兼業トレーダーえむけんの仮想通貨市場分析!【9月25日】
Crypto Times 編集部
みなさん、こんにちは!えむけん(@BinaryMkent)です。
先週の全体的なアルト上げ相場からひと段落し、相場の雰囲気も少し落ち着きを取り戻してきましたね。出来ることなら、ここからもう1段階、2段階とアルトに資金が流れてほしいですが、それもBTCがどちらに抜けるか次第・・・といったところです。
ということで、2ヶ月ほど続いた保ち合い相場もようやく終盤!ここからの動きにしっかり付いていけるよう、今回もしっかり分析していきますので、ぜひ最後までお付き合いください!
それでは、早速BTCの分析から進めていきましょう。
目次
BTCチャートの分析
BTCチャート(長期)
9月上旬記事での下げ予想(下矢印)以降、だいぶもたついていましたが、じわじわと下落し、ついに日足でもディセンディングトライアングルが確認できるようになりましたね。出来高も衰退傾向にありますが、恐らくこれも「ディセンディング待ちの展開」による影響でしょう。
前回記事でも、「このディセンディング内で無理にエントリーすべきじゃない。抜けてからでOK」とお話しさせていただきましたが、これだけ多くの人が見ているであろうポイントですから、このブレイク時にはどちらかに大きく振れる可能性が高いと思われます。
ですが、分かりやすいが故に、それを逆手に取られてしまう可能性もあります。では、それらを踏まえて、中期チャートの分析、考察を進めていきましょう。
BTCチャート(中期)
こちらが中期チャート(4時間足)になります。
9300-9500ドルをサポートにした、非常に綺麗なディセンディングトライアングルですね。
展開的には、下抜けが多いとされるディセンディングトライアングルですが、分かりやすいが故に、この下抜け時の売りを狙い打たれる場合があります。(この仕組みについては、前回記事にて解説済みですので、そちらをご覧ください)
参考記事:『兼業トレーダーえむけんの仮想通貨市場分析!【9月15日】』
とはいえ、Sを入れるまたとない機会であることも確かです。そのため個人的には、「ディセンディングトライアングルの下抜けでショートIN。その後サポート(9300-9500ドル)を上抜けてくる展開となれば損切り」といった立ち回りで行こうと考えています。
では、これらを元に現状から考えられる今後のシナリオ、その考察に移りましょう。
BTCチャートの総評
さて、それではBTCチャートについてまとめていきましょう。今回、考えられうるシナリオは以下の2通り。
- ディセンディングトライアングル下抜けダマシ
⇒再度大きく上昇する可能性も視野 - ディセンディングトライアングル下抜け
⇒8000ドルも視野
現状のBTCを見ると、下げるにしても上げるにしても燃料(既存ポジション)不足感は否めません。下げる場合でも、それなりにLポジションが溜まっていないと下げ切れませんし、上げる場合にもSポジションが溜まっていないとしっかり上げ切るのは困難です。
これを踏まえると、なんだか「下抜け時のSを燃料にして急上昇!」の可能性が高いように見えてしまいますよね。しかし、そんな時こそ忘れていけないのが『アルトコイン』です。
つい先週までは、主要アルトの全体的な上昇もあり、どことなく楽観ムードのように見えました。Twitterでも、応援していた通貨が久しぶりに上昇したからか、若干のお祭り騒ぎになっていましたね。
ですが今回のように、アルト市場が楽観ムードになってしまうと、BTCはその分下げやすくなります。
例えば、先週の全体的なアルト上昇を通して、多くのトレーダーが「これ以上出遅れまい!」と積極的にアルトを買ったとします。そんな楽観ムードの中、突如BTCが急落したらどうなるでしょう・・・?
大抵の場合、アルトトレードでBTCの枚数が増やしたところで、BTC価格が落ちてしまっては元も子もありませんから、みな我先にとアルトを手放し始めます。アルトを手放した際、BTC建てであれば手元にはBTCが残りますから、更なる損失拡大を防ぐべく、今度はBTC(現物)の投げ売りが始まります。
このように、一見下げの燃料不足と思われる相場状況であっても、アルトコインがその働きを担い、現物主導で下げていく場合があるわけです。
では次に、先週の楽観フェーズで「どれだけの資金がアルトに流れたのか?」を判断するためにも、ドミナンス分析に移りましょう。
ドミナンス分析
ドミナンスチャートに関しては、「Trading View」を参考することにしております。(外部リンク:https://jp.tradingview.com/markets/cryptocurrencies/global-charts/)
ドミナンスを見てみると、「先日のアルト急上昇の背景には、BTC→アルトへと資金が流れた可能性」が確認できますね。このまま、BTCからアルトへと流れ続けてくれればいいのですがどうでしょうか・・・?
