リップルETFの手数料、最安と最高で約4倍の差|理由は組成に
よきょい

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米国にはリップル(XRP)の現物ETFが7本上場しています。8月24日時点の累計純流入は約15億7,000万ドルで、8月20日には売買代金が1億2,500万ドルと過去最高を記録しました。ところがこの数字は、投資家の手元に残っている金額とは一致しません。
8月17日時点で7本の合計残高は約9億9,400万ドル、保有XRPは約9億9,470万枚でした。累計流入との差はおおむね評価損です。流入は2025年11月から12月の立ち上げ期に集中しており、その後の価格下落が残高を削りました。8月に入ってからのXRPの戻りで残高は回復していますが、資金を入れた時期によって成績は大きく分かれます。
手数料競争も激しくなっています。フランクリン・テンプルトンのXRPZは経費率0.19%で、米国の現物型仮想通貨ETFの中でも最低水準です。一方、REX-OspreyのXRPRは0.75%で最も高く、7本の中では例外的な位置にあります。
XRPRだけが持つ二層構造
XRPRが高い理由の一端は、その組成にあります。8月24日時点の保有明細では、5,668万ドルの資産のうち2,287万ドル、40.25%をCoinShares Physical XRP ETPで保有し、残り59.74%をXRPとしていました。同ファンドの6月30日付目論見書は、資産の80%以上をXRPおよびXRP連動商品に、40%以上をETFや非米国上場商品などの有価証券に投資すると定めており、40.25%はその下限をわずかに上回る水準です。
CoinSharesのETPは年1.50%の手数料を提示しています。これを40.25%の比重に当てはめると、XRPR内部での加重負担は年0.60375ポイントという概算になります。XRPR自身の0.75%はファンドの開示経費率であり、取得先商品の手数料はその商品の価値に反映される形で間接的に負担されます。
手数料以外の差も残ります。投資家が売買するのは米国上場のETFですが、その一部の裏側にあるのはジャージー籍の債務証券で欧州の取引所に上場しています。CoinSharesは100%現物裏付けだと説明していますが、裏付け資産の話と発行体・カストディ・取引所が一段増えることの話は別です。
取引時間帯や板の厚みが異なる市場を経由するぶん、設定・解約やリバランスの執行コストも読みにくくなります。
7本のままとは限らない
XRPRの5月31日時点の運用報告では、CoinShares XRP ETPの取得原価3,716万ドルに対し評価額は2,062万ドルでした。加えて、残高が数千万ドル規模のファンドが0.19%の手数料を課しても年間の収入は10万ドル台にとどまり、監査・保管・上場・コンプライアンスの費用を賄いきれない計算になります。7本からの集約は現実的な論点です。
ETFの数と流入額はXRPの制度的な定着を示す指標ですが、投資家にとって効いてくるのは、経費率の数字よりも「その1本がいくつの箱を経由しているか」かもしれません。原資産と値動きがどれだけずれるかは、そこで決まっていくことになりそうです。
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