強力な自社開発チームを擁するGameFiスタジオ「Moonveil」 AMAレポート
boarding bridge
執筆:Tsun
Animoca を含む有力VCから$9Mの資金調達済み、幅広いジャンルのゲームとGame特化のL2チェーンを開発中。大手ゲーム企業や金融機関での豊富な経験を持つメンバーが手がけるGameFiスタジオ「Moonveil」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティであるboarding bridge(bb)にて開催しました。
今回のAMAでは、プロジェクトの将来像や競合との差別化ポイントに焦点を当ててお話を伺いました。
以下はAMAの内容を要約したものです。
目次
- 1 AMA概要
- 2 AMAの内容
- 3 まとめ
- 4 関連リンク
AMA概要
日時:2024年7月1日(月)21:00 JST
場所:bb Discord AMA-Voice/Chat
Giveaway:S1 Premium Pass × 5名、50 MoonBeams × 100名
参加者:163名
スピーカー
・国光宏尚 | 日本マーケティング責任者
・Kohtaro | Admin of Moonveil
・Takmankid | boarding bridge
・Taka | boarding bridge
(敬称略)
AMAの内容
自己紹介
国光宏尚
Moonveilの日本マーケティング責任者を担当しています、国光宏尚と申します。
2007年にgumiというモバイルゲーム会社を創業し、代表取締役社長に就任しました。2014年には東京証券取引所市場第一部に上場、2021年に同社を退任いたしました。
現在は以下の4つの事業を展開しています。
・Thirdverse
最先端のVR技術を駆使して、プレイヤー同士が交流しながら冒険できる革新的なオンラインゲームの開発に取り組む日本発のゲームスタジオです。
・Mint Town
プラットフォーム事業・Web3ゲームの開発・運営を手がけるゲーム会社です。
・FiNANCiE
ブロックチェーン技術を活用したトークンコミュニティプラットフォームやNFT事業を展開するSocialFiプロジェクトです。
・gumi Cryptos Capital
Web3に特化した投資ファンドです。インフラレイヤーからDefi、ゲームなどWeb3の様々な領域に投資してきました。
今回はgumi Cryptos Capitalとして力を入れて投資してるMoonveilについて、マーケティング責任者、出資者の両面からお話しさせていただきます。よろしくお願いします。
Kohtaro
Moonveilの日本マーケティングのオペレーションを担当しています、Kohtaroと申します。
これまでは主に「YogaPetz」など、NFTプロジェクトのモデレーターとして活動していました。今回はご縁もあり、MoonveilのAdminに就任いたしました。本日はよろしくお願いいたします。
Moonveilはどのようなプロジェクトか教えてください
Moonveilは、2022年に設立されたGame-Fiスタジオです。チームは経験豊富なメンバーが集まっており、日本からはgumi Cryptos Capitalが出資しています。
現在はAstraArk、BUSHWHACK、Project Gyozaの3つのゲームと独自の GameFi特化のL2チェーンを開発中です。独自トークンである$MOREはエアドロップも予定されており、現在ポイントプログラムを実施中です。
本日のAMAリスナーには全員ポイントのプレゼントを用意しています。ぜひ最後までお聞きください。
Moonveil Own Your Destiny|Medium
チーム構成やメンバーの経歴について教えてください
Moonveil Entertainment社の経営陣は、ゲーム業界と金融分野で豊富な経験を持つプロフェッショナルで構成されています。
CEOのM.Jは、League of LegendsやValorantを開発するRiot Games社の中国トップを10年務め、CitiのIB部門での勤務経験もあります。COOのJasonは、Riot Games社で現地チームを構築し、自身もプロゲーマーの経験があります。
エグゼクティブプロデューサーのMasonはTencentやNetEaseでの実績があり、WEB3プロデューサーのRobinはDeFiプロジェクトで成功を収めています。開発マネジメント責任者のRoxは、Tencent Gamesで14年以上の経験を持ちます。
Game-Fi分野の将来性において、DeFiとの接続が重要です。Cryptoの「面白さ」には投機的要素が不可欠で、従来のゲーム要素だけでは不十分です。DeFiに精通している人材がいることは、Moonveilにとって大きな強みとなっています。
これまでの資金調達の実績について教えてください
Moonveil Entertainment 社は、gumi Cryptos Capital から 2023 年 10 月に出資を受けています。これはプレシード/シードラウンドであり、gumi Cryptos Capital と Arcane Group が主導した、540 万ドル(約 8 億 4,000 万円)の調達でした。gumi Cryptos Capital と Arcane Group 以外からも、Longhash、IOSG Ventures、Infinity Venture Crypto(IVC)、そして PUBG の開発者として知られる Krafton を含む著名な企業や投資家が参加しています。
