InstagramがWeb3の世界へ?急成長プロジェクト「Cygnus」徹底解説

2025/04/10・

Crypto Troll

InstagramがWeb3の世界へ?急成長プロジェクト「Cygnus」徹底解説

Web3のマスアダプションに向けて多くの方策が練られていますが、アプローチの一つとして「既存サービスにWeb3を組み込む」が挙げられます。

そうしたアプローチの急先鋒として関心を集めているのが「Cygnus」です。

Cygnusは、Instagram上で動作する初のWeb3アプリケーションレイヤーと、オンチェーン・オフチェーンを統合したモジュール式のリアル収益レイヤーを提供するブロックチェーンプロジェクトです。

約25億人とも言われるInstagramユーザー層に対し、慣れ親しんだSNSプラットフォームを通じてシームレスにWeb3の世界への入口を提供することを目指しています。

今回の記事では、Cygnusの特徴や仕組み、そしてその可能性について分かりやすく解説します。

Web3 Instagramアプリレイヤー「Cygnus」

Cygnusは、世界初の「Web3 Instagramアプリレイヤー」であり、同時にモジュラー型のリアル収益レイヤーを備えたブロックチェーン基盤です。

Instagramなど既存のSNS上でシームレスに動作するWeb3サービスを提供し、オンチェーン(ブロックチェーン上)とオフチェーン(現実世界や従来ネット上)の資産やデータを統合してクリエイター経済を活性化することを目的としています。

既に860万人以上のユーザーを獲得

現在すでにInstagramアプリレイヤー上で730万以上のユーザーを獲得し、日次アクティブユーザーも100万超とされています。

またエコシステム全体の累計ユーザー数は860万超、プロトコルにロックされた総資産(TVL)も約9億ドルに達し、累計でユーザーに,700万ドル以上のリアル収益を還元した実績が報告されています​

これらの数字からも、CygnusがソーシャルメディアとWeb3の接点を再定義し、次の10億人規模のユーザーをブロックチェーンの世界に呼び込もうとしている意欲的なプロジェクトであることがわかります。

InstaPlay Hub

Cygnusは将来的に約25億人とも言われるInstagram利用者を順次Web3に繋げようとしています。

これは「Cygnus InstaPlay Hub」と呼ばれるInstagram内のハブからスタートし、ゆくゆくはクリエイター収益化やデータ主権、AI統合の領域へ段階的に拡大していく構想を掲げています。

例えば、Instagramアカウントを使ってログインすると即座にウォレットが作られ、ゲームをプレイしながらポイントを貯めたり、NFTなどデジタルアイテムとシームレスにやり取りできます。内蔵のリーダーボード(ランキング機能)もあり、友人と競争しながら「遊んで稼ぐ」Web3体験を気軽に楽しめるよう工夫されています。

Instagram特化のUIやユーザー体験を実現

Cygnus最大の特徴は、世界中で親しまれているInstagramと直接連携している点です。

Instagramの延長線上で利用可能

引用元:Mamun_Sheikh / Shutterstock.com

CygnusはのUIは「Web3であることを意識させない」ことに重点が置かれています。これは主な想定ユーザーがWeb3に馴染みのないInstagramユーザーであるためです。

従来のブロックチェーンサービスでは、ユーザーは専用のウォレットアプリを用意し秘密鍵やシードフレーズを管理する必要があり、これが大きな参入ハードルとなっていました。

CygnusではInstagramアカウントをそのままWeb3ウォレットとして機能させることが可能で、ユーザーはInstagramでログインするだけで自動的にブロックチェーン対応のアカウントが生成されます

Instagramの延長線上で利用可能なUIにすることで、ミニゲームや報酬機能がInstagram上から一切離脱することなく完結するようになっています。(例えばゲーム内で獲得したNFTもその場でInstagramのプロフィールと紐づいたウォレットに保管されます。)

また、Cygnusは2025年2月にMeta社(Instagramの親会社)から公式の技術プロバイダーとして認定を受けており​、Instagram内部へのWeb3機能統合において正式なパートナーシップを築いていることも追い風となっています。

Instagramによって高い収益性を実現

引用元:Luiza Kamalova / Shutterstock.com

また、Instagramとの連携は単なる利便性向上に留まらず、その巨大なユーザーベースとエンゲージメントの高さを活かしてWeb3普及を加速させる狙いがあります。

Instagramは月間アクティブユーザー数が約25億人に達し、特に18~34歳の若年層に強い支持があります。そしてユーザー一人当たりの平均収益(ARPU)は約30ドルと高く、商業的にも大きなポテンシャルを持つプラットフォームです。

例えばメッセージング中心のTelegram(ユーザー10億人規模、ARPU約1ドル)と比較しても桁違いに大きな市場規模であり、Cygnusの将来性に大きく寄与することが期待されています。

将来的にはInstagram外へも進出予定

加えて、CygnusはInstagramにおける知見を活用し、将来的にTelegramやWhatsApp向けのミニアプリも計画中しています。

SNSを中心として多角的な事業戦略をとることでCygnusは「Web3が裏で動くWeb2アプリ」の理想形も言えるユーザー体験を提供しようとしています。

モジュール式リアル収益レイヤーとは?

