
ニュース
2026/08/14200億ドル規模のゴールドを実査|ステーブルコイン最大手に初監査
ステーブルコインUSDT発行元のテザーはKPMG (US) による2025年12月期の財務諸表監査が完了したと発表しました。監査意見は留保や例外を一切付けない「無限定適正意見」で、独立監査人が表明できる肯定的な評価にあたります。発表によると、同社が財務諸表の完全な監査を受けるのは今回が初めてで、初回の財務監査としては史上最大規模だとしています。 Tether Completes the Largest Inaugural Financial Audit in History Read more: https://t.co/vWG0fFSUxH — Tether (@tether) August 13, 2026 今回の監査は同社が四半期ごとに公表してきた準備金報告とは性質が異なります。対象はUSDTの発行主体であるTether International, S.A. de C.V.の財務諸表全体で、準備金の構成だけでなく負債・損益・資本変動・キャッシュフローを含め、米国会計基準(US GAAP)に基づきAICPA(米国公認会計士協会)の基準で取引記録や評価、取引相手までを実証的に検証したものです。KPMGは保管業者の報告に頼らず、テザーが保有する金地金を1本ずつ数えて確認したといいます。監査済みの財務諸表では2025年12月末時点で準備金が発行済みトークンの負債を68億1,400万ドル上回ったとされています。 テザーを巡っては、長年にわたり「完全な監査を受けていない」ことが批判の的となってきました。パオロ・アルドイノCEOは「監査の完了は不可能だと言う批判者もいたが、我々は再び間違いを証明した」と述べ、今回の監査完了を「ステーブルコイン業界にとって決定的な瞬間だ」と位置づけています。 準備金の中身は米国債が中心 USDTの準備金の内訳は大手会計事務所BDOの保証付きで同社が四半期ごとに公表している準備金報告から確認できます。2026年6月末時点の報告では総資産は約1,878億ドルで直接・間接を合わせた米国債へのエクスポージャーが約1,350億ドルと過去最高に達し、構成の中心を占めています。このほか金が約188億ドル(146トン超)、ビットコインが約9万9,000BTC(約58億ドル)含まれており、米国債の保有規模は民間では世界最大級です。今回の監査はこの四半期報告とは別に2025年12月末時点の財務諸表全体を対象に行われました。 なかでも目を引くのが金の現物実査です。テザーの金保有は中央銀行に換算すると世界20位圏に入る規模で、KPMGはこの金地金の実在を1本ごとに確かめたとしています。同社は8月12日に金担保でドル建てトークンを発行するサービスの終了を発表しており、商品ラインの整理も並行して進めています。 ステーブルコイン市場全体では今年7月上旬に供給量が約3年ぶりに減少へ転じ、競合USDCでは8月上旬に償還が発行を40億ドル超上回るなど、発行体への資金の出入りが注目される局面が続いていました。各国で発行体への規制整備が進むなか、最大手が自主的に財務諸表監査を完了したことで他の発行体にも同水準の検証を求める圧力が強まるかが今後の焦点になりそうです。 [ad] 記事ソース:Tether

ニュース
2026/08/14ビットコイン、悪材料3連発でも動かず|売り手枯渇のサインか
米運用会社ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は、ビットコインが悪材料に反応しなくなったとして弱気相場の終わりが近いとの見方を示しました。米株式市場の急変動、ストラテジー社の大量売却、「CLARITY法」の年内成立確率が40%から14%へ急落という逆風が続いても、価格は6万4,000ドル前後の狭いレンジを保っています。ホーガン氏は「弱気相場は無関心の中で無くなる」と述べ、この値動きの乏しさを売り手が枯渇したサインと捉えています。 Bitcoin price by TradingView ホーガン氏の分析は売る意思のある投資家はすでに売り終えたというものです。ビットコインは将来100万ドルに達すると考える長期保有者の手に渡っており、悪材料が出ても手放す主体が残っていないため価格が動かないと説明しています。抑え込まれたボラティリティはいずれ解放され、その方向は上だろうとの見通しです。 