また、2024年8月にSpartan GroupをリードインベスターとしてAnimoca を含む有力VCからPre Aラウンドの資金調達を発表しました。これにより総資金調達額は900万ドルに達し、より質の高いプロダクト開発に向けた基盤が強化されました。
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Led by @TheSpartanGroup and supported by @GumiCryptos @HashKey_Capital @AnimocaVentures @HivemindCap and @realMaskNetwork, our total funding has now reached… pic.twitter.com/5ERpFU9J0O
— Moonveil.gg (@Moonveil_Studio) August 8, 2024
gumi Cryptos Capitalは、Game-Fi 分野への投資に関して慎重な姿勢をとっています。過去に出資したGame-Fi関連プロジェクトは、Moonveil Entertainment 社を含めて3社しかありません。その3社の中でも Moonveil Entertainment 社は現在最も成功しており、gumi Cryotos Capitalとしても期待を寄せています。
Moonveilエコシステム上のゲームについて教えてください
Moonveilは2022年設立のゲームスタジオで、現時点で遊ぶことのできるゲームはありません。3つの自社開発ゲームとサードパーティ製のゲームのリリースが予定されています。この夏にはAstrArkやBushwhackのアルファテストが計画されています。ぜひプレイしてみてください。
それぞれのゲームの概要は以下のとおりです。
1. AstrArk(第一弾ゲーム)
AstrArkは、スマートフォン向けの革新的なタワーディフェンスゲームです。PvPとPvEの両モードを備え、深い戦略性と魅力的なファンタジー世界観が特徴です。
ゲームの特徴:
・指揮官選択とチーム編成のカスタマイズ
・ポイントを使ったユニット召喚と強化システム
・「destiny」要素による予測不可能な展開
・多彩なバトルモード
2024年1月に5カ国(タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ブラジル)で初回アルファテストを実施し、現在フィードバックを基に改善中です。日本から参加可能なアルファテストも近日予定されています。
最新情報は、MoonveilのDiscordやXで随時公開予定です。今後の展開にご期待ください。
2. BUSHWHACK(第2弾ゲーム)
Bushwhackは2024年2月に発表されたステルスバトルロワイヤルゲームです。公開された情報は少ないですが、「霧の中を探索し、茂みに隠された謎を解き明かすゲーム」とだけ公表されています。
3. Project Gyoza(第3弾ゲーム)
Project Gyozaは2024年4月にMoonveil公式Mediumで初めて名前が公式に公開されたゲームです。「ブロックチェーン技術とのやり取りをゲーマーに革命をもたらす、近日公開予定の完全なオンチェーンゲーム」と紹介されています。このプロジェクトについては今後の公式発表をお待ちください。
4. Moonveil Punch(サードパーティ製ゲーム)
他社によるサードパーティ製ゲームも、Moonveil Entertainment社のビジョンに沿うものはMoonveilのエコシステムの中のゲームとしてリリースされる予定です。それらのゲームはMoonveil Punchと呼ばれます。詳細は今後発表される予定です。こちらについても今後の公式発表をお待ちください。
現在行われているロイヤリティプログラムについて詳しく教えてください
現在、Moonveilの独自L2チェーン上のトークン「$MORE」エアドロップ準備イベントを開催中です。
「Rock’it to the Moon」イベント概要
開始時期:2024年4月中旬
報酬内容:MoonBeams(エアドロップポイント)、バッジ、シーズンパス
参加方法:
・ ソーシャルタスク
・ Play To Airdrop(アルファテスト、ミニゲームイベント等)
・ リファラルタスク
参加手順:
1. エアドロップサイトでSNS連携し、Novice Notch Badge獲得
2. Discordに参加し、日本人ロールを取得
3. 日本語チャンネルでの週次チャットイベントに参加
※ 日本向けマーケティングを強化中のため、日本人参加者への優遇があります。
直近控えているイベントやアップデートについて教えてください
今後はゲームのリリースやトークンのエアドロップが控えています。具体的な日程についてはまだ未発表ですが、両者とも今年中を予定しています。
直近の大きなイベントとしては、第2弾ゲームののアルファテストが控えています。
またMoonveilの公式Discordの日本語チャンネルのチャット数に応じてポイント(Moon Beams)を付与するイベントも開催しています。ぜひご参加ください。
Game特化のチェーンとして競合への優位性はどこにありますか?
