【今日のマクロ経済】ドル円158円台で米CPI待ち。日銀9月利上げ確率6割
よきょい

8月12日現在、ドル円は本日発表の米7月消費者物価指数(CPI)を前に横ばい圏での推移が続いています。予想レンジは158円60銭〜160円00銭とされており、7月末の協調介入で157円台まで押し込まれた水準からは完全に切り返した格好です。10日には城内経済財政担当相が「高市政権による責任ある積極財政」は日本への投資を増やし円高圧力になるとの見方を示しましたが、市場はむしろ円安で反応する場面も見られました。
一方、紅海で商船が攻撃され人的被害が出たとの報道やイランとの交渉停滞を受けて原油(WTI)は81〜82ドルまで上昇し、米国株は主要3指標が続落しました。S&P500は史上最高値から2日連続の小幅安。ビットコインは64,000ドル付近で軟調に推移し、CPI待ちのリスクオフ気味な地合いとなっています。
📈 主要指標(8月12日)
| 銘柄 | 直近価格 | トレンド | 一言コメント |
|---|---|---|---|
| S&P 500 | 7,728.20 | 下落 | -0.3%と2日連続の小幅安。原油高と中東情勢の不透明感が高値圏の重しとして作用 |
| 日経平均 | 66,970〜67,200円 | 保合い | 10日の+2.08%を維持し高値圏で小動き。お盆の薄商いで方向感の出にくい展開 |
| 金(Gold) | $4,380前後/oz | 上昇 | 紅海の商船攻撃を受け地政学リスクが再燃し4,380ドル台へ。高値圏を切り上げる動き |
| 原油(WTI) | $81〜82/bbl | 上昇 | イラン交渉の停滞と紅海攻撃で81ドル台へ急伸。先週の75ドル台から大幅な水準回復 |
| BTC | $63,600〜64,300 | 下落 | CPI公表を控え64,000ドル付近で軟調。原油高によるインフレ再燃懸念が重しに |
| ETH | $1,870〜1,890 | 下落 | BTCに連動して1,900ドル割れ。8月上旬からの戻り基調がいったん腰折れる展開 |
| SOL | $76前後 | 保合い | 76ドル前後で安定推移。仮想通貨全体が軟調ななかでは相対的な底堅さが目立つ |
| XRP | $1.00〜1.02 | 下落 | 1ドル割れが視野に入る水準まで軟化。8月に入り一貫して下値を切り下げる展開 |
📊 マクロ経済:本日の注目トピックス
① 本日発表の米7月CPI、弱ければドル売り圧力へ
11日のドル円相場は横ばい圏の動きとなりました。前日10日に円安が進んだものの、この日は本日発表の米7月消費者物価指数(CPI)を前に手控えムードが強く、ユーロも同様に横ばいで推移しています。本日の予想レンジは158円60銭〜160円00銭で、160円が視野に入る水準まで戻してきました。
CPIが市場予想よりも弱い結果となれば、米利上げ期待の後退とともにドル売り圧力がかかる公算です。ただし対円に関しては、そのタイミングで追加的な介入が入るかどうかが焦点となります。米指標が弱い結果でも介入の追撃がなければ、ドルの下げは一時的にとどまる可能性が高いとみられます。
なお為替を巡る言説としては、10日に城内経済財政担当相が「高市政権による責任ある積極財政」は日本への投資を増やし円高圧力になるとの見方を示しました。もっとも市場の反応は逆で、却って円安が進む場面も見られています。財政拡張が円高要因になるという政府側の説明を、市場は素直には受け取っていないということです。
② 紅海で商船攻撃、原油は81ドル台へ急伸
11日の米国市場は主要3指標が続落しました。背景にあるのは中東情勢の悪化です。紅海で商船が攻撃され人的被害が出たとの報道に加え、イランとの交渉が停滞しているとの受け止めが広がり、原油価格が上昇して株式の向かい風となりました。
原油の値動きは一日のなかでも振れています。パキスタン国防相が米国とイランは何らかの取り決めで合意に近づいているとの見方を示したことを受け、原油先物は一時下落して米国債に買いが入りました。しかしその後、イラン側からホルムズ海峡の再開には米国が条件を受け入れる必要があるとの認識が改めて示されると、原油は上昇に転じています。WTIは81〜82ドル台まで水準を切り上げ、先週の75ドル台からは6ドル以上の上昇です。
金も4,380ドル前後まで水準を切り上げており、地政学リスクへの警戒が資金の逃避先を押し上げています。7月から続く「中東情勢→原油→インフレ→金利」という連鎖は、8月に入って一度緩んだものの再び逆方向に動き始めたとの見方もあります。
③ 日銀「主な意見」で早期利上げ意識
10日に公表された7月の日銀金融政策決定会合「主な意見」は、早期利上げが意識される内容と受け止められました。日本市場では不動産株など金利上昇の影響を受けやすい銘柄に売りが入っています。OIS市場では9月会合での利上げ確率が既に6割程度まで織り込まれていますが、なお織り込み余地が残るとの見方もあります。日米協調介入の背景として日銀の早期利上げ姿勢が意識されたとの報道もあり、9月利上げ観測は改めて高まる可能性があります。
米国側ではOIS市場で向こう数カ月の追加引き締めの織り込みがやや後退したものの、2027年半ばまでに2回の追加利上げは引き続きほぼ織り込まれています。11日の3年債入札では堅調な需要が確認され、最高落札利回りは入札前水準をわずかに下回りました。本日は国内で10年物価連動国債入札も予定されており、ブレークイーブンインフレ率(BEI)は春先の高水準から低下しているものの、円の先安観や原油高、AI関連需要を背景としたインフレ懸念から底堅く推移する可能性があります。

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