Suiチェーン上でデリバティブインフラ「Typus Finance」AMAレポート
boarding bridge
執筆:summerchon
スワップ、レンディング、デリバティブの要素を通してロングテール資産市場を革新するSuiチェーン上のDeFiプロトコル「Typus Finance」のAMAを、CryptoTimes公式コミュニティであるboarding bridge(bb)にて開催しました。
今回のAMAでは、プロジェクトの概要やSuiブロックチェーン上で構築されている理由、$TYPUSトークンのユーティリティやエアドロップなどについて伺いました。
以下はAMAの内容を要約したものです。
目次
- 1 AMA概要
- 2 質問トピック
- 2.1 自己紹介
- 2.2 Typus Financeとはどのようなプロジェクトか教えてください。
- 2.3 ユーザーはTypus Financeでどのようにして収益を得ることができますか?
- 2.4 なぜTypus FinanceはSuiブロックチェーン上で構築されているのですか?
- 2.5 $TYPUSトークンのユーティリティやエアドロップについて教えてください。
- 2.6 今後のロードマップについて教えてください。
- 2.7 Typus Financeの名前の由来を教えてください。
- 2.8 SUIの強みを教えてください。
- 2.9 オプション取引の最小期間はどのくらいですか?
- 2.10 TypusのYIELDにあるSCA金庫の上限枠を上げる予定はありますか?
- 2.11 将来Typus Financeはオプション取引のために新しい資産やトークンタイプを導入しますか?
- 3 まとめ
- 4 関連リンク
AMA概要
日時:2024年11月19日(火)21:00 JST
場所:bb Discord AMA-Voice X(Twitter)
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📅11月19日(火)21:00
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同時配信 ▶️… pic.twitter.com/boCqPXhA8V— boarding bridge (@bb_jpdao) November 12, 2024
スピーカー
・トミー | Typus Finance
・Toku | Guest
・AKI | boarding bridge
(敬称略)
質問トピック
自己紹介
初めまして。トミー英英王(エイエイオー)と申します。暗号資産歴は約8年で、普段はコミュニティの運営やトレードに携わっています。本日は、Typus Financeのアンバサダーとしてこの場に登壇させていただきました。どうぞよろしくお願いいたします。
はじめまして、Tokuと申します。暗号資産に関わり始めたのは2022年、ちょうどSTEPN(ステップン)のバブルが起きた5月頃からです。当時は、ビットコインをはじめとする仮想通貨についてまったく知識がない状態でのスタートでした。
その後すぐに市場が暴落し、非常に苦労しましたが、最初はブロックチェーンゲームを通じて暗号資産に触れる経験を積みました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
Typus Financeとはどのようなプロジェクトか教えてください。
Typus Financeは、Mysten LabsおよびSui Foundationから支援を受けている、Sui Network上の主要なオプション取引プロトコルです。このプロジェクトは、主に以下の特徴を持っています:
- ロングテール資産対応
新規発行トークンやミームコインなどのロングテール資産に対するオプション取引を可能にし、従来の金融市場では得られない幅広い資産からイールド(利回り)を生成できます。
- 革新的な機能
- 清算リスクのない最大500倍のレバレッジ取引
- 元本保証型の金融商品(SAFU)
- ワンクリックで簡単にイールドを生成できるオプション取引
- 使いやすいインターフェース
高度な金融商品を直感的かつ使いやすいインターフェースで提供し、Suiエコシステムのユーザー全体に先進的なオプション取引戦略を可能にします。
これにより、Typus FinanceはDeFi市場における新しい資産運用の形を提示し、多様な投資ニーズに応えています。
- SAFU
- 「Secure Asset Fund for Users」の略称で、元本保証型の金融商品を指す
- ロングテール資産
- 新規発行トークンやミームコインなど、流動性が低いものの特定のニーズがある資産を指す
ユーザーはTypus Financeでどのようにして収益を得ることができますか?
