StarkNet上のDEX「Ekubo」への約18億円出資案、Uniswapコミュニティの支持を得る

StarkNet上のDEX「Ekubo」への約18億円出資案、Uniswapコミュニティの支持を得る

StarkNet上に構築される分散型取引所「Ekubo」の開発会社に対して、1200万ドル(約18億円)の資金提供をUniswap DAOが行う提案が出され、Temperature Check(温度チェック)にて過半数の63.82%による賛成が示されました。

今回の提案では、将来発行予定のEkuboのガバナンストークンの20%と引き換えにUniswap DAOから1,200万ドル分の$UNIを投資するよう提案されています。

投資された場合、資金はEkuboの開発や発展、Uniswapへの協力や貢献等に使用されるとされ、より具体的にはエンジニアリングや監査、法的サポートの費用に充てられるとしています。

コミュニティの温度感をチェックするための投票では、上記提案は過半数の賛成を獲得。今後の本投票に向けて、さらなる議論がコミュニティで交わされていくこととなります。

温度チェックの結果|画像引用元:Snapshot

Ekubo開発会社創業者のMoody Salem氏は、2020年4月Uniswap Labsの5人目の社員として入社しエンジニアリードとアドバイザーとして業務を行った人物。同氏は「プログラミング言語とインフラが急速に改善するStarknetが間もなくEthereum上で最も活発なL2の1つになると考えている。StarkWareがビジョンを実現すれば、UNIホルダーはこの市場に参入する必要がある。」と述べています。

今回の提案の議論に参加しているWintermute(Governance)は、提案について実験的な取り組みとして支持する一方、Ekuboトークンに関する情報がほとんどなく、ガバナンストークン以外での使用目的や残り80%のトークン供給計画等が不明であるなどの懸念点を挙げています。

すでにStarkNet上のDEXシェアを多く獲得し台頭しているものの、投資が行われる場合、EkuboとStarkNetの両方にベットすることになり情報不足が否めない現時点では楽観的な投資になってしまうと同社は指摘しています。

注目を集めるStarkNet

StarkNetは過去に企業評価額80億ドルで、1億ドルの資金調達も実施しているStarkWare社が開発しているEthereumのレイヤー2ソリューションです。

Ethereumが抱えるガス代の高騰や処理速度の低下などの課題を解決するレイヤー2ブロックチェーンとして機能するStarkNetでは、トランザクションを圧縮してまとめる技術「ロールアップ(Rollup)」の1種で*ゼロ知識証明が活用されているzk-Rollupが採用されています。*ゼロ知識証明 = 証明者がある秘密を知っていることを秘密の内容を明かさずに検証者に証明することが可能

現在StarkNetのTVL(Total Value Locked)は3231万ドル。TVLランキングでは、第40位となっています。

StarkNetでは、StarkNet上のスマートコントラクトの開発を行う言語としてCairoと呼ばれる独自のプログラミング言語が採用されている点も特徴として挙げられます。

BaseやScrollといった新興L2チェーンが登場している中、今後もStarkNetの動向に注目です。

記事ソース:Uniswap Governanceg
画像引用元:AndriiKoval / Shutterstock.com

 

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