特集・コラム
2018/11/20【告知】セキュリティトークン勉強会開催!
最近名前を聞くことが増えたセキュリティトークンやSTO(Security Token Offering)。これらに関する勉強会を、ブロックチェーン関連の教育事業を行なっているBC College社が11月25日に開催します! セキュリティトークンに関する基礎知識や最新情報を知りたい方はぜひ下のボタンからお申し込みください! 参加申し込みはこちら イベント概要 STOに知識の深いCrypto Asset Club校長の飯塚氏からアメリカでのSTO情勢についての講演を、シンガポール法人PLMP FINTECH社がシンガポールSTOの利用について講演を行います。 また、ICOやSTOなど国内外の仮想通貨市場や関連ビジネス、規制等に関する現状・今後の動向についてのディスカッションを参加者の皆様を交えて行うなど、 最前線の解説を聞きながら理解を深める場になります。 セキュリティトークンの情報だけでなく、シンガポールを始め東南アジアの投資情勢についても知ることができるとともに、実際のブロックチェーンプロジェクトに登壇していただき、ブロックチェーン業界のトレンドについて講演をしていただきます。 勉強会の後には、講師の方を交えた交流会も行いますので、皆様奮ってご参加ください! スケジュール 11月25日当日のスケジュールは以下の通りです。 12:30 開場/受付開始 13:00 STO入門知識 13:20 アメリカSTOの紹介 13:50 シンガポールSTO紹介及び東南アジア投資 15:20 休憩 15:30 STO知識のパネルディスカッション 16:00 ウォレットの基礎知識及び最新の動向 16:30 ブロックチェーンを農業への活用事例紹介 17:00 Blockstartop100表彰式 17:30 休憩 17:45 立食形式の交流会・親睦会 20:00 閉場 参加申し込みはこちら 会場 ヒルトン東京お台場 〒135-8625 東京都港区台場1-9-1 電車をご利用の場合 新交通ゆりかもめ 「台場駅」直結 りんかい線 「東京テレポート駅」 徒歩約10分 ※無料シャトルバス(東京ベイシャトル)をご利用いただけます。 登壇者紹介 中村 真人 マイクロソフト社でエクセル、ウィンドウズ、IEの開発とマーケティング。ネットスケープ社でブラウザとサーバーの世界初のライセンスセンターの立上げ。IT企業の代表として立上げから売却までを経験。現在はブロックチェーン業界のMEDIAとイベント運営。 ステーブルコインについて下記記事を執筆。http://kumai.tokyo/2018/09/23/stablecoin/ 飯塚 良太 成蹊大学経済学部卒業後、地方銀行で営業 3年、私立大学で事務 4年を務める。 その後独立し、コミュニティサポート事業やオンラインアカデミー事業、コンシェルジュ事業(個人コンサル)、セミナー講師事業を始め、現在は120名ほどの有料メンバー向けに、週3回、クリプトやセキュリティトークンの概要や投資の考え、ポートフォリオの組み方、基本となるパソコンやスマートフォンの使い方などの講座を行う。 最近では、正しい情報入手やネットワーク構築のため、ニューヨークなど海外に出向くことも多くなっております。 今後は、STO実施企業のデジタルミートアップ開催を行いセキュリティトークンの認知度を高めるとともに、実業として各プロジェクトのサポートを行なって行きたいと思います。 また、最近では、日本企業による米国でのSTO実施に向けてコンサルティングができないか模索しており、発行プラットフォーム企業と打ち合わせなどを行なっています。 Peter Lim 現職:PLMP FINTECH PTE LTD 過去のポジション:Xinergy Innovation , AMS COMPUTER, BETALAND COMPUTER 学歴:Singapore Polytechnic Started my carreer in 1985 as IT sales engineer and spend 33 years in Infocomm industry. Witness the 5 major revolution frm birth of computers and internet to tele communication transformation creating a new era of ecommerce revolution to blockchain disruptive technology that changes the way people live, communicate and doing business. 参加申し込みはこちら 主催者紹介 シンガポール法人PLMP FINTECH ソフトバンクグループ SBヒューマンキャピタル株式会社 MICEコンシェル・BIz MICE Crypto Asset Club 株式会社BC College 株式会社ペコラ キワミプロジェクト
特集・コラム
2018/11/16EOSのアカウント作成方法とウォレット『Scatter』の使い方を徹底解説!
こんにちは!Shota(@shot4crypto)です! オンチェーンのスケーリングが優れているEOSのDAppsが最近海外のランキングなどで話題に上がってきていますが、MetamaskのようにGoolge Chromeを利用してEOSのDAppsを遊ぶこともできます! 本記事では、EOSのアカウント作成方法から『Scatter』と呼ばれるEOS版Metamask的な立ち位置に存在する拡張機能の概要、そのインストール方法、使い方などを紹介していきます。 EOSのDAppsがアツい! EOSと言えばEthereumと比較すると性能がよく優れていることなどは有名ですが、EOSのDAppsに関してはおそらくあまり耳にすることはないのではと思います。 ここで以下のDAppsのユーザー数ランキングをご覧ください。 赤枠で囲っているものはすべてEOSのDAppsとなるのですが、「ゲーム」・「ギャンブル」カテゴリ共にEOSのDAppsがユーザー数で1位となっています! EOS Knightsに関しては、2位のEtheremonの5倍以上のユーザー数(本記事執筆時点)を誇ります。 EOSのアカウントのセットアップを行いScatterをインストールすることで、今非常にアツいEOSのDAppsをGoogle Chrome上でプレイできるようになりますので、本記事を読んでぜひEOSのDAppsもプレイしてみてはいかがでしょうか? EOSとEthereumではアカウントの仕様が全く別物! TPSや性能面におけるEOSとEthereumの違いは、日本語の文献やソーシャルメディアでもよく耳にすると思いますが、アカウントの仕様という点においてもEOSとEthereumでは大きく異なります。 Ethereumの場合、秘密鍵から公開鍵(アドレス)を生成することで、その時点から利用することが可能ですが、EOSの場合、公開鍵を生成するだけではまだ利用ができない仕組みになっています。 これは、Ethereumが各TXsごとに手数料が発生する仕組みであるのに対して、EOSは簡単に言うと最初にお金を払ってその後のTXs手数料が発生しないという仕組みになっているからです。 お金を払ってと言いましたが、これはアカウントのアクティベートに必要とされるEOSの4KB分のRAMやCPU、ネットワークバンドワイズ(帯域幅)などの購入にあたります。 そのため、EOSのアカウントを作成するとなると、EthereumのモバイルウォレットやMetamaskのように秘密鍵・公開鍵のペアを自動生成するだけではアクティベートされず、実際にお金を払ってRAMやCPUなどを購入する必要性が生まれてきます。 以降、EOS版Metamaskと呼ばれるScatterのセットアップ方法から、アカウントのアクティベート手順まで一つ一つ解説していきます。 Scatterとは? EthereumにはGoogle Chromeのブラウザ上でDAppsをプレイするためのウォレットとして、『Metamask』が存在しますが、ScatterはEOS版のウェブウォレットであるということができます。 秘密鍵・公開鍵のキーペアの生成やアクティベート済みのアカウントの管理を行うことが可能で、セットアップ後はGoogle Chrome上でEOSのブロックチェーン上にデプロイされたDAppsを利用することができるようになります。 Scatterの具体的なセットアップ手順を紹介! 本項では、Google Chromeを使用してScatterを導入する手順を紹介します。 GitHubに行くとWindows版・Mac版もあるのですが、Windows版も利用してみた結果、圧倒的にGoogle Chromeの拡張機能が使いやすいです。 まずはお使いのGoogle Chromeからこちらにアクセスし、インストールを完了させてください。 インストールが完了したら、ブラウザ右上の水色のアイコンをクリックします。 イメージのようなウィンドウが表示されますので、設定したいパスワードを2回入力して『Create New Scatter』の順に進みます。 次に、12個のMnemonic(ニモニックフレーズ)が表示されるので、こちらを必ずメモしておきましょう。 万が一パスワードを忘れてしまった場合などで、アカウントの復元に必要となります。 メモを取ったら『I wrote it down』ボタンから次に進みます。 次の画面で、Basic Setup(基本設定)を行うかどうかの確認画面が出てきますが、こちらでは下の『Skip Basic Setup』を選択して次に進みましょう。 続いて、『Key Pairs』を選択して、キーペア(秘密鍵・公開鍵)の生成を行います! 右上の青い『New』を選択します。 『Generate Key Pair』をクリックすると、秘密鍵と秘密鍵から生成される公開鍵が生成されます。 ウォレットの名前を『Name』ボックスに入力したら、先ほど生成されたキーペアを右下の『Copy』をクリックしてクリップボードにコピーしておきましょう。 その後、このプロセスをもう一度繰り返して、2つのキーペアをメモ帳に保管しておきます。 ここまで、Scatterの導入手順から、2セットのキーペアを生成しメモ帳にペーストして保管しておく段階までを解説しました。 次項では、Scatterのアクティベートを実際に行う手順を解説していきます。 EOSのアカウント作成 + Scatterのアクティベート手順を紹介! Scatterで、2セットのキーペアを生成しましたが、この段階ではまだEOSのDAppsを遊ぶことができません。 本項では、EOSのアカウントを取得して、先ほど生成したアドレスとの紐付けを行う方法を解説します。 このステップが完了すれば、Google Chrome上でEOS KnightsなどのDAppsを遊ぶことができるようになります! EOSのアカウント作成方法 本記事で紹介する、EOSのアカウント作成を行うために利用するサービスは『EOS Account Creator』と呼ばれるサービスになります。 また、ここから先はアカウント作成に伴う少額の費用が発生しますのでご注意ください(一度作成を行ってしまえば、そこから先で費用が発生することはありません)。 EOS Account Creator (https://eos-account-creator.com) にアクセスして、イメージ赤枠の『GET STARTED』を選択して次に進みます。 次の画面では、自身のアカウント名を設定していきます。 ここで設定するアカウント名は、EOSのブロックエクスプローラなどでも表示されるドメインのような扱いになります。 [caption id="attachment_24246" align="aligncenter" width="800"] https://eostracker.io/[/caption] アカウント名を『I'm Feeling Lucky(自動生成)』或いは、自身の好きな英数字で決定して緑のチェックマークが表示されたら、青い『COINTINUE』ボタンで次に進みます。 先ほどメモを取っておいた、2組のキーペアはここで使用します。 補足ですが、EOSのアカウント作成には、2種類(厳密には1種類でも可)のキーペアが利用されます。 この2種類の公開鍵に関して、MyEOSKitと呼ばれるウェブサイトでは以下のように説明されています。 Active KeysとOwner Keysの違いは? Active Keys - 普段使い向けのキーペア。ステーキングや投票、RAMの購入などに加えActive Keysの変更ができる Owner Keys - Active Keysでできることすべて + Active / Owner Keysの変更が可能 システム上、Active KeysとOwner Keysを同一のものに設定することは可能ですが、Active Keysの秘密鍵が漏洩した場合、第三者にActive / Owner Keysの両方を変更されてしまい、アカウントの救出が不可能となることが想定されます。 したがって、先ほどメモしておいた2つのキーペア(公開鍵+秘密鍵)のうち1つを普段使用するもの、もう1つをローカルで保存するマスターキーのようなものとして設定しておくのがベターと言えるでしょう。 本題に戻って、イメージ赤枠の部分に2つのキーペアのPublic Key(公開鍵)をそれぞれ入力していきます。 次の画面で確認が出ますが、左に入力されているOwner Public KeyとActive Public Keyが正しいものであるかを念のためもう一度確認しておきます。 次にイメージ右上の赤枠で決済手段を選択します。 本記事執筆段階で eos-account-creator.com/で対応している決済手段は以下の通りです。 クレジットカード 仮想通貨(Bitcoin・BitcoinCash・Ethereum・Litecoin) EOS(取引所にEOSを保有している場合) この中から、希望する決済手段を選択しチェックボックスにチェックを入れてさらに次に進みます。 (現在では、仮想通貨を利用した決済がUSD換算で一番お得になっています。) 決済が完了したら、EOS Explorer (https://explorer.eosvibes.io/)に行き、イメージ赤枠の部分に先ほど設定した12文字の英数字のアカウント名を入力して検索します。 無事にアカウントのアクティベーションが行われていれば、検索結果に自身のアカウント情報が表示されます。 これでEOSのアカウント作成は完了です!最後に、記事の前半で紹介したScatterとの紐付け方法を紹介していきます。 Scatterとの紐付け方法 Google Chromeの右上にある水色のアイコンからScatterを開き、『Identities』をクリックします。 ここまでの解説通りにセットアップを行ってきた場合、上のイメージのような画面が表示されると思うので、ここで『Create Identity』を選択し、紐付け作業に進みます。 Identityタブ内では、以上のような画面になります。 Accountの部分で、『EOS Mainnet』が選択されていることを確認し、次にScatterとの紐付けを行うアカウントを選択します。 その後『Import』をクリックすると設定が完了します! スクロールして下にある自身の情報を入力する部分は、DAppsによって要求されることもありますが、必要であれば入力するといった形で基本的には問題ないと思います。 EOSのDAppsについて アカウントのセットアップ自体は完了したけど、EOSのDAppsに関する情報があまり日本で提供されていないのも現状です。 そういった場合、こちらの『STATEoftheDAPPS (www.stateofthedapps.com/)』などを利用することで、効率的にEOSのDAppsを探すことができます。 日本で紹介されていないゲームなども数多く存在する上、かなり速いスピードでEOSのDAppsが増えていることなどもあり、この辺のDAppsに手を付けてみるのも面白いかもしれません! 一方で、ギャンブリングなどをプレイするといった場合、日本語の情報がEthereumのDAppsなどと比較すると圧倒的に少ないため、注意が必要になります。 まとめ EOSのアカウント作成方法やからGoogle ChromeにインストールしてMetamaskのように利用できるScatterの導入方法、アカウントの紐付け方法を解説しました。 今後もEOSのDAppsは増えていくことが予想されるので、この機会にアカウントの作成をしてみてはいかがでしょうか? ありがとうございました。
特集・コラム
2018/11/05コラム:仮想通貨のミライ【第2回】「人工知能(AI)とブロックチェーン」
数年前から騒がれだし、今ではいつでも話題の中心にいる人工知能(AI)。 近い将来AIが人間を支配するなんてことも囁かれています笑 そんな画期的な技術であるAIとブロックチェーンを組み合わせるとどのような化学反応が起きるのでしょうか。 コラム仮想通貨のミライ第1回「コンドラチェフ循環とブロックチェーン」に続いて、今回は「人工知能(AI)とブロクチェーン」としてお届けしたいと思います。 それではいってみましょう! コンドラチェフ循環 本題に入る前に、まずは第1回のテーマであり今回のコラムの重要な考え方であるコンドラチェフ循環について軽くおさらいしたいと思います。 コンドラチェフ循環とは、世界経済の景気は約50年の周期で循環するという考え方です。 この考え方の中で1番重要なことは、景気が落ち込んだ際に技術革新がおきてそれらが複合的に絡み合って経済を牽引していくということです。 そして、今回のコラムでは仮想通貨を支える技術であるブロックチェーンが人工知能と絡み合って経済を牽引していくことを想定して話を進めていきます。 お互いのマイナス面を補えるのか、はたまたプラス面を足し合わせてもっと強力なものを生み出すのかなどを詳しくみていきたいと思います。 仮想通貨の未来【第1回】コンドラチェフ循環と仮想通貨 人工知能(AI)ってそもそもなに? 世間で騒がれている人工知能とは一体何なのでしょうか。有名な「Googleの猫」の例などを交えながら説明していきたいと思います。 これまで猫の画像をAIに認識させるような場合「耳はこうで、ひげが生えていて、目がこんなんで、、、」と猫と呼べる条件を人間が先にAIにプログラミングして認識させようとしていました。 しかしこのやり方だと例外が起きるなどしてなかなかうまくいきませんでした。 なかなか進展してこなかった人工知能の分野ですがビックデータとディープラーニングという2つの要素を人工知能に組み込むことで大きな進歩を遂げました。 2012年にGoogleが以下のような発表をしました。 「YouTubeに投稿されたビデオの中から無作為に一千万枚の画像を取り出してディープラーニングでAIに学習をさせ、その中から猫が写っている画像をAIが選び出すことに成功した」 ここで重要なのは、この実験では猫とはどういうものなのかを人間があらかじめAIにプログラミングしていないということです。 AIはビックデータを元に、ディープラーニングで何度も組み合わせを変えてパターンを見出し、人間らしいものが猫と呼んでるらしいもののパターンを見つけ出したのです。 「らしいもの」というのは重要なポイントで、AIははっきりとした正解を出すのではなく、限りなく正解に近いものを予想することができる力を手に入れたのです。 進化したAIがやっていることをわかりやすく例えてみると、 これまで放送された日本、メジャーリーグの全ての野球の試合を何回も見返して、選手と審判の違いも野球のルールすらも分かっていない状態から大谷翔平選手の特徴を定義し認識できるようになったという感じです。 さて、こうして近年一気に進歩が加速した人工知能とブロックチェーンを掛け合わせると何ができるのでしょうか。 ブロックチェーンと人工知能を掛け合わせると? マイニングコストの最適化 マイニングには大量の電力が消費されます。1つの取引の認証に1世帯が使う1週間分の電力を使うケースもあると言われています。 AIとブロックチェーンを組み合わせることでより環境に優しいブロックチェーンのオプションを提供することができるとされています。 セキュリティ強化ができる ブロックチェーンは分散型でセキュリティは高いですが、アプリケーション自体はブロックチェーンに載せることができないためハッカーからの攻撃にこれまで通り合う可能性があるとされています。 そこで、AIがセキュリティを管理します。 先程説明した通り、AIが行うことは基本的に膨大なデータの組み合わせを色々試して特徴を見出し、正解にかぎりなく近い予想を出すということです。 これまでのハッキングのデータなどから仮想のハッカーを創り出し何万回もシュミレートをすることで、人間には捉えられないハッカーの手口のパターンなどを認識することでセキュリティを強化します。 また、AIは暗号化されたデータをそのまま扱うことができるため、ブロックチェーン上で暗号化されたデータを処理中に第三者からアクセスされるリスクを最小限に抑えることができると言われています。 AIが何をしてるのか分かる 先程の例で出てきたAIが猫の画像を認識できるようになるまでのプロセスで、AIがどのようなことを判断してその結果にたどりついたのかを人間が知ることは簡単ではありません。 AIの意思決定のプロセスをブロックチェーン上に保存することによって、人間が追跡し、理解することができる第一歩になると言われています。 AIの意思決定の正当性を確保しながら、その中身を人間が理解できるようになればAIはさらに社会の中で重要な存在になりえます。 実例 ブロックチェーンとAIをうまく活用しているプロダクトをいくつか紹介します。 現段階でAIとブロックチェーンをどのように組み合わせ、どのようなプロダクトが存在するのか確認してみてください。 Crypko まず紹介するのがCrypkoというサービスです。 Crypkoは、AIが女の子のキャラクターをランダムで生成してくれてそれを売買することができるというサービスです。 作成されたキャラクターはERC-721トークンとして分散されたイーサリアムブロックチェーンに記録されているため、偽造・改竄が不可能で、同じキャラクターは存在しないシステムになっています。 EARNET 次に紹介するのがEARNETというブロックチェーンとAIを掛け合わせた成果報酬型広告システムです。 EARNETはブロックチェーンとAIを掛け合わせることによって「メディアへの報酬の支払いがしっかり行われているか」など、これまで不透明であった分野の問題を解決することができるサービスです。 ブロックチェーンを導入することでメディアと報酬を払う側の企業はASP業者を介する必要がなくなり、中間手数料がかからなくなります。 また、AIを導入することによって成果判定を公平・的確に行うことができるようになります。 まとめ いかがだったでしょうか。 人工知能(AI)とブロックチェーンを掛け合わせるとどのようなことができるか分かっていただけたでしょうか。 どちらの分野も現在世界中の専門家がその利用方法を模索している段階で黎明期と言えると思います。 これからこの2つの技術は混ざり合ってさらなる大きなものを生み出す可能性もありますし、片方が伸び悩む可能性も十分あります。 今回のコラムが新しい時代を牽引するであろう新技術についてみなさんの理解の助けになったのなら幸いです。 最後まで読んでくださってありがとうございました! 次回はコラム「仮想通貨のミライ」の第3回「ブロックチェーン×IoT」をお届けしたいと思います。乞うご期待を!
