仮想通貨が「金融商品」に、改正案が衆院通過|税率20%へ前進

仮想通貨が「金融商品」に、改正案が衆院通過|税率20%へ前進

暗号資産(仮想通貨)の法的な位置づけを「決済手段」から「金融商品」へと転換する法改正が大きな節目を迎えました。6月11日の衆議院本会議にて「金融商品取引法及び資金決済法等の一部改正案」が賛成多数で可決。衆議院先議のため今後は参議院の所管委員会および本会議での審議・採決へと舞台を移します。順調に可決・成立すれば、2027年度中に施行される見通しです。

今回の改正は4月に閣議決定を経て国会に提出され、6月10日には衆議院財務金融委員会を通過していました。現行の資金決済法下では支払い手段として扱われている暗号資産ですが、実態は投資対象としての側面が強くなっています。こうした現状を踏まえ、株式や債券と同様に金融商品取引法(金商法)の規制枠組みに組み込むことで市場の健全化と投資家保護を明確に目指すのが今回の法改正の狙いです。



金商法への移管に伴い市場の信頼性を高めるための厳格なルールが新設されます。

まず不公正取引の防止として暗号資産を対象とした「インサイダー取引規制」が初めて導入。発行体や取引業者などの関係者が未公表の重要事実をもとに売買を行うことは一禁じられ、重要事実の伝達や取引の推奨行為も処罰の対象となります。また、市場の健全性を担保するため、無登録業者に対する罰則は現行の拘禁刑3年から「10年」へと大幅に引き上げられます。

あわせて、透明性を確保するための情報公表制度も整備されます。特定の者が発行権限を持つ銘柄を「特定暗号資産」と定義し、募集・売出しの際には発行者に情報公表を義務付けます。ビットコインのように特定の発行者がいない銘柄は対象外となりますが、これらを国内取引所が取り扱う場合は業者側に公表義務が課される仕組みです。さらに、暗号資産を対象とする運用や投資助言行為もそれぞれ投資運用業、投資助言・代理業としての規制対象となります。

この金商法等への移行は個人投資家の取引環境を劇的に変える可能性を秘めています。

税制面では従来の最高55%が課される総合課税から税率20%の「申告分離課税」への移行が手当てされました。さらに、発生した損失を3年間繰り越せる控除制度も盛り込まれています。実際の適用時期は改正法の施行タイミングに連動するため、2027年度施行であれば2028年からの適用となる見込みです。

加えて「金融商品」として定義されることで暗号資産を組み込んだETF(上場投資信託)の組成に向けた制度的ハードルもクリアされます。早ければ施行初年度となる2027年中にも東京証券取引所へのETF上場が実現するとの見通しも一部で示されており市場の拡大へ向けて大きな一歩が踏み出されたといえます。

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記事ソース:参議院

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