オーストラリア、仮想通貨関連45件を処分|日本は金商法へ舵を切る

2026/09/08・

よきょい

オーストラリア、仮想通貨関連45件を処分|日本は金商法へ舵を切る

オーストラリアの金融情報機関AUSTRACが9月7日、過去1年間に送金業者と仮想資産サービス提供者の登録45件について、取消・停止・更新拒否のいずれかを行ったと公表しました。

ブレンダン・トーマス長官は、登録を取り消された事業者はもはや営業できないと述べています。同時に、仮想資産サービス提供者GetCoinsの登録取消と、組織的な仮想通貨投資詐欺の遮断とを結びつけて説明しました。

ただし、この45件という数字は慎重に読む必要があります。AUSTRACは分野別の内訳も処分種別の内訳も示しておらず、45件すべてが仮想通貨事業者の登録取消というわけではありません。

3カ月前の処分が今になって公表

GetCoinsについてが時系列に注意が必要です。AUSTRACの登録決定記録では、BA Digital Ventures Pty Ltd(GetCoins名義)の登録取消日は2026年6月4日とされています。9月の公表より3カ月前の決定です。同機関は顧客からの苦情を受けて国家反詐欺センターと連携し、マネーロンダリングリスクを管理する能力を評価するために事業内容の情報提供を求めたと説明しています。

公表内容が述べているのは、GetCoinsが組織的な投資詐欺に「悪用された」ということであり、同社自身が詐欺を組織したという認定ではありません。顧客への回収額も刑事上の認定も示されていません。

豪州は別途、仮想通貨事業者に9月30日までのライセンス取得を求める期限を設けており、今回の公表はその直前のタイミングに置かれています。

日本の制度は「入口」から「業規制」へ

日本に目を移すと、対照的な構造が見えてきます。2025年10月末時点で仮想通貨交換業の登録を受けているのは28業者で、金融審議会の報告によれば延べ口座数は1300万を超え、利用者の預託金残高は5兆円以上に達しています。保有者の約7割が年収700万円未満の層で、個人口座の預かり資産額は8割以上が10万円未満とされ、少額の利用者が広く分布している点が特徴です。

日本は登録の入口を絞る事前審査型の運用が中心でしたが、2026年7月15日に成立した改正法により、規制の中心は金融商品取引法へ移ります。これまで課されていなかった自己資本規制比率や責任準備金といった、第一種金融商品取引業に相当する規律が視野に入ります。無登録営業に対する罰則も、資金決済法の水準から金商法の水準へ引き上げられる方向です。

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