Loom Network(ルームネットワーク)とは?-ゲームdAppsに特化したプラットフォーム-
2018/03/23

Loom Network(ルームネットワーク)とは?-ゲームdAppsに特化したプラットフォーム-

Shota【CRYPTO TIMES 公式ライター】

ShotaCRYPTO TIMES 公式ライター

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こんにちは!Shota(@shot4crypto)です。

本記事では、Loom Networkと呼ばれるイーサリウム上のdApps(分散型アプリケーション)におけるスケーリング問題を解決するデベロッパー向けのキットを紹介します。

PlasmaやRaiden Networkなどはメインネット側のスケーラビリティ問題を解決するために考えられたものであるのに対し、Loom NetworkはdAppsのスケーリングに関しての初めてのプロジェクトになります。

スケーラビリティ問題とは?

仮想通貨の根幹をなすシステムといっても過言ではないブロックチェーンですが、このチェーン上の個々のブロックには保持できる情報の量が規定されています

例えば、ビットコインの最大のブロックサイズは『1MB』と定められています。

しかし、利用者が増えより多くのトランザクションが行われるようになると、ブロックに保持できる量が定められている性質上、トランザクションや送受信の詰まりが発生します。

ブロックサイズが定められている設計上、指数関数的なトランザクションの増加と同じスケールでブロックサイズを大きくするといった解決策はとることができません。

この増加する情報量とブロックサイズの制約によって引き起こされる問題をスケーラビリティ問題と呼びます。

Loom Networkの特徴


Loom Networkは次世代のブロックチェーンプラットフォームと呼ばれており、主にゲームやソーシャルアプリ向けのスケーラビリティ問題に対するソリューションとして機能します。

従来のイーサリアム上のDAppsは全てメインチェーン上にコントラクトがありました。

メインチェーン上のコントラクトは、高額なトランザクションに対してもセキュリティを維持するために処理能力や速度を犠牲にしている合意形成アルゴリズムが用いられていた為、ゲームやソーシャルアプリなどのDAppsにおいてこれが障壁となっていました

Loom Networkでは、DAppsチェーンというアプリケーション特化型のチェーンを使用しており、トランザクションの処理をこのサイドチェーン上で行わせることで、障壁となっていたゲームとは無関係な場所で起こるトランザクション詰まりを解消することに成功しました。

また、記録されたトランザクションはRelayという形で従来利用されていたメインチェーンと双方向でやりとりをすることが可能になります。

既存のソリューションとの違いは?


スケーラビリティ問題に対するソリューションは、ビットコインであればLightning Network、イーサリアムであればRaiden Network / Plasma、NEOであればTrinityなどと色々ありましたが、これらのソリューションとの根本的な違いについても解説しておきます。

Raidenなどの従来のソリューションとLoom Networkの比較
 従来のソリューション  Loom Network
問題 トランザクション増加で送金詰まり DAppsメインチェーンの制約
アプローチ 個人のチャンネル開閉など コントラクトをサイドチェーン上で
対象 個人から法人まで デベロッパー向け
備考  – コミュニティ内の合意でフォーク可能

まずLightning Network, Raiden Network, Trinityについて、これらはオフチェーンを利用したソリューションでユーザーがトランザクションの際にチャンネルと呼ばれるものを作成することでチャンネル開閉時以外の採掘コストを抑えられるというものになります。

つまり、オフチェーン上で極力情報のやりとりを行うことで、メインチェーンへの負担を減らすというのがこれらのソリューションのアプローチです。また、これらは主に上で述べたトランザクションや送受金詰まりに対しての解決策として開発されました。

(※Plasmaに関してはLightningなどとは別の子チェーンを利用するアプローチをとっているのですが、こちらは記事の主旨の都合上割愛させていただきます。)

一方でLoom Networkはサイドチェーンを利用したソリューションで主にデベロッパー向けにDAppsにおいて不要なトランザクション詰まりを解消するために開発されました。

このサイドチェーンとは、Plasmaのような子チェーンではなく、メインチェーンと同列に扱われるDAppsチェーンというもので、あるDAppsゲームにおいてコミュニティの判断でフォークを行ったりすることも可能になります。

また、Solidityという言語を用いることでLoom Network SDKを利用し、独自のDAppsを簡単に作ることもできます。次項でどのようなDAppsが作成できるのか、いくつか例を紹介します。

Loom Networkを利用したDApps

DelegateCall

DelegateCallはDAppsチェーン上で動く、DAppsチェーンに関してのQ&Aサイトで、ユーザーは質問や回答を閲覧できるほか、これに参加することでトークンを獲得することもできます。

CryptoZombies

CryptoZombiesもDAppsチェーン上で動くゲームで、開発に必要なSolidityという言語をから学ぶことができます。利用者は本記事執筆時で13万人を超えています。

ETHFiddle


ETHFiddleはより開発者向けのDApps上コミュニティのようなもので、ユーザーはSolidityのスニペット(コードの切れ端)をシェアできます

Loom Networkのトークン

Loom Networkにはトークンが発行されていますが、こちらの使い道に関しても技術的な面から軽く触れておきます。

この記事では、Loom NetworkはDApps開発におけるソリューションとして新たに生み出されたサイドチェーンを用いたソリューションで、Relayという方式を用いてメインチェーンとのやりとりを行うことを説明しました。

これから色々なLoom Network上におけるゲームの開発が進んでいく中で、ゲーム内で獲得したトークンはそのゲームの中で完結することなく、様々なゲームで扱われるトークンとの互換性を持つことなども期待されています

このときにメインネットとのやりとり(トークンとETHの交換の作業)が必要になるのですが、その際のアクセス権に該当するものがLoom Membership Tokenになります。

そのため、アクセス権を獲得するのに必要なトークン1枚のみで、購入後は永久的にLoom Network上のDAppsで利用することができます。

更に、仮に将来的にCryptoZombiesで育てたゾンビと互換性を持つ別のゲームが開発された際にも、自身のゾンビをインポートして別のゲーム上で動かすことも、Loom Membership Tokenの購入で可能になります。


まとめ

DAppsの開発がここ最近注目されてきましたが、Loom Networkは従来のDAppsのメインチェーン上でのコントラクトによるトランザクションの詰まりなどスケーラビリティの問題を、DApps特化型のサイドチェーンを利用することで解消することに成功しました。

以前のDAppsと違い無料で利用できる点からも、ユーザー数の更なる増加を見込める要素だと思います!今後の動きに注目したいですね!

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