日本の長期金利3%突破は30年ぶり|仮想通貨に換金売りの影?

2026/09/02・

よきょい

日本の長期金利3%突破は30年ぶり|仮想通貨に換金売りの影?

9月1日の国内債券市場で長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが3%を突破しました。3%台をつけたのは1996年9月以来、およそ30年ぶりのことです。日米双方の中央銀行が利上げに動くとの見方が強まり、財政への不安も重なって国債を売る動きが広がりました。

背景には複数の要因が重なっています。国内では物価と賃金の上昇が続き、超低金利を維持する理由が薄れてきました。オーバーナイト・インデックス・スワップ市場では、日銀が9月の金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの見方が7〜8割程度織り込まれています。米国側では8月28日のジャクソンホール会議でウォーシュFRB議長がインフレへの警戒を示し、9月利上げの観測が3割程度から6割前後へ切り上がりました。円相場が1ドル159〜160円台で推移していることも、金利上昇圧力になっているとみられます。

金利上昇は、株式や仮想通貨といったリスク資産にとって逆風になりやすいとされています。安全とされる国債で3%の利回りが得られるようになれば、値動きの大きい資産をあえて持つ理由は相対的に小さくなるためです。加えて、低金利の円を借りて他資産へ投資する「円キャリー取引」の巻き戻しが進むと、換金売りが広い範囲に及ぶ可能性もあります。2024年8月に日銀の利上げをきっかけとして株式と仮想通貨が同時に急落した局面は、その典型例として振り返られています。

一方で、金利上昇がそのまま下落を意味するわけではない点にも注意が必要です。日本の政策金利は利上げ後でも1%台前半にとどまる見込みで、物価上昇率を差し引いた実質金利はなお低い水準が想定されます。現金や預金の目減りを避けたい資金が、株式や仮想通貨へ向かう構図自体は残ります。

当面は9月の日銀会合と米連邦公開市場委員会(FOMC、9月15〜16日)という2つの決定が、リスク資産の方向感を左右することになりそうです。

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