Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)とは?CME先物の上場発表とBCHの将来性・買い方

Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)とBCHを紹介する記事のサムネイル。濃紺の背景に、横に伸びるブロックの連なりが途中で二股に分かれ、片方が緑に光る大きなブロックの列になり、その周りを無地のコインが光の線に沿って行き交う抽象的なイラスト

ビットコインキャッシュ(BCH)は、2017年にビットコインから分かれた支払い向けの暗号資産です。CME先物の上場発表など最近の動きを含め、ビットコインとの違い・特徴・価格動向・今後・リスク・国内での買い方を解説します。

Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ・BCH)は、2017年にビットコインから分かれた、日常の支払いに使う電子現金を目指す暗号資産です。

この記事では、2026年9月の CME による先物の上場発表など最近の動きとあわせて、ビットコインとの違い・特徴・価格動向・将来性・リスク・国内での買い方を解説します。

・2017年にブロック拡大を掲げてビットコインから分かれ、2023年からはトークン発行にも対応
・2026年9月にCMEが先物の上場を発表した一方、価格は最高値から約9割低い
・採掘の規模はビットコインの約0.45%で、2度の分裂と過半数による巻き戻しを経験した

ビットコインキャッシュ(BCH)とは?

Bitcoin Cash公式サイトのトップページ。BCHのロゴと「Peer-to-Peer Electronic Cash」の標語、USD・EUR・JPY・CNY建ての価格表示、Fast・Reliable・Low Feesの3項目、上部にAbout・Wallets・Benefits・Nodes・Communityのメニュー
画像:Bitcoin Cash公式サイトのスクリーンショット(2026年10月22日撮影)

ビットコインキャッシュは、日常の支払いに使える「電子現金」を目指して、2017年8月にビットコインから分かれた暗号資産です。特定の会社や財団が発行・運営する通貨ではありません。

bitcoincash.org は BCH を、速く安い支払いのためのピア・ツー・ピアの電子現金で、単一の主体が管理しないものと説明しています。

取引の承認は、ビットコインと同じ SHA-256 のプルーフ・オブ・ワークで行われます。

米国で BCH の投資信託を運用する Grayscale も、年次報告書で「ネットワークを支配する公式の開発者や開発者グループはいない」と記載しています。開発は歴史的に、中核の開発者グループが担ってきました。

ビットコインキャッシュ(BCH)の基本情報

項目 内容
名称 Bitcoin Cash(ビットコインキャッシュ)
ティッカー BCH(国内の一部業者は旧表記の BCC)
誕生 2017年8月1日(ビットコインのハードフォーク)
合意方式 プルーフ・オブ・ワーク(SHA-256)
発行上限 2,100万 BCH
価格 44,182円
時価総額 約8,883億円
時価総額順位 22位
国内の取扱い 17業者(金融庁の登録一覧・2026年9月30日現在)

*2026年10月22日時点・出典:CoinGecko、誕生・合意方式・発行上限は bitcoincash.org、国内の取扱いは金融庁の暗号資産交換業者登録一覧

ビットコインとビットコインキャッシュの違い

BCH は、ビットコインと同じ取引履歴・採掘方式・発行上限を持つ「親戚」のような通貨です。違いはブロックを大きくして、1回の取引を安く速く通す道を選んだ点にあり、市場での規模はいまビットコインと大きく離れています。

ビットコインとビットコインキャッシュの比較

項目 ビットコイン(BTC) ビットコインキャッシュ(BCH)
成り立ち BCH の分岐元 2017年8月1日にビットコインから分岐
取引履歴 2017年8月1日までは共通 2017年8月1日までは共通
採掘方式 プルーフ・オブ・ワーク(SHA-256) 同じ
発行上限 2,100万枚 2,100万枚
ブロックサイズの上限 BCH が分岐時に採った8MB への引き上げは採用していない 8MB(2017年)→32MB(2018年)→需要に応じて自動で動く ABLA(2024年〜)
時価総額順位 1位 22位

*時価総額順位は2026年10月22日時点・出典:CoinGecko、それ以外は bitcoincash.org

「どちらがいいか」は、目的によって見る点が変わります。仕組みの上での主な違いはブロックの大きさで、BCH は1回の送金を安く通すことを優先した設計です。

一方で、市場での規模は時価総額の順位のとおり大きく離れています。採掘の規模の差がもたらす注意点は、後の「注意点・リスク」で説明します。

ビットコインキャッシュの特徴

BCH は「安く送れる支払いの通貨」という出発点を保ちながら、毎年の更新で機能を足してきました。ブロックの上限の決め方を変え、トークンやスクリプトの機能を加えて、支払い以外の用途も載せられるチェーンに広げています。

