「ブラックオクトーバー」だったのか|AI懸念に揺れた10月相場

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「ブラックオクトーバー」だったのか|AI懸念に揺れた10月相場

10月の株式市場はAI(人工知能)関連銘柄への期待が懸念に変わり、日米ともに荒い値動きが続く1か月となりました。

米ナスダック総合指数は月間で約5.3%下落し、2025年3月以来の大きな月間下落率を記録。日経平均株価も9月末の終値と比べて約5.2%下落したと試算されます。一方、S&P500の月間下落率は1%前後にとどまり、ダウ平均は小幅に上昇しており、売りはハイテク株に集中した形です。

流れが変わり始めたのは10月中旬です。米労働統計局が10月14日に発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.7%上昇と市場予想の3.6%を上回り、FRBの追加利上げ観測が強まりました。同じ日には、AI向けデータセンター事業を手がける米コアウィーブの社債価格が急落し、巨額投資による財務悪化への懸念が広がりました。翌15日の日経平均は3318円34銭(4.90%)安と、1日の下げ幅として過去3番目の大きさとなりました。この日、アドバンテストは14.95%安となっています。

10月22日にはメタが設備投資の見通しを受けて約7%下落し、ナスダックは2.60%安の2万6008.86まで値を下げました。巨額のAI投資がいつ収益につながるのかという疑問が、市場全体で意識されるようになった局面です。中東情勢の緊迫による原油高も重なり、半導体株を中心に売りが続きました。翌23日の東京市場でも、日経平均は1082円安で午前の取引を終えています。

月末に集中した決算ショック

下落が加速したのは、大手ハイテク企業の決算が相次いだ月末です。FRBは10月28日に政策金利を3.75〜4.00%に据え置きましたが、2人の委員が追加利上げを主張して反対票を投じました。29日にはアルファベットが約12%下落して上場来最悪の1日となり、30日にはインテルが10〜12月期の弱い見通しを受けて28.58%下落し、1974年以来最大の下げを記録しました。

日本市場も月末に再び崩れ、30日の日経平均は1369円36銭(2.12%)安の6万3290円11銭となりました。アドバンテストや東京エレクトロン、ソフトバンクグループなど値がさの半導体関連株が指数を押し下げ、インテルを主要顧客に持つイビデンはストップ安となっています。仮想通貨市場では10月29日にバイナンスで60億ドル超のハッキング被害が発生し、ビットコインは10月31日に7万7000ドル前後で推移しました。

もっとも「ブラックオクトーバー」と呼べるかどうかは指数によって異なり、S&P500は最高値から数%程度の下落にとどまっています。ただ、相場の上昇をけん引してきたAI・半導体銘柄が日米で大きく売られたことは、投資家が成長期待だけでなく収益の裏付けを求める段階に移りつつあることを示していると見られます。

11月は、3日の米中間選挙、6日の10月の雇用統計、そして12月8〜9日のFOMCに向けた金利見通しが焦点です。AI投資の成果がどこまで数字で示されるかが、年末相場の行方を左右することになりそうです。

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