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2026/08/14キオクシア株が一時8.6%高|サンディスク急伸でメモリ株に買いか
キオクシアホールディングスの株価が8月14日の東京市場で大きく上昇し、一時前日比8.64%高の5万6,280円を付けました。前日13日の米国市場でフラッシュメモリーを共同開発する米サンディスクが13%高と急伸した流れを引き継いだ可能性があります。買い一巡後は上げ幅を縮め、午後2時半時点では3%高の5万3,000円台で推移しています。 [caption id="attachment_170140" align="aligncenter" width="570"] キオクシアホールディングス株価チャート|画像引用元:Tradingview[/caption] 日本経済新聞によると、サンディスク株急伸のきっかけは13日に開かれた投資家向け説明会です。同社は2028年6月期から2030年6月期にかけて10%台半ばから後半の売上高成長が続くとの見通しを示し、大規模クラウド事業者との長期供給契約により需要と生産計画を整合させやすくなると説明しました。 特別項目を除く売上高総利益率は80%前後、営業利益率は75%前後を維持すると予想しています。この見通しを受けてメモリー市況の変動懸念が和らぎ、13日の米市場ではマイクロン・テクノロジーやSKハイニックスにも買いが広がったとしています。 キオクシア自身の業績も市況の追い風を受けています。7月31日発表の2026年4-6月期決算では純利益が前年同期の46倍となる8,421億円に達し、2027年まで需要が供給を上回る状況が続くとの見通しを示していました。同時に1株を3株にする株式分割と8,000億円の自社株買いも発表しています。 好決算でも下げ続けた株価に転機か もっとも、株価はこの好決算に素直に反応してきませんでした。決算発表時点の株価は昨年の高値から65%下落した水準にあり、保有資産の価値に対して株価の下落が止まらない状況と国内での注目度から「メタプラネット化」としてなぞらえる指摘もあります。 連想買いの起点となったサンディスクも8月上旬には予想を上回る決算を出しながら売られる場面があり、メモリー関連株には業績と株価が逆行する展開が続いていました。 今回は業績の実績値ではなく、複数年にわたる成長見通しが評価されて買いが波及した点がこれまでと異なります。供給側では中国YMTCが評価額7兆円規模のIPOを計画するなど競争環境の変化も進んでおり、メモリー不足の長さを巡る見方が株価の方向を左右する構図が続きそうです。 [ad] 記事ソース:Tradingview、日本経済新聞

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2026/08/13三菱UFJ、国債取引を即時決済へ|ブロックチェーンで実証開始
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)と三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ銀行の4社は日本国債(JGB)のレポ取引をブロックチェーン上で行う実証実験の協業を開始すると発表しました。基盤には機関投資家向け金融に特化したブロックチェーン「Canton Network」を採用し、開発元の米Digital Asset社とデジタルアセット基盤を手がけるProgmat社が参画します。24時間365日のリアルタイム決済で機関投資家の資金・資本効率を高める狙いです。 レポ取引は国債などの債券を担保に短期の資金を貸し借りする取引です。実証では国債の帳簿であるJGB振替口座簿とブロックチェーンを同期させ、トークン化預金やステーブルコインといったデジタルマネーで即時に決済する仕組みを検証します。 海外では流通市場の取引をブロックチェーンに載せる動きが加速しており、米国債では取引当日に完結する日中レポ取引の商用サービスがすでに稼働しています。日本国債を扱う国内最大の金融グループであるMUFGは国内外の金融機関とも連携して社会実装を目指す方針です。日本経済新聞は早ければ2027年度の開始を目指し、2027〜29年度中の商用化を視野に入れていると報じています。 決済手段のステーブルコインも年度内に実取引へ 決済に使うデジタルマネー側の準備も進んでいます。MUFGは6月、メガバンク3行による共同発行ステーブルコインの実取引を2026年度中に開始し、検討を進める協議会を設置すると発表していました。規制面でも金融庁が8月7日付で「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設して監督体制を再編したほか、円建てステーブルコインではJPYC発行元が累計60億円を調達するなど、発行体の裾野も広がりつつあります。 国債のオンチェーン化に向けた業界の枠組みづくりも動いています。今年5月にはProgmatが事務局となり、日本国債のブロックチェーン上での発行・流通を検討する業界横断の組織が発足し、メガバンクや証券、保険会社が参加しました。日本経済新聞によると今回の実証はこの共同枠組みとは別にMUFGが単独で進めるものとされています。海外ではリップルとJPモルガンの実証でトークン化米国債の5秒での償還が示されるなど実績が先行するなか、国内でも最大手グループの参入により、国債決済と円建てデジタルマネーの接続が実証段階に入った形です。 [ad] 記事ソース:PR TIMES、日本経済新聞

