米短期金利に逼迫の兆し、ビットコインに波及か|10月30日が焦点
よきょい
ニューヨーク連邦住宅貸付銀行(FHLBNY)は10月23日のレポートで、米国債ディーラーによる短期国債(Tビル)の純保有額が2年ぶりの高水準に達したと報告しました。大量発行に加えFRBの政策を巡る不透明感からマネー・マーケット・ファンド(MMF)が運用期間を短くしていることが背景とされています。
一部の資金はTビルの購入から、翌日物や短期のレポ取引(国債を担保にした短期の資金貸借)へ移っています。ディーラーが在庫を抱えるなか、資金を仲介する余力が焦点となっています。
ニューヨーク連銀のデータでは、担保付翌日物調達金利(SOFR)は10月21日の3.88%から22日に3.9%へ上昇しました。FHLBNYは、レポート対象の週にSOFRがFRBの準備預金付利である3.9%以下にとどまったとしています。一方で、10月30日のカナダの銀行の決算期末や、住宅ローン担保証券の保有者への支払いに伴う資金流出を今後の圧力要因に挙げています。SOFRが3.9%をより恒常的に試す可能性もあるとしています。
ビットコイン市場ではレバレッジの積み上がりが見られます。コインベース・インスティテューショナルは10月23日、永久先物の資金調達率が年率換算で10月13日の0.1%から1週間後に7.2%へ上昇したと報告しました。ただしこれはレバレッジ維持のコストであり、レポ金利と直接比較できる指標ではありません。2023年のBISの論文も、先物ベーシスの変動は金利差よりも投資家のレバレッジ需要などで説明されるとしています。
国債市場の逼迫がビットコインに波及するとの見方は、現時点では条件付きにとどまります。レポ市場の圧力が続き仮想通貨の借入条件や市場の厚みが悪化すれば、その見方は強まります。ただし同時に悪化した場合でも仲介業者が実際に仮想通貨市場への資金供給を減らした証拠がなければ、因果関係は確認できません。
10月30日前後の短期金利の動きが、当面の確認材料になりそうです。
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