IOSTメインネットリリース後の「秘密兵器」とは?IOST CEO  Jimmy Zhong氏へ独占インタビュー!
2019/02/24

IOSTメインネットリリース後の「秘密兵器」とは?IOST CEO Jimmy Zhong氏へ独占インタビュー!

Yuya【CRYPTO TIMES公式ライター】

YuyaCRYPTO TIMES公式ライター

分散型台帳技術の技術・応用両側面を幅広く学んでいます。

IOSTは、スケーラビリティ(処理能力)と分散性の両立をゴールとしたブロックチェーンプラットフォームです。

同プラットフォームは、スケーラビリティを向上させるために、「シャーディング」と呼ばれる技術を導入しています。また、IOSTは「Proof of Believability (PoB)」と呼ばれる独自のコンセンサスメカニズムも導入しています。

中国・北京発の同プロジェクトは2019年2月25日にメインネットの公開を控えており、現在ネットワークのノード選出プロセスの最中となっています。

CRYPTO TIMESは、そんな大イベントを控えたIOSTのCEOであるJimmy Zhong氏に直接インタビューを行い、Jimmy氏にメインネットリリースやノード選挙に関する詳しい話や、今後の展開について詳しく聞いてきました。

IOST CEO Jimmy Zhong氏に独占インタビュー!

Jimmy Zhong氏 (IOST 共同創設者兼CEO) | 北京オフィスからオンラインインタビューに応じていただいた。

今回CRYPTO TIMESがインタビューする機会をいただいたのは、IOSTの共同創設者兼CEOであるJimmy Zhong氏です。

中国出身のJimmy氏はアメリカ・ジョージア州の大学に在学している時から起業活動に取り組んでおり、IOST設立前にはStudyPoolと呼ばれる自身の企業を4000万ドルで売却しています。

在学時、ある教授からブロックチェーン技術の話を聞いて大きな興味を抱いたというJimmy氏は、既存のブロックチェーンプラットフォームの改善点を独自に考え始めたといいます。

イーサリアムの登場後に「ブロックチェーン技術のポテンシャルは暗号通貨だけには止まらないと確信した」というJimmy氏は、2017年に20名ほどのメンバーを元にIOSTを立ち上げます。

IOST VS. EOS

ブロックチェーンにおけるトリレンマ問題

スケーラビリティと分散性の両立は世界中の開発コミュニティの課題となっており、現段階ではどちらかを取捨選択しなければならない「トレードオフ」であると言われています。

しかし、Proof of Stake (PoS)派生型のコンセンサスメカニズムを導入することでスケーラビリティと分散性の両立を目指すプラットフォームも登場してきています。

その中でもっとも知名度の高いものはおそらくDelegated Proof of Stake (DPoS)を採用したEOSです。比べて、IOSTはこれに類似したProof of Believability (PoB)を採用しています。

ここで気になるのはズバリ「IOSTはEOSと比べてどこが優れているのか?」というところです。今回のインタビューでは、この質問をJimmy氏に直接投げかけてみました。

IOST , EOS , Ethereumの比較図

「EOSは、低レイテンシーで約1000TPS(秒間トランザクション数)を達成しているプラットフォームです。EOSはコンセンサスの形成に必要なノードの数を21という低い数字に設定することでこれだけのスケーラビリティを得ています。」

と語ったJimmy氏は、この21ノードは実質いくつかの団体が寡占している状況になっており、結果として集権性が高くなっていることを批判しました。

「IOSTでは、PoBのノード選挙を通してだいたい100ノードほどが選出される予定です。また、私たちは”何百万TPS達成”などといった明らかなウソをつくつもりもありません。ですが、IOSTがイーサリアム(10TPS)よりはるかに高いTPSを達成することは確かです。」

IOSTはこのPoBコンセンサスに加え、さらにネットワークの処理速度を向上させるシャーディング技術も導入しています。

Jimmy氏は、「IOSTはイーサリアム、EOS、TRONと並んで世界有数のスケーラブルなブロックチェーンプラットフォームのひとつとなるだろう」と話しました。

IOSTメインネットリリースについて

IOSTは、今年2月25日にメインネットリリースを行い、3月10日をめどにEthereumのERC20トークンからIOSTブロックチェーンを用いたトークンへの移行を開始する予定です。

またこれに伴い、IOSTネットワークではPoBコンセンサスのノード選挙も行なっており、トークン保有者は投票することでステーキングリワードを得ることもできるようになっています。

そんな大イベントが現在どのような状況になっているのかや、メインネットのリリースに伴ってユーザーは一体どんなことができるようになるのかを、Jimmy氏に直接聞いてみました。

IOSTのPoBコンセンサスでは、ノードの投票者にも報酬が割り振られる仕組みになっている。

メインネットリリースが行われる25日には、Jimmy氏自らがツイッター上で視聴者の質問に答えるライブ配信を行うといいます。

また、メインネットリリースの詳細や今後の計画などをまとめた記事を多言語で公開し、ユーザーが今後IOSTのどのような発展に期待できるかを発表するといいます。

「メインネットリリース後、ユーザーは各種DAppsにアクセスすることができるようになります。また、IOST上でリリースされるDAppゲームは既存のものよりも良いパフォーマンスを発揮します。」

