全BTCの3%を握るブラックロック、初の2400兆円規模に到達
Crypto Times 編集部

世界最大の資産運用会社ブラックロックが発表した2026年4〜6月期決算で6月末時点の運用資産は15兆3446億ドル(約2400兆円)となり、初めて15兆ドルを超えました。四半期で1917億ドルの資金が純流入し、純利益は前年同期比20%増の19億1400万ドルでした。流入の中心は株式や債券といった伝統資産のファンドですが、2024年に参入した仮想通貨ETFも同社の商品序列で上位に定着しつつあります。
決算を受けて同社株は15日の米国市場で一時8%高まで買われています。ラリー・フィンクCEOは「iシェアーズ」ブランドのETF残高が6兆ドルを超え、およそ3年で倍増したと説明しました。
BlackRock stock price by TradingView
ビットコインETF、488本中19位で金の8割規模に
iシェアーズが公表する米国上場ETFの一覧(7月15日時点)を集計すると、ビットコインETF「IBIT」の純資産は475億7000万ドルで純資産データのある全488本のうち19位に入ります。同ブランドの金ETF「iシェアーズ・ゴールド・トラスト(IAU)」(603億ドル・14位)の約8割に相当し、2024年1月の上場から2年半での到達です。
資金の集まり方は競合と一線を画しています。SoSoValueのデータによると、IBITの累計純流入は602億ドルに達し、米国のビットコイン現物ETF全体の純資産約780億ドルのうち約6割を単独で占めます。保有するビットコインは全供給量の3.66%に相当します。同時期に現物型へ転換したグレースケールの「GBTC」が累計273億ドルの流出超過となる一方で、資金がIBITへ一極集中した構図です。

米ビットコインETFのデータ|画像引用元:SoSoValue
商品の裾野も広がっています。イーサリアム版「ETHA」は純資産53億8000万ドルでETH供給量の2.32%を保有するほか、今年はステーキング報酬型「ETHB」の取引を開始し、6月にはオプション料を毎月分配するカバードコール型「BITA」も上場させました。フィンク氏は3月の株主書簡で仮想通貨事業の収益を5年以内に年5億ドル規模へ引き上げる目標を掲げており、手数料率0.25%を現在の残高に当てはめた単純計算ではIBITとETHAの2本だけで年約1億3000万ドルの手数料収入となります。
一方で残高は相場変動の影響を免れていません。年初来のビットコイン下落により、IBITの基準価額リターンはマイナス33%(iシェアーズ公表値、7月15日時点)です。6月には米ビットコインETF全体で上場来最悪となる月間45億ドルの流出(うちIBITが35億5000万ドル)を記録しました。それでも累計の純流入はプラス圏を大きく保っています。
日本は改正金商法が成立、ETFの東証上場は数年以内か
日本でもこうした仮想通貨ETFを迎え入れる制度が整い始めました。仮想通貨を「金融商品」と位置づける金融商品取引法などの改正法が7月15日の参議院本会議で可決・成立し、国内でETFの組成を阻んできた制度上のハードルが外れました。片山さつき財務・金融担当相は10日に「解禁する方向で検討を進めたい」と表明しており、早ければ施行初年度の2027年中に東京証券取引所へ上場するとの見通しも一部で示されています。
税制面でも改正金商法の施行と歩調を合わせる形で最高55%の総合課税から税率20%の申告分離課税へ改める税制改正が見込まれており、適用は施行時期に連動して2027年度施行なら2028年からとなる見通しです。野村ホールディングスやSBIホールディングス傘下の運用会社が組成の検討に入ったと報じられているほか、SBIは7月8日に機関投資家向け仮想通貨取引所の米EDX Marketsへリード出資し、15日には日本株ファンドのトークン化構想を発表するなど、デジタル資産分野の布石を相次いで打っています。
ビットコインの弱気相場が続く中でも、ブラックロックは商品ラインアップを増やし続けています。仮想通貨ETFが同社の「次の成長市場」から主力商品の一角へ変わった今、残る大きな空白だった日本市場も動き出しました。引き続き国内外の動向に注目が集まります。
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