少し拡大して見てみましょう。
少し分かりづらいかもしれませんが、ETH、XRPのドミナンスが大きく上昇し、下げに転じて以降、USDTのドミナンスが上昇に転じていますね。恐らく、先にお話したような「今回のアルトリバウンドが、更なるアルト買いを呼び、BTC下落のトリガーになりうる」といったリスク回避思考によるものだと思われます。
とはいえ、これだけでは断定は出来ないので、今後は「大きな上昇を見せたETH、XRPが押し目を作るのか?」をメインに見守りつつ、USDTのドミナンス状況を元に、「現状の相場がリスク回避に向いているのか?」を判断していくべきでしょう。
では、次に主要アルトコインの動向について解説していきましょう。
主要アルトコインの動向
これを見ると、先ほどお話しした「BTC⇒アルトへと資金が流れた可能性」というのが一層現実味を増しますね。その中でもやはり、ETHやEOS、XRPの動きが目立ちます。
ということで、今回は、今後アルト相場を牽引しうる「ETH」、「XRP」。この2つに対象を絞って、分析していこうと思います。
ETH/USD
長期チャネル(緑)の下限周辺にて、レジスタンス上抜け後、小さなチャネル(緑細)を形成しながら推移していますね。ここで押し目を作れれば、再度水色ラインまで上昇・・・、も無くはないですが、その割には直近の推移が弱すぎる印象です。
確かに、今から仕込めばリワードもそれなりに見込めますが、それ以前にリスクが大きすぎますね。そのため個人的には、「勝負すべきポイントではない」と判断しています。
もし仮に、BTCの上昇を前提に買いに向かうのであれば、「BTCが一旦ディセンディングトライアングルを下抜けてから下ヒゲで仕込む」ぐらいのほうがパフォーマンス的にも優秀かと思います。
ただ、「無理して買うような場面ではない」というのは確実ですね笑
XRP/USD
こちら、長期を通しての推移が分かりやすいよう、Bitstampのチャートをお見せしておりますが、正直買う理由が見当たらないですね。
確かに、「長期で見れば、0.25-0.5ドル間のレンジ」という風にも考えられなくもないですが、レンジ継続と仮定するのであれば、レンジ下限で反転上昇後、全戻しというのはいくらなんでも弱すぎると思います。
レンジと仮定した場合のRR(リスクリワード)で言えば、ETHよりも幾分触りやすい印象を受けますが、いくらRRが良かろうと、上がる見込みの薄いところでわざわざリスクを背負う必要はありません。よって、個人的にはパスですね。
総評(まとめ)
さて、それでは最後にまとめに入りましょう。
- BTCは引き続きディセンディングトライアングル
→下抜け騙しの可能性もアリ - BTC⇒アルト(ETH,XRP)へ資金移動
→アルト逃げ遅れが下げ(投売り)トリガーになる可能性 - ETH,XRPは、少なくとも攻めるポイントではない
→RR自体は悪くないが、勝負する地合いではない
だいたいこんな感じでしょうか。
個人的所感ではありますが、やはり「BTCがこんな状況にもかかわらず、アルトが盛り上がる」という動きに若干違和感を覚えますね。(むしろ、BTCがこんな状況だからこそ油断できないはずなのに・・・)
今回の記事でもお話ししていますが、私個人の予想としては、「先週からのアルト楽観を巻き込んだ現物主導でのBTC下げ」です。(あくまで、現時点での予想にしか過ぎないので、状況に応じて変わる可能性もありますが・・・)
これまで、約2ヶ月にわたって保ち合いを形成してきたわけですから、上だろうと下だろうと、大きく動くであろう事は目に見えています。各自あらかじめ、無理のないロットに調整しなおすなど、衝撃に備えるようにしてくださいね!
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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今回のような、BTC分析やアルトコイン投資などの立ち回り方についても解説しておりますので、是非ご覧ください!(詳しくはコチラ)