ただし底打ちの保証ではないと断ったうえで市場に広がる「10月底入れ」のコンセンサスについては皆が同じ予想をしていること自体が不安材料だと述べています。 投資家への示唆としては、ポートフォリオの5%を「魔法の数字」と同氏は説明。ビットワイズの分析では5%以下なら全体のボラティリティをほぼ変えずにリターンを上乗せでき、2011年以降のどの3年間でも、購入してリバランスを続けた場合にプラスで終わらなかった期間はないといいます。世界の資産全体に対する仮想通貨の規模から中立的な配分は約2%になるとして「保有ゼロは極端な弱気ポジションだ」との見方も示しました。 価格下落でも止まらない機関投資家の転換 ホーガン氏がこの1カ月で最も驚いたと語ったのは、ウェルズ・ファーゴやUBSといった世界最大級の資産管理プラットフォームとの対話です。各社は足元の価格下落を認識しながらも、仮想通貨を今後10年で確立する資産クラスと位置づけ、短期の値動きを気にしていないといいます。この見方はデータとも符合しており、米国のビットコイン・イーサリアムETFには8月上旬に4カ月ぶりの大きさとなる週間1,580億円の資金流入が記録されていました。市場が高値圏から大きく下げた局面での資金流入は同氏の言う「価格を見ていない機関投資家」の存在と重なる動きといえます。 規制面の悪材料にも変化の兆しがあります。CLARITY法は8月上旬に採決が見送られ、現在は9月15日の採決が予定されていますが、成立には民主党側の賛成票の上積みが必要な状況が続きます。ホーガン氏は8月上旬にも決着のつかないまま採決の観測だけが続く状態を「歩く死人」と表現し、見通しが明確に潰える方が価格には好ましい可能性があると指摘していました。一方で法整備の停滞を横目に、SECは独自のルール整備を進めており、トークン化株式の「イノベーション免除」に加え、証券登録なしでのトークン発行に道を開く規則の採決も8月14日に予定されています。9月のCLARITY法採決とSECの規則制定、そして市場でコンセンサスとなっている10月という時期を経て、低ボラティリティの均衡がホーガン氏の見立て通り上方向に破れるかが確認されることになります。 [ad] 記事ソース:Youtube

ニュース
2026/08/14キオクシア株が一時8.6%高|サンディスク急伸でメモリ株に買いか
キオクシアホールディングスの株価が8月14日の東京市場で大きく上昇し、一時前日比8.64%高の5万6,280円を付けました。前日13日の米国市場でフラッシュメモリーを共同開発する米サンディスクが13%高と急伸した流れを引き継いだ可能性があります。買い一巡後は上げ幅を縮め、午後2時半時点では3%高の5万3,000円台で推移しています。 [caption id="attachment_170140" align="aligncenter" width="570"] キオクシアホールディングス株価チャート|画像引用元:Tradingview[/caption] 日本経済新聞によると、サンディスク株急伸のきっかけは13日に開かれた投資家向け説明会です。同社は2028年6月期から2030年6月期にかけて10%台半ばから後半の売上高成長が続くとの見通しを示し、大規模クラウド事業者との長期供給契約により需要と生産計画を整合させやすくなると説明しました。 特別項目を除く売上高総利益率は80%前後、営業利益率は75%前後を維持すると予想しています。この見通しを受けてメモリー市況の変動懸念が和らぎ、13日の米市場ではマイクロン・テクノロジーやSKハイニックスにも買いが広がったとしています。 キオクシア自身の業績も市況の追い風を受けています。7月31日発表の2026年4-6月期決算では純利益が前年同期の46倍となる8,421億円に達し、2027年まで需要が供給を上回る状況が続くとの見通しを示していました。同時に1株を3株にする株式分割と8,000億円の自社株買いも発表しています。 好決算でも下げ続けた株価に転機か もっとも、株価はこの好決算に素直に反応してきませんでした。決算発表時点の株価は昨年の高値から65%下落した水準にあり、保有資産の価値に対して株価の下落が止まらない状況と国内での注目度から「メタプラネット化」としてなぞらえる指摘もあります。 連想買いの起点となったサンディスクも8月上旬には予想を上回る決算を出しながら売られる場面があり、メモリー関連株には業績と株価が逆行する展開が続いていました。 今回は業績の実績値ではなく、複数年にわたる成長見通しが評価されて買いが波及した点がこれまでと異なります。供給側では中国YMTCが評価額7兆円規模のIPOを計画するなど競争環境の変化も進んでおり、メモリー不足の長さを巡る見方が株価の方向を左右する構図が続きそうです。 [ad] 記事ソース:Tradingview、日本経済新聞

