バイナンス約1兆円流出、過去15年の取引所被害総額超え
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスで日本時間10月30日早朝、ホットウォレット(インターネットに接続された出金用ウォレット)から大量の資産が不正に送金されました。
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— Binance (@binance) October 30, 2026
バイナンスは被害規模を約9890億円(63億ドル)と見積もり、不正な出金であったことを認めています。ブロックチェーン分析企業TRM Labsは、10のブロックチェーン上で約9990億円相当が移され、その大半が約20分間に集中したと分析しています。2025年2月のバイビット事件(約2360億円相当)を大きく上回り、仮想通貨の盗難として過去最大とされています。
注目されるのが過去の取引所ハッキングとの比較です。2011年6月〜2026年8月に中央集権型取引所(CEX)で起きたハッキング81件の被害は発生時の価格で約8010億円相当とみられています。これに2026年9月のビットゲット事件(約610億円相当)を加えても約8620億円で、今回の被害はこれを上回る計算です。
手口についてバイナンスは、開発運用担当エンジニアのノートPCが侵害されたことが発端との見方を示し秘密鍵流出の証拠はないとしています。テザーやサークルなどの協力で約4710億円相当が凍結されました。一方、TRM Labsは凍結できないETHやBTCなど約3770億円相当が攻撃者の手元に残っているとしています。
TRM Labsやチェイナリシスは北朝鮮系ハッカー集団TraderTraitorの関与を指摘していますが、政府機関による公式な特定はまだ出ていません。
バイナンスは自社資金で約9950億円超に相当する額を損失補填に充てると発表し、11月1日ごろまでに出金を段階的に再開する方針を示しています。準備金証明(顧客資産の裏付けを示す報告)は11月2日に公開する予定です。
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