「冬が終わる頃に誕生する」世界トップ企業が予想する次なるWeb3ユニコーンとは?
   公開日 : 2022/08/05

「冬が終わる頃に誕生する」世界トップ企業が予想する次なるWeb3ユニコーンとは?

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今後数年間によるベアマーケットが終わりを迎えた頃、Web3のユニコーン企業が誕生する可能性があると世界トップ規模の企業であるKPMGとHSBCが公開した共同レポートの中で発表しました。

アジア太平洋地域である12の市場(中国、シンガポール、インドネシア、マレーシア、インド、オーストラリア等)では、6,000社を超えるテクノロジー系スタートアップ企業が活動しており、その内の4分の1がNFTとDeFiの仕事に携わっており、その中でも本記事で紹介する3つの企業がユニコーン企業として注目を浴びる事になると期待が込められています。

今回の記事は、相場が不況の今こそ注目しておきたい企業について、概要や特徴をまとめてみたので興味がある方は是非ご覧ください。

KPMGについて

本題に入る前に本記事の題材となるレポートを公開したKPMGとHSBCについて解説します。

KPMGは、会計監査、税務、経営コンサルティングサービスをグローバルに提供するプロフェッショナルファームです。

世界154カ国に約23万6千人の専門家をもつ国際組織であり世界4大会計事務所のひとつです。

1870年にウィリアム・バークレイ・ピートによって設立されましたが、非公開会社として法律上の本部はロンドン、実際の本部はオランダのアムステルフェーンにあるといわれています。

日本では1949年に国際会計事務所として日本展開が始まり現在8つのプロフェッショナルファームに計9千名が在籍するKPMGジャパンが各サービスを提供しています。

KPMGのWeb3への動向

KPMGのカナダ部門であるKPMGカナダは2月7日初めて暗号資産に投資したと発表しました。(投資した銘柄は、ビットコインとイーサリアム)

暗号資産およびブロックチェーンサービスの共同リーダーであるカリーム・サデックによると、DeFi、NFT、メタバースは今後数年間で大きな成長が期待出来ると分析しています。

2022年6月には、Web3領域として3,000万ドルを投資しメタバースへ参入しました。長期的な目標は、小売り、ヘルスケア、メディア、金融サービスなどの分野でメタバースのユースケースを調査することですが、従業員やクライアントなどをつなぐコラボレーションとなるサービスも開設するとのことです。

HSBCについて

HSBCは、数兆円の資産を有する世界最大の銀行及び金融サービス機関です。

本拠地は、イギリスのロンドンに構えており創設者はトーマス・サザーランドで現在のCEOはノエル・クインが務めています。

顧客はヨーロッパ、アジア・太平洋、南北アメリカ、中東、アフリカなど64ヶ国で約4,000万人のクライアントを抱えグローバルな事業展開を行っています。

HSBCのWeb3への動向

同社は、以前から暗号資産の投資に懐疑的でしたが、2022年3月16日にNFTプロジェクトであるThe Sandboxとの提携を発表しています。

メタバースの仮想土地の一画を取得し、既存・新規顧客に創造的で新体験となるようなサービスの提供を目的としているようです。

またアジアの富裕層、香港とシンガポールのプライベートバンキング部門の顧客を対象としたメタバースファンドを設立しました。

名称は「メタバース・ディスクレショナリー・ストラテジー」でポートフォリオ分野は以下の5つです。

  1. インフラストラクチャ
  2. コンピューティング
  3. バーチャル
  4. エクスペリエンス
  5. インターフェイス

HSBCのウェブサイトで閲覧できるブログでは、デジタル&データ部門ディレクターのラジーブ・タムマラが、「企業はいつweb3に参入するか決めなければいけない」と主張しており、HSBCを含む金融サービス機関が、CBDCに関するプロジェクトや暗号資産に関するサービスに既に力を入れていると説明しています。