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2026/08/13XRPの売り圧力、5月以来の強さに
XRP(リップル)の売り圧力の強さを示すデータが世界最大手の取引所であるバイナンスで観測されています。CryptoQuantの投稿された内容によると、バイナンスのデリバティブ市場におけるXRPのテイカー買い売り比率は約0.86まで低下し、5月以来の低水準となりました。XRPの価格は約1.00ドルと節目を巡る攻防が続いています。 XRP price by TradingView テイカー買い売り比率は、成行注文で約定した買いと売りの出来高の比率を示す指標です。1を下回る状態はトレーダーが即時に執行する売り注文の量が買い注文を上回っていることを意味します。アナリストによると、この比率は最近の期間の大半で1を下回ったまま推移しており、一時的に1を回復する場面はあったものの持続的な流れにはなりませんでした。価格も数カ月前の高値から下落を続けており、現物・投機の両面で需要の弱さがうかがえるとしています。 [caption id="attachment_170033" align="aligncenter" width="598"] 画像引用元:CryptoQuant[/caption] 一方で同アナリストは、比率が低いことが下落継続を意味するわけではなく、買い手と売り手の間の一時的な流動性の不均衡を映したものだと整理しています。そのうえで出来高の増加や建玉の減少と重なって比率の低下が続けば下押し圧力が強まる可能性がある一方、比率が1超へ持続的に戻り、価格改善と買い出来高の増加を伴えば、需要回復の初期サインになり得るとの見方を示しました。 積み上がったレバレッジと重い戻り売り 売り圧力の背景には、XRP市場の構造的な重さが指摘されてきました。8月上旬時点のCoinGlassの集計では、XRPのデリバティブ建玉は約23億6,000万ドルと24時間の現物出来高の6倍超に達しており、現物の買い需要に対してレバレッジポジションが大きい状態でした。バイナンスのステーブルコイン証拠金のXRP建玉も7月31日時点で約1億8,600万ドルと、2025年4月以来の低水準まで細っていました。 保有者の損益状況も売りが出やすい構図を示していました。7月中旬時点のGlassnodeのデータでは、6〜12カ月前にXRPを購入した保有層の平均取得価格は約2.22ドルと当時の価格1.11ドルの2倍で、保有者全体の実現価格も1.36ドルと市場価格を大きく上回っていました。価格が1ドル前後まで下げた現在、この差はさらに開いた計算になり、戻り局面では含み損を抱えた保有者の売りが出やすい状態が続いているとみられます。 もっとも、機関投資家向けの資金の流れには異なる動きもありました。8月初旬の週間集計ではアルトコインETFの中でXRPが資金流入の首位に立っており、デリバティブ市場の売り優勢と現物ETFへの流入が併存する形です。テイカー買い売り比率が1を回復できるかが当面のセンチメントを測る手がかりになりそうです。 [ad] 記事ソース:CryptoQuant

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2026/08/13Bybitは日本で使えるか。2026年の可否と出金・税金|金融庁の無登録警告
2026年7月、Bybitに残っていた日本居住者の未決済ポジションが一斉に強制決済されました。同社はその2日後「日本における是正措置の完了」を告知しました。 日本語のサイトも日本語の告知もいまなお動いています。それでも日本居住者にできるのは資産の変換と出金だけです。 判断の中心はこの取引所を使うかどうかではなく、口座に残った資産をどこへ引き揚げ、過去の損益をどう申告するかに移りました。 Bybitは日本人が使えるのか|2026年8月時点の可否 日本居住者と判定されたアカウントでは、新規の取引も入金もできません。残っているのはBTC・ETH・USDCへの暗号資産どうしの変換と、暗号資産および法定通貨の出金だけです。 [caption id="attachment_169641" align="aligncenter" width="701"] 2026年8月時点で日本居住者のBybit口座に残っている操作と利用できない機能を左右に並べた比較図[/caption] 居住者かどうかの判定に使われるのは日本発行の本人確認書類、日本の住所証明書、日本のIPアドレスのいずれかです。既存口座の扱いは、国籍ではなくこの3つのいずれかに該当するかで決まります。 Bybitはどこの国の取引所なのか 運営会社はBybit Fintech Limited(日本語では「バイビット」とも表記されます)、代表者はBen Zhou氏です。 金融庁が2024年11月に公表した警告資料では所在地が「ドバイ(2023年より)」と記載されており、2023年3月の公表時点ではシンガポールと記載されていました。日本の資金決済法にもとづく暗号資産交換業の登録は、どの時点でも受けていません。 サービス終了までに何が起きたのか 日本居住者向けの縮小は、およそ1年9か月かけて段階的に進みました。 日付 できごと 2025年10月31日 日本居住者・日本国籍者からの新規アカウント登録の受付を停止(報道ベース。Bybit公式は「2025年10月以降」の是正プロセスと記載) 2025年12月22日 日本居住者向けサービスの提供終了と段階的な口座制限を公式発表 2026年1月22日 本人確認レベル2(住所証明)の期限。未完了は日本居住者とみなす 2026年3月23日 口座がクローズオンリーへ移行。