仮想通貨の税逃れは困難に?EU・英国で新報告ルールが始動

2026/07/16・

よきょい

仮想通貨の税逃れは困難に?EU・英国で新報告ルールが始動
ct analysis

欧州連合(EU)や英国の仮想通貨プラットフォームを利用しているユーザーの2026年の取引が、すでに税務情報報告のために記録され始めています。EUの「DAC8」ルールと英国の暗号資産報告フレームワーク(CARF)は、いずれも2026年1月1日から適用が開始されました。報告の流れは、事業者が2026年中に情報を収集し、翌年に所管当局へ年次報告を提出し、場合によってはその当局が利用者の居住国へ情報を回送する、という3段階になります。

DAC8の下では、仮想通貨サービス提供者はEU居住者に関する報告対象取引のデータを収集します。英国の事業者はすべての利用者から本人確認情報を集める一方、年次報告に含めるのは一部の海外顧客のみとされています。HMRC(英歳入関税庁)のガイダンスによれば、対象となる英国事業者は全利用者の識別情報と英国および他のCARF参加国の利用者の取引データを収集し、そこには税務上の居住地や納税者番号が含まれ得るとのことです。



報告先を決めるのは事業者の法人所在地です。DAC8の対象となるEU事業者は自国当局へ、英国事業者はHMRCへ提出します。その後の流れは利用者の居住地次第で、DAC8ではEU域内の他国の居住者に関する報告が居住国当局へ回送されます。英国から国外への情報交換は相手国が英国と有効な取り決めを結び、かつ英国の報告対象法域リストに掲載されていることが条件となります。

英国の事業者は2026年1〜12月分について、2027年1月1日から5月31日までに初回報告を提出する必要があります。EU当局が非居住者分の2026年情報を交換する共通期限は2027年9月30日とされています。

ただし、当局へ届く報告は事業者の元データより圧縮されたものになります。DAC8が求めるのは、報告対象資産と取引区分ごとの年間金額や数量、件数といった集計値であり、取得原価や損益、納税額は計算されません。他の取引所や個人ウォレットでの活動も抜け落ちる可能性があります。

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