Cygnusが提供する「モジュラーリアル収益レイヤー」は、その名の通り現実の収益に裏付けられたリターンをユーザーに還元する基盤です。

従来のDeFiプロジェクトでは、自前のトークンを大量発行して利回りを提供するインフレ的な仕組みが多く見られましたが、Cygnusはより持続可能で多角的な収益源に基づくリワード設計を志向しています

リアルイールドモデル

Cygnusでは、実体経済に裏付けられた複数の収益源からリターンを得てユーザーに還元する「リアルイールド(実収益)モデル」を採用しており、以下のような特徴を備えています。

  • ステーキング報酬:ユーザーが保有資産をステーク(預け入れ)してブロックチェーンネットワークの維持に参加することで得られる報酬
  • LVS手数料:後述する分散型検証ネットワーク(LVS)の利用手数料から得られる収益
  • MEV収入:ブロックチェーン上の最大抽出可能価値(MEV: Maximum Extractable Value)から生じる利益の一部
  • オフチェーン資産収益:実世界の資産運用から得られる利回り(例:現実世界の金融商品や事業からの収益)

これらオンチェーン+オフチェーン双方の収益源を組み合わせることで、Cygnusはインフレ的なトークン発行に依存しない持続可能な利回りを生み出そうとしています。

類似プロジェクトのOndo Financeは主に現実資産の運用(不動産や国債などのトークナイズ)にフォーカスし特定の収益モデルに依存していますが、Cygnusは多角的な収益ストリームを持つことで安定性を高めている点が差別化ポイントです​。

分散型検証ネットワーク「LVS」によるクロスチェーン対応

Cygnusのリアル収益レイヤーを支える中核技術が、「Liquidity Validation System(LVS)」と呼ばれる分散型検証ネットワークです。

LVSはオムニチェーン対応の流動性検証システムであり、複数のブロックチェーンにまたがって機能する共有のセキュリティレイヤーです。

複数チェーンに跨って信頼性と透明性を確保

LVSは、様々なチェーンから預けられた資産の存在証明(流動性の証明)を行い、ブロックチェーン間の橋渡しやデータ連携における信頼性と透明性を確保するものです。

例えば、オラクル(価格情報提供)ネットワークやサイドチェーン、データ可用性レイヤー、TEE(信頼実行環境)など分散型システムが必要とする検証作業全般を支援できる汎用的なネットワークであり、安全かつスケーラブルな分散検証を実現するソリューションとして機能します

Cygnus LVSは各チェーンにまたがる「番人」のような役割を果たしており、ユーザーがCygnusに資産をステーキングすると、その一部はLVSネットワーク上でアクティブに運用され、パートナーブロックチェーンの検証作業や流動性提供に参加することで手数料収入が得られます​。

これは、Ethereumのリステーキングによる共有セキュリティを提供するEigenLayerに近いコンセプトですが​、Cygnusの場合は特定チェーンに限定されずマルチチェーン対応である点が特徴です。

Cygnusのポジショニングと今後の展望

CygnusはWeb3業界において非常にユニークな立ち位置を占めています。それは、「ソーシャルプラットフォーム統合」「分散型金融基盤」という2つの側面を併せ持つ点です。

他のプロジェクトを見てみると、ソーシャル領域ではLens Protocolのように一から分散型SNSを構築する試みや、TONのようにTelegramと統合してユーザーを獲得する戦略があります。また金融領域では、Ondo Financeのように実世界資産に焦点を当てたものや、EigenLayerのようにリステーキングに特化した共有セキュリティプロトコルも登場しています​

こうした中でCygnusは、既存の巨大SNSであるInstagramを起点としつつ、裏側で独自の収益エンジン(リアル収益レイヤーとLVS)を構築するという他に類を見ないアプローチを取っています。

Cygnusのロードマップはまだ始まったばかりであり、今まだアーリーの状態と言えます。

Instagramユーザーの方や今回の記事でCygnusに興味を持った方がいれば、この機会に是非Cygnusエコシステムに参入してみてはいかがでしょうか?

Cygnus各種情報

Cygnus公式サイト:https://www.cygnus.finance/

Cygnus公式X:https://x.com/CygnusFi

Cygnus公式Instagram:https://www.instagram.com/cygnusfi/#

Cygnus公式Discord:https://discord.com/invite/ErgQ79Qd3E

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