最近では、日本国内においてもブロックチェーンプロダクトをリリースする企業が増えてきました。

今回は、先日、Uniqys Networkと新会社ビットファクトリー設立を発表したモバイルファクトリーのCEOである宮嶌さんへインタビューを実施いたしました。

Uniqys Networkとは?

分散型アプリケーション(DApps:Decentralized Applications)の普及を目指し、手軽にDAppsで遊べるモバイルユーザー向けサービス「Quragé」と、手軽にDApps開発が可能となるデベロッパー向けサービス「Uniqys Kit」を包括する「Uniqys Network(ユニキス ネットワーク)」を構想中です。
Uniqys公式サイト:https://uniqys.net

2018年7月25日(水)にモバイルユーザー向けサービス「Quragé」Android版をリリースし、その後、デベロッパー向けサービス「Uniqys Kit」のリリースを目指しております。

ビットファクトリーが提供する「Uniqys Network」を通じて、多くのユーザー、デベロッパーにDAppsが普及することを願っております。

モバイルファクトリーCEO 宮嶌さんへインタビュー

— 自己紹介をお願いします。

宮嶌 : モバイルファクトリーの宮嶌といいます。私は、新卒でソフトバンクに入社し、その後、当時未上場だったサイバーエージェントを経て、独立。2001年にモバイルファクトリー創業を行いました。

— 今回発表したUniqys NetworkとQuragéの特徴を教えてください。

宮嶌 : 簡単に言うと、Uniqys NetworkはDAppsを遊びやすくする仕組みのことです。より技術的に言うと、従来のEthereumだとSolidityで書かないといけなかったところを、開発者が好きな言語で書くことができるEasy Frameworkと、Ethereumのサイドチェーンとしての機能を持つChain Coreの2つをUniqys Kitで提供しています。

Uniqys Kitでは開発者がDAppsで利用されるガスの有無を設定するので、DAppsを提供する際にトランザクション手数料を無しにすることが可能です。現在では、β版公開に向けて、GitHubにてプレビュー版がアップされています。

Quragéに関しては、TrustのようなDAppsウォレットです。従来のDAppsはMetaMaskなどPCでやるものが多く、モバイルフレンドリーとは言えない状況です。今後、DAppsが流行っていくにあたっては、モバイルでのアクセスが必須になります。そこで、我々のQuragéではモバイル環境でアクセスできるようなDAppsウォレットを開発しました。

— ありがとうございます。Uniqys Kitでは、手数料としてのトランザクション手数料の設定も有無が選べるんですね。

宮嶌 : 実はUniqys Projectをスタートする前はDAppsゲームを作っていたんです。しかも一つじゃなく、複数個。その過程で、ガスの手数料が懸念点として上がりました。これは一般人の普及には相当ハードルが高いと。
そこで、我々がUniqys Kitを提供して、開発者が簡単にDAppsが作れて、トランザクション手数料も無料でできるものを提供できたらと考えました。

— 現状のDAppsは確かに一回の動作にも手数料がかかるものも多く、一般ユーザーが触れるにはなかなかハードルが高い印象がありますね。

宮嶌 : 今後、分散型の世界が普及し、DAppsが新しいインターネットになっていくのであれば、そこに関してのつるはしを提供できたら?と考えたわけです。
そこで、我々は今回Uniqys Networkの自社開発をはじめました。世の中にはプラットフォームもたくさん出ているので、プラットフォームを作る選択肢もありました。しかし、現実的に考えて、Ethereumが次世代のOSではないかと我々は判断したので、Uniqys Networkの開発に舵を切りました。

— サイドチェーンかつDAppsを簡単に作れるとなるとLOOM NETWORKでも同じようなコンセプトのものを出してますが違いはありますか?

宮嶌 : 現状、我々の提供するUniqys Networkに関しては独自トークンなどは組み込まれていません。あえて言えばそこが違いと言えます。ただ、日本では独自トークンは発行しないですが、資料にも書いている通り、規制当局との相談を綿密に行いつつ、海外向けに独自トークンを流通させる方向で現在進めています。
現在の予定だと、Q4までに英語圏でも展開を進めていく予定でいます。

— なるほど。日本だけでなく、海外での展開も進めていくということですね。ただ、開発者もユーザーも増やしていかないといけないのでは無いでしょうか。

宮嶌 : そうですね。今後は、Uniqys Networkを利用していただけるように開発者やユーザーに向けたミートアップなどは実施していく予定です。
また、企業がDAppsを作りたいと思う際に、我々がサポートしていくことも考えています。更に、最初はUniqys Kitを使って開発したDAppsも投入していく予定です。

— DAppsが増えていってもユーザーが増えていかないと市場は成り立たないと思うのですが、ここでQuragéがでてくるという認識ですね。

宮嶌 : そうです。先にも話している通り、従来のDAppsはMetaMaskとの連携のものが多く、モバイルフレンドリーではありませんでした。
これだと、一般への普及はまだまだかかるなと思っています。最近だと国外だとTrust、国内でもDAppsブラウザのプレイヤーも増えてきていますが、Quragéを利用して、Uniqys Kitで開発者が作ったDAppsを利用してもらうというようなことを現在では考えています。

— Quragéに関しての、他社との差別化という意味でいうとどこになるのでしょうか?

