Hana Network 創設者 花坂氏にインタビュー|新リリースHana Gatewayを通して目指すものとは?

Hana Network 創設者 花坂氏にインタビュー|新リリースHana Gatewayを通して目指すものとは?

Hana NetworkはBitcoin , Ethreumの間の最初のプライバシーレイヤープロトコルです。各規制に準拠しながらも、既存のチェーンおよび任意の資産に対するオンチェーンのプライバシーを可能にするプロダクトを開発しています。

また、過去にはBinance Labs Incubationに選出、2023年のzkdayやArriba Studioのでピッチコンペティションなども獲得しています。

2024年1月22日にはHana Network新プロダクト「Hana Gateway」をリリースしました。

今回は同プロジェクトの創設者である花坂 光平氏に、Hana Networkや最新プロダクトHana Gatewayについて様々な角度からインタビューを行いました。

本記事ではその内容を紹介していきます。

Hana NetworkのコンセプトとHana Gatewayに関して

–自己紹介とプロジェクトの簡単な紹介をお願いします。

Hana Networkファウンダーの花坂 光平(はなさか こうへい)です。

Hane Networkでは、”Layer 0 for privacy”というコンセプトの元、あらゆるチェーンに繋がるプライバシーレイヤーを作っています。大きなビジョンとしては、クリプトの世界と現実世界のハブとなるポジションを獲得して、新しい導線となるユースケースを沢山作っていこうと考えています。

–Hana Networkがやりたい事を教えてください。

前提部分からお話させていただきます。私は現在のクリプトコミュニティは非常に小さいと思っています。初心者や新規参入者にとって各ブロックチェーン上のdappsにアクセスするハードルが高く、トレーダーや投機家が今のユーザーの中心になっていると思います。

そんな中で、例えばメルカリやBitcoin ETF商品など、新たな企業や資本が入ってくる流入口が今後さらに増えてくと考えていて、今後は、億単位規模のユーザーが市場に参入してくると予想しています。

その時、必ず必要とされるクリプトの世界と現実世界の架け橋、導線の部分をHanaが担いたいと思っていて、具体的例としては、オンランプしやすいHana Gatewayのようなツールや簡単に資産運用できるサービスなどを想定しています。

–今回、リリースしたHana Gatewayはどのようなプロダクトでしょうか?

リリースされたHana Gateway (画像引用元:Hana Gateway)

今回、私たちは「Hana Gateway」というHana Netwokを使ったキラーユースケースを公開しました。

Hana Gatewayは、法定通貨と暗号通貨のP2P取引を実現するゲートウェイプラットフォームです。例えば、Hana Gatewayのおかげで、ユーザーが取引所を介さずにオン/オフランプが可能となったり、各Layer1 やBitcoinへのアクセスを可能とするようなプロダクトになることを目指しています 。

Hana Gatewayの仕組み

Hana Gatewayの比較対象として、Binance P2Pというサービスがあります。これは、ユーザー同士が法定通貨と暗号資産の交換を個人間同士で行えるサービスなんですが、ナイジェリアやベトナムなど自国通貨が安定してない国で使われがちです。日本では、取引所のP2Pソリューションはあまり使われていないのですが、新興国をはじめとした場所で多くのユーザーに使用されている現実があります。

しかし、こういったP2Pサービスはいくつか問題を抱えています。例えば、複雑なKYCが求められたり属人的な個人取引の中で不正が起きたりします。相手に対するトラストが必要で、非常に課題が多いように見えるのですが、実際は多くのユーザーに使われているのです。

Hana Gatewayは従来のP2Pサービスが持つこのような課題を改善したいと考えていて、支払い証明の部分でゼロ知識証明を活用し、属人性をなるべく排除した検証で、各ユーザーはシームレスに通貨を交換できます。DEXでスワップする感覚でオン/オフランプが行えるようになるのが理想です。

Hana Network自体はZKP2Pを参考にしています。 ZKP2Pのチームは、Ethereum財団から支援されているチームなのですが、彼らが作ったZK(ゼロ知識証明)を用いたトラストレスなオン/オフランプをHanaに拡張することで、 例えばビットコインのオン/オフランプなども可能になります。

–CEXが提供するP2Pでは厳格なKYCが必要になりますが、Hana GatewayではKYCは必要ないのでしょうか?

