Binance Futures(先物)の使い方・手数料・特徴からBybitとの違いまでを完全解説
Crypto Times 編集部
Binance(バイナンス)はマルタに拠点を置く仮想通貨取引所で、1日12億回の取引、1秒間でなんと140万回以上の取引が行われている世界トップクラスの取引所です。
そんなBinanceでは、仮想通貨の証拠金を元に高いレバレッジ取引ができるBinance Futuresというサービスが提供されています。
本記事ではBinance Futures(先物取引)の始め方・使い方をデリバティブ取引所Bybitと比較しながら解説していきます。
・「Binance Futuresの見方がよくわからない」
・「仮想通貨の高レバレッジ取引がしたい」
という方は是非最後まで読んでみてください。
現在、本記事内から登録したユーザーは手数料の10%が戻ってきます。
既に口座を開設済みだけど、Binance Futuresを利用していないユーザーは “cryptotimes” のコードを入れたら手数料の10%が戻る対象になります。
目次
Binance Futuresの仕様・Bybitとの比較
Binance | Bybit | |||
---|---|---|---|---|
取扱通貨 | ~USDT-M~ BTC/USDT ETH/USDT EOS/USDT XRP/USDT BCH/USDT LTC/USDT ETC/USDT BNB/USDT DOT/USDT TRX/USDT FIL/USDT ADA/USDT LINK/USDT etc…. (全77通貨) | ~Coin-M~ BTC/USD ETH/USD EOS/USD XRP/USD BCH/USD LTC/USD ETC/USD BNB/USD DOT/USD TRX/USD FIL/USD ADA/USD LINK/USD | ~USDT無期限~ BTC/USDT ETH/USDT XTZ/USDT LTC/USDT LINK/USDT | ~インバース無期限~ BTC/USD ETH/USD EOS/USD XRP/USD |
証拠金 | USDT | 各通貨 | USDT | BTC、ETH、EOS、XRP |
最大レバレッジ | BTC/USDT:125倍 ETH/USDT:75倍 EOS/USDT:75倍 XRP/USDT:75倍 BCH/USDT:75倍 LTC/USDT:75倍 ETC/USDT:75倍 BNB/USDT:75倍 DOT/USDT:75倍 TRX/USDT:75倍 FIL/USDT:75倍 ADA/USDT:75倍 LINK/USDT:75倍 | BTC/USD:125倍 ETH/USD:100倍 EOS/USD:75倍 XRP/USD:75倍 BCH/USD:75倍 LTC/USD:75倍 ETC/USD:75倍 BNB/USD:75倍 DOT/USD:75倍 TRX/USD:75倍 FIL/USD:75倍 ADA/USD:75倍 LINK/USD:75倍 | BTC/USDT:100倍 ETH/USDT:50倍 XTZ/USDT:25倍 LTC/USDT:50倍 LINK/USDT:25倍 | BTC/USD:100倍 ETH/USD:50倍 EOS/USD:50倍 XRP/USD:50倍 |
Binance Futuresでは、
・USDT-M→USDTが証拠金
・Coin-M→USDとペアの各通貨が証拠金(ETHやXRPなど)
の2つのジャンルが用意されています。
Bybitにも同じように2種類のジャンルがあり、
・USDT無期限→USDTが証拠金
・インバース無期限→USDとペアの各通貨が証拠金(ETHやXRPなど)
となっています。(Binance Futuresと同じですね)
上記の表を比べても分かる通り最大レバレッジの倍数、取扱通貨の豊富さ共にBinance Futuresに軍配があがります。
他にBinance Futuresの特徴として、Binanceの取引所に上場した通貨も少し時間が経つとFuturesでの取り扱いが開始されることが大きな特徴となっています。
また、Binance Futuresは2019年9月から取り扱いを開始し後発ながらも、現在ではその出来高数を伸ばして$132億で1位まで上り詰めています。
比較対象であるBybitはBitMEXのCEO逮捕や日本人の利用不可をしてからメキメキと出来高を伸ばしましたが約32臆ドルとなっています。
手数料の違いは?
