顧客ニーズの分析が可能に|Web3プロジェクト「Cielo Finance」とは?

2024/04/05・

Henry

顧客ニーズの分析が可能に|Web3プロジェクト「Cielo Finance」とは?

– 筆者:@HenryWells1837

Web3サービスの開発初期において、オンチェーンアクティビティを通じた顧客ニーズの洞察は非常に重要です。

ウォレットアドレスの活動を分析することで、ユーザー属性を明らかにし、特にL2チェーンの出現により、チェーンごとの詳細な調査が必要になりました。本記事では、ユーザーのオンチェーン活動を一括で調査できるツール、「Cielo Finance」を紹介します。

このツールを駆使することで、顧客のニーズや潜在的な利益の機会を発見できます。エアドロップを狙う一般ユーザーも、成功している人々がどのような行動をとっているのか、グループ別に分析することが可能です。

Cielo Financeとは

Cielo Financeとはオンチェーンアクティビティのアグリゲーターです。

ウォレットアドレスをリスト化し、チェーン、トランザクションの種類、トークンの種類、USD価格でフィルタリングすることにより、各ユーザーの行動傾向を把握できます。

Cielo Financeのプラン

Cielo Financeは無料プランと有料プランがあります。

有料プランにすることで、追跡できるトークンやウォレット数を増加させることが可能です。*詳細は以下の画像を参照ください。

ここでは、無料プランを活用したシンプルなリサーチ方法をご紹介します。

Cielo Finance(無料プラン)の使い方

まず、https://cielo.finance にアクセスし、「START FOR FREE」 を選択してサービスを立ち上げます。

すると以下の画面が表示されます。

「My Wallets」で自分のウォレットやTelegramとの連携もできますが、公開リストを利用する分析では不要です。そのため今回は、ウォレットとの連携は行いません。

画面左のメニューにある「Public Lists」を選択し、他のユーザーが作成したリストから分析したいリストを選びます。

選択したら、上記の様に他のユーザーが作成したListsが表示されます。

今回は、Debank Top Wallets のリストを選択しました。

このリストには、DeBankのWeb3ソーシャルランキング上位100ウォレットが含まれているリストを見ることができます。これを基に、特定のチェーンやトランザクションタイプでの活動をフィルタリングできます。

フィルタリング例

Chains(ブロックチェーン)の選択

フィルタリングを実施するにあたりまずはブロックチェーンを選択します。Cielo Financeが対応しているチェーンは、以下の24チェーンです。

Cielo Finance 対応チェーン
Ethereum、Solana、Base、Degen Chain、Dydx、Arbitrum、Optimism、Blast、Polygon、Mode、Avalanche、BNB、Fantom、Scroll、Linea、zkSync、Mantle、opBNB、Aurora、PulseChain、Metis、Polygon zkEVM、Boba、Evmos

今回は、エアドロップの獲得が期待できるModeチェーンを設定してみます。

Transaction Typesの選択

次にTranscation typesを選択します。

Transaction Typesは、以下の17種類から選択が出来ます。

  1. Swap – DEXやAMMを用いたスワップ履歴
  2. LP – DEX等への流動性の供給履歴
  3. Transfer
  4. Lending – レンディング履歴
  5. NFT Mint
  6. NFT Trade
  7. NFT Transfer
  8. NFT Lending
  9. Bridge – 他チェーンからのブリッジ履歴
  10. Rewards – 流動供給等から発生した手数料収益の履歴
  11. Approvals
  12. Perpetual
  13. Option
  14. Wrap
  15. NFT Liquidation
  16. Contract Creation
  17. Other

トップユーザーが他チェーンからModeへブリッジさせる際の金額を把握することで、そのチェーンの潜在的な利益可能性の判断材料となるため、今回は「Bridge」を選択します。

*その他に、Tokens / NFT とUSD Value等を選択できますが、今回は省略します。ぜひご自身で色々とリサーチする際に活用ください。

フィルタリングの結果

先の条件でフィルタリングした結果、下記のユーザーがトップに出てきました。

USDTを頻繁にブリッジしていることが分かります。

このユーザーのウォレットアドレスを見て、どのチェーンから、どのブリッジツールを利用してModeへブリッジしたのか見てみましょう。

DeBankのサイトへアクセスして、当該ウォレットアドレスを入力します。

日本円換算で約11億7千万円弱のトークンを保有しているユーザーであることが分かります。

では、それらの資産をどの様に運用しているか見ていきましょう。

Mode上のIroncladというLending プロトコルに預け入れています。

では、このサービスがどんなものか見ていきましょう。

ユーザー数が執筆時時点で11,502人で貸付金額が日本円で約20億円です。筆者の主観だと、そこそこの規模です。

では、このサービスのページを見ていきましょう。

ETHの年利が24.48%です。

AAVEのEthereum上での年利が1.66%と比較したら運用先としても非常に優れています。

また、このプロダクトは執筆時点ではトークン発行もされていないので、今の時点から預け入れていることでアーリーアダプターとしてTGEの差異にエアドロップの対象にもなるかもしれません。

この様に、無料プランでも各ユーザー動向から、これからのトレンドになる新しいチェーンの特定や新規プロジェクトのリサーチも可能になります。

今回は非常に簡単な方法でリサーチを行いましたが、より高度に自由料プランを活用しながら条件なども絞っていけば、さらなる潜在的な利益の特定が可能になります。

公式リンク


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