米国、イランの仮想通貨1590億円を押収|準備金入りか注目
よきょい

米財務長官のスコット・ベッセント氏はレーガン国家経済フォーラムの場で、米国がイランの仮想通貨資産およそ10億ドル(約1590億円)を押収したと述べました。同氏は当局が「ウォレットをそのまま掴み取った」と表現したものの、資産の種類や具体的なウォレットについては明らかにしていません。
今回の押収された資産が、トランプ大統領が掲げる「戦略的ビットコイン準備金」に入るかどうかを左右する点として注目されています。2025年の大統領令では政府保有のデジタル資産を2つに分けており、最終的に没収されたビットコインは準備金へ、それ以外のトークンは「米デジタル資産備蓄」へ振り分けられる仕組みとなっています。
公開記録で確認できているのは、4月にテザー社が米当局と連携し、イラン関連の2つのアドレスで凍結したUSDT3億4,400万ドル分のみです。これは主張された10億ドルの33%にあたり、残る約6億5,600万ドルについてはウォレットやトークンごとの内訳が公表されていません。
「掴み取った」状態と法的な所有権の間には複数の段階があります。米財務省外国資産管理室(OFAC)の規則では凍結された資産はあくまでブロックされた状態であり、米国が所有しているとは限りません。準備金に組み入れるには「最終的な没収」という手続きが必要で、被害者への返還や法執行での利用などの例外が適用されないことが条件とされています。
分析会社Chainalysisは、2025年のイランの仮想通貨活動が77.8億ドルに達したと推計しており、10億ドル規模の押収は妥当な水準だと考えられています。ただし、資産構成が主にステーブルコインであれば「制裁による執行」の話となり、ビットコイン中心であれば「国家による資産蓄積」の話となります。
両者は政策的にまったく異なる意味を持つため、今後の詳細な情報開示が焦点になりそうです。
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