Typus Financeでは、以下の3つの主要なプロダクトを通じて収益を得ることが可能です。
- イールドページ
【概要】
カバードコールやネイキッドオプションといったオプション売却戦略をワンクリックで実行できる機能を提供
【特徴】
これらの戦略は、従来の金融市場でも非常に人気が高く、多くの投資家に利用されています。ユーザーは市場の見通しに応じて適切な戦略を選択し、安定的なプレミアム収入(オプション料)を得ることができます。
- ビッドページ
【概要】
清算リスクなしで高レバレッジのオプション取引が可能です。
【特徴】
新規トークンやミームコインなど、価格変動の大きい資産の取引に適しています。従来の無期限先物取引における清算リスクの問題を解決し、より安定した取引を可能にします。
- SAFUプロダクト
【概要】
レンディングプロトコルとオプション戦略を組み合わせた革新的な金融商品です。
【仕組み】
Typusが自動的にSuiネットワーク上で最も高いAPR(年利)を提供するレンディングプロトコルに資金を配分します。そのレンディング利息の一部を使用し、ユーザーが選択した戦略に基づいたオプションを購入します。
【具体例】
「BTC Bull SAFU」では、元本を保護しながらUSDC(ステーブルコイン)のレンディング利回りを獲得し、さらにBTC(ビットコイン)が上昇した際にはコールオプションによるボーナスリターンを得られます。
これらのプロダクトを活用することで、Typus Financeのユーザーはさまざまな市場状況に適した収益機会を追求することが可能です。
- APR
- Annual Percentage Rate(年利)。一定期間における利息収益を年単位で表したもの
- カバードコール
- 保有している資産に対して売却のオプション(コールオプション)を設定し、プレミアム収入を得る戦略
- ネイキッドオプション
- 実際に資産を保有せずに売却オプションを発行する戦略。リスクは高いが収益性も高い
なぜTypus FinanceはSuiブロックチェーン上で構築されているのですか?
Typus FinanceがSuiブロックチェーンを選択した理由は、以下の3つに集約されます。
- 優れたパフォーマンス
- 並列実行システムにより、高速な取引が可能
- リアルタイムの価格設定や素早い注文執行が実現
- 市場の変動に即座に対応できる仕組みを提供
- 低コスト
- 取引手数料(ガス代)が非常に安価
- 複雑な操作も低コストで実行可能
- オプション取引に必要な多くの処理を経済的に実現
- 高いセキュリティ
- Sui Moveという独自のプログラミング言語に基づいた安全な設計
- オブジェクト指向の柔軟なプログラミングにより、資産管理や金融計算の正確性を確保
- DeFi(分散型金融)に特化したセキュリティ機能を搭載
これらの特性により、Typus Financeは安全で使いやすい、そしてコスト効率の高いオプション取引プラットフォームとして機能しています。
- 並列実行システム
- 取引を並行して処理する技術。これにより、従来のブロックチェーンよりも高速なトランザクションが可能になる
- Sui Move
- Suiブロックチェーン専用のプログラミング言語。オブジェクト指向設計を採用し、安全性と柔軟性に優れたスマートコントラクトを実現する
- オブジェクト指向
- プログラムを「オブジェクト」という単位で構成する設計方法。システムの柔軟性や再利用性を高める特徴がある
$TYPUSトークンのユーティリティやエアドロップについて教えてください。
$TYPUSトークンは、veトークノミクスモデルを採用し、長期的な参加者に報酬を与えながらプロトコルの持続可能な成長を促進する強力な経済サイクルを構築します。
- $TYPUSトークンのユーティリティ
【投票ロックメカニズム(ve$TYPUS)】
- トークンをロックすることで、ガバナンス権および追加のプロトコル収益を獲得可能
- ロック期間が長いほど特典が大きく、プロトコルへの長期的なコミットメントを促進
【veTYPUSホルダーによるインセンティブ配分の管理】
- どのオプションボールトがTYPUSインセンティブを受け取るか、その配分率を投票で決定
- 最も収益性が高い、または有望な取引ペアに流動性を誘導することで、プロトコルの成長を加速
【自己強化的な価値創造サイクル】
- veTYPUSの保有量が増加すると、投票力が高まり、さらにインセンティブのマイニング効率も向上
- この複利的な効果により、ユーザーは$TYPUSの継続的な蓄積とロックを行う動機付けを得られる
- エアドロッププログラム(2023年11月15日まで)
- デポジタープログラム: オプションボールトへの預け入れに応じた報酬
- ビッダープログラム: オプション取引量に基づく報酬
- Tails by Typus NFTホルダー向け特別配分: NFTのティアが高いほど、より多くのトークンを獲得可能
- トークン生成イベント(TGE)
- $TYPUSトークンのTGEは、2023年11月18日週に予定
これらの要素により、$TYPUSトークンはガバナンス機能やインセンティブ管理を通じてプロトコルの成長を支える重要な役割を果たします。また、エアドロッププログラムやTGEは、コミュニティ参加者にさらなるメリットを提供します。
- veトークノミクスモデル
- 「Vote Escrowed(投票ロック)」の略で、トークンを一定期間ロックすることでガバナンス権や報酬を得る仕組み。ロック期間が長いほど得られる特典が増加