特集・コラム
2018/11/04新たなセキュリティトークン向け規格『ERC1400』の特徴を解説!
Ethereumのトークン規格と言えば、ICOなどで目にすることの多いERC20やDAppsでNFT(Non Fungible Token)として利用されるERC721などが有名ですね。 これまでEthereum上に構築されるゲームやその他のプラットフォーム上で使われるユーティリティトークンとしての規格が主となってきましたが、先日GitHub上に新たにセキュリティトークン規格である『ERC1400』が公開されました。 本記事では、そんなERC1400の特徴を紹介していきます。 セキュリティトークンの定義は?ユーティリティトークンとの違いを振り返ろう 最近耳にすることも多くなったセキュリティトークンという言葉ですが、この言葉は主にユーティリティトークンの対義語として使用されます。 以下では、この2つに関して簡単に説明を行いますが、セキュリティトークンにフォーカスした記事はこちらをご覧ください。 STO(セキュリティ・トークン・オファリング)とは?ICOとの違いを徹底解説 【ユーティリティトークン】プラットフォームを使うためのトークン ユーティリティトークンは、簡単に言えばプラットフォーム内でのサービスや機能の利用などに利用されるトークンを示します。 例えば、Aというブロックチェーンを利用したプラットフォームのサービスであるA'を利用するために支払う対価としてのトークンはユーティリティトークンです。この場合、現実の資産やその他の価値を持つものとトークンの紐づけは行われていません。 Ethereumは先日SEC(米国証券取引委員会)により、セキュリティトークンではないと定義されましたが、これもEthereumのトークンであるETHが現実社会の価値と直接的に紐づけられていないことが大きな要因ではないかと考えられます。 【セキュリティトークン】保有が価値になる株式のようなトークン 一方で、セキュリティトークンですが対義語として利用されるように、トークンを保有しておくことが一定の資産や価値を表すものがこの言葉のもとに定義されていきます。 セキュリティという言葉は日本語で有価証券を示しますが、これは権利やその移動が保有トークンのownership(所有権)や枚数によって行われるものと考えると難しくないでしょう。 例えば、ハードウェアや計算能力の売買をトークンを介して行うことのできるSONMなどのプロジェクトで利用されるトークンは、トークンの保有や支払いが単純にプラットフォーム内でのサービス利用の媒体としてのみではなく、一定のハードウェアが持つ計算能力と紐づけられています。 セキュリティトークン規格ERC1400とは? ERC1400規格は先月9日にGitHub上で、Adam Dossa氏(@adamdossa)、Pablo Ruiz氏(@pabloruiz55)、Fabian Vogelsteller氏(@frozeman)、Stephane Gosselin氏(@thegostep)の4名によって公開されました。 この規格は、Ethereum上にセキュリティトークンの発行を行うことを可能にします。 ERC1400は、同じくこの4人によって開発がすすめられたERC1410(Partially Fungible Token Standard)の規格をベースにしており、ファンジブルトークンの様々なタイプの所有権を管理する追加の機能性を持ちます。 ERC1400はオンチェーンで資産価値をモデリングする必要がある 証券の発行、取引、ライフサイクルをパブリックチェーン上に移行させるためにはオンチェーンで証券や所有権、財産をモデリングしていくための標準規格が必要とされます。 GitHub上に明記されているセキュリティトークンに必要とされる要件は以下になります。 譲渡の成功あるいは失敗ならば理由付きでそれをクエリするための標準インターフェース 法的措置や資産の回復のために強制的にTXsを執行できる 発行や償還向けの標準的なイベント(コントラクト?)を備える 特殊な株主権限や譲渡制限のあるデータなど、トークン保有者の残高にメタデータを付与することができる オフチェーンデータ、オンチェーンデータ、譲渡のパラメータに応じてメタデータの書き換えを行うことができる 以上5つはMUSTの要件となりますが、このほかにも必ずしも必要とされないいくつかの要件があります。 ERC1400の革新的点はメタデータの付与・書き換えが可能な点 ここまでERC1400がセキュリティトークンの標準規格としてのインターフェースとなることを説明してきましたが、具体的に何がすごいのでしょうか? おそらく、ERC1400の革新的な部分はメタデータの付与・書き換えを行うことができる部分です。 従来の規格であれば、トークンの保有量に基づいたdividend(配当)を様々な条件に基づいて付与することが難しい状況でした。 これは、トークンそのものに所有権などをしっかりと定義するインターフェースが存在しなかったためです。 例えば、トークンセールでの購入者と新規上場後の購入者でメタデータにより二者を分類したり、トークンセール分の売却や譲渡などにおいても詳細な情報を記載することが可能になります。 ERC1400を利用し、送信者と十分な残高のみを必要とするERC20的なFungible(代替可能)な側面とERC721のNon-Fungible(代替不可能)な側面をメタデータの付与によって実現することで、証券として機能するために必要な所有権の明確化や配当の多様化を行うことが可能になると考えています。 まとめ セキュリティトークンの標準的なインターフェースであるERC1400規格を紹介しました。 トークンに付与することのできるメタデータを利用することで、これまで簡単に差別化することが難しかった所有権などを簡単に分類することができ、これがdividend(配当)の分配などに今後大きく役に立つ可能性があるというものでした。 現時点では、ERC1400は議論が行われている段階なのでこれを採用したセキュリティトークンはまだ存在しない(と思います)が、今後この規格が活用されていくのが楽しみですね!