ビットコインキャッシュの特徴は、次の4つです。

  • 送金手数料は1セント未満
  • ブロックの上限を需要に合わせて動かすABLA
  • CashTokensでトークンとNFTを発行
  • 複数の開発チームが毎年5月に更新

送金手数料は1セント未満

BCH は、1回の送金が1セント未満で済むことを売りにしています。少額の支払いや送金に使いやすい設計です。

bitcoincash.org によると、一般的な BCH の送金手数料は1セント未満です。同サイトは、数秒で送れて数分で承認されると説明しています。

ブロックの上限を需要に合わせて動かすABLA

BCH は、ブロックの上限を固定の数字で決めるのをやめ、混み具合に応じて自動で上下させる方式に移りました。上限をめぐって分裂を繰り返した過去への、一つの答えといえます。

2017年の分岐を定めた仕様は、ブロックサイズの上限を少なくとも8MB にすることを求めました。2018年5月のハードフォークでは上限が32MB に上がり、使えなくなっていた一部の命令も再び使えるようになりました。

2024年5月15日のアップグレードでは、ABLA(Adaptive Blocksize Limit Algorithm)が有効になりました。ブロックの埋まり具合に応じて、上限そのものが上下する仕組みです。

主要なノードソフトの Bitcoin Cash Node(BCHN)は、バージョン27.0.0で既定の採掘上限を16MB とし、これをネットワーク上限の半分と説明しています。

CashTokensでトークンとNFTを発行

CashTokens公式サイトのトップページ。「Tokens on Bitcoin Cash」の見出しと、Reliably Low Fees・Widespread Compatibility・Decentralized Applicationsの3項目、下部にDocs・Community・Development・Other Resourcesのリンク一覧
画像:CashTokens公式サイトのスクリーンショット(2026年10月22日撮影)

2023年からは、BCH のチェーン上で独自のトークンや NFT を直接発行できるようになりました。BCH は「送るだけの通貨」から、資産を載せられるチェーンに変わっています。

この機能が CashTokens で、2023年5月15日のアップグレードで有効になりました。スマートコントラクトを使わずに、ファンジブルトークンと NFT をチェーンの機能として発行できます。

複数の開発チームが毎年5月に更新

Bitcoin Cash Node公式サイトのトップページ。上部にv29.2.0以降へのアップグレードを促す告知バナー、BITCOINCASH nodeのロゴ、ノードの説明文とDownload v29.2.0のボタン
画像:Bitcoin Cash Node公式サイトのスクリーンショット(2026年10月22日撮影)

BCH の仕様は、特定の会社ではなく複数のノード開発チームの合意で、毎年5月に変わります。2025〜2026年の更新では、スクリプトで大きな数やループ・関数を扱えるようにする変更が入りました。

ノードソフトは、Bitcoin Cash Node・BCHD・Knuth・Flowee The Hub など、独立した複数のチームが開発しています。仕様を変える提案は CHIP と呼ばれ、bitcoincashresearch.org で議論されます。

2025年5月15日のアップグレードでは、スクリプトの実行上限を見直す VM Limits と、大きな整数を計算できる BigInt が有効になりました。BCHN によると、スクリプトで扱える整数は64ビットから最大8万ビットに広がっています。

2026年5月15日のアップグレードは、P2S・有限回のループ・関数の定義と呼び出し・ビット演算の再有効化の4つで構成されます。BCHN は2026年1月に公表した v29.0.0 でこれを実装し、利用者に事前の更新を求めました。

BCHの発行上限と半減期

BCH は、ビットコインと同じく上限2,100万枚・約4年ごとの半減期で、新規発行が減っていく通貨です。すでに上限の大半が出回っているため、今後新たに増える枚数は多くありません。

上限2,100万枚のうち約2,010万枚が流通

発行上限に対して、流通量はすでに大半に達しています。新たに市場に出る BCH の量は、年々小さくなります。

CoinGecko によると、BCH の流通量は約2,010.6万枚です。上限の約96%に当たります。

直近の半減期は2024年4月、次は2028年ごろ

半減期は、採掘の報酬が半分になるタイミングです。BCH では2024年4月に報酬が3.125 BCH に減り、次の半減は計算上2028年4月ごろになります。

2回目の半減期は、2024年4月3日のブロック840000で起き、報酬は6.25 BCH から3.125 BCH になりました。1回目は2020年4月8日で、12.5 BCH から6.25 BCH に減っています。

半減期は21万ブロックごとで、次はブロック1,050,000です。2026年10月22日のブロック高は973,963で、残り約7.6万ブロックを10分間隔で割ると2028年4月ごろになります。公式の予定日はなく、あくまで計算上の目安です。

