上がっているのに人が戻らない|ビットコイン8月24%高騰の実態
よきょい

ビットコインは8月を2017年以来の強さで終えようとしています。8月31日時点で7万8,000ドル台、月間の上昇率は24%超。ジャクソンホールでのタカ派発言と中東情勢という二つの逆風を受けながら、月間の上げをほぼ守り切りました。ただし、この上昇を支えている土台は例年より薄く見えます。
Bitcoin price by TradingView
最も分かりやすいのが現物出来高です。Binanceの月間現物出来高は約440億ドルで、前回の高値圏だった2025年10月の1,980億ドルから大きく減りました。Gateは534億ドルから140億ドルへ、Bybitは412億ドルから174億ドルへ。3取引所平均でおよそ7割の減少です。CryptoQuantのデータでは、取引所の出来高は2023年9月以来の水準にとどまっています。
上がっているのに、人が戻っていない
資金の出入りにも変化が出ました。米現物ビットコインETFは9営業日で約30億4,000万ドルの連続流入を記録した後、8月28日に2億190万ドルの純流出となり、連続記録が途切れました。デリバティブ側は強気で、オプションのスキューは2025年10月以来初めてコール優位に転じ、9月物の予想変動率は33.8%から41.1%へ上昇した後38.5%へ落ち着きました。強気は先物とオプションが先行し現物が追いついていない形です。
マクロ環境も追い風とは言い難い状況でした。ウォーシュFRB議長がインフレ抑制の進展停滞を指摘したことで、9月会合での0.25%利上げの市場織り込みは60%まで上昇。米イラン間の応酬でブレント原油は91ドル前後まで上げ、インフレ再燃の材料が加わりました。それでも下げなかったこと自体は、市場の内部構造が変わった可能性を示します。
当面の分岐点は明確です。上は7万8000〜8万2000ドルの抵抗帯、下は7万7,000ドル前後の支持。ただし価格がこの帯を抜けても出来高が伴わなければ確度は上がりません。次の一段が本物かどうかは、ここまで欠けていた現物の参加が戻るかどうかで見極めることになりそうです。
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