新規のポジション構築・追加が不可に 2026年7月22日 未決済ポジションを強制決済、カードサービスを停止 2026年7月24日 「日本における是正措置の完了」を公表 「いつまで使えるのか」という問いはすでに答えが出ています。取引の窓は2026年3月23日に閉じ、7月22日にポジションの清算まで終わりました。 金融庁がBybitに出した3度の警告と根拠条文 金融庁はこの運営会社に対し、2021年5月28日・2023年3月31日・2024年11月28日の3度にわたって警告書を発出し、社名を公表してきました。 根拠は資金決済に関する法律の第63条の2で「暗号資産交換業は、内閣総理大臣の登録を受けた者でなければ、行ってはならない」と定めた条文です。 発出日 発出機関 根拠法 指摘された行為 2021年5月28日 金融庁 資金決済法 インターネットを通じ、日本居住者を相手方として暗号資産交換業を行っていたもの 2021年6月25日 関東財務局 金融商品取引法 インターネットを通じて店頭デリバティブ取引の勧誘を行っていたもの 2023年3月31日 金融庁 資金決済法 同上(暗号資産交換業) 2024年11月28日 金融庁 資金決済法 同上(暗号資産交換業) 2024年11月28日の警告は、KuCoin、bitcastle LLC、MEXC Global、Bitget Limitedにも同じ日に発出されています。海外の大手取引所がまとめて対象になった日でした。 関東財務局が扱ったのは、暗号資産の証拠金取引をデリバティブ取引として見る側面です。同局は外国為替証拠金取引(FX取引)と暗号資産を用いた証拠金取引がいずれも金融商品取引法に規定されるデリバティブ取引にあたると明示しています。 金融庁の一覧には注記があり、掲載されているのは警告書を発出した時点で違反が確認できた者であって、必ずしも現在の無登録営業の状況を示すものではない、と書かれています。Bybitについては同社が日本向け提供の終了を公表済みで、掲載はその時点の記録として読むのが正確です。 同じ一覧には、名前を知られた海外取引所がいくつも並んでいます。 掲載されている主な海外取引所 運営元の表記 KuCoin KuCoin(代表者Johnny Lyu氏) MEXC Global MEXC Global Bitget Bitget Limited LBank LBank Exchange Binance Binance Holdings Limited bitcastle bitcastle LLC 日本人がBybitを使うこと自体は違法なのか 規制がかかるのは業者の側です。無登録での営業と勧誘が禁じられている一方、利用者個人が海外の取引所を使うこと自体を処罰する規定は、資金決済法にも金融商品取引法にもありません。 [caption id="attachment_169642" align="aligncenter" width="674"] 日本の規制が業者側にかかり利用者側には処罰規定も日本法上の保護も存在しないことを左右に整理した概念図[/caption] 金融審議会のワーキング・グループ報告(2025年12月10日)は、金商法上、外国証券業者が勧誘することなく本邦居住者からの注文を受けることは認められている、と整理しています。 そのうえで、暗号資産取引についても同様のルールを整備し、規制の適用関係を明確化することが適当だとしています。 ただし同じ報告は脚注で、外国の交換業者がどのような規制に服しているかは定かではないと断っています。日本法の下で与えられている利用者保護が及ばず、トラブルが生じた際の対応も困難になりうる、という指摘です。 違法ではないことと、守られることは、まったく別の話です。 日本語のサイトや日本語の告知が動いていることも登録の有無とは関係がありません。 同報告は外国の無登録業者が日本語のウェブサイト等により本邦居住者向けに勧誘している状況そのものを、課題として挙げています。 Bybitの出金|口座に資産が残っている人の実務 できるのはBTC・ETH・USDCへの変換と、暗号資産・法定通貨の出金です。ワンクリック購入、Bybitカード、P2P取引、現物、デリバティブ、資産運用、仕組商品は2026年3月23日にまとめて使えなくなり、コピートレードと取引ボットも同日に停止しました。 引き揚げ先は自分で鍵を管理するウォレットか国内の登録業者の口座になります。国内で暗号資産交換業の登録を受けているのは、2026年6月30日時点で26業者(関東財務局24・近畿財務局2)です。 金融庁は無登録業者との取引について、出金を拒まれたり法外な出金手数料を請求されたりする、それまで連絡が取れていたのに急に取れなくなる、といった事例を挙げて注意を促しています。 国内の登録業者と無登録の海外業者の利用者保護の差 手数料や取扱銘柄の数より大きく効いてくるのは資産が返ってこなくなったときに何が働くかです。日本の登録業者には分別管理・履行保証暗号資産・紛争解決機関との契約が法律で義務づけられており、無登録の海外業者にはそのいずれも適用されません。 [caption id="attachment_169644" align="aligncenter" width="705"] 国内の登録業者に義務づけられた分別管理・履行保証暗号資産・紛争解決機関・責任準備金の4層と、無登録の海外業者に残る事業者の裁量を対比した図[/caption] 項目 国内の登録業者 無登録の海外業者 登録 資金決済法第63条の2により内閣総理大臣の登録が必須 登録なし。