私たちのサービスの中では、KYCを提供しておらず、Web2決済サービスのKYCを利用しています。

「暗号資産」を「PaypalやWiseなどのデジタル決済サービス上の法定通貨」と交換することになるのですが、これらのデジタル決済サービスでは、すでにKYCを行ったユーザーが(暗号資産を)購入します。そのため、HanaがKYCを行わずとも既にKYCをされたユーザーがHanaの機能を使う事になります。

もちろん、今後さらに規制が厳格になったり、法律が変わっていくなど状況が速いスピードで変わっていくケースも考慮してます。まず、上限設定などのリスクベースで始め、アプリケーション内で他サービスと連携してKYCを提供する事も検討しています。

–CEXとの共存はどう考えていますか?

Hana Gateway自体はCEXと対抗するようなプロダクトに見えますが、オフランプする時の出口としてCEXや他のサービスも候補になります。これはプロダクトにも反映している事で、将来的な連携を今後進めていければと思います。

–今後、どのような国をターゲットとして、流動性を確保していく予定なのでしょうか?

Binance P2Pが主に使用されている国々、具体的にはナイジェリアやインドなどが挙げられます。

上記のような自国通貨が安定してない国では日常的にクリプトを持つ人が多い点が特徴として挙げられます。これらの国では対面の交換所も頻繁に使われているようで、こう言った地域にHana Gatewayは相性が良いと思ってます。

–プロダクトを普及させるにあたり、先に挙げた国を中心にマーケティング等を行っていくのでしょうか?日本は対象ですか?

日本向けには現在提供しておりません。ですが、日本人が行うサービスとして応援して欲しい気持ちは山々です。今後Hana Networkが生み出す他のユースケースを使っていただけたらと思ってます。

–Hana NetworkではBitcoinに関する言及をしているのをよく見かけますが、Hana Networkとどう関係しているのでしょうか?

Hana Networkはクロスチェーンのプロトコルですが、とにかくBitcoinからの流入に現在はフォーカスしています。

Bitcoinエコシステムも発展してきていますし、ThorchainやZetachainといった参考にしてるプロジェクトもBitcoinからの流入の割合が多く、注力しています。

Hanaとしては、具体的には、BTCステーキングを提供しているBabylon Network(BitcoinのセキュリティをRestakingするプロトコル)などと連携して、今後ユースケースを提供していくつもりです。今後のリリースを楽しみにしていてください。

そして、各ユースケースが孤立しているわけではなく、ステーキングで流入が増えると、プライバシーの観点で難読性が上がったり、オンオフランプの観点で、マッチング効率がよくなったりして、全体の体験価値が向上していきます。

–Hana Netoworkの今後の展開について教えてください

Hana Networkは、先述した通り、今後ゲートウェイレイヤーのようなポジションとなることを目指しています。

具体的には、現実世界と暗号通貨の世界を繋ぐ架け橋にHanaがなっていきたいという事で各プレイヤーと協力して、ピースを揃えていくつもりです。なので、Hana Gatewayは1つのユースケースに過ぎません。今後はオンランプした後に、簡単に運用できたり、各ブロックチェーンに簡単にアクセスできるようにしていきます。

–最後に一言、日本の読者に向けてメッセージをお願いします。

Hana Networkとしては、Hana Gatewayに限らず今後色々なユースケースを出していく予定です。皆さんに使ってもらうことが目標ですので、応援してもらえると嬉しいです。

Hana Network各種Information

Website: https://hana.network
Twitter:https://twitter.com/HanaNetwork
Telegram: https://t.me/HanaNetworkOfficial
Medium: https://medium.com/hananetwork

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