「私たちはパートナーとの取り組みにも力を入れています。(今一番話が進んでいるのは)Bern Protocolと呼ばれるニューヨーク発のコンテンツ配信サービスで、IOST上でトークンを発行することが決まっています。」

IOSTとパートナーシップを結んでいる企業(一部)

Bern Protocolは、昨年のベータ版公開時ですでにサインアップ数150万件を達成しており、2019年中に2000万件に到達することを目指しているといいます。

IOSTはこの他にもPWC Europeなどの大手企業や、複数のゲーム開発企業中国系企業と提携の話を進めているといいます。

メインネットが公開されることに対しJimmy氏は「ようやくプロダクトがローンチされることを大変嬉しく思う」と笑いながら語りました。

メインネットリリース後の「秘密兵器」

Jimmy氏はインタビューでIOSTのネットワーク・コミュニティ活性化を促す「秘密兵器」についても語ってくれました。

3月下旬に導入を予定している秘密のアップデートでは、ブロックチェーンに関する知識なしに誰でもDAppゲームにアクセスできるようになるといいます。

「多くのユーザーはステーキングやDAppsの複雑さに圧倒されてしまっています。私たちIOSTは、こういった技術的な知識を抜きに、単純にウォレットを取得してゲームを遊べるようなプラットフォームづくりに取り組んでいます。」

と語るJimmy氏は、ブロックチェーン技術の「ハードルを下げる」ことで、あまりテクノロジーに詳しくない人が気軽にブロックチェーンに触れることのできる機会を作り出しているといいます。

コミュニティ・チーム・市場について

Jimmy氏は、こういった大企業とのパートナーシップをコミュニティ発展戦略としても捉えているといいます。

これは、すでに大きな顧客数を抱える企業がIOSTプラットフォーム上でDAppsをデプロイすることで、ネットワーク自体の活性化が見込める、というものです。

IOSTはこの他にもインキュベーションプログラムブロックチェーン教育などといった活動を通して、世界中にファンを増やしていくことを計画しているようです。

ブロックチェーン教育においては、IOSTはすでに日本の大学などでもセミナーなどを開催しています。

IOSTチームについて

プロジェクトの進行度を測る上で役立つ指標となるのが、チームの規模や顔ぶれです。

Jimmy氏が指揮をとる北京本部は、100人ほどのスタッフで運営されているといいます。さらに、日本韓国アメリカにもスタッフを配置しており、その人数は計30人ほどにものぼるといいます。

プロダクトの開発チームはこのうちの約50人ほどで、アメリカや中国の名門校を出たPhDやコンピューターサイエンスの分野における有名なコンテストで賞を受賞したスタッフなどもいるといいます。

また、Jimmy氏はIOSTネットワークの利用者を増やすためにもマーケティングやPR、オペレーションといった部署にも多くのリソースを割いているといいます。

「暗号通貨の冬」について

暗号通貨市場は2017・18年末の二度をめどに大きく下落したことで投機熱が冷め、現在は「暗号通貨の冬」などといったネガティブな言葉が広く出回っています。

多くの取引所やプラットフォーム・DApp開発チームが資金繰り困難で活動停止していくこの暗号通貨の冬を、IOSTはどう乗り切っていくのかをズバリ聞いてみました。

2017年11月から2019年1月までの市場総額の推移

「幸運なことに、私たちIOSTは開発・普及を続けていくために充分な資金と時間が残っています。通貨としての暗号資産は、スペキュレーションを軸に上下していきます。ですが、私たちIOSTは通貨ではなく”良いテクノロジー”としての居場所があると考えています。」

「2017年末の下落前の時期は、明らかな誇張を行なっているプロジェクトが多数存在しハイプを高めていたため、私たちにとってとても嫌な時期でした。」

と語ったJimmy氏は、これからの暗号資産市場では技術内容の充実したプロジェクトがどんどん注目されてくるようになると述べました。

おわりに: IOST CEOから日本へのメッセージ

最後に、Jimmy氏から日本に向けたメッセージをいただきました。

「日本は、韓国・アメリカと並んでもっとも重要な市場のひとつです。個人的に、現段階の日本の法規制はブロックチェーン・暗号資産市場を正しい方向に導くために役立つものだとも考えています。」

「私たちIOSTは、今後日本でたくさんのイベントを開催し、より多くの若いデベロッパーの方たちにIOSTのオープンソースプロトコルに触れてもらう機会を増やしていきたいと考えています。」

Jimmy氏は今年から日本でのセミナー等の機会をさらに増やしていくとも述べています。

IOSTのノード投票についてはコチラ、プロジェクトの技術・仕組みについてはコチラで詳しく解説しています。

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