次に手数料について紹介します。
先物取引では、レバレッジをかけた総額にパーセントで手数料がかかるので手数料についてもしっかり見ていきましょう。
まずは、Binance Futuresの手数料を見ていきます。
レベル | メーカー(指値注文)手数料 | テイカー(成行注文)手数料 |
---|---|---|
VIP 0 | 0.020% | 0.040% |
VIP 1 | 0.016% | 0.040% |
VIP 2 | 0.014% | 0.035% |
VIP 3 | 0.012% | 0.032% |
VIP 4 | 0.010% | 0.030% |
VIP 5 | 0.008% | 0.027% |
VIP 6 | 0.006% | 0.025% |
VIP 7 | 0.004% | 0.022% |
VIP 8 | 0.002% | 0.020% |
VIP 9 | 0% | 0.017% |
そして、下記がBybitの手数料です。
メーカー(指値注文)手数料 | テイカー(成行注文)手数料 | |
---|---|---|
全取引 | -0.025% | 0.075% |
テイカー手数料だけを見ると、BybitはVIP0の場合でもBinance Futuresのほぼ半分以上となっており、Binanceの方がテイカー手数料は安いということになります。
一方、メーカー手数料はBinance Futuresでも手数料がかかりますが、Bybitの場合だとマイナス手数料となっており、指値注文が通ると報酬がもらえる仕組みになっています。
まとめると、
・メーカー手数料がお得なのはBybit
・テイカー手数料がお得なのはBinance
ということになります。
証拠金維持率・強制ロスカットには注意!
Binance Futuresの証拠金維持率や強制ロスカットのルールを説明します。
①基本証拠金+②実現損益(今までの投資で発生した損益額)+③現在保有しているポジションの含み損益が、継続証拠金を下回った場合に強制ロスカットがかかります。
Binance Futuresでは、ポジションの大きさによって基本証拠金維持率と継続証拠金維持率が異なります。
基本証拠金はポジションの金額×基本証拠金維持率、継続証拠金はポジションの金額×継続証拠金維持率によって計算されます。
以下の表は、ポジションの大きさとIM Rate(基本証拠金維持率)・MM Rate(継続証拠金維持率)を示したものです。
レベル | ポジションの大きさ(名目) | IM Rate | MM Rate |
---|---|---|---|
1 | 0-500,000 | 5.00% | 2.50% |
2 | 500,000-2,000,000 | 10.00% | 5.00% |
3 | 2,000,000-5,000,000 | 15.00% | 7.50% |
4 | 5,000,000-10,000,000 | 20.00% | 10.00% |
5 | 10,000,000-20,000,000 | 25.00% | 12.50% |
6 | 20,000,000-35,000,000 | 30.00% | 15.00% |
7 | 35,000,000- 60,000,000 | 40.00% | 20.00% |
8 | 60,000,000以上 | 50.00% | 25.00% |
わかりにくいので、例を用いて説明します。
20,000USDT分のポジションを持ちたいと考えている投資家がいたとしましょう。この投資家は初めて投資をするので、今までの投資で発生した損益(実現損益)は0とします。
20,000USDT分のポジションを持つ場合の証拠金維持率を表で確認すると、500,000以下なのでレベル1を見れば良いということになります。
したがって、必要な基本証拠金は1,000USDT(20,000USDT×5%)、継続証拠金は500USDT(20,000USDT×2.5%)です。
つまり、ポジションを持った後、価格が19,500USDTまで下がると、マイナス500USDTの含み損が発生し、この投資家は強制ロスカットを受けることになります。
Binance Futuresの使い方を解説〜準備編〜
Binance FuturesとBybitとの違いを確認したところで、実際の使い方を説明していきます。
下準備として下記までは済ませている前提で進めていくのでまだの人は参考記事を見ながら進めてください。
準備の大まかな流れは、
- ビットコインなどの通貨をBinanceへ入金
- Futures用アカウントを開設
- BinanceのウォレットからFuturesのウォレットへ仮想通貨を転送
となります。
早速見ていきましょう。(今回は「2」から解説していきます。)
Futures用アカウントを開設
まずBinanceのトップページに行き、ログインをします。