金融庁が無登録業者として公表・警告 利用者財産の分別管理 第63条の11。金銭は信託会社等へ信託し、暗号資産は原則コールドウォレット等で分別管理して公認会計士または監査法人の定期監査を受ける 日本法上の分別管理義務も監査義務もなし 履行保証暗号資産 第63条の11の2。ホットウォレット等で預かる利用者資産と同じ種類・数量を自己の暗号資産として保有 同種の補填原資を持つ義務なし 紛争解決 第63条の12。指定暗号資産交換業務紛争解決機関との契約義務 日本の金融ADRの枠外 レバレッジ 暗号資産の証拠金取引は2倍まで Bybitの無期限契約(perp)は銘柄ごとの設定で、BTCUSDTは最大100倍、上場銘柄の多くは20〜25倍(2026年8月時点・日本居住者は利用不可) 個人向けレバレッジの2倍上限は2020年施行の規制で定着した水準です。海外業者が銘柄ごとに設定する高い倍率は魅力にも見えますが、その差は同時に証拠金が飛んだときに誰が責任を負うかという制度の差でもあります。 2025年2月の流出事件が示した補填の担保のなさ 2025年2月21日、Bybitから約15億ドル相当の暗号資産が流出しました。FBIは2025年2月26日の公表でこれを北朝鮮による窃取と特定し、その活動を「TraderTraitor」と呼んでいます。 Bybitは当時、顧客資産は1対1で裏付けられており損失を補填できると表明し、実際に出金は続きました。 補填されたという結果と補填を担保する制度があることは同じではありません。 国内の登録業者であれば分別管理と履行保証暗号資産が、改正後は責任準備金が制度として働きますが、無登録の海外業者では事業者の裁量と体力に委ねられます。 2026年の法改正で無登録業者の扱いはどう変わるのか 暗号資産を扱う法律の土台は資金決済法の枠から金融商品取引法の枠へ移されます。先に動くのは罰則です。 金融商品取引法上の無登録業に対する罰則は、5年以下の拘禁刑または500万円以下の罰金から10年以下の拘禁刑または1,000万円以下の罰金へ引き上げられます(併科あり)。この部分の施行日が2026年8月12日です。 [caption id="attachment_169643" align="aligncenter" width="713"] 2026年改正法の成立・公布・罰則引上げ施行・金商法への移管本体という4段階の日程を並べた年表[/caption] 改正法が成立したのは2026年7月15日、公布は7月23日です(令和8年法律第64号)。同じ8月12日から、無登録業は証券取引等監視委員会の犯則調査の対象にも加わります。 暗号資産を用いた証拠金取引は金融商品取引法のデリバティブ取引にあたるため、その無登録の勧誘はこの引き上げの射程に入ります。 一方、無登録で暗号資産交換業を行った場合の罰則は資金決済法第107条が定める3年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金のままです。この行為が10年・1,000万円の水準に移るのは、暗号資産の規制が金融商品取引法へ移管された後になります。 暗号資産交換業者という呼び名は「暗号資産取引業者」へ変わり、第一種金融商品取引業に相当する規制がかかります。情報公表規制の整備、インサイダー取引規制の創設、不正流出時の補償原資となる責任準備金の積立ても同じ法律に入りました。 移管の本体がいつ動き出すかは、公布から1年以内で政令が定める日とされ、2026年8月時点では決まっていません。 海外取引所で得た利益の税金|雑所得・総合課税・調書の扱い 日本の居住者であれば、取引した場所が海外の取引所でも課税されます。国税庁のFAQ(2025年12月改訂)は、暗号資産取引で生じた利益を原則として雑所得(その他雑所得)に区分するとしています。 項目 現行の扱い 根拠 所得区分 原則として雑所得(その他雑所得)。その年の暗号資産取引に係る収入金額が300万円超で、帳簿書類の保存があれば原則として事業所得 国税庁FAQ 2-2(2025年12月更新) 証拠金取引 申告分離課税の適用がなく、総合課税で申告 同FAQ 2-12 海外取引所での保有 国外財産調書ではなく財産債務調書の記載対象 同FAQ 7-3 外国為替証拠金取引(FX取引)が申告分離課税なのに対し、暗号資産の証拠金取引には適用がありません。Bybitで無期限契約を建てていた人ほど、この違いが税額に効いてきます。 2026年1月1日には、非居住者の暗号資産取引情報を各国・地域の税務当局が相互に提供する枠組み(日本版CARF)の報告制度が施行されました。枠組みが相互的である以上、日本居住者の海外取引所での取引情報が相手国から日本へ渡る経路もできます。 金融庁の令和8年度税制改正大綱(2025年12月)は暗号資産の譲渡所得を申告分離課税とし、税率20%、損失の繰越控除を3年間認める方向を示しました。 論点 2026年8月時点の状況 利益の所得区分 雑所得・総合課税で確定 証拠金取引の申告分離課税 適用なしで確定 日本版CARFの報告制度 施行済み。実際の情報交換は当局間の合意にもとづくため時期は未公表 申告分離課税への移行 大綱に方向が示された段階。施行日は改正金商法に連動し未確定 無登録の海外取引所での取引が分離課税に入るか 大綱の記述からは読み取れない まとめ Bybitの日本居住者向けサービスは2026年7月22日に終わり、口座に残るのは資産の変換と出金だけになりました。 判断が分かれるのは引き揚げ先で国内の登録業者に移すのか、自分で鍵を管理するウォレットに移すのかという選択が残ります。過去の損益は海外の取引所で得たものであっても雑所得として総合課税で申告する対象です。 