【今日のマクロ経済】対イラン二次制裁に「デジタル資産」が対象入り—第三国も対象

2026/08/25・

よきょい

【今日のマクロ経済】対イラン二次制裁に「デジタル資産」が対象入り—第三国も対象
ct analysis

ベッセント米財務長官が24日にイランへの新たな経済制裁を発表し、デジタル資産や海運、航空など重要5分野を二次制裁の対象に加えました。イランと取引を続ける第三国にも制裁を科すという内容で、ベッセント氏は中国を含むすべての国が対象になりうるとの認識を示しています。トランプ政権はこれを「経済的追放作戦」と位置付け、軍事的な威嚇から徹底した経済制裁へと軸足を移しました。

デジタル資産が名指しで対象分野に含まれた点は、仮想通貨市場にとって見過ごせない材料です。もっとも足元の相場は冷静で、ビットコインは8万ドル前後と高値圏を維持しています。一方、米財務省の国債買い戻し強化策に財務省一般勘定(TGA)の約1兆ドルを活用する可能性が伝わり、米10年債利回りは前日比3.8ベーシスポイント低い4.696%まで低下しました。

📈 主要指標(8月25日)

銘柄直近価格トレンド一言コメント
S&P 5007,652.86下落-0.28%と小幅続落。SOXは-2.70%と半導体大手の決算待ちで様子見が優勢
日経平均65,528.09円下落高PER銘柄の割高感が意識され-0.74%と続落。銅高で商社・建機は連想買い
金(Gold)$4,630〜4,670/oz上昇制裁強化を受け4,600ドル台後半へ一段高。安全資産需要が引き続き価格を支える
原油(WTI)$85〜86/bbl下落制裁発表で一時上昇も85ドル台へ軟化。高値圏での方向感を探る展開が継続
BTC$80,000前後上昇週明けも上昇基調で79,600ドルへ。制裁のデジタル資産分野入りにも反応は限定的
ETH$2,470〜2,500上昇2,500ドルの節目をうかがう水準まで続伸。前週からの戻り基調を維持している
SOL$94〜95保合い94〜95ドルの高値圏で安定推移。100ドルの節目を前に上値を試す動きが継続
XRP$1.48〜1.50保合い1.50ドル付近で高止まり。急伸後の調整をこなしつつ水準をしっかり維持

📊 マクロ経済:本日の注目トピックス

① 対イラン制裁の二次制裁対象に「デジタル資産」が明記

ベッセント米財務長官は24日、イランに対する新たな経済制裁措置を発表しました。デジタル資産や海運、航空など重要5分野を二次制裁の対象分野に加え、イランと取引する第三国にも制裁を科すという内容です。ベッセント氏は「米国の制裁が及ばない者はいない」と述べ、中国を含むすべての国が対象になりうるとの認識を示しました。トランプ政権はこの措置を「経済的追放作戦」と名付けています。

仮想通貨市場にとって重要なのは、デジタル資産が5分野の一つとして名指しされた点です。二次制裁は米国の管轄外にある第三国の企業や個人にも及ぶため、イラン関連の取引に関与したと判断された取引所やサービス事業者が対象となる可能性があります。制裁の発効時期や対象の詳細はまだ公表されておらず、実務上どこまでの範囲が問われるのかは現時点で不明です。



② 財務省がTGA約1兆ドル活用の可能性

債券市場では長期債相場が3営業日ぶりに反発し、米10年国債利回りは前日比3.8ベーシスポイント低い4.696%で取引を終えました。買い材料となったのは、米財務省が19日に発表した国債バイバック拡充について、財務省一般勘定(TGA)の約1兆ドルの資金を原資として活用する可能性が伝わったことです。

ただし効果を疑問視する声も少なくありません。TGAは規模こそ1兆ドル近いものの、そのうちどの程度を使うのか、いつ発表されるのかといった詳細が不明なままです。短期的な需給改善効果は期待されるとしても、ファンダメンタルズを変えるほどの効果は見込みにくいという見方が示されています。先週から続く「財務省の対応は需給の下支えにとどまる」という評価に、大きな変化はありません。

③ 日経続落・SOX-2.70%

株式市場は調整色が強まっています。24日の日経平均は65,528.09円(-0.74%)と続落しました。原油価格と長期金利の高止まりが続くなか、AI・半導体関連銘柄を中心にグロース株・高PER銘柄の割高感が意識された格好です。もっとも前場では前日終値を200円ほど上回る時間帯もあり、日本企業の業績の底堅さも意識されました。セクター別では、ここ数日の銅価格の高騰を背景に商社や建設機械などが連想買いで上昇しています。

米国市場でも半導体の弱さが目立ちました。半導体大手の決算発表を控えて様子見の投資家が多く、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は-2.70%と軟調です。一方で米債利回りの低下を背景に小売などのセクターは比較的好調で、ハイテク株の比重が小さいダウ工業株30種は上昇しました。日米ともに半導体一極集中の構図が逆回転している点は、8月中旬から続くテーマです。

ただし今週の焦点は28日のジャクソンホール・シンポジウムです。ウォーシュFRB議長が初の基調講演を行いますが、議長自身が講演内容について検討を始めていないと述べていた経緯もあり、金融政策のヒントが出るかは不透明です。制裁の詳細判明とジャクソンホール、この2つが今週の分岐点となります。

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