仮想通貨カードへ入金が過去最高1470億円、主役はステーブルコイン
Crypto Times 編集部

先月6月、仮想通貨決済カードへのチャージ額が過去最高を記録しました。データ分析プラットフォーム「Paymentscan」によると、同月の主要プロジェクト群へのチャージ総額は9.08億ドル(約1,470億円)に達しています。

月別仮想通貨カードへのデポジット総額の推移|画像引用元:Paymentscan
プロジェクト別の内訳を見ると、「RedotPay」が4億7,590万ドルで首位となり、次いで「KAST」が1億9,900万ドル、「EtherFi」が1億880万ドルと続いており、上位のサービスに資金が集中していることがわかります。
今回のデータで特に注目すべきは、チャージされる通貨および実際に決済で利用される通貨の大部分をステーブルコインが占めている点です。
チャージ(Top-up)の内訳では、USDTが約5億260万ドル、USDCが約1億8,020万ドルと全体の大部分を占めました。また、実際の決済(Payment)においても、USDCが約1億3,740万ドル、USDTが約7,973万ドルと上位を独占しています。

通貨別月毎チャージ額/決済額の推移|画像引用元:Paymentscan
上記のデータから、ビットコインやイーサリアム、リップルと主要な仮想通貨が決済に使われるようになっているのではなく、米ドルやユーロなどに価値がペッグされたステーブルコインが「次世代の法定通貨」として日常的な決済インフラに浸透しつつある状況が読み解けます。
既存の決済インフラに挑むステーブルコイン
米ベンチャーキャピタル大手「a16z」のジェイソン・ローゼンタール氏は以前の論考において、Visaが決済から得ている2〜3%の手数料や海外送金サービスが課す6〜9%の手数料をステーブルコインを活用して圧縮することこそが仮想通貨系スタートアップにとっての「最大の機会」であると指摘しています。
同氏はVisaが2024年度に2,200兆円超の決済を処理し5兆円以上の純収益を計上したというデータを共有し「お金の通り道に座り、数%の手数料を取る」という古典的なモデルが現代でも極めて強力なビジネスであることを改めて強調しました。ステーブルコインはこの巨大な既存市場に風穴を開ける可能性を秘めています。
日本円のステーブルコインも本格化
こうしたステーブルコインを巡る動きは日本国内でも本格化しています。先月6月下旬にはSBIグループ4社とシンガポールのStartale Groupが、信託型の円建てステーブルコイン「JPYSC」を発行しました。
「JPYSC」は日本円と1対1で連動するステーブルコインです。最大の特徴は法律上、従来の仕組みにあった「送金額・残高の100万円上限」がない点です。送金コストも低く抑えられるため、法人の大口決済に適しています。将来的には国境を越えたクロスボーダー送金や不動産などの現実資産(RWA)の決済など、次世代の金融ビジネスへの幅広い活用が期待されています。
日常的な決済への浸透と国内でのビジネス基盤の構築。ステーブルコインはもはや単なる「仮想通貨の一種」にとどまらず、既存の手数料ビジネスを根本から覆し、世界の決済の常識をアップデートする「次世代のお金」として確固たる地位を築きつつあると言えます。
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記事ソース:Paymentscan






















