2026年8月12日から罰則が上がるのは金商法上の無登録業者であって利用者ではありませんが、日本法の保護が及ばない場所に資産を置くことの意味はこの改正でむしろ重くなりました。 出典 金融庁「無登録で暗号資産交換業を行う者の名称等について(海外)」(2026年) 金融庁「無登録業者への警告書(Bybit Fintech Limited)」(2024年) 金融庁「暗号資産・電子決済手段関係(警告書発出一覧)」(2026年) 関東財務局「無登録で金融商品取引業等を行う者の名称等について」(2021年) e-Gov法令検索「資金決済に関する法律」(2026年) 金融庁「暗号資産交換業者登録一覧」(2026年) 金融庁「無登録業者との取引は要注意!!」(2026年) 金融庁 金融審議会ワーキング・グループ報告(2025年) 金融庁「金融商品取引法及び資金決済に関する法律の一部を改正する法律案 説明資料」(2026年) 金融庁「令和8年金商法等改正に係る政令の公布について」(2026年) 衆議院「議案審議経過情報 第221回国会 閣法第57号」(2026年) 金融庁「令和8年度税制改正大綱(金融庁関係主要項目)」(2025年) 国税庁「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(FAQ)」(2025年) 国税庁「非居住者に係る暗号資産等取引情報の自動的交換のための報告制度」(2026年) Bybit「日本居住のお客様向けサービス変更のお知らせ」(2026年) Bybit「日本における是正措置の完了について」(2026年) Bybit「Important Notice for Japanese Residents」(2025年) FBI IC3「North Korea Responsible for Bybit Hack」(2025年) Investing.com「Bybit、日本居住者の新規登録受付を停止」(2025年)

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2026/08/12BTCマイニング企業、AIへ転身進む|電力価値は10倍か
ビットコインのマイニング企業がAIインフラ・データセンター事業へ軸足を移す動きが広がっています。米資産運用大手ヴァンエックのデジタル資産調査責任者マシュー・シゲル氏はYoutube番組で、電力量あたりで比較するとAIコンピューティングはビットコインマイニングの約10倍の価値を生み出せると述べ、この価格差を捉える動きが業界転換の原動力になっていると解説しました。 シゲル氏によると、マイニング企業とAI企業は「電力を製品に変換して売る」という共通の構造を持っています。マイニング企業が電力から生み出すのはビットコインです。一方、生成AIの事業者は電力で膨大な計算処理を行い、文章などの出力を生成して利用量に応じた料金を得ています。同じ量の電力を投入した場合、AIサービスとして売る方がビットコインとして売るより約10倍の価値を生むというのがシゲル氏の分析で同氏はこの収益差を数年前から「裁定機会」として注目してきたといいます。 関連:ビットコインマイニングは終わるのか?採掘より電力が稼ぐ時代 資金調達の環境も変わりました。マイニング企業は従来、4年ごとの半減期で収益が半減する事業構造から借り入れが難しく、株式の希薄化を伴う増資に頼ってきました。一方、AI向けのGPU(画像処理半導体)は負債による調達が可能な資産として扱われており、資本コストの低下が株価を押し上げる要因になるとシゲル氏は指摘します。番組内では、AI開発企業アンソロピックがマイニング企業ライオットと90億ドル規模の契約を結んだことも話題に上りました。実際にこの種の大型契約は相次いでおり、米CleanSparkは7月、社名非公表の「投資適格の上位に位置するグローバル・テクノロジー企業」と初期契約価値約66億ドル・20年間のリース契約を締結しています。 マイニングは赤字でもAIは黒字、数字に表れる転換 業界全体の数字も転換を裏付けています。CoinSharesの集計では上場マイナーが公表したAI・高性能計算(HPC)関連契約は累計700億ドルを超え、2026年末には上場マイナーの収益の最大7割をAIが占めうると試算されています。背景にあるのはマイニング環境の悪化で、マイナーの日次収益は前年同期比で約4割減り、計算能力当たりの収益を示すハッシュプライスは1PH/s当たり日次約30ドルまで低下しました。 個社の決算にも構造転換は表れています。米Core Scientificの4-6月期は自社マイニング部門の売上総利益率がマイナス56%に沈む一方、AI向けに設備を提供するコロケーション事業は利益率59%と全社の利益を支えました。マイニング大手MARAも同期にマイニングしたビットコインの91%を売却し、AI向け発電施設の買収資金としてビットコイン担保で6億ドルを新規借入しています。マイニング企業が買い手ではなく売り手に回ったことでネットワークのハッシュレート(マイニングの計算能力)は記録的な長さで低下を続けています。 ただし、転換にはリスクも指摘されています。CoinSharesの推計では設備投資額はマイニングが1MW当たり70万〜100万ドルなのに対し、AI施設は800万〜1,500万ドルと桁が違い、長期かつ大きな資本拘束を伴います。ビットコイン価格やハッシュプライスが回復しても、20年規模の長期契約を抱えた企業にはマイニングに戻る自由度が乏しくなります。加えてニューヨーク州による大型データセンター建設の約1年停止やテキサス州での送電網接続審査の厳格化など、規制面の逆風も出始めており、目先の収益性と引き換えにどこまで選択肢を手放すかが問われる局面になっています。 関連:BTCマイナーのAI転換は本当に正解?戻れなくなるリスクとは [ad] 記事ソース:Milk Road

