ビットコインがS&P500に劣後する理由|勝率55%でも負け幅2倍
よきょい
ビットコインが米S&P500指数を上回る日の割合が、最近の取引日で50%を超えるまで回復しました。
グラスノードによると、6月はおよそ5日に1日の割合で約6年ぶりの低水準でした。2026年10月1日から26日までの18取引日では、ビットコインが10日(55.6%)で株式を上回っています。ただし同期間のビットコインは4.25%下落し、S&P500は0.33%上昇しました。勝った日の平均上回り幅が約0.71%だったのに対し、負けた日の平均下回り幅は1.44%と、約2倍に達しています。
需要の偏りも鮮明です。コインベースの10月23日のレポートによると、ブラックロックの現物ビットコインETF「IBIT」には8月1日以降に約60億ドルが流入しました。他の米現物ビットコインETFの合計は約5億ドルで、IBITのシェアは92%でした。ファーサイドのデータでは、8月3日から10月26日までにIBITが57億ドル、他のファンドの合計が2億2100万ドルの純流入で、シェアは96.3%に達しています。10月に限ると、IBITが8億6600万ドルの流入だったのに対し他社は10億ドル超の流出となり、ETF全体では約2億300万ドルの流出でした。
ただし、このシェア上昇には他社ファンドからの資金流出も大きく影響しています。現物市場の需要の弱さを示す指標も目立ちます。ステーブルコインの供給量は5月のピークを約127億ドル下回り、米国の現物需要を映す「コインベース・プレミアム」も10月を通じてマイナスでした。グラスノードの週次レポートでは、オプションのスキューが8.9%から10.4%に上昇し、下落への備えを求める需要が強まっています。
コインベースはFRBが金利を据え置き、IBITへの流入が続き、他社ETFにも資金が戻れば、ETFの平均取得コストとされる8万1300ドルから8万2500〜8万4400ドルへ上昇する道筋があるとしています。反対に米国の経済指標が高金利の長期化を後押しし、ETFからの流出が続けば7万7000〜7万7800ドルを割り込み、7万3000〜7万5000ドル付近まで下落する可能性もあるとしています。
1カ月物の予想変動率は約35%と、2019年以降で下位7パーセンタイルの低水準です。回復が市場全体に広がるかどうかは、他社ETFの資金動向とステーブルコインの供給次第となりそうです。
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