暗号資産ベアマーケット明けにユニコーン企業誕生か

KPMGとHSBCの共同レポートによると、デジタル革命によりアジア太平洋地域全体の成長が促進されライフスタイルやビジネスが変革しているとしています。

アジア太平洋地域の 12 の主要市場における経済指標と投資指標を分析、スタートアップ企業の創業者や幹部にインタビューを行い、将来お手本となるようなビジネスモデルを特定していると述べられています。

また同社は、今後 10 年間にわたって世界のビジネス環境に永続的な影響を与えると考えられるアジア太平洋地域全体の新しい経済ビジネスを調査しているとのことです。

KPMG Asia Pacific兼KPMG Chinaの会長ホンコン・トーのコメントによると、アジア太平洋地域は世界の中でもデジタル化の道を切り開いており、10憶ドル規模のユニコーン企業が誕生する地域として北米に追いついてきている。」急成長しているテクノロジースタートアップ企業によって2030 年までに考え方、働き方、ライフスタイルを一変させているだろうと述べています。

それでは、本記事の主題であるKPMGとHSBCがベアマーケットが明けた頃に10億ドル規模のユニコーン企業として誕生する可能性が高いプロジェクトである、

  • Stader Labs
  • Catheon Gaming
  • Hex Trust

について解説していきます。

Stader Labsの概要・特徴

2021年5月にシンガポールを拠点としてアミテジ・ガジャラによって設立されたStader Labsは、市場を牽引するパブリックブロックチェーンのDPoS ネットワークのセキュリティ、分散化、流動性、ガバナンスを強化するDeFiプロトコルとプロダクトを構築しながら、ステーキングインフラストラクチャになることを目指しています。

Stader Labsについて抑えておきたい特徴を以下の3つの観点から解説していきます。

①シードラウンドで主要財団やVCから400万ドルを資金調達

②ステーキングサポートするブロックチェーンネットワーク

③Stader トークン (SD)について

それではStaderの特徴をチェックしていきましょう。

シードラウンドで主要財団やVCから400万ドルを資金調達

シードラウンドでは、Pantera Capital、Coinbase Venturesなど大手VC、暗号資産&ブロックチェーン業界を牽引している主要チェーンであるSolana、Near財団から400万ドルの資金調達を行いました。

調達した資金の使い道は、

  • 複数のブロックチェーンでのプロダクト開発
  • 世界の暗号資産ユーザーに向けたマーケティング活動の促進
  • (委任者がステーキングのリターンをより簡単に最大化できるよう)多くのプロダクトと機能のリリース

としています。

ステーキングサポートするブロックチェーンネットワーク

Staderのステーキングプラットフォームには執筆時点で合計$63,490,167がステーキングされています。

ステーキングをサポートしている(する予定)のブロックチェーンネットワークは、

  • Ethereum(2.0)
  • Terra(2.0)
  • Terra classic
  • Polygon
  • Solana
  • cosmos
  • binance
  • Hedera
  • Near
  • Fantom

となっており、今回は例としてPolygonのステーキング例に簡単に解説していきます。

預けられている資産:11,290,912MATIC

ステーキングで得られる利回り:9.03%

Matic / MaticX為替レート:1.0238MATIC

Stader に MATIC を入金するとステーキング時の為替レートに基づいてMATICXを受け取る事が出来ます。

MATICXの使い道は、サポート対応されている Quickswap(DEX)、.beefy.finance(DeFi)で使用可能で、その他にもBalancer(DEX)、Autofarm(Defi)、Market.xyz (borrowing)、QiDao (borrowing)でローンチ予定です。

Stader トークン (SD)について

Staderは、総供給量150,000,000枚のSDトークンがありStaderエコシステム全体で4つのユーティリティがあります。

1.Preferential delegations and Insurance

バリデーターは最⼩限の SDトークンをステーキングすることで、ステーキングプールに対する割り当てを受け取る事が出来る。

2.Rewards and discounts

Stader で請求される⼿数料の割引を受ける事が出来る。ステーキングプールからの出金手数料は、SDトークン(ガバナンス)保有者に再分配される。

3.Governance

SDトークンをもっておくことでバリデーター プールの選択、バリデーターの選択などに関連するポリシーを提案、投票できる。

4.Leverage Stader infrastructure

SDトークンをステーキングすることでStaderインフラストラクチャの開発へアクセスする事が出来る。

Catheon Gamingの概要・特徴

10億ドル規模のユニコーン企業となる可能性が高い2つ目の企業「Catheon Gaming」は、2021年ウィリアム・ウーによってオーストラリアを拠点に立ち上げられたPlay-and-Earnを展開する総合型ブロックチェーンゲーム兼エンターテインメント企業です。

