ビットコインマイニングは終わるのか?採掘より電力が稼ぐ時代
よきょい

ビットコインのマイナー(採掘事業者)は長年安価な電力の確保を競ってきましたが、その電力が今や採掘事業そのものよりも価値を増しています。AIホスティングがマイナーに第2の収益源をもたらし、ハッシュレートの伸びを鈍化させる可能性があると分析されています。
2つの大型契約がその価値を具体的に示しています。Cipher MiningはAWSと約55億ドル・15年のリース契約を結び、AI用途に300MWの電力とスペースを提供。IRENはMicrosoftと約97億ドル・5年のGPUクラウド契約を締結し、テキサス州の750MWの拠点でNVIDIAのGB300 GPUを展開する予定です。
マイナーはすでに土地や送電網接続、電力権を確保しており、それらはAIデータセンターが急いで必要としているものです。
上場マイナーのAI・HPC契約は2026年初頭時点で総額700億ドルを超え、年末までに収益の最大70%をAIから得る見込みとされています。一方、Hashrate Indexの5月25日時点のデータではハッシュプライスは1PH/日あたり35.88ドルで、AIホスティング経済性に追いつくにはほぼ倍増が必要な水準にあります。
AIインフラの建設費は1MWあたり800万〜1500万ドルで、ビットコイン採掘の70万〜100万ドルと比べて大幅に高く、AIへ転換するマイナーはより資本集約的な事業に入ることになります。また15年や5年の長期契約に縛られた電力は、ASIC(採掘専用機)の採算が回復しても採掘へ戻せない点が従来のサイクルとの違いです。
もっとも、ビットコインの難易度調整が安全弁として機能します。ハッシュレートが20%減少すれば残存マイナーのハッシュプライスは約44.85ドルへ上昇すると試算されています。こうしたハイブリッド型インフラが強制売却を減らしネットワーク全体の健全性を高めるとみられており、業界は電力拠点を運用する企業と低コストで実際に採掘する企業へと二極化していきそうです。
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