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2026/08/12米CPI前に2カ月ぶり高水準、バイナンスのBTC残高66.6万枚
大手仮想通貨取引所が保有するビットコインの残高に、取引所ごとの方向感の違いが表れています。オンチェーン分析プラットフォームCryptoQuantによると、バイナンスの準備高は8月11日時点で約66万6000BTCとなり、約65万9000BTCだった6月3日以来およそ2カ月ぶりの高水準に達しました。6月初旬との比較で約7000BTC、率にして1.1%の増加です。 増加率ではクラーケンがバイナンスを上回ります。同取引所の残高は約15万1000BTCと、6月5日時点の約14万2000BTCから約9000BTC増え、伸び率は6%を超えました。比較対象となった取引所の中では最も大きな増加率です。 一方で、すべての取引所が同じ方向に動いているわけではありません。ビットフィネックスは6月下旬からほぼ横ばいの約42万1400BTCで推移し、OKXは6月5日の約10万5000BTCから約10万3000BTCへ小幅に減少しました。CryptoQuantは、主要取引所のビットコイン残高が一方向に同調して動くのではなく、取引所ごとに異なる推移を見せていると指摘しています。 関連:BTC、6万9000ドル抜けなら8万4000ドルも|CPIが焦点 今夜の米CPI発表が焦点に 残高の動きが注目される背景には、米労働統計局が米東部時間8月12日午前8時30分(日本時間同日午後9時30分)に発表する7月の消費者物価指数(CPI)があります。バイナンスが2カ月超ぶりの高水準に達し、クラーケンが最大の増加率を記録するタイミングと重なったことで、取引所残高の分岐はCPI発表前後の重要な観察指標になっているとCryptoQuantは述べています。 ただし同社は、残高データだけでは背後にあるビットコインが売買・カストディ・内部移転のいずれを目的とするものかは判別できないとし、特定の方向性を読み取ることよりも残高の推移が分岐していること自体に意味があるとの見方を示しました。 ロイターの調査では7月のCPIは総合3.4%、コア2.5%と、いずれも6月から鈍化する見通しです。ビットコインは6万4000ドル付近で推移しており、CPIの結果が支持線の6万3000ドルを守るか試すかを左右するとみられています。 [ad] 記事ソース:CryptoQuant

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2026/08/10BTCC取引所、2026年7月のTradFi取引量が過去最高を記録!前月比3倍に急増
Press Release ※本記事はプレスリリース記事となります。サービスのご利用、お問い合わせは直接ご提供元にご連絡ください。 暗号資産取引所BTCCは本日、2026年7月のTradFi(従来型金融)取引量が過去最高を記録したと発表しました。取引高は6月の5億ドルから7月には15億ドル超へと拡大し、前月比3倍の急増となりました。 この成長を牽引したのはコモディティおよび株価指数商品に対する強い需要であり、中でも金(XAU)と米株テクノロジー100指数(TECH100)が同プラットフォーム上で最も活発に取引された銘柄となりました。金単体でもTradFi全取引量の半数以上を占めています。これらの数値はトレーダーの行動における広範な変化を示唆しており、暗号資産ネイティブなプラットフォームが従来型金融資産へアクセスし、急速に存在感を高めています。 こうした高まる需要に応えるため、BTCCはTradFi(従来型金融)関連の取扱銘柄を着実に拡充してきました。直近では、いずれも最大50倍のレバレッジで取引可能な「KOSPI指数」および「KRW/USD為替ペア」を新たに追加しました。さらに6月以降、新規トレーダーおよび経験豊富なトレーダーの双方にとっての参入障壁を下げるべく、すべてのTradFi取引ペアを対象とした手数料無料キャンペーンを展開しています。 この手数料無料キャンペーンは、プラットフォーム全体で取引コストの削減を目指す長期的かつ広範な取り組みの一環です。BTCCでは6月中旬以降、DOGEUSDT、RAVEUSDT、PIPPINUSDTなど一部の暗号資産ペアを対象に手数料無料キャンペーンを実施してきました。同キャンペーンは顕著な成果を上げており、1日あたりの平均取引量は開始前と比較して38%以上増加しました。なお、本キャンペーンの対象銘柄は毎月更新され、新たに暗号資産ペアが選定されます。 今後の見通しとして、BTCCは変化するユーザー需要に応えるべく、TradFi(従来型金融)関連の取扱銘柄の拡充を継続していく方針です。同取引所は、対象資産の幅を広げ、流動性をさらに深めるとともに、暗号資産と従来の金融資産との間における取引の摩擦を軽減することに注力していきます。 BTCCの「TradFi手数料無料キャンペーン」の詳細については、BTCC公式サイトをご覧ください。 BTCC取引所について 2011年に設立されたBTCCは、世界100カ国以上で1,100万人を超えるユーザーに利用されている暗号資産取引所です。アルゼンチンサッカー協会(AFA)の公式リージョナルパートナーを務め、NBAオールスターのジャレン・ジャクソン・ジュニアをグローバルブランドアンバサダーに迎えています。