ビットコインキャッシュ(BCH)の価格動向とチャート

Bitcoin Cash(BCH)の2025年10月23日から2026年10月22日までの円建て価格の推移。期間の高値は2026年1月4日の約102,813円、安値は2026年6月25日の約30,798円
画像:CoinGecko の日次価格から編集部作成(2026年10月22日取得)

BCH の価格は2026年10月22日時点で約4.4万円と、2017年12月20日の最高値428,738円から約9割低い水準です。直近1年でも約4割下がりました。

短期間で大きく上下する銘柄で、2026年1月4日の約10.3万円から6月25日の約3.1万円まで、半年足らずで3分の1以下になる局面がありました。

ドル建ての最高値は3,785.82ドルで、現在は約280ドルです。

過去の最安値は、BCH から BSV が分かれたハードフォークの約1か月後、2018年12月16日の約8,727円です。

採掘の規模や Mt.Gox の弁済など、値動きに関わりうる条件は「注意点・リスク」で取り上げます。

ビットコインキャッシュの今後と将来性

2026年の材料は、CME の先物や Grayscale の ETF 化といった「金融市場で BCH を扱う枠組み」の話に集中しています。今後はそれが実際に始まるか、ネットワークの更新が続くかが見どころです。

価格がどうなるかを断定することはできません。ここでは、2026年に動いた材料と今後の開発の予定を3つ取り上げます。

CMEがBCH先物の上場を発表

米国の大手デリバティブ取引所の CME グループが、BCH を先物の対象に選びました。上場すれば、機関投資家にとって、規制された市場で BCH の価格に関わる手段が増えます。

CME グループは2026年9月22日、BCH 先物(250 BCH)とマイクロ BCH 先物(25 BCH)の上場を発表しました。

CME は2026年10月19日の上場予定を発表しましたが、規制当局の審査を前提としており、予定どおり取引が始まったかは本記事の作成時点で CME の告知から確かめられていません。

GrayscaleがETF化の届出を提出

米国の証券取引所で BCH の ETF を売買できるようにする手続きは進んでいます。ただし SEC の判断を待つ段階で、ETF としての取引はまだ始まっていません。

Grayscale は2026年9月11日、Grayscale Bitcoin Cash Trust の登録届出の修正版を SEC に提出しました。NYSE Arca に「BCHG」で上場し、名称を Grayscale Bitcoin Cash Trust ETF に変える予定です。

届出では、SEC が NYSE Arca の一般上場基準を承認するか、承認は不要と判断するまで、効力の発生を求めず募集もしないとしています。現在の株式は、店頭市場の OTCQX で取引されています。

2027年のアップグレードは議論中

毎年5月の更新は続いていますが、2027年に何を入れるかは開発者の議論の途中です。変更なしの年になる可能性も挙がっています。

bitcoincashresearch.org では、ブロック間隔の短縮案(Faster Blocks)などが2027年の候補として議論されていますが、2026年8月の議論でも採否は決まっていません。フォーラムでの議論で、正式な決定ではありません。

ビットコインキャッシュの注意点・リスク

BCH は採掘の規模が小さく、チェーンの分裂も繰り返してきました。さらに Mt.Gox の弁済で市場に出る BCH もあり、ビットコインと同じ仕組みでも、安全性と需給の条件は同じではありません。

採掘の規模はビットコインの約0.45%

BCH はビットコインと同じ採掘機で掘れるのに、計算力はビットコインの1%にも届きません。2019年には大手プールによる取引の巻き戻しも起きており、少数の採掘者に左右されうる通貨です。

Kryptex の集計では、BCH のネットワークのハッシュレートは4.69 EH/s です。同じ日のビットコインは約1,042 EH/s(mempool.space)で、BCH はその約0.45%にとどまります。

同じ SHA-256 の採掘機で掘れるため、計算力の規模の差は、過半数を握る攻撃の難しさに関わります。

Grayscale の年次報告書によると、2019年5月には2つの大手マイニングプールが一連の取引を巻き戻しました。報告書はこれを過半数による攻撃と記載し、採掘が限られた数のプールに集中しているとも述べています。

2018年と2020年に再び分裂

BCH 自体も、その後2回、方針の対立でチェーンが分かれています。今後も仕様をめぐる対立が、分裂につながる可能性はあります。

2018年11月のハードフォークでは、BCH から Bitcoin SV(BSV)が分かれました。国内では bitbank が、BSV の付与と取扱いの方針を告知しました。