特集・コラム
2018/11/01イェール大学による $BTC / $XRP / $ETHのリターン・リスクに関する研究結果まとめ
ブロックチェーン技術の普及が急速に広まるにつれて、暗号通貨(デジタル資産)の金融商品としての性質が様々な研究機関で研究されています。 今回は、米国の名門校・イェール大学の研究者らが今年7月末に発表したビットコイン・リップル・イーサリアムの3通貨におけるリターン・リスクに関する研究を紹介したいと思います。 こちらのページでは、イェール大学のYukun Liu氏とAleh Tsyvinski氏による同研究結果の興味深い点をわかりやすくまとめていきます。研究の元文献はこちらから閲覧できます。 研究内容の概要 イェール大学のYukun Liu氏とAleh Tsyvinski氏による同研究は、大まかに分けて2つのパートで構成されています。 まず一つ目は、暗号通貨のリターン・リスクの変動パターンは「マクロ経済指標や、他のアセット(株式、法定通貨やコモディティなど)と相関性があるのか」という点です。 暗号通貨のリターン・リスクが特定の金融商品に順ずる、あるいは反することがわかれば、投資戦略の構成やポートフォリオの構築にとても役立つものとなります。 二つ目のパートは、暗号通貨(上記3通貨)のモメンタムに関する調査です。同研究では、特定の暗号通貨のボラティリティや注目度の変化がリターンの変動にどのような影響をもたらすかを調べています。 こちらのトピックは、テクニカル指標などを参考にしたアクティブトレードを行う投資家にとってとても貴重な情報となります。 研究の対象となった通貨は、2018年10月時点で時価総額トップ3に位置するビットコイン($BTC)・リップル($XRP)・イーサリアム($ETH)となっています。 パート1: 他のアセットクラスとの相関性 研究結果の要約・ビットコインのリターンが1日で20%以上下落する確率は0.5%、20%以上上昇する確率は1% ・3通貨とも「月曜日が安い」などといった曜日効果はほぼなし ・株式との相関はあまりなし: リップル・イーサのみ割安株と逆相関の可能性あり ・法定通貨との相関は有意なし ・イーサリアムは金と順相関、ビットコインは逆相関 今回の研究で使用されたリターン(平均)とリスク(偏差値)のデータはCoindeskから得たもので、各通貨の対象期間は以下の通りになっています。 ビットコイン: 2011/01/01 ~ 2018/05/31 XRP: 2013/04/08 ~ 2018/05/31 イーサリアム: 2015/07/08 ~ 2018/05/31 研究記事の冒頭では、対象の3通貨のリターンが1日で20%以上下落または上昇する確率が示されています。 20%以上の下落 20%以上の上昇 ビットコイン 0.5% 1% リップル(XRP) 0.62% 2.47% イーサリアム 0.57% 2.20% また、株式市場などでみられる「曜日効果」はほぼ存在しないに等しく、特別にリターンが上下する曜日などはないとされています。 続いてLiu氏とTsyvinski氏は、暗号通貨と普通株式の相関性について調べています。 ここでは、「ファーマ・フレンチモデル」と呼ばれる資本資産価格モデル(CAPM)の応用型モデルが採用されています(CAPMのわかりやすい解説はコチラ)。 暗号通貨と株式の相関に関しては、統計的に有意な結果はほぼ出ていません。しかし、XRPとイーサリアムのみ「割安株と逆相関の可能性」があるとされています。 割安株(バリュー株)とは?現時点での株価が企業の本来的な価値より低い株式のこと。つまり、現時点で「実力より低く見積もられている」企業の株式を示す。 Liu氏らは暗号通貨と法定通貨(オーストラリアドル・カナダドル・ユーロ・シンガポールドル・英ポンド・米ドル)の関係性も調査しましたが、これも統計的に有意な結果は出ていないようです。 コモディティとの比較では、イーサリアムは金と順相関(5.45%)であるのに対し、ビットコインは逆相関(-3.74%)にあるとされています。 金のリターン変動に対して時価総額トップ2の通貨がそれぞれ逆向きに動くというのは、大変面白い結果なのではないでしょうか。 しかし、この結果におけるビットコインとイーサリアムのデータ対象期間は異なるため、とても正確な結果とは言えません。 パート2: モメンタムに関する調査 研究結果の要約・標準偏差が1上がるにつれ以降一定期間内にリターンも上がる傾向にあり ・ポジティブな検索・ツイート数に応じて1~2週間で価格が上昇する傾向にあり ・ポジティブな検索・ツイート数で一番価格が上昇するのはリップル ・ネガティブな検索・ツイート数に応じて1~5週間で価格が下降する傾向にあり ・マイニング系企業株との相関性はあまりなし 研究の後半では、対象3通貨のリターンがボラティリティや投資家の注目度の上昇に応じてどう変化するか(モメンタム)を調査しています。 まずはじめにまとめられているのが、「特定のデイリターンが急上昇した場合、以降のリターンはどのように変化するのか」というものです。 ビットコインのケースでは、今日のリターンが1標準偏差分上昇すると、翌日のリターンが0.33%、3日で0.17%、5日で0.39%、6日で0.50%上昇する、という結果が出ています。 同様に、リップルでは、1日〜5日それぞれのスパンで0.04~0.08%、イーサリアムでは翌日に0.08%、5日で-0.08%という値が算出されています。 またLiu氏らは、通貨の名前のGoogle検索・ツイート回数が特別に増えた際(1標準偏差分上昇)に、以降の週リターンがどのように変化するかも調査しています。 ここで特筆すべきはリップルの結果で、ビットコインが1週間後に約2%、イーサリアムが約4%ほどの上昇を見せるのに対し、XRPは約11%の上昇が見られるといいます。 これはつまり、リップル社に関するニュースなどが元で検索・ツイート数が増えると、そこから大体1週間で週間リターンが11%ほど上昇する可能性が高いということです。 ビットコインでは、「ビットコイン ハッキング」などといったネガティブな検索・ツイートが増えるにつれ、1~5週間それぞれで週間リターンが約2%ほど低下するといった結果も出ています。 最後に付け加えておきたいのが、3通貨のリターンとマイニングチップメーカーのリターンの関係性です。 一見、メジャーな仮想通貨のリターンはGPUやASICチップのリターンに影響されやすいのではと思いがちですが、同研究によれば両者の相関関係はほぼないという結果が出ています。 まとめ ー 研究結果の最も重要なポイント2つ Liu氏らによる研究結果からは、次の2つの重要な点が読み取れます。 (少なくともメジャーな)仮想通貨は株式やコモディティなどの従来のアセットとは大きく異なるもので、リターンの相関性はほぼ無いに等しい。 仮装通貨のリターンはポジティブ・ネガティブなニュースに大きく左右される。特に、XRPはGoogle検索・ツイート数の急増から1週間をめどにリターンが大きく上昇する傾向にある。 一つ目は、「相関性が無い = 逆相関」ではないため、仮想通貨は従来の金融商品の完璧なヘッジアセットとはならない、という点に注意しなければなりません。 二つ目は、仮想通貨市場でおなじみの「ハイプ効果」は根強く存在するということを証明するものだと言えるでしょう。 同記事では、統計的に有意性のない結果・数値は除外しています。しかし、有意性のない統計でもある程度の傾向を掴む参考にはなるかもしれませんので、気になる方は元文献をチェックすることをオススメします。
特集・コラム
2018/10/25SBI Ripple Asiaから銀行送金アプリ『MoneyTap』がリリース!モバイル決済普及の起爆剤になるのか?