BTCCは、各国の規制基準を遵守しながら、ユーザーフレンドリーな体験の提供に注力し、安全でアクセシビリティの高い暗号資産取引サービスを提供しています。 BTCC取引所は、公式HPや公式LINEアカウント等から日本語でのお問い合わせに対応しております。また、定期的に各SNSにて相場情報、暗号資産のニュース、またキャンペーン情報などを更新しています。 BTCC取引所の最新情報は、公式SNSよりご確認ください。 免責事項 / リスク警告 仮想通貨(暗号資産)は高いリスクを伴い、投資資金の全額を失う可能性があります。価格変動が激しいため、取引を開始する前にご自身のリスク許容度を十分に検討してください。 【会社概要】 社名:BTCC取引所 設立:2011年 URL:https://www.btcc.com/ja-JP 上記プレスリリースに関するお問い合わせは、[email protected] までご連絡ください。 [no_toc]

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2026/08/07キオクシア、5万円台一時回復も2%安|株を抱える東芝は純利益30倍
7日の東京株式市場でキオクシアホールディングスの株価が続落しています。寄り付き直後に一時5万円台を回復する場面があったものの、その後は売りに押されて一時44,000円台まで下落。その後48,600円付近まで価格を戻したものの、前日比1,010円安(-2.07%)の47,730円で本日の終値をつけました。 [caption id="attachment_169673" align="aligncenter" width="580"] キオクシアホールディングス株価チャート|画像引用元:Tradingview[/caption] 同社は先月末、2027年3月期第1四半期として売上収益1兆7,671億円、Non-GAAP営業利益率75.0%という過去最高の決算を発表。あわせて普通株式1株を3株に分割する方針(基準日9月30日、効力発生10月1日)と、上限3,000万株・8,000億円の自社株買いを公表しました。自社株買いの取得期間は8月3日から10月30日までですでに買い付けは始まっている計算になります。 それでも株価は6月22日に付けた上場来高値112,700円と比べて6割近く低い水準にとどまったままです。過去最高の業績と大型還元という材料が出そろってなお、需給の改善が株価に表れていない状況が続いています。 東芝の純利益が30倍、押し上げたのはキオクシア株 東芝が7日に発表した2026年4〜6月期の連結純利益は4兆4,673億円で前年同期の30倍に膨らみました。押し上げたのは保有するキオクシア株の再評価益と売却益による6兆3,294億円の特別利益です。内訳は開示されていませんが大半は再評価益とされています。 評価の基準となったのはキオクシア株の6月30日終値89,680円です。3月31日の19,080円から3カ月で4.7倍に急騰したため、東芝は保有株の評価額を大幅に引き上げました。AI需要を背景としたメモリ株の急騰が、そのまま保有企業の最終損益に流れ込んだ格好です。 ただし、この構図は反転もします。7日のキオクシア株の終値は47,730円で、評価の基準となった6月30日終値からほぼ半値の水準です。このまま9月末を迎えれば、7〜9月期には逆に再評価損を計上する可能性があります。東芝は3月末時点でキオクシア株の17.59%を保有していましたが、その後も段階的に売却を進め、7月15日時点では15.1%まで比率を下げています。 [ad] 記事ソース:日本経済新聞

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2026/08/07米仮想通貨重要法案の採決、9月へ先送り|予測市場の成立確率は14%に
米国の仮想通貨の市場構造を定める「CLARITY法案」の採決が8月の休会明けとなる9月まで延期されることが明らかになりました。予測市場Polymarketで年内の成立を問う市場は14%まで低下しています。 上院のジョン・スーン院内総務(共和党)は民主党が採決に強く反対していると述べたうえで法案の共同提案者であるルミス上院議員らと連携し、休み明けの最優先事項として採決を行う予定だと語りました。上院は金曜日から1カ月間の休会に入り、9月中旬に戻る日程です。報道によると、民主党は11月の中間選挙を控えた政治的影響や仮想通貨業界の影響力拡大を懸念して採決に消極的だったとされています。 討論終結に必要な60票を確保するには民主党の支持が不可欠ですが、共和党内の支持も揺らいでいる状態です。上院を通過した場合は下院での再採決を経てトランプ大統領の署名へと進みます。 最大の障害は倫理条項 複数の対立点のうち、現在の最大の障害となっているのが倫理条項です。ティリス上院議員(共和党)とガジェゴ上院議員(民主党)は先週、トランプ大統領や連邦政府高官に対しデジタル資産企業の所有権からの投資撤退を義務付ける超党派の対案をホワイトハウスに提出しました。トランプ氏が息子たちと立ち上げたWorld Liberty Financialからの撤退を迫られる可能性も一部で指摘されています。 争点となっているのが執行の担い手です。対案には司法省が倫理要件を執行しない場合に州司法長官が司法省を提訴できる権限が含まれています。このほか、預入資金に利息がつく「ステーブルコインの報酬」の規制方法をめぐる仮想通貨業界と銀行業界の対立や違法金融への対応も未決着のまま残っています。 