イーサリアムの安全性はどこまで?財団が「未解決の幅」を公開測定
よきょい

イーサリアム財団が進めるbetter.codesのコンテストで、暗号学的な証明の安全性をめぐる「未解決の幅」が公開の形で測定されています。

8月21日15時44分47秒(UTC)時点のリーダーボードでは、koalaIRS12という固定パラメータに対して下限証明書63.99ビット、上限証明書116.13ビットが表示されました。研究者は両側から差を詰めることができる構図です。
両者の差である52.14ビットが未解決の区間で、7名の解答者による9件の採択済み提出を経てもなお残っています。koalaIRS12は証明システム研究で用いられるインターリーブ型リード・ソロモン簡約の固定パラメータ設定です。課題のリポジトリはこのスコアをスポットチェック的な量と定義し、システム全体の健全性や完全なプロトコル安全性と解釈しないよう明記しています。
健全性トラックは下限証明書を引き上げ、攻撃トラックは上限証明書を引き下げます。定理文、パラメータ点、検証ハーネスは固定されており、各提出は所定の定理を出力し、比較器が目標との一致を確認したうえでLeanカーネルが証明を検証してから採択される仕組みです。ただし採択はあくまで固定環境内での証明であり、実運用の保証にはモデルの完全性、定義に埋め込まれた前提、実装との整合、個別に分析された構成要素の合成まで扱う必要があります。
財団が2025年12月に示したzkEVMセキュリティ・ロードマップは、128ビットの証明可能安全性、最終証明サイズ300KiB以下、再帰アーキテクチャの形式的な健全性論証を求めていました。2月の更新でM3の期限は2026年12月初旬へ移り、12月1日が成果物の期日とされています。
現時点でzkEVM証明はメインネット検証における任意の補助的位置づけにとどまるため、52.14ビットの区間は当面、研究上の未完了作業を示す指標となりそうです。
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