遊び方、生き方、稼ぐ方法に革命を起こす事を使命としており、ミッションは、ゲーム・エンターテイメント・メタバースを通じて楽しい体験を生み出し、ブロックチェーン技術の力と報酬を世界に解き放つことです。

有力なゲーム開発者やIP保有者と提携し、最高クラスのブロックチェーンゲームを育成して多くの人に提供していく事を戦略として掲げています。

Catheon Gamingについて抑えておきたい特徴を以下の3つの観点から解説していきます。

①37ヶ国大規模なグローバルチームとネットワーク

②20のブロックチェーンゲームプロジェクトをポートフォリオ

③Launchpadでプロジェクトを支援

それではCatheon Gamingの特徴をチェックしていきましょう。

37ヶ国大規模なグローバルチームとネットワーク

Catheon Gamingは230名を超えるコアチームで構成されています。

公式サイトでは、経営陣・運営チーム・コミュニケーション、マーケティングチーム・アドバイザリーボードに携わるメンバーの経歴が掲載されています。

最近では2022年5月5日、アドバイザリーボードにゲーム業界で成功を収めた経験とネットワークをもつ6名が参加しました。

またトップマネジメントチームにGoogle、Meta、McKinsey、Goldman Sachs、Equinex、Binance、Huobi、NVIDIA など有名企業の人材でチームが構成されており大規模なグローバルネットワークチームで展開しています。

10のブロックチェーンゲームプロジェクト

Catheon Gamingは10のブロックチェーンゲームを運用しています。

SolChicks

SolChicksは、solanaブロックチェーンで構築されたNFTを利用して遊び稼ぐファンタジーゲームです。

メタバースの世界でゲームキャラクターのヒヨコであるSolChickを育て、闘い、アイテムを集めて隠された宝物を探すロールプレイングゲームとして楽しむことが出来ます。

トークンは、solana、BSCネットワークで展開されているイールドファーミングやステーキングで使える$CHICKSとミニゲーム「Dungeon Escape」をプレイして稼ぐ$SHARDSがあります。

Seoul Stars

Seoul Starsは、歌って稼ぐリズム & カラオケゲームという斬新な切り口でプロダクトを開発しています。

韓国の大手K-POPアーティストの事務所であるHUMAPが、有名K-POPスターの意見を取り入れてデザインした3DバーチャルアイドルYunaのNFT保有者は、ガバナンス トークン ($SSTAR) を獲得することが出来る独自のPlay-to-Earnにアクセスが出来ます。

2022年8月にガバナンストークンである$SSTARのプレセールが開催され、プレセール参加方法はいくつかありますが、Seoul Stars NFT 保有者は、ミニマム500ドル分のアロケーションを受け取る事が出来るホワイトリストに登録出来るとのことです。

ちなみにデビュー曲であるKiss Me Kiss Meは、K-POPらしいリズムとテンポでスッと耳に入ってくる曲調で聴いていて気持ち良かったです。

Launchpadでプロジェクトを支援

Catheon Gamingの3つ目の特徴は、Launchpadでプロジェクトを支援するという点です。

同社ではCatheon Gaming Center (CGC) という独自のLaunchpadを通じてプロジェクトの支援を行っています。

様々なソーシャルチャネルで70万人以上のユーザーが参加し、最高時価総額が40億ドルとなったSolChick($CHICKS)もLaunchpadでサポートされています。

Launchpadの応募は、フォームに回答し登録を行えば次のステップに進む連絡が入るとのことです。

Hex Trustの概要・特徴

次のユニコーンとなる可能性がある3つ目の企業であるHex Trustは、暗号資産を銀行レベルのカストディサービスを保険付きで提供する、香港、シンガポールでライセンス取得済みのプロバイダーです。

