著名投資家ヘイズ氏、ステーブルコイン発行者の成功要因を分析
Crypto Times 編集部

BitMEX創設者で著名投資家のアーサー・ヘイズ氏が自身のブログ「Assume the Position」を更新しステーブルコイン発行者が成功するための要因について分析しました。
“Assume the Position” is a discussion on the stablecoin mania brewing in public stock markets. If you want your bowel movements to stay regular, read on.https://t.co/ceiUbuufAe pic.twitter.com/aapX8nv6Dm
— Arthur Hayes (@CryptoHayes) June 16, 2025
先日、アマゾンやウォルマートがステーブルコイン発行を検討していることが報じられるなど昨今公開株式市場でのステーブルコインに対する注目度が高まっています。
ヘイズ氏はこれらの状況の中、今後Meta、X、Googleといった巨大IT企業が独自のステーブルコインを発行する計画を持っており市場競争がますます激化すると予測しています。
同氏はステーブルコイン発行者が成功できるかどうかの鍵は暗号資産取引所、ソーシャルメディアプラットフォーム、従来の銀行といった「配布チャネル」を持っているかどうかにかかっていると指摘しました。
ヘイズ氏はTether (USDT) の成功は単なる偶然ではないと述べます。まず、2010年代中盤に中国で銀行規制が強化され法定通貨の移動が困難になった際、USDTは「銀行を介さないドル」として中国のトレーダーコミュニティから絶大な信頼を獲得しました。
さらに決定的だったのが2017年のICOブームだと同氏は指摘。法定通貨を扱えない多くの新興取引所がアルトコインの基軸通貨としてUSDTを一斉に採用しこれによりTetherは業界のデジタルドル標準となり他社が追随不可能なネットワーク効果を築き上げたと説明します。この歴史的優位性の前では先日IPOを行いNYSEへ上場を果たしたCircle (USDC) ですら不利な立場にあるとヘイズ氏は分析しています。
結論としてヘイズ氏は強力な配布チャネルを持たないステーブルコイン新規発行者はたとえ上場に成功したとしても高い評価額を維持することは難しく、最終的には価値が薄れる恐れがあると警告しています。
記事ソース:cryptohayes.substack、WSJ