イーサリアムのステーキングに35日待ち|機会損失は日額35万ドル
よきょい

引用元: J-Alone / Shutterstock.com
イーサリアムのステーキングに、行列ができています。8月30日時点で、バリデータの有効化待ちは205万9,000ETH。最後尾に並んだ預け入れは約35日待つ計算です。対照的に、退出待ちは同時点で96ETHしかありませんでした。出たい人はほとんどおらず、入りたい人が詰まっている状態です。
すでにステークされているのは4,200万ETH超で供給のおよそ35%。どちらも過去最高の水準です。行列ができる理由は設計にあります。Electraのルールでは有効化と退出はいずれも1エポック(約6.4分)あたり256ETHに制限されており、1日に処理できるのは約5万7,600ETH。ネットワークの安全性が急変しないよう、意図的に絞られています。
待機中の機会損失は日額35万ドル規模
待っている間、そのETHは合意報酬を受け取れません。イーサリアム公式が示す年率2.5%前後、追跡サイトの2.63%という数値を当てはめると、205万9,000ETHは1日あたり141〜148ETH分の報酬機会に相当します。ETH価格2,466ドル前後で換算すれば34万8,000〜36万6,000ドルにあたります。32ETHを最後尾から預けた場合、35.75日で0.078〜0.082ETH、193〜203ドル相当を取り逃す計算になります。
もっとも、これは実現した損失ではなく機会の先送りです。数字の読み方にも注意が要ります。同日の保留中の入金申請は29,668件でしたが、これは新規バリデータの数ではありません。Electra以降、既存バリデータは有効残高を最大2,048ETHまで積み増せるようになり、その上乗せも同じ列を通ります。205万9,000ETHのすべてが新規に買われた資金だとは限らないということです。
日本の利用者が確認すべき二点
行列自体は縮小傾向にあります。5月18日時点の運用商品の届出書類では約364万ETH・63日待ち、Lidoは1月に400万ETHを超え6月末に290万ETHへ減ったとしていました。今回の205万9,000ETHはその延長線上にありますが、それでも5週間の待ちが残ります。
国内でステーキング型のサービスを使う場合、確認すべき点は二つです。一つは待機期間の報酬を誰が負担するのか。プールで平準化する事業者もあれば利用者に転嫁する設計もあります。もう一つは税務で2028年開始が見込まれる申告分離課税でステーキング報酬がどう扱われるかはまだ決まっていません。利回りの数字だけでなく、待ち時間と受け取り方の設計まで見て選ぶ必要がありそうです。
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