ニュース
2026/08/13中国YMTCがNAND出荷量で3位浮上、キオクシアは4位に後退
香港の調査会社カウンターポイントリサーチは8月12日、2026年4〜6月期のNAND型フラッシュメモリ市場に関する調査結果を公表しました。中国の長江存儲科技(YMTC)が出荷量シェア14%でキオクシアを僅差で上回り、四半期ベースで初めて世界3位に浮上したとされています。首位は韓国サムスン電子の25%、2位は同SKハイニックスの22%でした。 一方、同じ四半期の出荷金額シェアでYMTCは5位にとどまり、マイクロン・テクノロジーとキオクシアの後塵を拝しています。出荷量と金額で順位が逆転するこのねじれは、AIサーバー向けの高単価品を握るメーカーとコンシューマー向け汎用品を数量で押し出すメーカーとの間に、収益構造の断層が生じていることを示すものと見られます。 出荷量シェア14%、前年同期比22%増でトップ3入り YMTCの4〜6月期の出荷量は前年同期比22%増、前四半期比でも5%増と供給制約下にありながら二桁成長を維持しました。同社はマイクロン(13%)とサンディスク(11%)を上回り、キオクシアと並ぶ14%を確保。実数値ではYMTCがわずかに上回り、順位で3位に立っています。YMTCが出荷量で3位となるのは2025年4〜6月期以来、1年ぶりとされています。 メーカー 拠点 出荷量シェア 備考 サムスン電子 韓国 25% 32%(24年4〜6月期)から低下、DRAM優先 SKハイニックス 韓国 22% 子会社ソリダイムが前四半期比40%増 YMTC 中国 14% 前年同期比22%増、初のトップ3入り キオクシア 日本 14% 実数値でYMTCを僅かに下回り4位 マイクロン 米国 13% サーバー向け先端品に注力 サンディスク 米国 11% 上位6社で全体の大半を占める 首位のサムスンは、2024年4〜6月期には32%のシェアを持っていましたが、この2年で7ポイント低下しました。収益性の高いDRAMへ生産リソースを寄せた結果、NANDの出荷量そのものを抑制しているためです。2位のSKハイニックスは、子会社ソリダイムのビット出荷が前四半期比40%増と伸びたことがシェアを押し上げました。 上位2社が「作らない選択」を進めるなかで空いた数量の受け皿に、中国勢が入り込んだ構図といえます。 サーバー向けeSSDが出荷ビットの48%へ 4〜6月期のNAND市場を規定したのは、AIワークロードの学習から推論への移行でした。推論処理ではKVキャッシュや大規模データセットを高速かつ低消費電力で保持する必要があり、エンタープライズSSD(eSSD、データセンター向けの大容量ストレージ)の需要が急増しています。サーバー向けeSSDが総出荷ビットに占める比率は48%に達し、前年同期の26%から22ポイント上昇しました。同調査会社は年末までにこの比率が過半を超えると見込んでいます。 この結果、業界全体の売上高は前年同期比で5倍に膨らんだとされています。ただし恩恵は均等ではありません。YMTCの製品構成はスマートフォンやPCなどコンシューマー向けが中心で、高単価のデータセンター向けeSSDの比率が低いままです。同じ1ビットを出荷してもサーバー向け先端品と汎用品では実現できる単価が大きく異なるため、出荷量3位・金額5位という乖離が生まれました。 数量シェアが競争力の指標として機能しにくくなっている点が、今回のデータの本質と言えそうです。 キオクシアは「金額」で優位 2026年生産分はすでに完売 順位を明け渡したキオクシア側の事情も、単純な後退とは言えません。同社は出荷ビットの30%超をサーバー向けに振り向けており、2026年の生産分はすでに完売しているとされます。価格上昇局面で一部顧客が調達を手控えた結果として数量の伸びが鈍り、前四半期に維持していた3位の座を失った形です。 業績面では2026年4〜6月期の連結純利益が前年同期比46倍となり、7〜9月期は約31倍の1兆2700億円を見込んでいます。