- インセンティブ配分
- プロトコル内での収益や報酬を特定の資産や取引ペアに割り当てるプロセス
- TGE(トークン生成イベント)
- 新規トークンを発行し、市場に流通させるイベント
今後のロードマップについて教えてください。
Typus Financeは、明確なロードマップを策定し、以下のマイルストーンを計画しています。
【2024年第4四半期】
- $TYPUSトークンの立ち上げ: veTYPUSガバナンス機能の導入を含む
- 革新的なトークン発行モデルの確立: SuiのDeepbookとの統合に基づいた新しいトークン発行モデルを展開
【2025年上半期】
- パーペチュアルプロトコルの導入: 永久先物取引機能を提供し、取引の幅を拡大
- Deepbook統合: Suiプロジェクトのトークン発行をサポートする機能を実装
- UIの全面刷新: より直感的で使いやすいインターフェースを提供
- 現物決済オプションの実装: デュアルカレンシー商品を含む新しいオプションを追加
- リファーラルシステムの導入: ユーザー獲得とエコシステム拡大を促進
- veTYPUS
- 「Vote Escrowed(投票ロック)」モデルで、トークンを一定期間ロックすることでガバナンス権や報酬を得る仕組み
- パーペチュアルプロトコル
- 永久先物取引を可能にするプロトコルで、従来の先物契約と異なり期限がなく、柔軟な取引が可能
- リファーラルシステム
- 新規ユーザーを紹介した既存ユーザーに報酬を提供する仕組み。エコシステムの拡大を目的とする
Typus Financeの名前の由来を教えてください。
Typusは、ジンベエザメの学術名に由来しています。ジンベエザメはその安定性とシンプルさ、そして多くの人々から愛される海洋生物として知られています。このプロジェクト名は、Typus Financeが目指す信頼性や安定性を象徴するデザインに基づいて名付けられました。
SUIの強みを教えてください。
SUIチェーンの強みは、他のチェーンと比較して圧倒的に高いセキュリティ性能にあります。また、以下の点も魅力的です。
- DeFiに特化した利回り: SUIはDeFi(分散型金融)に特化した設計で、効率的な資金運用が可能
- 魅力的なDEX(分散型取引所)が多い: 多様なDEXが存在し、ユーザーにとって選択肢が広がっている
- 運用のしやすさ: 資金をSUIチェーンに預けて運用する仕組みが整っており、まとまった資金の効率的な活用が可能
これらの点が、SUIチェーンを利用する大きなメリットです。
- DeFi(Decentralized Finance)
- 中央管理者を介さずに金融サービスを提供する仕組み。スマートコントラクトを活用して貸借や取引が可能
- DEX(Decentralized Exchange)
- ブロックチェーン上で動作する取引所で、ユーザー間で直接資産の売買ができる仕組み
オプション取引の最小期間はどのくらいですか?
Typus Financeでは、オプション取引の最小期間は10分から設定されています。これは非常に短い期間で、ギャンブルに近いスピード感のある取引が可能です。
短期間でのオプション取引は他のプラットフォームではあまり見られない特徴で、初めて利用する方にとっても手軽に試してみることができます。
TypusのYIELDにあるSCA金庫の上限枠を上げる予定はありますか?
現在、SCA金庫の上限枠は需要の増加に伴い調整される可能性があります。運営からの回答によると、現時点では固定された枠ではなく、需要が高まれば上限が開放されるケースも想定されています。そのため、今後の状況次第で変更が行われる可能性があります。
- SCA金庫
- Typus FinanceのYIELD機能における金庫(Vault)で、特定のオプション取引戦略に基づいて利回りを生成する仕組み。金庫ごとに上限枠が設定されている
将来Typus Financeはオプション取引のために新しい資産やトークンタイプを導入しますか?
現在、確定ではありませんが、新しい資産やトークンタイプの導入が予定されているという情報が運営から伝えられています。
まとめ
今回のAMAでは、「Typus Finance」のプロジェクト概要、Suiブロックチェーンを選択した理由、$TYPUSトークンのユーティリティや将来のロードマップなどが共有されました。
「Typus Finance」は、Sui Network上に構築された次世代型のDeFiプロトコルで、スワップ、レンディング、デリバティブ取引を通じてロングテール資産市場の革新を目指しています。特に、清算リスクのない最大500倍のレバレッジ取引や、元本保証型の金融商品(SAFU)など、従来の金融市場では得られない新しい投資機会を提供しています。
また、$TYPUSトークンはガバナンスやインセンティブ配分を通じてプロトコル成長を支える重要な役割を担い、エアドロッププログラムやTGE(トークン生成イベント)も控えています。今後は、Deepbookとの統合やUI刷新、パーペチュアルプロトコルの導入など、さらなる進化が予定されています。
革新的な機能と強固なビジョンを持つ「Typus Finance」が、Suiエコシステム内でどのように成長していくのか、今後の展開が非常に楽しみです。
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