ビットコインETFの一極集中が止まらない|シェア115.2%の実態とは
よきょい
米国の現物ビットコインETFは2024年1月の上場から2026年9月3日までに、市場全体で555億1,200万ドルの純流入を集めました。
このうちブラックロックのiShares Bitcoin Trust(IBIT)単独が639億3,900万ドルを吸収しており、IBIT以外の全ファンド合計は84億2,700万ドルの純流出です。IBITのシェアは市場全体の115.2%という、通常はあり得ない数字になります。
流出の大半はグレースケールのGBTCによるもので、同期間の純流出は276億5,300万ドルでした。1.50%という高い信託報酬と、上場投資信託への転換によって初めて償還経路が開いたことが重なった結果です。
「最後の買い手」という比喩の限界
IBITはしばしば相場の下支え役として語られますが、買い支える義務も準備資金も持ちません。9月1日にはIBIT自身が2億120万ドルの流出を記録し、市場全体も2億3,650万ドルの流出でした。
直近の9月4日は市場全体で1億7,460万ドルの純流入となりましたが、プラスだったのはIBITの1億1,740万ドルとフィデリティFBTCの5,720万ドルだけで、残る10本はいずれもゼロでした。
日本の投資家にとっての含意
日本では金融商品取引法の改正を経たETF解禁が議論されていますが、米国の経験が示すのは、商品本数の増加が需要の分散を意味しないという点です。資金はブランド、板の厚み、既存口座からのアクセスという三点に集まりました。
なお純流入ゼロは売買がなかったことを意味しません。既存口数の取引と、指定参加者による設定・償還は別の市場だからです。日次の合計額だけでなく、参加ファンドの広がりと発行済み口数の推移を並べて見ることが、需要の質を測る手がかりになりそうです。
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