同社は上限8000億円の自社株買いと1対3の株式分割も併せて発表しました。数量を追わずに単価と製品構成で稼ぐ戦略が、財務数値として明確に表れています。 もっとも、この高収益が構造的な成長によるものか、供給制約下での重複発注を含む一時的な需要の先食いによるものかについては市場の評価が定まっていません。 今後の展望 YMTCは2026年下期に製品構成をeSSD側へ寄せ3位の座を固める方針とされています。同社は267層のQLC 3D NANDを量産済みで、独自のXtacking構造をベースに300層超の積層技術も開発しています。世界シェア15%という自社目標の達成可否は、エンタープライズ向けへの転換をどれだけ速く進められるかにかかっていると見られます。 ただし、サーバー向けeSSD市場では供給実績や品質認定、長期供給契約の履行能力といった参入障壁が数量とは別の次元で存在します。認定取得には相応の時間を要するため、出荷量の3位が金額の3位に直結する保証はありません。 サーバー向けがNANDビットの過半を占める2027年に向けて、業界の収益性を決めるのは「誰が最も多く出荷したか」ではなく「誰が正しい構成で出荷したか」になりそうです。 [ad] [no_toc]

ニュース
2026/08/13三菱UFJ、国債取引を即時決済へ|ブロックチェーンで実証開始
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ銀行の4社は日本国債(JGB)のレポ取引をブロックチェーン上で行う実証実験の協業を開始すると発表しました。基盤には機関投資家向け金融に特化したブロックチェーン「Canton Network」を採用し、開発元の米Digital Asset社とデジタルアセット基盤を手がけるProgmat社が参画します。24時間365日のリアルタイム決済で機関投資家の資金・資本効率を高める狙いです。 レポ取引は国債などの債券を担保に短期の資金を貸し借りする取引です。実証では国債の帳簿であるJGB振替口座簿とブロックチェーンを同期させ、トークン化預金やステーブルコインといったデジタルマネーで即時に決済する仕組みを検証します。 海外では流通市場の取引をブロックチェーンに載せる動きが加速しており、米国債では取引当日に完結する日中レポ取引の商用サービスがすでに稼働しています。日本国債を扱う国内最大の金融グループであるMUFGは国内外の金融機関とも連携して社会実装を目指す方針です。日本経済新聞は早ければ2027年度の開始を目指し、2027〜29年度中の商用化を視野に入れていると報じています。 決済手段のステーブルコインも年度内に実取引へ 決済に使うデジタルマネー側の準備も進んでいます。MUFGは6月、メガバンク3行による共同発行ステーブルコインの実取引を2026年度中に開始し、検討を進める協議会を設置すると発表していました。規制面でも金融庁が8月7日付で「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設して監督体制を再編したほか、円建てステーブルコインではJPYC発行元が累計60億円を調達するなど、発行体の裾野も広がりつつあります。 国債のオンチェーン化に向けた業界の枠組みづくりも動いています。今年5月にはProgmatが事務局となり、日本国債のブロックチェーン上での発行・流通を検討する業界横断の組織が発足し、メガバンクや証券、保険会社が参加しました。日本経済新聞によると今回の実証はこの共同枠組みとは別にMUFGが単独で進めるものとされています。海外ではリップルとJPモルガンの実証でトークン化米国債の5秒での償還が示されるなど実績が先行するなか、国内でも最大手グループの参入により、国債決済と円建てデジタルマネーの接続が実証段階に入った形です。 [ad] 記事ソース:PR TIMES、日本経済新聞

ニュース
2026/08/13【今日の仮想通貨】風力発電でのBTC採掘に暗雲。ロシア中銀がBTC解禁案