宮嶌 : QuragéとUniqysとの連携を強めていくことが最も重要だと思っています。エコシステムの一つとして考えてもらえると。
現実的には、Uniqysとの連携をおこなうことで、最も使いやすいブラウザがQuragéとして、マーケティングを実施していきます。今後、DAppsがより増えてきたときにQuragéがあったほうが良いというふうにしていきたいと考えています。

— 因みに今回、モバイルファクトリー社がUniqys NetworkやQuragéを出そうと思ったのはどういうところがキッカケだったのでしょうか

宮嶌 : 育休を取ったときにふと、子どもたちが大人になるときに別の選択肢を準備したいと考えたことがキッカケです。色々なサービスが有る中で、メジャーなものばかりではなく、別の選択肢があっても良いんじゃないかなと考える様になりました。
最近ではモバイルファクトリーではネイティブアプリをずっと作ってきていたが、将来に対して、別の世界があるほうが良いかなと思い、Uniqys NetworkやQuragéを作ろうと思いました。正直な話、最初は儲からないだろうなと考えています。

— 実際、Uniqys NetworkやQuragéではマージンをもらったりするわけでも無いと思うのですが、今後どこで収益化していく予定なのでしょうか?

宮嶌 : 今後、ブロックチェーンを利用したDAppsや独自のトークンを発行したいという企業が増えていくと考えています。
そのとき、Uniqys Kitを利用してDAppsを作っていく際に、我々の知見を元にしたサポート込みで売っていくことができると考えています。後はもっと作りやすいツールを提供していくとかそういう構想もあります。
また、現状のGoogleが過去にそうであったように、広告とか検索のビジネスモデルが成り立つと思っています。DAppsが増えてきたときに、Quragéを利用したユーザーや、開発者のタッチポイントを持てば、いくらでもマネタイズが可能であると考えています。

— 今後、DAppsが流行っていくにあたってのキラーコンテンツは何になると思いますか?

宮嶌 : 個人的には、今使っているようなアプリとかのトークンを組み込んだ版が流行るのでは?と思っています。ユーザーは、今まで使っていたサービスも勿論利用すると思っていますが、それとは別にトークンを稼げるようなアプリやメディアが流行っていくかなと思います。
多くの人から称賛を得たようなコンテンツを作った人が、トークンを稼げるメディアっていうんですかね。そのときに、色々な人がガスとか手数料が無料のほうが良いんじゃないか?って気づくと思っています。

— 実際問題、ユーザーは裏側とか興味ないですし、良いものを利用したいはずですからね。その際、ガスなんかあると煩わしいと。

宮嶌 : そうですね。ユーザーは意識はしないまでも、Webの別形態みたいな感じで捉えていくと考えています。
そうなったときに、ガス無しというのは当たり前になると思っていますし、もっと面白い仕組みを作るためにはトークンは必要不可欠になっていくかなと思います。
完全にDAppsだけになるとは思っておらず、ネイティブアプリと併用する世界になるんじゃないですかね。そのためにも、我々はユーザーも開発者も増やしていかなければいけないです。

— 今日はありがとうございました。僕個人としても、日本発でこういうサービスがようやくでてきたかと思っていて、これからもとても期待していますし、非常に注目しています。最後にコメントをいただけたらと思います。

宮嶌 : こちらこそありがとうございました。今後、ユーザーは特にDAppsを意識するときが来ると思います。この先、そういう時代が必ずやってくると考えています。先程も述べましたがユーザーは裏側の意識なんてしません。
それが3年後なのか5年後になるのかはわからないですが、Uniqys NetworkとQuragéを提供することで、 簡単に開発でき、トランザクション手数料を必要としないDAppsの開発、そして簡単にモバイルでアクセスできる環境を提供することで、一般ユーザーの敷居も下がると考えています。
DAppsがいっときの流行りではなく、今のWEBと同等にならないと本当に意味がないと思っています。今後、そういう未来が来ると良いなと考えています!