バイナンス盗難資金、2日で380億円を洗浄か|トロン経由で分析
10月29日にバイナンスから約63億ドルが盗まれた事件で、攻撃者がトロン上の資金を2日間で約2億4200万ドル(約380億円に相当)資金洗浄したとの分析が出ました。オンチェーン分析者で、セキュリティ団体SEALの協力者でもあるSomaXBT氏が11月1日にXで明らかにしたものです。
1/ Binance exploit just passed 2 days, and so far the attackers (laundering team) have laundered ~$242M through the Tron leg alone, out of the $3.5 billion they still controlled after the freezes.
Here is the full analysis of the laundering from my tracing 🧵 https://t.co/QvawpJ7re5
— SomaXBT (@somaxbt) November 1, 2026
同氏によると、攻撃者はトロン上で約6億2800万ドルを盗みましたが、テザーが3億7870万USDTを凍結したため動かせる資金は約2億4900万ドルに減っていました。このうち約1億9400万ドルが、ブリッジ(異なるブロックチェーン間で資産を移す仕組み)などを通じてトロンの外へ移されたとしています。
経路別ではRelayが4800万ドル、THORChainが4400万ドル、Chainflipが3210万ドル、Symbiosisが1600万ドルを処理し、合計で約1億4000万ドルに上りました。Bitget Walletを経由した4170万ドルは、最終的な行き先がまだ分かっていないとされます。Symbiosisは自社の監視体制について通常の取引を想定した仕組みで不備があったと認め、対策を進めているとしました。
ブロックチェーン分析企業エリプティックによると、攻撃者の主要ウォレットは31時間にわたり1時間ごとに送金を続けていました。同社のトム・ロビンソン共同創業者は、同じ金額や経路が繰り返されていることから、AIエージェントではなく人間の判断のもとでスクリプトが反復作業をこなしていると分析しています。エリプティックは盗まれた64億3000万ドルのうち、凍結・押収が確認できたのは28億5000万ドル(約44%)で、その94%がステーブルコインだとしています。一方、1万8327BTCや2億3300万XRPなど、発行体が凍結できない資産に約32億5000万ドルが残っているとされます。
米連邦捜査局(FBI)はこの事件を北朝鮮のハッカー集団「TraderTraitor」による犯行と特定し、イーサリアム608件、ビットコイン19件、ソラナ1件のアドレスを公開しましたが、トロンのアドレスは含まれていませんでした。THORChainの技術面の共同創業者であるChad Barraford氏は、公開されたアドレスを遮断するかどうかを明らかにしていません。
凍結できない資産が多く残る中、ブリッジ事業者が不正資金の移動をどこまで止められるかが今後の焦点となりそうです。
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