2020年11月15日には、BCH と eCash(当時の BCHA)が別々のチェーンに分かれました。両者は分岐前の履歴を共有し、取引の形式も同じです。

分裂の直後は、同じ取引が両方のチェーンで通ってしまう「リプレイ」が起こりえます。

主要ノードの開発資金と担い手

主要なノードソフトの BCHN は、元リードメンテナーと連絡が取れなくなり、資金の管理体制を組み直しました。開発の中心にいた人物の不在が、資金の管理にまで及んだ出来事です。

BCHN は2026年6月10日、開発資金として保管していた約2,048 BCH を、5月27日に新しいマルチシグのアドレスへ移したと公表しました。5人中3人の署名で動かせる形です。

共同署名者のうち、2024年5月から連絡が取れない元リードメンテナーの freetrader 氏を別の人に替え、残る4人は続けています。

Mt.Goxの弁済でBCHが市場に出る

破綻した取引所 Mt.Gox の債権者への BCH の弁済は、期限が延びてまだ続いています。受け取った BCH が売られれば、需給に影響しうる点に注意が必要です。

Mt.Gox の再生管財人は、2024年7月から BTC と BCH による弁済を行っています。2026年10月16日には、弁済の期限を2026年10月31日から2027年10月31日に延ばすと告知しました。

管財人の告知からは、これから弁済される BCH がどれだけ残っているかは分かりません。

ビットコインキャッシュ(BCH)の買い方

BCH は、bitFlyer・Coincheck・ビットバンク・GMOコイン・SBI VCトレードなど国内の登録業者で、日本円から直接買えます。海外の取引所を経由する必要はありません。

ほかに、ビットトレード・Zaif・Binance Japan・楽天ウォレット・オーケーコイン・ジャパンも BCH を扱っています。ビットバンクでは、旧表記の「BCC」で並んでいます。

少額なら販売所、売買の価格差を抑えたいなら板のある取引所を選べます。

販売所なら1円から買える

少額で試すなら販売所が手軽で、bitFlyer では1円から買えます。売買手数料は無料ですが、買値と売値の差であるスプレッドがあります。

bitFlyer の BCH の最小発注数量は0.00000001 BCH です。BCH を外部へ送る手数料は0.0002 BCH かかります。

板で売買できるGMOコイン・Zaif

価格差を抑えたい人は、利用者どうしが板で売買する取引所を選べます。GMOコインは、積立や貸し出しにも対応しています。

GMOコインは BCH を、販売所・取引所(現物とレバレッジ)・暗号資産FX・つみたて暗号資産・貸暗号資産で扱っています。

Zaif の手数料表には、BCH/JPY と BCH/BTC の板が載っています。手数料は Maker 0%・Taker 0.3%です。

BCH と、BCH から分裂で生まれた BSV・eCash は別の通貨です。BCH を送るときは、送付先が BCH に対応したアドレスかを確かめてください。

ビットコインキャッシュに関するよくある質問

BCHとは何ですか?

BCH は、ビットコインキャッシュ(Bitcoin Cash)のティッカーです。国内では旧表記の「BCC」を使う業者もあります。

金融庁の暗号資産交換業者登録一覧でも、ビットバンクの取扱いは「BCC(ビットコインキャッシュ)」、他社は「BCH(ビットコインキャッシュ)」と書かれています。

ビットコインキャッシュはいつからありますか?

ビットコインキャッシュは2017年8月1日に、ブロック478558を最後の共通ブロックとしてビットコインから分かれました。ネットワークの拡張方法をめぐる議論の末の分岐です。

分岐後の最初のブロック478559は、2017年8月1日18時12分(UTC)に生成され、サイズは約1.9MB でした。

ビットコインキャッシュはなぜ上がったのですか?

CoinGecko の日次値で、BCH は2026年9月22日の267.1ドルから、9月23日の345.0ドルへ約29%上がりました。

Bitcoin.com News は、CME が BCH 先物の上場を発表したことが上昇のきっかけだと報じています。その後は下がり、現在は約280ドルです。

ビットコインキャッシュのまとめ

  • 2017年にブロック拡大を掲げてビットコインから分かれた、支払い向けの暗号資産
  • 2023年以降、CashTokens・ABLA・スクリプトの拡張を毎年5月の更新で追加
  • 発行上限は2,100万枚で、次の半減期は計算上2028年ごろ
  • 2026年は CME の先物の発表と Grayscale の ETF の届出が主な材料
  • 採掘の規模はビットコインの約0.45%で、価格は最高値から約9割低い

ビットコインキャッシュは、支払い向けの設計に機能を足し続ける一方、採掘の規模や分裂の歴史といった固有の条件を抱えています。CME の先物の取引状況や Grayscale の届出の行方、Mt.Gox の弁済の進み具合は、各社の公式の告知で確かめてください。

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