「Game特化のチェーン」ということでImmutable、Roninが競合先になるかと思います。その上で、Moonveilは以下の二つの優位性を持っていると考えています。
① 強力なファーストパーティチームを自社で保有
②トークンTGEを控えている
過去の事例を見ると、やはりファーストパーティゲームはゲームプロジェクトの成功の大きな鍵になることは間違いありません。Moonveilは先述の通り、強力な運営チームを自社で保有しています。
また、GameFi特化のブロックチェーンでは他社のプロジェクトを誘致する仕組みが大切になりますが、トークンTGEを控えているMoonveilはその点のインセンティブ設計がしやすく、有利だと考えています。
プロジェクトの成功の基準とはなんでしょうか?
大手取引所へのトークンリスティングはわかりやすい成功の基準の一つだと考えています。
これにはX、Discordのリアルフォロワーのみならず、DAU (Daily Active User) やDAW (Daily Active Wallet) が必要となります。
肝心なゲームのユーザーに加え、トークンやエアドロップなどの収益機会をフックにしWeb3投資家を抱え込むことが必要となるため、ポイントファーミングなどを活用し両者を惹きつける仕組みを構築しています。
どの国を中心にマーケティングを行っていますか?
当初は、アルファテストを実施した5カ国(タイ、ベトナム、インドネシア、フィリピン、ブラジル)に焦点を当てていました。現在では、これらの国々での成功を基盤に、新たな市場への展開を積極的に進めています。
これまでアプローチできていなかった中国や日本などの主要市場への本格的な参入を決め、マーケティング戦略を練っています。
まとめ
今回はプロジェクトの将来像や競合との差別化ポイントに焦点を当ててお話を伺いました。特筆すべきはMoonveilの独自のマーケティング戦略です。
Moonveilは、リアルゲームユーザーとWeb3投資家という二つの異なる層に向けて、アプローチしています。この戦略は、幅広いジャンルのゲーム開発と相まって、プロジェクトの大きな強みとなっています。この秀逸なマーケティング戦略は経験豊富なチームならではのものだということができるでしょう。
昨今RoninやImmutableを筆頭とし、Game特化のL2チェーンが台頭しています。この競争の激しい分野でポジションを確立するためにはユーザーにとって魅力的なタイトルをリリースすることが不可欠です。この点において、Moonveilは強力なファーストパーティチームを擁しており、大きなアドバンテージを持っています。
一方ですでにメインネットをローンチし、ゲームリリースの実績があるチェーンも開発者にとって魅力的な選択肢となり得ます。この状況下で、Moonveilがどのようにサードパーティのゲーム開発者を誘致していくかに注目が高まります。特に、予定されているTGEを絡めたインセンティブ設計は大きな可能性を秘めています。
また、2024年8月現在、Moonveil Miniカテゴリに属するPuffy 2048がリリースされ、着実にロードマップを進めています。
最新情報は各種SNSをご参照ください。
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