8月13日、ビットコイン(BTC)の価格は1012万円前後で推移しており、イーサリアム(ETH)は約29.9万円、ソラナ(SOL)は約1.20万円で取引されています。世界の暗号資産時価総額は360兆円で、ビットコインのドミナンス(市場占有率)は約59.0%となっています。 Bitcoin price by TradingView 本日の注目ニュース 風力発電でのBTC採掘に暗雲 学術誌エナジー・エコノミクスに掲載された新たな研究で、風力発電を利用したビットコイン採掘の採算が厳しいことが示されました。 アイルランドのシャノン工科大学の研究チームが、100メガワットの風力発電所に隣接する20メガワットの採掘施設を想定し、2024年の1時間単位の市場データを用いて試算したものです。ビットコイン価格が6万ユーロ(約1100万円)の場合、どの条件でも6年以内に投資を回収できないという結果になりました。 風力発電でのBTC採掘に暗雲、価格が年30%上昇でも赤字との試算 ロシア中銀がBTC解禁案 ロシア中央銀行が、公開の組織的な仮想通貨取引を解禁する指令案を公表しました。取引の対象として認められるのはビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、テザー社のUSDTの3銘柄のみとされています。 この案は8月24日まで意見公募にかけられており、対象銘柄や上限額、その他の条項は最終決定の前に変更される可能性があります。 ロシア中銀が仮想通貨の解禁案|対象はBTC・ETH・USDTの3銘柄 マイニング企業HIVE、決算出せず ビットコインマイニング企業のHIVEデジタル・テクノロジーズが、6月30日を期末とする四半期報告書(フォーム10-Q)を8月10日の期限までに提出できませんでした。 同社は8月11日の遅延通知で、理由はスウェーデンで争っている付加価値税(VAT)の査定に関する会計処理と開示に限られると説明し、規則で認められた延長期間内の提出を見込むとしています。 BTCマイニング企業HIVE、決算出せず|売上73%増でも赤字拡大か [ad] [no_toc]

ニュース
2026/08/13ビットコイン財務企業XXI、株価が保有BTCを44%下回る
ビットコイン財務企業のトゥエンティワン・キャピタル(XXI)のラファエル・ザグリーCEOが8月11日、株主に対し、同社株が保有するビットコインの価値を下回って取引されていると述べました。 https://t.co/CUhNJBoWYv — Rapha Zagury (@RaphaZagury) August 11, 2026 同氏はこの差を「著しいディスカウント」と表現し、資本配分の誤りである可能性を指摘しています。ただし第2四半期の提出書類を見ると、この比較はそれほど単純ではありません。 同社は6月30日時点で4万3514BTCを保有していますが、うち1万6116BTCは2030年満期・利率1%の転換社債4億8650万ドルの担保となっており、一般的な事業や流動性の確保には使えません。ビットコイン価格が6万3700ドル前後の水準では保有分の時価は約27億7000万ドルで、8月11日終値ベースの株式価値は約15億6000万ドル。約44%の開きがある計算です。 もっとも、この比較は負債を考慮していません。現金1億610万ドルを加え、社債の元本4億8650万ドルを差し引くと、簡易的な正味価値は約23億9000万ドルとなり、ディスカウントは約35%に縮まります。同社は事業統合時に取得したビットコインを今後12か月以内に流動性目的で売却する予定はないとする一方、規制上の義務や戦略的投資など例外的な状況での売却は否定していません。 上半期の純損失は12億7000万ドルで、大半はビットコインの公正価値が12億5000万ドル減少したことによるものです。ザグリー氏は事業会社の買収やビットコイン担保の融資・与信商品の開発を掲げ、財務ビークルからの脱却を目指しています。 ただし7月21日には買収候補の一つだったストライクの検討中止を発表しており、計画の多くは開発途上です。ディスカウントの解消には実績が求められることになりそうです。 [ad] [no_toc] 記事ソース:資料

ニュース
2026/08/13中国YMTCは次のキオクシアとなるか?評価7兆円規模のIPOへ
