詐欺の仮想通貨2640万ドル押収も、被害者に戻るかは不透明
よきょい

米検察当局が7月21日、複数の国際的な詐欺捜査を通じて追跡した約2640万ドル相当の仮想通貨について、5件の民事没収を申し立てました。捜査当局は犯罪収益とみられる資産を犯人を特定する前の段階で凍結できるため、容疑者の捜索を続けながら没収手続きを進められる仕組みとされています。
コロンビア特別区連邦検事局によると、うち1件の捜査では詐欺的な投資プラットフォームに関連する270件超の被害者取引が追跡されました。別の1件では200人を超えるロマンス詐欺の被害者と、資金を混ぜ合わせるために使われた数百の中継アドレスが関与していたとのことです。5件全体では資金洗浄の実行者は東南アジアに集中しており、関連するIPアドレスは中国、マレーシア、カンボジアで確認されたとされています。
最も小規模な5件目は、被害の反復を示す事例です。別の詐欺で資金を失った人物が盗まれた資金を回収したと称する詐欺グループから接触され、手数料を支払ったうえで複数回の送金を行っていました。この案件の請求額は約28万5000ドルで、追加資金の回収に向けた作業が続いているとのことです。
民事没収は財産そのものを対象とするため有罪判決を必要としませんが、検察は犯罪との関連を証拠の優越によって立証する必要があります。司法省は今回の5件を8億ドル超を回収したとする「スキャムセンター・ストライクフォース」の一環と位置づけています。
ただし回収が直ちに被害者への返還につながるわけではなく、配分額や対象者、時期は示されていないため、最終的な救済の姿はなお不透明といえそうです。
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