ステーブルコインUSDC、NEARでネイティブに展開

ステーブルコインUSDC、NEARでネイティブに展開

Circle社が手がけるステーブルコインUSDCがNEARチェーン上でネイティブで利用可能となりました。オンチェーンデータによると、現在NEARネイティブのUSDCの最大供給量は1,338,020 USDCとなっています。

NEARチェーンでは、これまでEthereumからブリッジした「USDC.e」が使用されていましたが、今後はUSDCをネイティブで利用可能。Circle社は、ブリッジされたUSDC.eをto B向けサービスであるCircleアカウントに送信しないよう注意を促しています。

EthereumからのブリッジされたUSDC:

Circle発行のネイティブなUSDC:

NEAR財団は今後、各パートナーと協力し、USDC.eからUSDCへの流動性の移行を促進するとしています。

DeFi Llamaのデータによると、記事執筆時のNEARのTVL(Total Valued Locked)はチェーン全体ランキング37位となる3398万ドル(約50億円)に。TVL上位のプロダクトとしてリキッドステーキングのLiNEAR ProtocolやMeta Pool Near、レンディングのBurrowなどがリストされています。

NEARのTVLの推移|画像引用元:DeFi Llama

今月6日、Circle社は米大手仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)が牽引するレイヤー2ブロックチェーン「Base」にて、ネイティブなUSDCを展開し、現在同チェーン上では、現在1.57億枚のUSDCが供給されています。

Circle社は今回追加されたNEARを入れて現在13チェーンでUSDCをネイティブに展開中で、最大供給量ランキングとして、Ethereum、Solana、Tron、Avalancheの順番となっています。

USDCが展開されているチェーンと最大供給量

  • Algorand:$69.1M
  • Arbitrum:$183M
  • Avalanche:$368M
  • Base:$158M
  • Ethereum:$24.1B
  • Flow:$7.59M
  • Hedera:$4.23M
  • NEAR:$1.34M
  • Noble:$1.82M
  • OP mainnet:$25M
  • Solana:$623M
  • Stellar:$103M
  • Tron:$419M

Circle社は今年4月に異なるチェーン間でのシームレスな$USDCの転送を可能とする技術「Cross-Chain Transfer Protocol(CCTP)」を公開しました。

通常、異なるチェーン間でUSDCを利用する場合、元チェーン上にトークンをロックした後に移行先チェーン上で同一量のトークンを生成する方法が一般的に採用されるなか、CCTPを活用すると、元チェーン上でトークンをバーンし、移行先チェーンで同額のトークンの生成が可能となります。

これにより、ユーザーはEthereum上のUSDCを使用し、Avalanche上のDEX(分散型取引所)でポジションを保有するなどの選択が可能に。現在同プロトコルはArbitrum、Avalanche、Ethereum、OP Mainnetのメインネットで利用可能となっており、2023年中にSolanaとその他チェーンで対応予定となっています。

CCTPイメージ|画像引用元:https://www.circle.com/en/cross-chain-transfer-protocol

先月22日、$USDCの発行体がCoinbaseとCircleの2社によるコンソーシアム「Centre」からCircle単体に移行することが発表されました。

上記決定の背景としてCoinbaseは、米国および世界中でのステーブルコイン規制の明確化により、Centreのような独立したガバナンス機関が必要なくなった旨を説明しています。発行体から退いたCoinbaseは、Circleの株式を取得する形で今後連携を連携を図るとしています。

米国の規制にさらされる中、多くのチェーンでプレゼンスを拡大し続ける$USDCの今後の動向に注目が集まります。

記事ソース:Circle

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