同社は2018年3月にアレッシオ・クラグリーニとラファル・チェルナフスキによって香港で共同創設されており、現在の拠点は香港だけでなくシンガポールやドバイ、イタリア、ベトナムにオフィスを構えています。

Hex Trustの使命は、銀行や金融機関が安全でコンプライアンスに準拠したカストディで暗号資産を採用し、ビジネスモデルに統合できるようにするインフラストラクチャを提供することです。

Hex Trustについて抑えておきたい特徴を以下の3つの観点から解説していきます。

①独自プラットフォーム「Hex Safe」

②暗号資産&ブロックチェーン業界をリードする投資家から88万ドルの資金調達

③様々な国のライセンスを取得

それではHex Trustの特徴をチェックしていきましょう。

①独自プラットフォーム「Hex Safe」

Hex Safeは、IBM とのパートナーシップにより機関が求める要件を満たした機能をもつ暗号資産プラットフォームです。

暗号資産やブロックチェーン技術が金融機関への普及を妨げている問題点として、利用のしやすさやセキュリティを企業規模で提供できる暗号資産のカストディソリューションが少ない事を述べており、これらの問題を解決することを目指しています。

IBMと提携してHex Safeソリューションを立ち上げた理由として、IBMは長年金融取引を保護しており、信頼性があるためIBM® LinuxONEソリューション上に構築したとのことです。

Hex Safe を使用するユーザーは暗号資産を安全に保管しプラットフォームで提供されているサービスにアクセスできます。

サービスには、カストディサービスだけでなくパートナーであるAAVEやTezosのDeFiプラットフォームへHex Safeを介してアクセスが可能となっています。

②暗号資産&ブロックチェーン業界をリードする投資家から88万ドルの資金調達

Hex Trustは、シリーズBでリップルやアニモカブランド、コインリストなどから88万ドルを調達しています。

シリーズBで調達した資金は、Hex Trustにとって過去最高となる規模の調達ですが、調達した資金は新たなライセンス業務資格の取得、Hex Trustのビジネス展開、Hex Safeの開発に使用し規模の拡大を目指すとのことです。

③様々な国のライセンスを取得

Hex Trustは、本社を構える香港の香港信託条例に基づく登録信託会社であり、マネーロンダリングおよびテロ資金対策条例に基づく、サービスプロバイダー(TCSP)ライセンスを取得しています。

またシンガポールでは、シンガポール金融管理局(MAS)から資本市場サービス (CMS) ライセンスを取得しているため、証券先物法に基づいて規制されている暗号資産カストディ サービスを提供しています。

最近では、ドバイ暗号資産規制当局から暗号資産のカストディアン業務の暫定的な許可を得る事が出来た事でドバイに事務所を構えています。

また2022年7月12日のプレリリースによると、イタリアのミラノにヨーロッパ オフィスを立ち上げ、イタリア規制当局(OAM)の監督の下イタリア暗号資産サービス プロバイダー (VASP) レジストリの登録が完了したとのことです。

まとめ

KPMGとHSBCが発表したベアマーケットが明けた後に10億ドル規模のユニコーン企業として誕生する可能性が高い企業やプロジェクトについて解説してきました。

会計監査、税務、経営コンサルティングサービスをグローバルに提供する世界四大会計事務所の1つであるKPMG、数兆円の資産を有する世界最大の銀行及び金融サービス機関HSBCによる共同レポートは、12の市場(中国、シンガポール、インドネシア、マレーシア、台湾、タイ、ベトナム、韓国、香港、インド、日本、オーストラリア)から、100のスタートアップ企業を挙げています。

暗号資産市場はベアマーケットにもかかわらず、アジア太平洋地域におけるブロックチェーン、Web3領域の勢いが伝わってきます。

ユニコーン企業は米国が圧倒的に多い現状ですが、今後のアジア太平洋地域のスタートアップ企業にも注目していきましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

記事ソース:Asian Crypto Start-Ups Could Become ‘Unicorns’ Despite Crypto Winter, Says Report

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