中国の長江存儲科技(YMTC)が2026年4〜6月期のNAND型フラッシュメモリ出荷量で世界3位に浮上し、キオクシアを僅差で上回りました。ただし今回の順位変動は、四半期単位の需給によって生じた偶発的な結果というより、資金調達と設備投資、そして株主構造の変化という中期的な地殻変動が表層に現れた現象と捉えるべきものと見られます。 同じ8月上旬には、キオクシアホールディングスの筆頭株主が東芝から米ベインキャピタル系の特別目的会社(SPC)に交代しました。NAND市場の主導権を握る要素が、技術や生産能力だけでなく、誰がどの企業の議決権と資金を握るかという次元へ移りつつあります。 国有資本が支えるSTAR市場IPO 想定評価は3000億元規模 YMTCは2026年5月19日、中信証券を主幹事として湖北証券監督管理局に上場輔導の届出を提出し、上海証券取引所の科創板(STAR市場)への新規株式公開(IPO)手続きに入りました。市場では、IPO時の企業価値として3000億元(約7兆円)規模の評価が観測されています。 同社に支配株主は存在せず、株主構成は国有系主体が中心です。武漢東湖新技術開発区の管理委員会が全額出資する湖北長晟発展が26.54%を保有する筆頭株主で、国家集成電路産業投資基金(大基金)の第1期・第2期に加え、地方の国有資本や産業ファンドが名を連ねています。中国唯一の3D NAND一貫製造企業という位置付けが、この資本構成に反映されていると言えます。 キオクシアが2024年12月の上場から約1年半で時価総額を約30倍に伸ばした事実を踏まえれば、メモリ市況の上昇局面における新規上場が持つ資金調達力の大きさは明らかです。YMTCの上場が実現すれば、増産投資に必要な原資を国内資本市場から直接調達できる体制が整うことになります。 武漢第3工場と国産装置比率50%超 2028年に月産50万枚構想 YMTCは武漢に2つの12インチ工場を持ち、合計の月産能力は約20万枚です。第3工場はすでに建屋が完成して装置の搬入段階に入っており、2026年後半に稼働、2027年には月産5万枚まで引き上げる計画とされています。フル稼働時の設計能力は月産10万枚です。 拠点・段階 稼働時期 生産能力 備考 既存2工場(武漢第1・第2) 稼働中 月産約20万枚 エンティティリスト指定前に欧米製装置で構築 第3工場(武漢) 2026年後半稼働予定 2027年に月産5万枚 国産装置比率が50%超、設計能力は月産10万枚 第4・第5工場(計画) 時期未公表 各月産10万枚想定 資金調達完了後に着工とされる 2028年時点の構想 全工場フル稼働時 月産50万枚 世界シェア15%を目標に掲げる ※報道各社が伝えた関係者情報や調査会社の推計に基づく計画値であり、YMTCが公表した確定値ではありません 注目すべきは装置の調達構造です。第3工場では搬入装置の50%超を中国国内サプライヤーから調達しており、3D NANDの垂直積層に用いるエッチング装置なども含まれます。中国の工場における国産装置比率は一般に15〜30%程度とされるなか、大規模メモリ工場でこの水準を超えたのは初めてとされています。 YMTCは2022年12月に米商務省のエンティティリストに指定され、EUVや先端DUV露光装置などへのアクセスを制限されており、その制約への対応として国内調達を進めてきた経緯があります。 キオクシアは筆頭株主が交代 SKハイニックスの転換社債という変数 一方の日本側では資本構造の変化が進んでいます。キオクシアホールディングスは8月10日、東芝の保有株一部売却により、ベインキャピタルが設立したSPCであるBCPE Pangea Cayman 2が議決権比率で東芝を上回り、筆頭株主になったと発表しました。SPC2の保有比率は14.19%、東芝は14.12%です。 このSPC2には、NAND市場で直接競合するSKハイニックスが1290億円の転換社債(CB)の形で出資しています。同社はCBを株式に転換すれば議決権の大半を確保できる権利を持つとされますが、転換には各国競争当局の承認が必要で、2028年までは議決権を15%未満に抑える制限も課されています。 上場企業において競合他社が筆頭株主の議決権をこうした形で握る構造は異例であり、キオクシア自身も利益相反リスクとして開示しています。 今後の展望 YMTCが「次のキオクシア」となり得るかを判断する軸は、少なくとも3つあります。第1に、コンシューマー中心の製品構成をサーバー向けeSSDへ転換できるかどうかです。現時点で同社は出荷量3位・金額5位にとどまっており、この乖離が縮まらない限り、規模の拡大は収益の拡大に結び付きません。 第2に、国産装置での歩留まりと積層技術の追随です。現行のXtacking 4.0は約270層で、SKハイニックスの321層やサムスンの286層に対して技術的な遅れがあるとされます。第3に、地政学的な制約です。米議会では同盟国のサプライチェーンからも中国製メモリを排除する案が議論されており、輸出規制の動向は同社の海外展開の上限を規定します。 供給不足が2027年後半にかけて緩和へ向かうとの予測が広がるなか、増産投資の回収局面と市況の反転局面が重なる可能性があります。数量拡大を急ぐYMTCと単価と製品構成で稼ぐキオクシアという対照的な戦略のどちらが優位に立つかは、次のダウンサイクルで判明することになりそうです。 [ad] [no_toc]

