約80億円の巨額損失、仮想通貨の誤交換で

約80億円の巨額損失、仮想通貨の誤交換で

分散型金融 (DeFi) 大手のAaveにおいて、あるユーザーが約5043万ドル(約80億円)の資産をわずか3万6000ドル相当のトークンと交換し、多額の損失を出す事案が発生しました。オンチェーンデータによるとこのユーザーは5043万aEthUSDTをわずか327.241枚のaEthAAVEにスワップしました。

今回の巨額損失の原因は、取引時の「プライスインパクト(価格への影響)」が極めて大きい状態であったにもかかわらずユーザーが取引を強行したことにあるとされています。Aaveのエンジニアであるマーティン・グラビナ氏の説明によれば、ユーザーはモバイル端末のインターフェース上で「約99%のプライスインパクト」があるという警告が表示されていたにもかかわらず、これを確認・承諾して取引を確定させたといいます。取引はCoW Protocolを通じてルーティングされプロトコル自体は設計通りに実行されました。



この取引の裏ではMEV(最大抽出価値)のブロックビルダー「Titan Builder」が、この市場の歪みから約3400万ドル相当のイーサリアム(ETH)を利益として抽出しました。抽出された利益は即座に海外取引所のCoinbaseへ送金されたことが確認されています。

Aaveの創設者であるスタニ・クレチョフ氏は当該ユーザーと連絡を取り、約60万ドルの手数料を返金する方針を示しました。また、今後の再発防止に向けて、さらなる安全策の導入を検討するとしています。

オンチェーン分析プラットフォームのLookonchainは、このアドレスの主が著名な大口トレーダーであるGarrett Jin氏である可能性を指摘しています。根拠として、Binanceの入金アドレスを共有する複数の関連ウォレットの動きや2月中旬に行われた大規模なETHおよびBTCの売却時期が今回の資金源の動きと一致していることを挙げています。

イーサリアム市場では現在、大口投資家の動きが活発化しており、取引所からの資金流出も観測されています。一方で、ネットワークの利用率が過去最高を記録する中でも、価格の低迷が続くなど不安定な相場環境が続いています。

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