2018年9月26日、SBIホールディングスは、子会社のSBI・リップルアジアが電子決済等代行業者としての登録を受けたことを発表。これにより、SBI・リップルアジアから銀行送金アプリケーション『MoneyTap』がリリースされることになりました。 2020年に東京オリンピックが開催されれば、世界中からたくさんの観光客の来日が予想されます。現金決済が中心の日本と比べて、世界のキャッシュレス化は進んでおり、決済手段が限られていることでオリンピック特需を鈍化させる可能性もあります。 日本政府はキャッシュレス化を推し進める政策をとっていますが今のところ上手くはいっていません。『MoneyTap』は、日本のモバイル決済の普及を進める起爆剤になるのでしょうか? 今回の記事では、銀行送金アプリ『MoneyTap』の特徴、個人間送金アプリとの比較、MoneyTapによってモバイル決済するとは進むのかということについての考察です。 SBIリップルアジアから『MoneyTap』がリリース SBIホールディングスは、子会社であるSBI・リップルアジアが関東財務局から電子決済等代行業者としての登録を受けたことを発表。 日本では「銀行法等の一部を改正する法律」(2018年6月1日施行)のため、国内で新規で電子決済代行業を行うには財務局の登録を受ける必要がありました。SBI・リップルアジアが電子決済等代行業者を取得したことによって、銀行送金アプリケーション『MoneyTap』がリリースされることになりました。 SBIリップルアジアは、SBIホールディングスとリップル社による共同運営会社。 日本の国内送金・国際送金を一元化し、アジアの国際送金におけるリップル(XRP)利用の普及を目指しています。SBIホールディングスは、リップル社の株式を10%保有しています。 ちなみに、SBIホールディングスは、仮想通貨取引所「SBIバーチャル・カレンシーズ」も運営しています。 引用 : 「電子決済等代行業」登録に関するお知らせ - SBI GROUP News 『MoneyTap(マニータップ)』とは? 『MoneyTap』とは、銀行預金者の送金をより簡単で便利にするために開発されたアプリケーションです。MoneyTapは、リップルの分散型台帳技術(DLT:Distributed Ledger Technology)を活用した「RCクラウド2.0」に接続することで、銀行間のよりスムーズな送金業務を実現します。 MoneyTapの具体的な特徴は以下の通りです。 24時間365日の送金が可能に! 従来の個人送金・銀行間送金は銀行の営業時間(一般的に9:00~15:00)に制約されていました。MoneyTapを利用することで送金による時間の制約はなくなり、銀行口座からの送金が「24時間365日」できるようになります。 携帯番号を指定した送金が実現 MoneyTapは銀行口座を指定した送金だけでなく、携帯番号を指定して送金することも可能となります。(携帯番号と銀行口座の紐付け、Moneytapの利用等の条件は必要。) また、QRコードを読み込んでの送金も可能です。 メガバンク・地方銀行を合わせて61銀行で『MoneyTap』の利用がスタート! SBIリップルアジアは、国内・国際送金を一元化して管理する「内外為替一元化コンソーシアム」に参加のメガバンクや地方銀行など61の銀行に対して『MoneyTap』を提供することを発表しています。 全国で利用者が多いゆうちょ銀行などのメガバンクだけでなく、青森銀行、広島銀行、福井銀行など地方銀行も内外為替一元化コンソーシアムには参加しています。このため、都会だけでなく地方からも送金業務に変化が見られることになるでしょう。 既に『MoneyTap』は、SBIネット住信銀行、スルガ銀行、りそな銀行の3社が先行商用化として運用を開始しており、『MoneyTap』の本格リリースによって日本の送金業務に大きな変化が訪れようとしています。 『MoneyTap(マニータップ)』と個人間送金アプリとの比較 みなさんは、「LINEPay(ラインペイ)」「Kyash(キャッシュ)」「paymo(ペイモ)」といった個人間送金アプリをご存知でしょうか? 個人間送金アプリは、チャージした現金をアプリ内で送金することができます。アプリ内に貯まった現金は銀行口座に出金したり、提携店で現金の換わりとして利用することができます。 ただ、個人間送金アプリは、銀行口座の出金は本人口座に限られていることや出金までに時間がかかるというデメリットがありますす。また、支払いを行うには同じアプリをダウンロードしていなくてはいけません。 一方の、『Moneytap』は銀行口座への即時送金が可能です。また、MoneyTapも携帯番号と銀行口座の連結ができていれば、送金相手の携帯番号さえ分かっていれば相手の銀行口座に即時送金することも可能となります。 銀行への送金をより手軽にクイックにすることを実現したMoneyTapによって、よりアプリを利用した送金業務が拡大していくことになっていくでしょう。 『MoneyTap(マニータップ)』はモバイル決済化を進める起爆剤になるか? Moneytapによって日本のキャッシュレス化が進む可能性はあるものの、現状ではまだまだ難しいというのが私の予想です。 世界中でも有数のキャッシュレス大国となった中国。中国国民のおよそ38%に当たる5億185万人がモバイル決済を利用しています。(参考 : 『第40回中国インターネット発展状況統計報告』) 日本のモバイル決済の普及率は7.5%となっていることからも、いかに中国のモバイル決済の普及が著しいかが分かります。 中国でモバイル決済の利用が広がった背景には、モバイル決済を利用に圧倒的な恩恵があったからです。かつては中国で切符購入には長い時間を要していたのが、モバイル決済を利用することで瞬時に済むようになりました。 中国政府も電子決済の規制緩和を行って屋台や露店で利用できる環境を整えたり(屋台や露店の手数料は無料)、Alibabaなどの大手企業はモバイル決済利用に対して大々的なキャッシュバックキャンペーンを行ったりすることで一気にモバイル決済が広がっていきました。 日本においても2020年東京オリンピックに向けて政府がキャッシュレス化を進めているので、『MoneyTap』や個人間送金アプリに対して税制の優遇措置を行うなど、モバイル決済利用になんらかのメリットを与える必要があります。また、SBI銀行は他のメガバンクとの繋がりを深めて内外為替一元化コンソーシアムに参加する銀行数を増やしていく必要もあるでしょう。 SUICAの利用者増加を後押しした背景には、交通機関やコンビニで利用できるようになったことが挙げられます。『MoneyTap』の普及のためには、交通機関やコンビニで利用できるような状況を整えておく必要も出てくるでしょう。 まとめ 仮想通貨に利用されているブロックチェーン技術が銀行の送金機能においても利用できる時代になってきました。内外為替一元化コンソーシアムに参加している銀行は『MoneyTap』を利用することができるようになるため、リップルを利用した送金業務の流れはこれから広がっていくことになるでしょう。 ただ、『MoneyTap』だけの力では現金決済が根強く残っている日本の決済状況を一変させる力はありません。政府だけでなく、銀行、企業が一体となってキャッシュレス化・モバイル決済化を推し進めていく必要があります。 今後もSBIホールディングス並びにSBIリップルアジアの動きには注目していきましょう。 記事参考:Japanese Regulator Grants SBI Ripple Asia a Payments License for Blockchain-based App - Cointelegraph 世界の決済事情から考える「日本でモバイル決済が普及しない理由 - ITMediaMobile 中国でキャッシュレス化が爆発的に進んだワケ - Wedge Infinity
特集・コラム
2018/10/23【10月23日分析レポート】仮想通貨市況・トレンド・ドミナンスまとめ
おはようございます。Shota(@shot4crypto)です。 本日も、データベースから市場の状況や海外のトレンドなどをまとめていきます。 記事公開の都合上、多少データが古くなってしまうこともあるかもしれませんが、海外の情報をわかりやすくまとめていけるよう心がけていきます。 こんな情報が欲しい!などといったフィードバック等もいつでもお待ちしていますので、よろしくお願いします。 時価総額・ドミナンス・価格等のデータまとめ 時価総額(過去7日間・12時時点) CoinMarketCapを参照して、過去7日間の仮想通貨市場の時価総額を調べました。 日付 時価総額 前日比 10/16 $2112億USD +$111億USD 10/17 $2119億USD +$7億USD 10/18 $2115億USD -$4億USD 10/19 $2084億USD -$31億USD 10/20 $2086億USD +$2億USD 10/21 $2113億USD +$27億USD 10/22 $2098億USD -$15億USD 前日と比較すると-$15億USDとなっていますが、Tetherの件以来時価総額は2100億USD付近を推移していることがわかります。 上位10コインのドミナンスと価格 同じくCoinMarketCapを参照して上位10通貨のドミナンスと価格の前日比を調べました。 順位 通貨 ドミナンス(前日比) 価格(前日比) 1位 Bitcoin 53.67%(+0.29%) $6489.98(-$57.07) 2位 Ethereum 10.06%(-0.05%) $204.54(-$3.11) 3位 XRP 8.69%(-0.13%) $0.452(-$0.009) 4位 Bitcoin Cash 3.73%(-0.06%) $446.46(-$4.11) 5位 EOS - $5.41(-$0.07) 6位 Stellar - $0.240(-$0.004) 7位 Litecoin 1.48%(-0.01%) $52.10(-$1.37) 8位 Tether - $0.986(+$0.03) 9位 Caldano - $0.075(-$0.02) その他 Others 19.32%(-0.03%) - 時価総額上位の銘柄のドミナンスは全体を通して下がっており、Bitcoinが微増といった形になっています。 価格に関しても、全体的に下げていますが、時価総額31位のBasic Attention Token(BAT)や58位のRavencoinなどは前日比20%を超える価格の上昇が確認されています。 CoinMarketCap新規追加コイン 本日、新規に追加されたコインはありません。 注目の新規上場銘柄 10月23日の新規上場銘柄は現在のところ発表されていないようです。 プロジェクト予定表 韓国・ソウルでKOREA BLOCKCHAIN EXPO開催 日時 概要 10/23~24 韓国・ソウルでKOREA BLOCKCHAIN EXPO開催 明日から2日間に渡り、韓国で国内最大級のカンファレンスである『KOREA BLOCKCHAIN EXPO』が開催されます。 このカンファレンスには世界各国のビジネスリーダーや世界でも有数のブロックチェーンVCであるHashed、同じく韓国のプロジェクトであるICONや中国のOntologyなども参加するようです。 このカンファレンスに関しての詳細はこちらのリンクをご覧ください。 Reddit 話題トピック 引き続きRedditで目立っているスレッドを調べてていきます。 各通貨のSubredditは基本的にはあまり見ていないので、(r/cryptocurrency/)をメインに紹介していきます。 MoneroがBulletproofアップグレードで手数料がほぼ0に ソース:Monero Fees Fall to Almost Zero After 'Bulletproofs' Upgrade 先日Bulletproofへのアップグレードが完了したMoneroですが、トランザクションで発生する手数料がほぼ0に近づいたというニュースが発表されました。 Redditのコメントを見ていると、Moneroのこのアップグレードは非常に大きなもので新たに匿名コインやその他の銘柄が増え続ける中で、歴史の長いコインであるMoneroのようなコインにも十分に価値があることを再認識している様子でした。 匿名コインとしてVergeと比較されていましたが、注目すべきポイントはPornHubとのパートナーシップなどではないとジョークを交えて技術面で正当に評価することの重要さをほのめかすコメントも散見されました。 Dambedel氏のコメントによれば、Moneroのブロックチェーン上で行われるプライオリティの低いトランザクションでは現在手数料は約0.5円程度に抑えられるようです。 2億円相当のETHのトランザクション手数料が約6円に ソース:$184 million ETH transfer for $0.06 cents. If this is not the future, I don't know what is これもMoneroと同じく手数料に関するトピックですが、上述のタイトルを和訳すると『$184mUSD相当のETHのトランザクションが$0.06USDの手数料で行われた。これが未来ではないのならば何が未来なのだろうか』といった感じになります。 https://twitter.com/whalewatchio/status/1053988165407698944 Etherscanによれば、このトランザクションは21日に行われたもので、このデータによれば888,888ETHがBinanceから見知らぬどこかのウォレットへ送金されたようです。 上位のコメントには、先ほど取り上げたタイムリーなMoneroとの比較もありました。 その他の意見には、このトランザクションはたまたまネットワークが混雑していない時に行われただけだと、今回のこの送金を重要視していない声もありましたが、これに対してスケーラビリティがいかに重要であるかを語るユーザーもいました。 the_katz_pajamas氏は、今後セカンドレイヤーなどのソリューションの開発が進めば、ネットワークの混雑がなくなり恒久的に2億円相当の仮想通貨をこれだけの手数料で送ることも可能になると語ります。 たまたまと言っていたユーザーに彼は、スケーラビリティ問題へのソリューションも注目すべきだと声をかけていたり、Ethereumの将来は明るいと感じている人々も多く散見される印象でした。 個人的にも、これらの分散性を犠牲としないEthereumのソリューションで、送金に伴う手数料がごく僅かとなる将来を楽しみにしています。 まとめ 主に、情報収集のベースとなるCoinMarketCapや複数のカレンダーサイト、Redditからのデータおよび情報をまとめました。 今後もできるだけ簡潔に、必要な情報をまとめていければと思いますので、応援よろしくお願いします。 ありがとうございました!