ニュース
2026/08/13利回り17%の裏で1060万ドルの現金流出|TON保有企業の内実
TONブロックチェーンのトークンを保有するTONストラテジーが、第2四半期の年換算の粗ステーキング利回りは17%だったと報告しました。 一方で同じ提出書類からは、トークン建ての収益と営業キャッシュフローの間にずれがあることも明らかになっています。同四半期には943万8177Gram(旧トンコイン)を受け取り、1500万ドルを超えるステーキング収益を計上しました。 継続事業の税引前利益は8350万ドルでしたが、その大半はデジタル資産の公正価値が8280万ドル増えたことによるもので営業利益は47万9000ドルにとどまりました。2026年上半期の継続事業は営業活動で1060万ドルの現金を使っており、キャッシュフロー計算書では純利益から非現金のGram対価約1900万ドルが差し引かれています。6月末の現金と拘束性現金は約2900万ドルで、無借金と説明されています。 報酬が増えた要因として、同社は4月の「Catchain 2.0」アップグレードを挙げています。TONのメインネットのブロック生成間隔が約2.5秒から約400ミリ秒へ短縮され、1秒あたりのブロック数がおよそ6.25倍になりました。TONはブロックごとに生成報酬を定めているため、生成が速くなればバリデータへの発行量も増える仕組みです。ただしプロトコルの設定やステーク量、価格次第で結果は変わります。 6月30日時点の保有量は2億3050万Gramで、うち2億2990万Gramがステーキングされています。同社は8月4日時点のTonStatのデータを引用し、これが供給量の約4.4%、ステーキング済みGram全体の約35%にあたるとしています。保管とステーキングはBitGoとBlockchain.comが専用プールを通じて担当しています。 なお17%の利回りは1四半期を年換算した粗利回りで、株主の純リターンではない点に留意が必要です。継続的な現金創出には、報酬の価値維持が前提となりそうです。 [ad] [no_toc] 記事ソース:資料(1)(2)

ニュース
2026/08/13CFTC委員長「CLARITY法の成否によらず」|仮想通貨規則を最終化へ
米商品先物取引委員会(CFTC)のマイケル・セリグ委員長が8月4日、仮想通貨に関する規則案の準備が整っており、市場構造法案「CLARITY法」の成否にかかわらず現政権のうちに最終化する方針を示しました。米証券取引委員会(SEC)のヘスター・パース委員も、議会が動かなくても意味のある規則制定を続けられるとの考えを示しています。 議会側の状況は不透明です。上院は8月の休会前にCLARITY法を処理せず、ジョン・スーン院内総務が審議入りの動議に討論終結を申し立てたため、9月15日前後の採決が想定されています。可決には60票が必要です。下院は昨年7月に294対134で独自案を可決していますが、法律の成立には至っていません。 当局はすでに一定の枠組みを整えつつあります。SECとCFTCは3月、多くの仮想通貨自体は証券に当たらないとする共同解釈と、ステーキングやマイニング、ラッピング、エアドロップを対象とする分類を示しました。CFTCは5月に米国初のビットコイン無期限先物を承認し、レバレッジ取引や取引所の登録区分に関する規則づくりも指示しています。SECは8月14日の会合で一部の仮想通貨投資契約向けの募集制度の提案を検討する予定です。 ただし当局の措置は永続的ではありません。スタッフ声明は撤回や失効が容易で、解釈も見直しの余地があります。正式な規則であれば覆すのに同じ手続きが必要になりますが、法律ほどの安定性は持ちません。ビットコインは商品としての扱いが確立しており相対的に影響は限られる一方、トークン発行体や取引所、DeFiは法的リスクの割引を抱えたままとなりそうです。 [ad] [no_toc] 記事ソース:資料















