週末も動く米国株トークン、価格の参照元は38時間止まっていた

2026/08/31・

よきょい

週末も動く米国株トークン、価格の参照元は38時間止まっていた

引用元: jackpress / Shutterstock.com

ct analysis

コインベースがBase上で提供する株式連動トークン「B20」は、米国外の適格ユーザー向けにアップル、アルファベット、メタ、エヌビディアへのエクスポージャーをブロックチェーン上へ載せる商品です。特徴は、米国の株式市場が閉じている週末も取引が続く点にあります。

8月30日05時45分から47分(UTC)にかけて確認された主要なAerodromeのUSDCプール4本では、表示流動性の合計が約607万ドル、24時間出来高が約708万ドルでした。

価格そのものは落ち着いていました。同時刻に確認されたChainlink参照値の更新時刻は、いずれも金曜のものです。AAPLcは320.52ドルに対し参照値320.30500ドルで+0.067%、GOOGLcは346.42ドルに対し346.73345ドルで−0.090%、METAcは579.76ドルに対し577.54070ドルで+0.384%、NVDAcは218.98ドルに対し217.76905ドルで+0.556%。乖離はすべて0.6%未満に収まりました。価格発見の材料がない週末に、参加者は金曜の水準の近くを選んだことになります。

動くトークンと、止まる参照価格

ただし、この安定は仕組みが保証したものではありません。B20が使うChainlinkのフィードは24時間5日制で、週末と祝日は最終値を保持し、更新時刻も進みません。Base側の統合手引きは、連携するアプリケーションに対してupdatedAtを確認し、鮮度の上限を設け、止まった値で決済や清算を行わないよう求めています。データ提供は入力を供給するだけで、担保として扱えるかどうかを決めるのは、それを受け取る側の契約だという整理です。



担保としての利用はまだ実体を伴っていません。Aave V3のBase向け公式アドレス帳には、4銘柄いずれについてもリザーブ、aToken、可変債務トークン、オラクルの登録がありませんでした。8月3日のAaveガバナンス提案では、Base上のV4について初期資産、オラクル設定、リスク枠組み、デプロイ契約を後日確定するとされています。したがって貸出可能額比率(LTV)、清算閾値、供給上限、借入上限といった数値は、現時点では存在しません。

48時間のズレが試されるのはこれから

参照価格が止まっていた時間は、この週末で約35時間から38時間に及びました。プール価格が金曜値の近くにとどまったため、今回は歪みが表面化しませんでした。しかし閉場中にトークン価格が大きく動けば、フィードは追随しません。上昇局面では担保評価が過小になり、下落局面では過大な評価のまま清算の判断が下される恐れがあります。発行と償還も本人確認済みの機関パートナーと指定参加者に限られ、目論見書上の営業日は土日祝を除外しています。

つまりB20は、三つの異なる時計が同時に動く商品です。二次流通は常時、価格参照は24時間5日制、現物の売却と決済は営業日基準。今回の記録は、そのうち一つ目と二つ目のズレが穏やかに済んだ一例にすぎません。本当の試験が始まるのは、どこかのレンディング市場がB20のリザーブ設定を公開し、利用者がこのトークンを担保に実際の借入を積み上げてからになりそうです。

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