画面左上のDerivatives(デリバティブ)の項目から、
- ・「USDT-M Futures」
・「COIN-M Futures」
のどちらかを選択します。
(証拠金をUSDTにしたい人はUSDT-M、それ以外の仮想通貨にしたい人はCOIN-Mを選択しましょう。)
選択するとチャート画面が表示されます。
画面右側の「Open Now」を選択すればFutures用アカウントの作成は完了です。
リファラルコードに「cryptotimes」と入れると手数料の10%が戻ってくるようになるので是非入力しましょう。
BinanceのウォレットからFuturesへ仮想通貨を移行する
次にBinanceに入金してある仮想通貨をFuturesのウォレットへ移行させます。
Futuresの画面の右下には「Buy Crypto」「Convert」「Transfer」の3つの項目があるので、どれかをクリックします。
すると上記のような画面が出るので、
- ・仮想通貨の種類
・量
を選択し「Confirm」を押せば、Futuresのウォレットに仮想通貨を移すことができます。
(Spot Walletとは、通常のBinanceのウォレットを指しています)
Binance Futuresの使い方を解説〜トレード編〜
それでは実際のトレードのやり方を解説していきます。
上記のトレード画面を下記の4つに分けて説明していきます。
- ①チャート
- ②オーダーブック
- ③ポジション
- ④プレイスオーダー
それぞれみていきましょう。
①チャート
チャート画面では対象通貨ペアのチャートが表示されています。
このチャート画面では、Tradingviewと同じように、
- ・時間足の変更
・ラインの描画
などが可能です。
しかし、一度引いたラインがログアウトして再度ログインすると消える場合があるので、本格的にラインを引く場合はTradingviewで行うことをおすすめします。
②オーダーブック
オーダーブックでは、実際にどのくらいの注文が入っているかをリアルタイムでみることができます。
画面右上の「0.1」を書かれた場所の数字を変更すれば、表示する値幅を変更することができます。
オーダーブックは基本的に数分〜数時間程の短い時間でトレードをする方が見るべき場所です。
数日から数週間でトレードする方はそこまで重要な場所ではないので、軽く見方を知っておく程度でいいでしょう。
③ポジション
ポジション画面では、自分が出した注文の状況を一目で確認できます。
重要な場所は、下段の一番右にある「Close All Positions」という部分です。
ここを押すとポジションを閉じてしまうので注意しましょう。
ポジションの閉じ方はそれぞれ「Market」と「Limit」の2つがありますが、それぞれ
- ・Market→成行注文
・Limit→指値注文
を示しています。(成行注文は手数料が高くなるので注意してください。)
④プレイスオーダー
プレイスオーダーでは、実際に注文を出すことができます。
Binance Futuresでは、
- ・成行注文
・指値注文
・ストップリミット注文
の3種類の方法で注文できます。
慣れないうちは比較的かんたんな成行注文や指値注文を行い、慣れてきたら逆指値などが可能なストップリミット注文を使ってみましょう。
スマホでの操作も確認しておこう!
Binance Futuresはスマートフォンでも使うことができます。
まずは、Binanceのアプリ(iOS/Android)をダウンロードしログインしてください。
アプリを開いたら、画面右下の「ウォレット」タブをタップします。
次に一番上のタブを「先物」に変更し、
- ・USDT-M→USDTを証拠金にする場合
・COIN-M→他の通貨を証拠金にする場合
上記のどちらかを選び「振替」をタップします。
すると次の画面に移り変わるので、各項目を入力し「送金確認」をタップし確認画面を終えると振替は完了となります。
ここまでできれば、あとは下のタブを「先物」に切り替えるだけでPCと同じようにトレードができます。
(チャートを表示させたい場合は、上記画像の矢印部分をタップしてください)
まとめ
以上、Binance Futuresの概要や使い方に関する解説でした。
Binance Futuresは、Bybitと比べるとテイカー手数料が安く、トレード・チャート画面もよりわかりやすいという特徴があります。
この記事が、皆さんがBinance Futuresを始めるキッカケにつながれば幸いです。
まだ、Binance Futuresを利用していないという方は “cryptotimes” のコードを入れたら手数料の10%が戻る対象になるので是非登録してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。