ビットコインにも波及?ヘッジファンドの米国債2兆ドルに変化
よきょい
米財務省の金融調査局(OFR)によると、ヘッジファンドは2025年末時点で推計2兆ドルの米国債を保有しており、市場性国債残高の約7%に相当します。その多くは国債と先物の小さな価格差から利益を得るベーシス取引(現物を買い先物を売る裁定取引)に関連しています。
ダラス連銀が2026年10月16日に公表した研究は、こうした取引の代替手段の魅力が高まっていると指摘しました。同じリスク量を代替手段に振り向けると、必要な国債の保有額が大幅に小さくなる可能性があるとしています。
FRBの推計ではベーシス取引のポジションは2023年1月の2130億ドルから、2025年9月には8320億ドルに拡大しました。代替手段であるスワップスプレッド取引(国債の買いと金利スワップを組み合わせる取引)も、420億ドルから3050億ドルに増えています。スワップスプレッド取引は名目額あたりのリスクが大きいため、同じリスク予算でも少ない国債で済みます。
ダラス連銀はAIデータセンター関連のスワップが国債先物の需要を奪っている可能性にも触れつつ、現時点では定量化できないとしています。
2025年4月の関税ショック時には、スワップスプレッドのポジションが2950億ドルから2370億ドルへ約20%縮小した一方、ベーシス取引は7250億ドルから8290億ドルに増えました。月末時点の推計のため月中の急変動は捉えきれないものの、両取引が同時に解消されたわけではないことがうかがえます。ヘッジファンドが保有を減らしても、年金基金や海外投資家などが代わりの買い手になり得ます。ただし、その場合はより高い利回りが必要になる可能性があります。
懸念されるのは、追加担保や証拠金の要求でファンドが一斉に資金を必要とする局面です。一方で、国債の売りとビットコインの下落が同時に起きても、それだけで因果関係を示すものではないとされています。10月27日から28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)は、レポ金利の見通しに影響を与える可能性があります。
今後はヘッジファンドの国債保有や先物ポジションの推移が、市場の需給を測る手がかりになりそうです。
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