特集・コラム
2018/10/20【10月20日分析レポート】仮想通貨市況・トレンド・ドミナンスまとめ
おはようございます。Shota(@shot4crypto)です。 本日も、データベースから市場の状況や海外のトレンドなどをまとめていきます。 記事公開の都合上、多少データが古くなってしまうこともあるかもしれませんが、海外の情報をわかりやすくまとめていけるよう心がけていきます。 こんな情報が欲しい!などといったフィードバック等もいつでもお待ちしていますので、よろしくお願いします。 時価総額・ドミナンス・価格等のデータまとめ 時価総額(過去7日間・12時時点) CoinMarketCapを参照して、過去7日間の仮想通貨市場の時価総額を調べました。 日付 時価総額 前日比 10/13 $2017億USD +$30億USD 10/14 $2019億USD +$2億USD 10/15 $2001億USD -18億USD 10/16 $2112億USD +$111億USD 10/17 $2119億USD +$7億USD 10/18 $2115億USD -$4億USD 10/19 $2084億USD -$31億USD ここ数日間の間、$2100億~2120億USDを行き来する形となっていましたが、10月19日の12時時点では$2100億USDを割り、前日比で約-$31億USDとなっています。 上位10コインのドミナンスと価格 同じくCoinMarketCapを参照して上位10通貨のドミナンスと価格の前日比を調べました。 順位 通貨 ドミナンス(前日比) 価格(前日比) 1位 Bitcoin 53.94%(+0.29%) $6455.50(-$83.18) 2位 Ethereum 10.02%(-0.05%) $203.32(-$3.76) 3位 XRP 8.79%(-0.13%) $0.452(-$0.014) 4位 Bitcoin Cash 3.65%(-0.06%) $448.90(-$14.71) 5位 EOS - $5.34(-$0.07) 6位 Stellar - $0.239(-$0.002) 7位 Litecoin 1.48%(-0.01%) $53.02(-$0.39) 8位 Tether - $0.985(+$0.011) 9位 Caldano - $0.075(-$0.02) その他 Others 19.08%(-0.03%) - 時価総額が約31億USD落ち込んだと同時に、Bitcoinのドミナンスが上がりその他のアルトコインのドミナンスが下がる形となっています。 昨日まで、目立った上昇を見せていたXRPもドミナンス・価格共に少し落ち込んでいます。 先日ペッグの崩壊で話題を呼んだTetherですが、こちらはその他の銘柄とは逆に$1.00USDの水準を回復する方向へ向かっているようです。 CoinMarketCap新規追加コイン 本日は以下の6種類の銘柄がCoinMarketCapに新規追加されました。 JSECOIN(JSE) RoBET(ROBET) TrueDeck(TDP) Fivebalance(FBN) Helium(HLM) Insureum(ISR) 注目の新規上場銘柄 10月20日の新規上場銘柄は現在のところ発表されていないようです。 プロジェクト予定表 NEOがブロックチェーンハッカソンを開催 日時 概要 10/20 NEO Hackason Tour開催 ブロックチェーンを利用したプラットフォームの構築を目指す中国のNEOですが、本日から明日にかけて、Rotterdamでハッカソンが開催されます。 このハッカソンは、NEOに対応する言語であるGoを使ってスマートコントラクトを書くことのできるエンジニアを増やすといった目的で開催されるようです。 優勝者には500NEO(約92万円)が賞金としてプレゼントされます。 イベントに関しての詳細はこちらをご覧ください。 Reddit 話題トピック 引き続きRedditで目立っているスレッドを調べてていきます。 各通貨のSubredditは基本的にはあまり見ていないので、(r/cryptocurrency/)をメインに紹介していきます。 RedditでBasic Attention Token(BAT)のチップができるように! ソース:Using Brave you can now tip BAT to Reddit, a Brave verified publisher, instantly. CryptoTimesでも紹介したBraveブラウザですが、このブラウザを利用することで、Redditでチップを行うことが可能になったようです。 これに関して、Reddit自体にチップを行うことができるという機能ではなく、Redditの個人やスレッドの高評価などにチップを絡めることができないのかという意見がありました。 個人ユーザーへのチップ機能ですが、InvestorPatrick氏が投稿したGitHubのリンクによれば、この機能の実装も間近となっているようで、Redditの個人ユーザーだけでなくYouTubeの高評価やTwitterのライクボタンとも連携が可能になるとのことです。 このユーザーが求める機能性やその意見はreddit上では多く散見されますが、クロスプラットフォームで同一の通貨(BAT)を利用したマイクロチッピングの機能を開発しているBraveブラウザに対しては、『Reddit自体にチップができるニュースではなく早く様々なサービスの個人のアカウントと連携ができるようにしてほしい』などリリースを期待する声があふれていました。 マイクロチッピング系のプロジェクトは多く見てきましたが、既にその準備を整えつつあるBraveブラウザの開発には注目していきたいですね。 なぜ仮想通貨やBitcoinに将来がないのか? [caption id="" align="aligncenter" width="914"] Katy PerryがInstagramに仮想通貨のネイルアートを投稿[/caption] ソース:Why Bitcoin and crypto have no future タイトルだけを見ると、とてもネガティブな感じの投稿に見えますが、実はこのタイトルはこのような発言をする人々に対する反論のような皮肉が込められています。 投稿にあるMediumの投稿では、Bitcoinを含む仮想通貨に関するこれまでのポジティブなニュースが箇条書きで掲載されています。 Why do Bitcoin and cryptoassets have no future… when the NYSE is creating the cryptocurrency trading platform Bakkt in collaboration with Microsoft and Starbucks with physically backed Bitcoin futures contracts. when Fidelity is offering it to its clients and has been mining it since 2015. when Steve Wozniak is co-founding a cryptoasset investment firm. when Katy Perry IG’d this! 最近のBakktのMicrosoftやスターバックスとのニュース、Fidelityのニュース、AppleのSteve氏のニュース、Katy PerryのInstagramの投稿、これらが話題になっている中でなぜ仮想通貨に将来がないと言えるのか?という話で、原文には非常に多くの過去の大きなニュースが記載されています。 Redditのユーザーもこれに関しては反論もないようでしたが、『こういった意見がまだ散見されるということは、仮想通貨コミュニティの外で意見が出ているのではないか』と推測する声があり、このようなユーザーを取り込むことができればさらに大きな将来があるといった旨の意見もありました。 海外、特にRedditのコミュニティでは、まだ買い集めるチャンスは残っているというような意見を持つ人々が大多数で、この辺は国によって情報の角度が違ったりなどもあるので注目していきたいポイントだとは思います。 個人的にも、この原文のMediumの記事は割とうまく過去の大きなニュースがまとめられていておススメです。 まとめ 主に、情報収集のベースとなるCoinMarketCapや複数のカレンダーサイト、Redditからのデータおよび情報をまとめました。 今後もできるだけ簡潔に、必要な情報をまとめていければと思いますので、応援よろしくお願いします。 ありがとうございました!
