歴史的なBTC(ビットコイン)のトランザクション8選

歴史的なBTC(ビットコイン)のトランザクション8選

今更ビットコインのトランザクションと聞いて驚く方はいないでしょうし、仮想通貨に投資した経験のある方であれば、一度はご自身でもトランザクションを生成した経験がある事でしょう。ビットコインのトランザクションは何一つ特別な事はなく、毎日30万件ほどがBTCとBCHのネットワーク上で生成されています

しかし、時にはたった一つのトランザクションが歴史的に大きな意味を持つ事になります。今回の記事で紹介するトランザクションは公開されたレジャー(台帳)によって不滅にされており、公衆によって神話化されているため、どのブロックチェーンエクスプローラーでも見る事ができるでしょう。

ビットコインの歴史はブロックチェーン上で始まった

全てのビットコイントランザクションはマイナーからしてみれば、等しく同じものにすぎません。十分な手数料が添付されていれば、送金者と受取人の身元や送金額など対して重要ではありません。

現在までに3.7億件ほどのトランザクションが生成されていますが、今回紹介する8のトランザクションは実に全体の0.000000021%にしか過ぎません。しかし、この8つのトランザクションはビットコインの歴史が詰まっていると言っても過言ではないほどに重要となっています。

最初のビットコイントランザクション

まずは、最初のトランザクションからです。このトランザクションは二人の間で行われた送金で、サトシナカモトが送金した唯一のトランザクションとしても知られています。

このトランザクションは2009年1月12日に生成されており、サトシナカモトがブロック170の時点で、50BTCをHal Finneyという人物に送ったという内容になっています。このトランザクションの手数料は0BTCとなっています。

最初にビットコインが法定通貨に交換された際のトランザクション

最初にビットコインが法定通貨に交換されたのは2009年10月12日の事でした。FinnishのデベロッパーだったMartti Malmiは5,050BTCを5.02ドルに交換します。この際、交換した米ドルはPaypalアカウントを通して受け取ったそうです。

送られたビットコインの枚数は当時、マイニングでしか入手できなかったBTCに対応しており、Coinbaseの報酬が50BTCに設定されていたため、5,050BTCとなっています。

かの有名なビットコインでのピザ購入

Laszlo Hanyecz氏が10,000BTCでピザを購入したという話はとても有名で、仮想通貨ホルダーでなくとも知っているトランザクションとも言えるでしょう。このトランザクションは2010年5月22日に生成されており、ブロック57043で10,000.99BTCが送金されています。

0.99BTCはマイナーの手数料であり、キリの良い数字になったのは偶然だと言われています。当時は1バイトあたり4,191satsとなっていました。

Mt.GOXのメガトランザクション

クジラ(大型投資家)は自らが特定のビットコインアドレスを持っているという事を知らしめる際にマイクロトランザクションを生成します。この方法であれば、支払う金額は非常に少なく済みます。

しかし、Mt.GOXの元CEO、Mark Karpeles氏は別のアイディアを持っていました。彼は資産が自分の管理下にある事を証明するために、膨大な枚数のBTCを別のウォレットへと送金しました。

リークされたIRCのログによると、Karpelesは442,000BTCを送金するつもりでブロックチェーンの記録もそれを証明しています。2011年の6月23日に442,000BTCは一つのトランザクションで二つのアドレスへと送金されました。

このうちの一つは424,000BTCを送金しており、当時の最高送金金額を塗り替えました。しかし、同年の11月には550,000BTCを一度に送金しており、記録は再び更新されました。

モンスター級のトランザクション手数料

2013年のある日、Redditというオンライン掲示板でとあるユーザーが次のような質問を投稿しました。

 「トランザクション手数料を間違えて超高額に設定しちゃったんだけど、どうにかしてトランザクションが承認されるのを止める方法はない?」

フォーラムには何件かの回答が寄せられたようですが、トランザクションは5月16日に承認されました。内容としては、98BTCの送金に30BTCの手数料が設定されているというものでした。

しかし、最終的にはトランザクションを承認したマイニングプールがせめてもの慰めとして、7.5BTCを返金しています。

驚くべき事にこのトランザクション手数料は過去最高のものではなく、2013年8月には何者かが200BTCのトランザクション手数料を支払っていますが、こちらもマイニングプールによって返金に至っています。

また、2016年には0.0001BTCの送金に291BTCのトランザクション手数料という信じられないトランザクションが生成されています。

ビットコインと偽の暗殺

2013年3月31日、Silk Roadの元管理人Dread Pirate Roberts(DRP)はディープウェブの市場を抑えていた人物を暗殺するべく、1607BTCを「redandwhite」というユーザーに送金しています

暗殺は実際には行われなかったものの、当時の価格で15万ドル相当のトランザクションは生成されています。すでに32万以上の承認がされており、このトランザクションがロールバックされる事はありません。

アメリカ当局によるビットコインオークション

2014年7月1日、シルクロードから没収された30,000BTCはオークションの落札者、Tim Draperへと送られました。オークションは10個のブロックに別れていましたが、Draper氏はその全てを落札しています。

同氏は30,000BTCを1800万ドル(約20.5億円)ほどで落札しましたが、当時数百ドルで取引されていたBTCが今や数千ドルで取引されている事を考慮すると非常に賢い投資だったと言えるでしょう。

Bitstampを襲ったハッキング被害

ビットコイントランザクションの中にはハッキングに関連するものがいくつも存在します。中でも目立つのが2015年にBitstampから盗まれた約20,000BTCを送金したトランザクションです。これには最初の攻撃による3,100BTCの送金も含まれています。

当時のビットコインの価格は2009年から2015年の価格に比べて比較的高くなっており、ニュースの一面を飾るようなトランザクションはあまり発生しなくなっていました。しかし、実際にそれが起こった際にはニュースにする価値がありました。

そして、このトランザクションの2週間前には、Binanceが10万BTCを別のウォレットへと移動させていた事も話題になりました。

あなたにも思い出深いトランザクションはありますか?

今回紹介した8つのトランザクションはビットコインはもちろん、仮想通貨全体の歴史に大きな影響を与えたトランザクションです。しかし、この他にも歴史的な意味を持つトランザクションは多数存在しますし、一見何気ないトランザクションでもそれは誰かにとって特別な意味を持つのかもしれません。

僕もいまだに初めてビットコイントランザクションを生成した時の事を覚えています。マイナーや他の投資家からみればなんてことないトランザクションのうちの一つですが、僕の仮想通貨ライフがそこから始まったと思うと感慨深いです。

ブロックチェーンはネットワークが維持される限りトランザクションを検索する事ができるので、自分の思い出深いトランザクションを作っておくのも良いかもしれませんね。

記事ソース: Bitcoin.com

ニュース/解説記事

Enable Notifications OK No thanks