らは、これを行うことでContentosブロックチェーンの流通トークンであるCOSを獲得することができます。 一方で、ユーザーはアプリ内でクリエイターの動画を視聴するなどのタスクを完了させることで、COSを獲得することができるようです。 最後に Contentosのビジョンは、『一般社会へとブロックチェーンの橋を架ける』ことにあります。 既存アプリへの統合という形で、より多くのユーザーに仮想通貨やブロックチェーンのコンテンツに触れる機会を提供することを目指しています。 17:20~ クイズゲーム 最後まで残った人を対象にエアドロップが景品となるクイズゲームが行われました。 参加者はAとBに分かれて、正解だと思う方に移動する形でゲームは進行し、イベントは盛り上がっていました! 18:00~ Cheerz!利用方法に関して イベントの最後のセッションでは、Contentosが統合されているアプリの一つであるCheez!の利用方法が紹介されました。 まとめ 11月25日に東京電力・渋谷で行われたContentosミートアップの内容をまとめました。 会場でもエアドロップが行われましたが、Contentosはユーザーに対して仮想通貨に直接触れる機会を提供することを最重要視していました。 既に巨大なユーザーベースを持つContentosの今後にもぜひ注目していきたいですね! イベントに参加していただいた方は、お忙しい中ご参加いただきありがとうございました。
イベント
2018/11/19【イベントレポート】NITech AI研究センター×IOST「ブロックチェーン勉強会」
11月8日、名古屋工業大学にて開催されたNITech AI研究センター×IOST「ブロックチェーン勉強会」というイベントに参加してきました! 本イベントの冒頭では、NITech AI研究センター伊藤孝行教授より開催の挨拶もあり、伊藤孝行教授は、当センターはAIアルゴリズムはもちろんのこと、データ処理の研究を行なっている機関であり、ブロックチェーンは仮想通貨だけでなく様々な分野で応用可能で、人間社会の信頼性を担保できる技術であると述べていました。 そんな冒頭の挨拶から始まったイベントですが、登壇されたIOSTのCO-Founder兼CTOのTerrence Wang氏の講演と参加学生によるワークショップの様子をレポートをまとめています。 #IOST CTO @terrence_iost led a workshop at the Nagoya Institute of Technology, one of Japan's top Tech Universities. 15 students joined the event as well as the CTO of EverSystem, our local tech partner, and a local reporter. #crypto #blockchain $IOST #ecosystem @nitechofficial pic.twitter.com/0Cj8FcICi6 — IOStoken (@IOStoken) 2018年11月13日 IOST Terrence氏の講演 今私たちが使っているインターネットは崩壊している。IOSTはそれを直す事ができる。 という言葉から始まった、インターネットの2つの問題とIOSTについての講演でした。 問題1:人々は自分のデータを自分で持てない インターネットが登場したすぐ後、現在ITジャイアントとして知られている企業たちがインターネットの世界に城を作り、道を塞ぎ、あらゆるデータが自分たちの城を通してやりとりされるような仕組みを作った。これらのデータにプライバシーはなく、エンジニアやFBI等多くの人に見られてしまう問題があると述べました。 インターネット登場前は直接的に繋がっており、自分のデータは自分で所有していたが、現代はITジャイアント達が多くのデータを所有・コントロールしているとのことです。 問題2:データを動かす事ができない 次に、自分が作成したデータのはずなのに、企業によってロックされており自由に動かすことができない問題があると述べました。例えば、食べログのレビューデータは他のレビューアプリにシェア不可能です。データがシェアされないことで、イノベーションが阻害されたり、全体としての利益も減っていると考えているようです。 IOSTが問題を解決可能 インターネット登場から今までの時代は"インターネットの暗黒期"であり、全ての集権化されたサービスは"デジタルプリズン"であると述べました。 そして、IOSTではPoB(Proof of Belivability)という独自のコンセンサスアルゴリズムを使うことで、現在のブロックチェーンプラットフォームよりも高いレベルでの非集権化が可能になります。 