英国で仮想通貨の認可申請開始|貸出分は破綻時に戻らない恐れ
よきょい
英金融行動監視機構(FCA)は2026年9月30日、仮想通貨事業者からの認可申請の受け付けを同局のシステム「Connect」で開始しました。対象となる規則は6月30日に最終決定されたもので、新制度の開始は2027年10月25日の予定です。
申請しただけでは認可を得たことにはならず、規則上の保護もまだ発効していません。新制度では、担保として預けた仮想通貨と、利回りを得るために貸し出した仮想通貨が異なる扱いとなります。
保管業務では、原則として顧客資産保護規則の仮想通貨保管章「CASS 17」に基づく信託での保全が求められます。対象となる個人向けの借り入れサービスで担保として預けられた仮想通貨は、引き続き保全しなければなりません。事業者が担保の完全な所有権を得られるのは、債務返済のために顧客が事前に明示的に同意し、書面の契約に基づいて実際に権利を行使した場合に限られます。
一方、利回りを得るための貸し出しサービスでは、貸し出し期間中は信託での保全義務の適用を除外できます。この場合、事業者が破綻した際の顧客の請求は信託に基づくものではなく、契約上の返還請求権や破産手続きに左右される可能性があります。
新たに規制対象となる仮想通貨業務は、認可を受けても金融サービス補償制度(FSCS)の対象外です。また信託での保全があっても資産の不足や費用の差し引きがあれば全額が戻るとは限らず、不足分は顧客間で按分されるのが原則とされています。
FCAは2026年後半に事業者の破綻処理について意見を募集する予定で、その内容が利用者保護の実効性を左右することになりそうです。
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