BTCマイニング企業が1兆円のAI契約、相手は「謎の巨大テック」
よきょい

米ビットコインマイニング企業CleanSparkが、大型のAIインフラ賃貸契約を締結しました。同社はジョージア州サンダースビルのキャンパスにおいて175MWの重要IT負荷を対象とする20年間のトリプルネット・リース契約を結び、7月14日にForm 8-Kで開示しました。初期契約期間の契約価値は約66億ドル(約1兆500億円)、平均年間営業純利益(NOI)への寄与は約3億3,000万ドルと同社は見積もっています。
ただし建設資金の手当ては明らかになっていません。CleanSparkが示した1MWあたり1,000万〜1,200万ドルという地主側プロジェクト費用の見積もりから逆算すると、建設費は17億5,000万〜21億ドル規模になります。これは同社が3月31日時点で報告した現金2億6,030万ドルと、自社定義によるビットコイン「HODL価値」9億2,520万ドルを合算しても上回る水準です。
今回の発表では、貸し手やコミット済み融資額、価格条件、スポンサー出資、資金引き出しのスケジュールはいずれも示されていません。
賃借人は「投資適格の上位に位置するグローバル・テクノロジー企業」とだけ説明され、社名は明かされていません。契約は20年の初期期間に加え、5年の延長オプションが2回付いており、両方が行使された場合の契約価値は最大116億ドルに達するとされています。物件引き渡しは2027年第4四半期から段階的に始まる見込みですが、全体の完成時期や賃料開始スケジュールは開示されていません。
資金調達の方法によって、リスクの所在は大きく変わることになります。テナントの信用力を裏付けとしたプロジェクトファイナンスであれば負担は分散されますが、社債発行や新株発行、ビットコイン担保借り入れに頼る場合は、レバレッジ上昇や希薄化、担保リスクが株主側へ移ることになります。8-Kは、資金調達や建設、引き渡しのマイルストーンを満たせない場合、賃料の減額や契約解除につながり得ると記しています。
66億ドルという数字が実現するかどうかは、今後開示される資本条件と2027年第4四半期までの進捗が左右しそうです。
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