メタプラネットがBitcoin Asia 2026登壇、未来を語る

2026/09/01・

よきょい

メタプラネットがBitcoin Asia 2026登壇、未来を語る
ct analysis

8月28日に香港で開かれたBitcoin Asia 2026でメタプラネットの戦略が改めて語られました。同社の保有量は2026年6月30日時点で43,000BTC。アジアの上場企業では最大です。日本では個人が直接売買した利益に最大55%の税率がかかる一方、株式を通じた売買なら約20%で済む。この税率差を埋める手段として支持を集めたと、同社のサイモン・ゲロヴィッチ氏が説明しました。

足元の数字は楽観だけを許しません。第2四半期に2,823BTC(約358億9,000万円)を取得し、累計取得額は約6,590億円、平均取得単価は約1,530万円。8月13日発表の2026年12月期中間決算では、営業外損益に1,842億9,700万円のビットコイン評価損を計上し、中間純損益は1,827億7,400万円の赤字となりました。本業側の売上高は49億4,400万円(前年同期比133.7%増)、営業利益は33億3,100万円です。

追い風だった税率差には期限がある

問題は同社の強みの一つが制度に依存している点です。令和8年度税制改正大綱の方針どおりに個人の仮想通貨譲渡益へ20%の申告分離課税が導入されれば、株式経由で保有する税制上の優位は縮みます。適用は2028年1月以降の取引と見込まれており、猶予は2年ほどしかありません。



同社もそこで止まってはいません。6月12日にはSiiibo証券の全株式を21億円で取得し、メタプラネット証券へ商号変更する方針を発表しました。第一種金融商品取引業の登録と社債の販売基盤を取り込み、ビットコイン連動型の金融商品を組成する「Project Nova」の第一歩という位置づけです。米ナスダック上場企業への出資では自社財務から2,100BTCと250万ドルを充て、2026年第4四半期の完了を見込んでいます。

指数から外れるという別の逆風

もう一つの変化は市場インフラ側から来ています。JPX総研は4月3日、仮想通貨を大量に保有し始めた企業について、当分の間TOPIXなどの構成銘柄への新規追加を見送る方針を示しました。上場適格性の審査についても、事業を大きく転換した企業の扱いを見直す議論が続いています。指数連動の資金が入りにくくなれば、株価は指数需給ではなく中身で評価されることになります。

整理すると、追い風だった税率差は2028年に縮み指数からの資金流入も細る。残るのは保有ビットコインの評価額と、証券子会社を通じた手数料・利回りビジネスが実際に稼げるかどうかです。株価は2026年1月の639円から7月に192円まで下げ、8月下旬に250円台へ戻しました。次の1年はビットコイン価格そのものよりも事業の中身が問われる局面になりそうです。

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