特集・コラム
2018/10/19【10月19日分析レポート】仮想通貨市況・トレンド・ドミナンスまとめ
おはようございます。Shota(@shot4crypto)です。 本日も、データベースから市場の状況や海外のトレンドなどをまとめていきます。 記事公開の都合上、多少データが古くなってしまうこともあるかもしれませんが、海外の情報をわかりやすくまとめていけるよう心がけていきます。 こんな情報が欲しい!などといったフィードバック等もいつでもお待ちしていますので、よろしくお願いします。 時価総額・ドミナンス・価格等のデータまとめ 時価総額(過去7日間・12時時点) CoinMarketCapを参照して、過去7日間の仮想通貨市場の時価総額を調べました。 日付 時価総額 前日比 10/12 $1987億USD -$62億USD 10/13 $2017億USD +$30億USD 10/14 $2019億USD +$2億USD 10/15 $2001億USD -18億USD 10/16 $2112億USD +$111億USD 10/17 $2119億USD +$7億USD 10/18 $2115億USD -$4億USD 昨日から引き続き、時価総額に大きな変動は見られませんでした。 10月17日から18日にかけては、2100億USD~2120億USDのレンジを前後している状況となっています。 上位10コインのドミナンスと価格 同じくCoinMarketCapを参照して上位10通貨のドミナンスと価格の前日比を調べました。 順位 通貨 ドミナンス(前日比) 価格(前日比) 1位 Bitcoin 53.65%(-0.20%) $6538.68(-$8.14) 2位 Ethereum 10.07%(-0.11%) $207.08(-$0.71) 3位 XRP 8.92%(+0.13%) $0.466(-$0.001) 4位 Bitcoin Cash 3.71%(-0.04%) $448.90(+$1.68) 5位 EOS - $5.41(+$0.02) 6位 Stellar - $0.241(+$0.001) 7位 Litecoin 1.49%(-0.01%) $53.41(-$1.49) 8位 Tether - $0.974(+$0.004) 9位 Caldano - $0.077(±$0) その他 Others 19.11%(+0.21%) - Bitcoinのドミナンスが多少下がり、XRP含む他のアルトコインのドミナンスが上昇している形になっています。 また、一週間前のデータ(10月11日)時点のBitcoinCashとXRPのドミナンスを10月18日のものと比較すると、当時は1.94%の差(10.31% vs 8.37%)がありましたが、10月18日は1.15%(10.07% vs 8.92%)と大きく差が縮まっていることがわかります。 価格に関しては、本日は大きな変動は見られませんでした。 CoinMarketCap新規追加コイン 本日は以下の7種類の銘柄がCoinMarketCapに新規追加されました。 Alt.Estate Token(ALT) Cheesecoin(CHEESE) RPICoin(RPI) IXTUS Edutainment(IXE) Bitcoinus(BITS) GoHelpFund(HELP) ZTCoin(ZT) 注目の新規上場銘柄 10月19日の新規上場銘柄は現在のところ発表されていないようです。 プロジェクト予定表 Pundi XがVergeと東京で合同ミートアップを開催 日時 概要 10/18 Pundi X × Verge 合同ミートアップ 先日ブロックチェーンスマホであるFunction Xに関しての概要を発表したPundi Xですが、本日10月19日に東京でVergeとの合同ミートアップを開催します。 Pundi XとVergeはパートナーシップを締結しており、今回の合同ミートアップでは各プロジェクトの概要や今後の戦略に関しての発表が行われていくようです。 ミートアップに関して日時や場所などの詳細はこちらのリンクをご覧ください。 その他 COBINHOODでBitcoin(BTC)・Ethereum(ETH)・Tether(USDT)・Cobinhood(COB)の証拠金取引が可能に COBINHOODにRipple(XRP)・NEM(NEM)が上場 Stellar(XLM)・Polymath(POLY)がアメリカ・LAで行われるStart Engine Summitに参加 Reddit 話題トピック 引き続きRedditで目立っているスレッドを調べてていきます。 各通貨のSubredditは基本的にはあまり見ていないので、(r/cryptocurrency/)をメインに紹介していきます。 EthereumがGitHubのオープンソースプロジェクトの中で5位に! ソース:Ethereum is the 5th fastest growing open source project in all of Github GitHubで公開されている『最も成長しているオープンソースプロジェクト』の中で5位にランクインしていることがRedditで話題となっていました。 この事実に関してユーザーは、『FUDくらいじゃこの事実にカウンターできないね笑』とEthereumのコミュニティの強さを再認識している様子を伺うことができました。 また、Ethereumのカウンター(競合?)としてよく引き合いに出されるEOSの話も挙がっており、EOSのBPsなどが集権的である点など、普段から耳にするような『Ethereum < EOS』の分散性なども話題となっていたようです。 ユーザーのianmd氏はEthereumではなくEOSに投資していると言いますが、彼はEOSに対するこれらの批判について認めていないわけではないようです。 EOSの資金調達の規模とEthereumのレイヤー2ソリューションやCasperの進捗を比較した際に、大きな資金を持つEOSの方がリターンが早いという考えのもとEOSに投資していると語っていました。 個人的にこの視点は持っていなかったので、単純に"将来性"や"分散化の方向に進む"といった理由よりも資金調達額などから開発の速度などを予測していくといった視点も大切なのかなあと実感したスレッドでした。 Verge(トップ40位)がドキュメントなどの更新しかなく開発に関する更新が見られないが、なぜまだランキング上位なのか? ソース:VERGE (A top 40 coin) has very low development updates and most updates are trivial stuff like documentation. How is this coin still up on top? Vergeは現在時価総額でトップ40位に位置しているが、GitHub上で開発に関する更新が少ないという点に関してRedditで話題となっていました。 これに対するcryptonewsguy氏の意見は、90%以上の人々は技術仕様に対する深い理解を持っておらず、時価総額だけでプロジェクトを判断すべきではないと語り、中身の伴わないトークンが時価総額上位に位置しているために、過小評価されているトークンが埋もれているのでDYOR(Do Your Own Research)をして探し出すべきであるとしています。 asdghikwer氏は、Vergeに限らず時価総額上位のNEMやOmiseGo、Tezosなどもここ一か月で全く開発が進んでいないことを指摘していますが、TezosはGitlabと呼ばれるサイトを代わりに利用しているなど、必ずしもGitHub上で開発の進捗を確認できない例もあるようです。 Vergeに関しても同様で、SilverHoard氏がMedium上で公開されているVergeの開発進捗を共有しています。 https://medium.com/vergecurrency/development-update-on-verge-7-90e29953ff94 https://medium.com/vergecurrency/development-update-6-48c5c6da8343 https://medium.com/vergecurrency/development-update-on-verge-5-faf4dcffcfc https://medium.com/vergecurrency/development-update-on-verge-4-ceb4103031a3 https://medium.com/vergecurrency/development-update-on-verge-2-and-introduction-7afef82ef999 https://medium.com/vergecurrency/development-update-on-verge-7dce3624ba5 皮肉なことに、このようにGitHub上でオープンソースで公開されずに集権的なチームによって分散型のプロジェクトの開発が進められることは稀ではなく、GitHubの性質であるオープンソースという点で開発のスピードが遅れてしまうことを懸念しているのではないかという意見もありました。 まとめ 主に、情報収集のベースとなるCoinMarketCapや複数のカレンダーサイト、Redditからのデータおよび情報をまとめました。 今後もできるだけ簡潔に、必要な情報をまとめていければと思いますので、応援よろしくお願いします。 ありがとうございました!