世界最大の予測市場Polymarketの「Clarity Act (H.R.3633) signed into law in 2026?(クラリティ法は2026年に署名されて法制化されるか?)」の市場では今年前半には50〜70%台で推移する場面が目立ちましたが、6月以降は右肩下がりとなり8月に入って一段と水準を切り下げました。 [caption id="attachment_169664" align="aligncenter" width="581"] 画像引用元:Polymarket[/caption] 膠着について、ビットワイズのマット・ホーガン最高投資責任者は決着のつかない交渉が続くよりも短期的な見通しが明確に潰えるほうが価格には好ましい可能性があると指摘し、僅差で見送られたまま採決の可能性が語られ続ける状態を「歩く死人」と表現しています。引き続き同法案の動向に注目が集まります。 [ad] 記事ソース:POLITICO、The Block

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2026/08/07仮想通貨は購入後すぐ送れなくなる?金融庁が出庫制限を要請
金融庁と警察庁は国内の暗号資産(仮想通貨)交換業者に対し、詐欺被害の防止策を強化するよう要請しました。11項目にわたる対策のうち利用者への影響が大きいとされるのが、法定通貨を入金した後、または暗号資産を購入した後の一定期間、その暗号資産を出庫できないよう制限するという内容です。具体的な制限期間は明示されていません。 背景にあるのは「SNS型投資・ロマンス詐欺」の被害急増です。金融庁は暗号資産が詐欺被害者による交付に用いられる事例が年々増加傾向にあるとして、暗号資産を用いて行われる金融犯罪への対策が急務との認識を示しました。暗号資産取引は非対面が一般的であることに加え、対策が不十分な交換業者が犯罪者に狙われやすいことを踏まえ、今回の対策は事業規模によらず必要だと位置づけています。 暗号資産が活用された被害が起きた後の回復は容易ではありません。米検察当局が先月約2640万ドル相当の仮想通貨について民事没収を申し立てた案件では、200人を超えるロマンス詐欺の被害者と資金を混ぜ合わせるために使われた数百の中継アドレスが関与していました。資金洗浄の実行者は東南アジアに集中しており、いったん国外へ送られた資金を被害者の手元へ戻せるかは不透明です。出庫の段階で時間を稼ぐという今回の要請はこのような犯罪手口の構造を前提にしたものといえます。 関連:詐欺の仮想通貨2640万ドル押収も、被害者に戻るかは不透明 出庫まわりだけで3項目 今回の当局による要請のうち資産を外部へ動かす場面に関するものは3項目あります。1つ目が前述の入金後・購入後の出庫制限で、制限が解除された後に早期から多額・多頻度の出庫を行っている顧客については取引の背景などを確認するよう求めています。 2つ目が出庫先の事前登録制です。送付先の情報をあらかじめ登録させたうえで詐欺などとの関連性を確認し、関連性が認められる場合には出庫を防止する運用が求められます。新たに登録された出庫先に対しても、一定期間は出庫を制限するよう要請されました。 送付先をめぐってはすでに移転時に送付人・受取人の情報通知を義務付ける「トラベルルール」が2023年の法改正で法的義務となっています。もっとも同制度は交換業者間の情報通知が軸で通知対象となる法域も限られます。今回の事前登録制は送付先を詐欺との関連性という観点から事前に審査するという別の角度からの網といえます。 3つ目が出庫限度額の設定です。顧客のリスク評価や属性、保有資産額、取引目的、過去の取引内容などに応じて限度額を設けるほか、引き上げ時には利用目的を勘案した適切な額とし一定額以上への引き上げではリスクに留意した対応を求めています。詐欺被害の発生状況を踏まえて限度額を機動的に制限・見直しすることも盛り込まれました。 いずれも詐欺グループの指示を受けた被害者が入金から送付までを短時間で完了させてしまう流れに時間的な「壁」を差し込む設計といえます。 関連:詐欺の仮想通貨2640万ドル押収も、被害者に戻るかは不透明 警察連携まで 出庫制限以外の項目も広範です。モニタリング面では足元の詐欺被害のパターンに着目した検知シナリオの適用に加え、不正利用が確認された口座と同一の端末・アクセス環境からの取引の検知、顧客の申告情報や過去のアクセス情報と整合しない接続の検知といったアクセス環境の監視強化が並びました。 検知後の対応も不正の確証が得られる場合は入出金・入出庫の停止や凍結といったリスク遮断措置、確証が得られない場合は取引の一時保留や顧客への確認といったリスク低減措置へと細分化し、夜間・休日にも速やかに取引制限を行える態勢を構築するよう求めています。 このほか、なりすましが疑われる場合の認証強化としてフィッシングに耐性のある多要素認証を重要な操作時に必須化すること、振込・送金依頼人名と口座名義人名の一致確認、交換業者間での手口・対応事例の情報共有、詐欺のおそれが高い取引を検知した際の都道府県警察への迅速な情報提供と連携体制の構築が挙げられました。 金融庁は8月7日付の組織再編で「暗号資産・ステーブルコイン課」を新設し、交換業者の監督を担う暗号資産モニタリング室を同課の下に置いています。監督体制の格上げと歩調を合わせる形で実務面の要求水準も引き上げられた格好で、利用者にとっては送金の即時性やオンチェーン金融の利便性と引き換えに詐欺被害の入口が狭まることになりそうです。 [ad] 記事ソース:金融庁