【仮想通貨】IOST(アイオーエスティー)の特徴・将来性を徹底解説! by CryptoTimes ワークショップ: ブロックチェーンで問題解決 Terrence氏の講演後は、イベント参加者の学生達が2つのチーム(AチームとBチーム)に分かれてのワークショップでした。 以下のようなテーマから、現在世の中で問題となっていることを1つ選び、ブロックチェーンを活用した解決策をTerrence氏含めたIOSTメンバーに対して発表するといった流れで行われました。 貧困(病気、手当、労働、海外と先進国、、etc.) 健康(食べ物、薬、運動、ストレス、etc.) 教育(学歴成績、教科書、出席、教える、etc.) 慈善(ボランティア、募金、無料、etc.) 社会(業界、不正、詐欺、地方、高齢、マイノリティ、etc.) Aチームは「社会×ブロックチェーン」をテーマに「学術研究における著作権保護や文書紛失防止」を目的とした案を、Bチームは「教育×ブロックチェーン」をテーマに「地域やお金による教育格差を無くすこと」を目的としたトークンエコノミー案を発表しました。 IOST Terrence氏終わりの挨拶 Terrence氏の終わりの挨拶がとても心に残る内容だったので、短いですが原文と日本語訳を載せます。 I really believe the future will be made of many decentralized services and right now I think somehow is already happening. I think we can spread the world and we can help promoting the services. Right now is in early stage and there are many opportunities we can make. That’s why I’m here. I wanna spread the world and we can spread the world and maybe we can make some more decentralized services in the future. 日本語訳私は、これからたくさんの非集権サービスが登場することを強く信じている。もうすでに始まっているサービスもある。私達なら世界を広げ、それらの非集権サービスを世の中に浸透させることができる。(ブロックチェーンは)まだアーリーステージで、様々な機会を作る事ができる。だから私はここにいる。私は、非集権サービスを作ることを通して世界を広げたいし、私達ならそれができると思う。 まとめ 以上、11月8日に名古屋工業大学にて開催されたNITech AI研究センター×IOST「ブロックチェーン勉強会」のイベントレポートでした!
イベント
2018/11/15「NodeTokyo 2018」2018年11月19日・20日東京ミッドタウン日比谷にて開催
「NodeTokyo 2018」は技術面にフォーカスする国際ブロックチェーンカンファレンスです。「Etherum Fundation」や「OmiseGo」をはじめとする国内外ブロックチェーンプロジェクトの開発者と企業家が日本に集結します。 今回、CRYPTO TIMESではNode Tokyoの公式メディア / コミュニケーションパートナーとなり、Node Tokyoの様子をお届けさせていただけたらと思っております。 CRYPTO TIMESのユーザーは下記のリンクからお申し込みいただくと下記のディスカウント価格にて参加が可能になります。 Genelal/一般チケット 18000円→9000円 Developer/開発者 4500円→0円 Student/学生 2500円→0円 Node Tokyo登録はこちら Node Tokyo イベント詳細 2018年11月19日-11月20日 東京ミッドタウン日比谷 東京都 千代田区有楽町 1-1-2 Node Tokyo イベントスピーカー 今回のNode Tokyoのイベントスピーカーは冒頭に記載した通り、Ethereum FoundationやOmise Goといったプロジェクトは勿論、国内国外から様々なスピーカーが集結いたします。 Origin ProtocolやQuantstamp,RSKやCryptoKittiesと言ったような海外の人気のプロジェクトは勿論、国内のLayerX社、Microsoft社、Metaps社、Merpay社などのような企業も今回一躍集結するため、見どころもかなり多いことが伺えます。 最後に 海外ではこのようなカンファレンスは沢山開催されていますが、国内でこのような面々が集結するようなカンファレンスはなかなかありません。今回、ディスカウントチケットもあるので、是非ともこの機会にご参加してはいかがでしょうか。 CRYPTO TIMESでも勿論参加し、当日の状況やインタビューなどの実施をお届けしていきたいと思っております。 Node Tokyo登録はこちら