現金化しなくても課税へ?フランス、ステーブルコイン交換に照準
よきょい
フランス国民議会の財政委員会は10月7日、仮想通貨の課税ルールを見直す修正案「I-CF1826」を採択しました。ビットコインやイーサリアムを特定のステーブルコインに交換した時点で、現金化しなくても課税対象とする内容です。成立した場合、2027年1月1日以降の売却・交換に適用されます。2027年予算案の本会議審議は10月13日に予定されています。
現行制度では、現金のやり取りを伴わない仮想通貨同士の交換は課税が繰り延べられています。修正案は受け取る資産がMiCA(EUの仮想通貨市場規則)上の電子マネートークン(EMT、単一の法定通貨に価値を連動させる仮想通貨)である場合に、この繰り延べを外します。サークルの欧州向けホワイトペーパーでは、USDCもEMTに該当するとされています。
提案者は、法定通貨担保型ステーブルコインへの交換で課税が繰り延べられる現状を「抜け穴」と位置づけています。
修正案は利益の計算方法も変えます。ポートフォリオ全体の取得価額を按分する現行方式から、実際に手放した資産の取得価額(同種資産は加重平均)を差し引く方式に移ります。2026年以前の保有分は、実際の取得費を使うか、2026年12月31日時点の旧方式の取得価額を時価比率で各資産に配分するかを選べますが、後者は撤回できない選択です。課税対象の交換では受け取ったトークンの取得価額が更新され、同じ利益に重ねて課税されない仕組みです。
一方、仮想通貨の純損失を翌年以降に繰り越せない現行ルールは維持されます。損失と利益が異なる年に確定すると、資産額が元に戻っても税負担が生じる場合があります。
投資家は取得記録や加重平均、交換ごとの取得価額を管理する必要があり、事務負担が増すことも考えられます。本会議での審議結果が、フランスの仮想通貨投資家の行動を左右しそうです。
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