特集・コラム
2018/10/18ステーブルコインの仕組みとは?種類や特徴を徹底解説
デジタルアセットは価値の変動が激しいものですが、中には比較的安定した価格の実現を目指す「ステーブルコイン」というものが存在します。 おそらく最も有名なステーブルコインといえば、テザー社のUSD Tether($USDT)やTrue USD($TUSD)でしょう。 2018年に入り、各国の法定通貨に紐付けされたものや、コモデティにペグされたものなど、数多くの新しいステーブルコインが登場してきています。 こちらのページでは、ステーブルコインとは何かを解説し、今界隈で注目を集めている新参ステーブルコインを紹介していきます。 ステーブルコインとは? ステーブルコインとは、ブロックチェーンや分散型台帳技術を応用した価格変動の比較的小さい仮想通貨のことを指します。 ここでいう「比較的」とは、ビットコインやイーサリアム、リップルなどのデジタルアセットと比べて価値のボラティリティが低い、ということを意味します。 ステーブルコインの仕組みは一般的な「ペグ通貨」に似ていて、メジャーな法定通貨やコモデティなどもともと価値の変動幅の小さいアセットに通貨を紐付けしています。 例えば、香港ドルは「米ドルペグ通貨」と呼ばれ、通貨の価値が米ドルに比例する仕組みになっています。言い換えれば、香港ドルー米ドルの為替レートは常に一定ということになります。 香港では、香港ドルの需要・供給をコントロールする金融政策を行うことで価値を米ドルに紐付けしています。 一方、ステーブルコインは、分散型ネットワークのインセンティブメカニズムを利用することで価値を紐付け先に連動させることが一般的です。 つまり、ステーブルコインは、香港の例のように価値の安定化を集権的機関が行う代わりに、分散型ネットワークに参加する不特定多数が価値を自律的にコントロールする仕組みになっているわけです。 ステーブルコインの代表例といえば、Tether社のTether USD($USDT)です。USDTとは、USドル:USDT = 1:1になるような仕組みを導入した通貨です。 上の画像を見ると、USDTの価格チャートはほぼ水平で、変動がとても小さい事がわかります。 数時間で何十パーセントもの上下を見せる通常のデジタルアセットに比べ、USDTの価格変動幅は0.1%以内には収まっています。 ステーブルコインのメリット・デメリットとは? ステーブルコインは、ポートフォリオを構築していく上で低リスク・低リターンなアセットとして役立つことが考えられます。 また、コモデティなどのアセットに紐付けられたものであれば、他の特定の資産に対するヘッジとして利用することもできます。 更に、法定通貨に紐付いたステーブルコインは、仮想通貨市場上でフィアットの代わりとして持てる(法定通貨のデジタル資産化)というメリットもあります。 一方、ステーブルコインでは通常の通貨ほどボラティリティを気にしなくて済む反面、「本当に価値を裏付ける資産が存在するのか」という心配が常に付きまといます。 ステーブルコインの大御所・Tetherも、今年6月に発表した担保に関する報告書で不透明な面が多数あったため、果たしてUSドルと1:1の関係が保たれているのか疑問視されています。 ステーブルコインはなぜ今流行っているの? ステーブルコインは今、仮想通貨市場外からも大きな注目を集めており、クリプト系メディアのみに留まらず、Bloomberg、CNBC、Forbesなどのビジネス紙でも大きく取り上げられています。 これは、メガバンクや大企業がブロックチェーン技術を視野に入れた事業展開を始め、暗号通貨に対する世間の理解が少しずつ得られてきた証拠なのではないかと考えられます。 ビットコインなどはそのボラティリティの高さから未だ大幅な普及には程遠い段階にある中、ステーブルコインは法定通貨に似た利便性があるため、少しずつアダプションが始まってきているものだと思われます。 こういった状況に、ブロックチェーン技術が国際送金やサプライチェーンなどの分野で活躍していることも加担し、いま世界各国で「自国法定通貨の開発・普及競争」が行われているものと考えられます。 2018年注目のステーブルコインは? 冒頭でも触れた通り、2018年に入りたくさんのステーブルコインが登場してきています。 Gemini Trust Companyのような有名企業が発行しているものから、新興企業が提供するユニークな通貨まで様々な通貨が存在します。 こちらでは、そんな注目の新ステーブルコインをタイプ別(法定通貨、コモディティなど)で紹介していきます。 法定通貨連動型(カレンシーペグ) まずはじめに、法定通貨と連動した「カレンシーペグ型」の法定通貨から紹介していきます。 Gemini Dollar ($GUSD, ERC-20, USドル) 米証券取引委員会にビットコインETFの認可申請を初めて行ったことなどで知られるGemini Trust Comapnyは、今年9月にUSドルと1:1で紐付けられたGemini Dollarの発行を発表しました。 同通貨の最大の長所は規制準拠に起因する透明性の高さです。 Gemini Dollarのウェブサイトでは、紐付けに用いられるUSドルのリザーブがどこに保管されているかや、外部機関によるスマートコントラクトのセキュリティチェックレポートなどを確認することができます。 また、Gemini Dollarは月に一度、外部会計機関から両通貨の1:1の連動が保たれているかを確かめるともされています。 Circle USD Coin ($USDC, ERC-20, USドル) デジタル資産取引所やペイメントソリューションを提供する米企業Circle(サークル)は、今年5月に120億円の開発資金を調達し、USドルと1:1連動型のCircle USD Coinの発行を開始しました。 Circle社は、米大手証券会社のゴールドマンサックスから初期投資を受けていることや、米大手取引所Poloniexを買収したことなどで注目を集めている企業です。 近頃では新規投資家をターゲットにしているとみられるサービスに力を入れており、ワンタップでマーケット投資ができるアプリなどを提供しています。 Circle USD Coinは、同社が買収したPoloniexや、その他大手取引所であるKuCoinやOKCoinで利用することができます。 Paxos Standard ($PAX, ERC-20, USドル) 今年9月に発行が開始されたPaxos Standardは、Gemini Dollarと同様に規制準拠に関する情報公開を徹底しているUSドル連動型コインです。 同通貨に関する月間監査情報は全てウェブサイト上に公開されており、誰でも閲覧できるようになっています。 Paxos Standardは、USドルからPAXへの変換にコストがかからないことや、最低変換額が低い(100USドル)ことなどを特徴としています。 MUFGコイン・Jコイン・Sコイン・GMO Japanese Yen (日本円, 未実装) 日本円と連動したステーブルコインですでに実装が済んでいるものといえばZEN(ゼン)ですが、今年に入り国内の大手銀行が独自のステーブルコインの開発に着手しています。 三菱USJ銀行、みずほ銀行、SBIグループ、GMOグループの四社がそれぞれMUFGコイン、Jコイン、Sコイン、GMO Japanese Yenと呼ばれる日本円と1:1で連動した仮想通貨を開発しています。 価格安定アルゴリズムや、具体的なリリース時期などに関する正確な情報は未だわかっていませんが、大手銀行が実在するリザーブを元に発行するステーブルコインとして大きな注目を集めています。 いわゆる「日本円版テザー」の目指した競争は米国と比べてもひときわ激しいものになっていくと考えられます。 LBXPeg (ティッカー不明, ERC-621, 英ポンド) 法定通貨連動型ステーブルコインは、国際通貨であるUSドルや私たちに関わりのある日本円だけでなく、世界各国で作られています。 London Blockchain Exchange(LBX)というイギリスの取引所は、今年9月に英ポンドと1:1で連動した通貨「LBXPeg」の発行を開始することを発表しました。 同通貨の面白い点は、通貨の規格にイーサリアムのERC-621を採用している点です。 LBXは、ERC-20を拡張したERC-621を利用することで、LBXPegの供給量と英ポンドのリザーブの連動が容易になるとしています。 コモディティ連動型 次に、通貨の価値を貴金属や石油などと連動させる「コモディティ連動型」の新ステーブルコインを紹介していきます。 法定通貨連動型の通貨と違い、コモディティ連動型通貨は分散型投資におけるヘッジや、コモディティ市場の安定した成長を見越した商品として認識されているのではないかと考えられます。 したがって、コモディティ連動型ステーブルコインにおける「ステーブル」とは「有限・発行不可な資産に基づいた」という意味になります。 コモディティ連動型通貨は法定通貨連動型に比べれば注目度は低く、規制もあまり整備されていないのが事実です。 アセット・バックト通貨とは?特徴・仕組みを徹底解説! Tiberius Coin ($TCX, ERC-20 / Zilliqa*, 貴金属) Tiberius Coinは、銅・スズ・アルミニウム・ニッケル・コバルト・金・プラチナといった、精密機械類の生産に欠かせない貴金属と連動した通貨です。 今年11月から取引可能となる同通貨は、テクノロジーブームにおける貴金属の希少化を見越した投資商品です。 開発・販売を行なっているTiberius Technology Venturesはスイス発の企業で、Tiberius Coinを裏付ける貴金属の買付けは、英国のロンドン金属取引所(LME)で行うとしています。 同通貨は紐付けられた金属の保管コストなども全て加味しているとされており、手軽にコモディティに資産を分散できるツールとして実用性があると考えられます。 Tiberius Coinは現在ERC-20トークンとして発行されていますが、将来的にはZilliqaを採用するとしています。 Tiberiusは今年10月9日に、クレジットカード会社の手数料が高すぎることから資金調達方法を見直すとして、トークンセールを中止し、今年12月ごろ再開することを発表しています。 Petro ($PTR, ERC-20, 石油 / 金*) 最後に紹介したいのが、言わずと知れたベネズエラの「法定仮想通貨」ペトロ(Petro)です。 同通貨は、ニコラス・マデュロ大統領が主導するベネズエラの新しい法定通貨で、価値を同国で生産される石油で裏付けているとされています。 通貨の存在自体は2017年から知られていますが、ペトロは今年10月から正式にベネズエラの法定通貨および会計単位として使われています。 ベネズエラの仮想通貨ペトロが10月1日から国際的に使われる模様 しかしベネズエラは現在、不安定な政治状況や前法定通貨のハイパーインフレーション、米国との外交問題などで警視されており、ペトロを裏付ける石油が果たして実在しないのではないかといった懐疑的な意見が広く支持されています。 また、マデュロ大統領は今年2月に金で裏付けられた新通貨「ペトロゴールド」の開発も発表しています。 クリプトタイムズでは、ベネズエラにおける仮想通貨事情を詳しく報じています。 まとめ ブロックチェーン技術と仮想通貨が各国政府や大手銀行などから受け入れられ始めるにつれ、ボラティリティを抑えることで実用性を高めたステーブルコインの開発競争が起こっています。 特に日本では上記で紹介した大手銀行3行から日本円連動型のステーブルコインが発表されているため、果たしてどの通貨が普及していくのかといった点に注目が集まります。 米国では証券取引所(SEC)からの認可を受けた米ドル連動型ステーブルコインが登場し始めており、いよいよ通貨のデジタル化が加速してく時期に突入しているのではと考えられます。 一方コモディティ市場では、従来のシステムをブロックチェーン上で行うべくTiberius Coinのような通貨が登場してきています。