バイナンス流出資金に「見たことのない」洗浄手口|損より速さを優先か

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バイナンス流出資金に「見たことのない」洗浄手口|損より速さを優先か

ブロックチェーン分析企業チェイナリシスは、バイナンスから流出した資金の動きにこれまでに見たことのない資金洗浄のパターンを確認したと発表しました。

短時間に数千件の取引が行われており、攻撃者が自動化の仕組みで資金の流れを隠そうとしている可能性があるとしています。バイナンスは被害規模を約63億ドル、日本円で約9890億円相当(1ドル=157円で換算、以下同)と見積もっています。

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チェイナリシスによると、資金は相互につながった多数のアドレスの間を繰り返し移動し、以前に使ったウォレットに戻ることもあります。トロン上では多くのウォレットがまず1TRXだけを受け取り、その後に追加の資金を受け取って別のアドレスへ送るという特徴的な動きが見られました。同社はこうした速さと反復性を自動化の根拠に挙げています。重なり合う送金が数千件に及ぶため、追跡作業は複雑になる見通しです。

エリプティックは攻撃者が凍結される前に約1230億円相当のステーブルコインをETHやTRXに換えたと分析しています。イーサリアム上では約4億3400万USDTを、ユニスワップや1inchなどを通じて16万451ETHに交換しました。取引価格は市場水準より12〜26%不利で、価値の維持よりも換金の速さを優先したと見られています。トロン上でも約2億3400万USDTを6億3800万TRXに替えたほか、約75億円相当のRLUSD(リップルのステーブルコイン)を凍結前に売却していました。

一方、盗まれた1万8270BTCは19のアドレスに分けられ、多くのアドレスが約1000BTCずつ保有しています。エリプティックの10月30日時点の評価では、これらのビットコインはまだ取引所などのサービスに送られていません。同社は今後、ブリッジやミキサー(資金の出所を隠すサービス)を経由したうえで、店頭取引業者や取引所での換金が試みられると見ています。

追跡と凍結がどこまで進むかが、被害の回復を左右しそうです。

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